理想の結婚

yahagi

文字の大きさ
1 / 1

理想の結婚

しおりを挟む
 ミンチェは村で一番の腕を持つ狩人である。
 今年17歳になる彼は、瑞々しい生気に溢れている。
 編み込んだ長い髪、引き締まった体躯。
 野性的な顔は女に受けが良く、よくモテた。
 実際、未亡人に筆おろしはして貰ったし、他の女ともたまに寝る。
 未婚の女も、ミンチェに喜んで股を開く。
 そんな生活は精通してから5年ほど続いている。
 ミンチェは男に羨ましがられる生活をしている自覚があった。
 未だに独り身なのは、女の希望者が多すぎる為だと聞いている。
 狩りのうまい男がモテるのは当たり前だ。
 ミンチェは今日も鹿を狩り、集落へ戻った。




 美味い夕食を食べた後は寝るだけである。
 ミンチェは15歳で成人してから、一人暮らしをしている。
 今日は女との約束もない。
 ミンチェは衣服をくつろげて、股間に手を差し込んだ。
 ちんぽよりも更に奥、肛門の上に、ミンチェは膣がついていた。
 ふたなりと呼ばれる幸運の身体。
 それがミンチェである。
 クリトリスを弄ると、とても気持ち良い。
 ミンチェはまんこに指を入れ、愛液で濡れたそこを掻き回す。
 ミンチェは男と結婚したかった。
 毎日気持ち良い事をして、子を作る。
 それはミンチェの夢であり、憧れであった。




「親父殿。俺に男との縁談はないか」

「おお、ミンチェ。毎日狩りで活躍しておって、凄いのう。この村では、ミンチェが一番強いんじゃ。ミンチェを抱こうという男はおらん」

「そうか……。俺は女と結婚するしかないのか?」

「ちいと遠いが、ファティム村で有名な強い男がいるらしい。ここから3日の距離じゃが、嫁に行くか?」

「行く。手続きを頼むよ、親父殿」

 俺は喜び勇んで狩りに行った。
 今日は兎を三匹と、鳥を二羽狩った。
 夜、自慰をする手にも力がこもる。
 やっと男に抱かれる事が出来るんだ。
 俺は処女だ。
 なるべく強い男が良いと思っていたけれど、さて、どんな男だろう。
 俺は処女喪失の夢を見ながら、眠りに落ちた。






 一週間後、俺はファティム村に旅立った。
 女には惜しまれたが、俺は笑って別れを告げた。
 さて、3日後の事である。
 ファティム村に到着したところで、村長の家に招かれた。

「ドリトルの嫁になると聞いている。お前がふたなりのミンチェか?」

「そうだ。相手は強い男だと聞いている」

「ドリトルはこの村一番の狩りの名手だ。18歳で、未婚。女は一晩で3人抱き潰すような男だ。本当に良いのか?」

「願ってもない話だ。宜しくお願いする」

「今夜、ささやかだが婚姻の祝いをする。初夜は今夜だ。抱き潰されても文句は言わんようにな」

 俺は頷いて、ドリトルの家に案内された。
 ドリトルも一人暮らしをしていて、ここで暮らしているらしい。
 今は狩りに出ている為、俺は一人だ。
 俺は居間でしばらくじっとしていた。




 夕刻、外がわっと騒がしい。
 男衆の帰還だろう。
 俺のいる家もガラッと開いて、背の高い男が俺を覗き込む。

「ああん? 誰だ、お前」

「あなたの嫁になるミンチェだ。お初にお目にかかる」

 俺は目礼し、立ち上がった。
 ドリトルは目鼻立ちのはっきりした顔で、肌は浅黒い。
 身体はミンチェよりも大きく、雄々しい。

「良ければ、夕食を作らせて欲しい」

「……ああ、この熊の肉を使え。味は濃いめにしろ」

「わかった」

 俺は手早く夕食を作り、お椀によそった。
 ドリトルは熱いそれをばくばくと食べた。
 おかわりをよそい、渡すとそれもばくばく食べる。

「村長が祝いをしてくれるってさ。行くぞ」

 俺は手を引かれて歩いた。
 ドキンと胸が高鳴る。

 村長は貴重なお酒を振る舞ってくれた。

「これよりドリトルとミンチェは夫婦となる!」

 村の皆が拍手してくれて、俺はドリトルとキスをした。
 力強い腕に抱かれて、夢見心地になる。
 ドリトルは俺を家に連れ帰り、湯をくれた。

「ケツも洗っておけよ」

「ケツ? 俺にはまんこがあるんだが」

「突っ込める穴があんのに使わねえのは、勿体ねえ。言っておくが、一発、二発じゃ終わらねえぜ」

「わかった。ケツも準備しておく。潤滑油はあるのか?」

「ああ。村長に貰った」

 俺は物陰で身を清めた。
 尻を洗うのに手間取ったが、これで良いはずだ。

 寝所へ行くと、ドリトルがこちらを向いた。
 ドリトルの股間はもう勃起していて、服を押し上げている。
 俺は寝所に横たわった。

「ミンチェ。俺の嫁だ。好き放題抱くぞ」

「良いぞ。身体は頑丈な方だ」

 ドリトルは服を剥ぎ取り、俺の乳首をくにくにと潰した。
 そして、乳首に吸いつく。

「女じゃないんだから、そんなとこ舐めても……」

 ドリトルは強く乳首を噛んだ。

「いっ」

 痛い、そう言おうとしたけれど、俺は甘い吐息を漏らしていた。
 痛むそこを舐められると、腰がゾクゾクしてしまう。

「男も女も同じだ。随分良さそうじゃねえか。ええ?」

 ドリトルが俺の兆し始めた陰茎を手に取る。
 上下に扱かれながら乳首を舐められ、俺は熱い吐息を漏らした。

「そろそろまんこを舐めてやるよ。嬉しいだろ?」

 ドリトルは俺の股を開き、まんこを舐め始めた。
 割れ目を舌で掬うように舐められ、愛液がクリトリスに塗り付けられる。
 クリトリスを舐め始めたドリトルは、腰をがっつり掴んで離さなかった。

「あっ、ああんっ、いいっ、あんっ」

 じゅるじゅると愛液をすする音が響く。
 ドリトルはクリトリスを舐めしゃぶりながら、指を中に入れてかき回した。

「あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

 俺は痙攣してイった。
 ドリトルは顔を上げて、服を脱いだ。
 鍛え上げられた身体が晒される。
 身体の中心の陰茎は太く長く、立派なものだった。

 ドリトルは勃起した陰茎をまんこに押し当て、ぐっと腰を進めた。
 ぐぷぷぷぷ……!
 まんこを押し広げる熱い肉棒が、俺の身体を貫く。

「ああああんっ!」

 奥まで入り、お腹いっぱいだ。
 ドリトルはくっと笑い、腰を振り始めた。
 
「あんっ、あんっ、あんっ、いいっ、あんっ」

 ドリトルが腰を振る度、愛液がじわっと溢れる。
 ドリトルの肉棒が抜けていくとき、思わずぎゅっと締め付けてしまう。

「あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

 俺は痙攣してイった。
 ドリトルは俺の奥に射精した。

「次はケツを犯す。指を入れるぞ」

 香油をまぶした指を、まずは一本埋めた。
 二本目、三本目と、次々と指が入ってくる。
 ドリトルは香油を足しながら、指を動かした。
 腹側を探る指がしこりを探し当てた。
 指がしこりを擦り上げる。

「あん!」

「ここか。よし、たっぷり突いてやる」

 ドリトルは指を抜き、ガチガチに勃起した陰茎をずぶりと突き立てた。
 それが良いところを擦り、声を上げてしまう。

「ああんっ」

 ドリトルは腰を振り始めた。
 鼻歌を歌いながら突いている。

「男のケツも具合良いな。まんこも締まりが良かったし、良い嫁を貰った。これから毎日抱くからな。覚悟しておけ」

 俺は胸がきゅんとした。
 ここには、俺が憧れていた生活があるのだ。

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」

 気持ち良くてたまらない。
 奥を突かれ、しこりを擦り上げる。
 ドリトルは何度もしこりを押しつぶし、突き上げた。

「あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

 俺は激しくイった。
 ドリトルは俺の奥で射精した。

「まだまだだ。次はまんこだ。四つん這いになれ」

 俺は四つん這いになり、陰茎を挿入されて、激しく喘いだ。
 ああ、気持ち良い。
 俺はドリトルに揺さぶられ、喘ぎ声を上げ続けた。







 翌日は腰が立たなかった。
 まんことケツ、3発ずつしかヤってないのに。
 軟弱なこの身を嘆いたが、どうしようもない。
 朝食もドリトルが作ってくれた。
 ガサツそうなのに、案外面倒見が良い。
 また少し好きになった。

 昼には立てるようになったので、昼食を作る。
 鶏肉と野菜、麦を煮込んだスープだ。
 俺は美味しく食事を食べた。

 暇だったので、村長さんの家へ行ってみた。
 村長さんはお茶とお茶菓子を出してくれて、話し相手になってくれた。
 ドリトルは小さな頃から身体が大きかったそうだ。
 精通してからは女を抱きまくり、好き放題していたらしい。
 しかし、縁談はまとまらなかった。

「女一人じゃ負担が大きすぎるんじゃよ。ドリトルは18歳まで、未亡人や身体の空いた女の相手をして過ごした。案外思いやりのある子なんじゃよ。両親が少し離れた所で畑をやってる。たまに手伝いに行ったりもする」

「へえ。素敵ですね。俺はドリトルに抱かれて幸福でした。本当は狩りに、一緒に行きたいんですけどね」

「そのうち機会はあるじゃろうて。ドリトルを宜しくな」

 気付けば夕刻が近い。
 俺は家に帰って飯を作り、ドリトルを待った。

「ただいま、ミンチェ」

「おかえり、ドリトル」

 夕食を、二人で食べる。
 
「ドリトル、ドリトルの両親に挨拶がしたい」

「わかった。明日行こう」

 ドリトルはおかわりして食べた。

 夕食後は湯で身を清めたら、セックスだ。
 俺はドリトルの身体にしがみつき、揺さぶられる。
 何度も何度も交わり、イきまくった。

「ドリトル……子供は何人くらい欲しい?」

「何人でも。たくさん欲しい」

「じゃあ、励まないとね」

 俺は股を開いて、ドリトルを受け入れる。
 今夜は合計10発もヤった。





 翌日、ドリトルの実家まで歩いていった。
 集落より少し離れていて、静かで良い場所だ。
 
「おかえり、ドリトル。お嫁さんを連れてきてくれたのね」

「ドリトルの妻のミンチェです。宜しくお願いします」

「ご丁寧にありがとう。中へどうぞ」

 家に招かれ、お茶を入れて貰った。
 父はカイト、畑にでている。
 母はレーネという。

「もうすぐお昼だから、主人も帰ってくるわ」

 しばらくすると、大柄な男性が家に入ってきた。
 
「おかえり、ドリトル。お嫁さんだな」

「ミンチェと申します」

「美人な嫁を貰ったな。さあ、昼飯にしよう」

 俺達は野菜たっぷりの昼ご飯をご馳走になった。

「結婚生活はどうだ、ドリトル」

「楽しい」

「そうか。良かったな」

 しばらくお喋りを楽しんだ後、お暇する事になった。

「またいつでも来い」

 ドリトルは頷いて、俺の肩を抱いた。

「ミンチェと一緒に来るよ。またな」

 ドリトルと手を繋いで、家まで歩く。
 ドリトルは狩りに行く場所の詳細を教えてくれた。

「明日は鳥を取りにいく。お前も一緒に来い」

「わかった。頑張る」

 その夜のセックスは激しかった。
 合計12発もヤって、ほとんど眠れなかった。





 翌日は狩りを大変頑張った。
 鳥を6羽と、蛇を2匹。
 それと、血のにおいで誘われた熊を帰りがけに倒した。

「お前、なかなかやるな」

「そっちこそ」

 熊を引きずりながら、村へ帰る。
 村では女たちが待ちかまえていて、獲物に群がった。
 解体は女たちの仕事なのだ。

 俺は心地よい充足感に満たされていた。
 こうして狩りに出て、獲物を狩る。
 それは、狩人にとって大事な行為だった。

 分け前の肉の塊を、今夜はステーキにする。
 豪華な夕食に、ドリトルも嬉しそうだ。
 俺達は腹一杯肉を食べて、笑顔を浮かべた。

 夕食後は寝所でセックスだ。
 俺は股を開き、ドリトルを受け入れる。

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」

 相変わらず気持ち良い。
 ドリトルは激しく腰を振る。
 ぐちゅぐちゅと水音が鳴り、愛液が溢れ出す。

「あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

 俺は痙攣してイった。
 ドリトルは奥に射精した。

「次は尻に入れるぞ。もう指が3本入った。ここを擦られたくてたまるまい?」

「ああんっ!」

 しこりを擦り上げられて、俺は喘いだ。
 ドリトルは指を引き抜き、陰茎をずぶりと挿入した。
 腰を振り始めたドリトルは、俺に深いキスをする。

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」

 目眩がするほど、気持ち良い。
 俺はドリトルに揺さぶられ続けた。

「あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

 俺は激しくイった。
 ドリトルは俺の奥に射精した。

「次はまんこだ。四つん這いになれ」

 今夜もまだ始まったばかり。
 俺は四つん這いになって尻を上げるのだった。






 それから、一年が経ち、俺は妊娠した。
 つわりは、ただひたすら眠くなるものだった。
 吐かなくて済んだので、その点はありがたい。
 腹はずいぶん大きくなり、いつ出産してもおかしくない。
 
 そしてとうとう、出産の日がやってきた。

「ミンチェ、俺はそばにいる」

「ありがとう、ドリトル……くっ、……もうちょっとかかりそう……」

 ドリトルは俺の手を握っていてくれる。
 産婆さんが叫んだ。

「頭が出てきたよ! もうちょっとだ!」

 俺は痛みに耐えて、いきんだ。
 どれくらい経っただろう。
 産婆さんの声が聞こえた。

「男の子だ。ほら、泣きな!」

「ふええええん!」

 子供の大きな泣き声が部屋を満たす。
 ドリトルは俺を抱き締めてくれた。

「ありがとう、ミンチェ」

 俺達は3人家族になり、ますます賑やかだ。
 俺は狩りに行けなくなったけれど、仕方ない。
 可愛い我が子を抱いて、夫の帰りを待った。

 ドリトルはよく大物を仕留めてくる。
 俺はよく肉を食べ、お乳を子供に飲ませた。
 子供はすくすく育ち、一歳になる頃にまた妊娠した。
 ドリトルは凄く喜んでくれて、マークと名付けた息子と共に食事を食べた。
  俺の理想の結婚は、こんな風景だ。
  俺はドリトルに肩を抱かれて、微笑むのだった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

同居人の距離感がなんかおかしい

さくら優
BL
ひょんなことから会社の同期の家に居候することになった昂輝。でも待って!こいつなんか、距離感がおかしい!

俺の彼氏は真面目だから

西を向いたらね
BL
受けが攻めと恋人同士だと思って「俺の彼氏は真面目だからなぁ」って言ったら、攻めの様子が急におかしくなった話。

可愛いがすぎる

たかさき
BL
会長×会計(平凡)。

偽物勇者は愛を乞う

きっせつ
BL
ある日。異世界から本物の勇者が召喚された。 六年間、左目を失いながらも勇者として戦い続けたニルは偽物の烙印を押され、勇者パーティから追い出されてしまう。 偽物勇者として逃げるように人里離れた森の奥の小屋で隠遁生活をし始めたニル。悲嘆に暮れる…事はなく、勇者の重圧から解放された彼は没落人生を楽しもうとして居た矢先、何故か勇者パーティとして今も戦っている筈の騎士が彼の前に現れて……。

美澄の顔には抗えない。

米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け 高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。 ※なろう、カクヨムでも掲載中です。

ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる

cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。 「付き合おうって言ったのは凪だよね」 あの流れで本気だとは思わないだろおおお。 凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?

悪役令息の兄って需要ありますか?

焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。 その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。 これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。

寂しいを分け与えた

こじらせた処女
BL
 いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。  昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。

処理中です...