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大変です~、殿下。
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「殿下、ガブリエル様、大変です~。」
夜、突然王太子の邸宅に来訪したのは聖女ミカエラだった。
婚約者ではあるが、聖女と王太子である。このようなことは、滅多にないことである。夜の訪問である。何事かと、誰かに見られれば、不審に思われるし、あることない事噂が流れるかもしれない。そのことをわかっているミカエラは、秘密の入り口、まあ隠れて目立たないという程度のものだが、からお忍び用の馬車で入って来た。彼女は、ガブリエルの邸宅の使用人の誰もが知っている、子供の頃から、ため顔パスで最小限の接触でガブリエルの所まで来たのである。
侍女から呼び出され、夜着にガウンを羽織って、押っ取り刀、もちろん刀などは持っていないが、彼女が待つ応接室に急いで向かった。
入ると既に、外套を聖女服の上に纏ったまま聖女ミカエラは、侍女、彼も彼女の家の者達や聖女に仕える修道女達は大抵知っているが、見慣れない女だった、と長椅子に座っていた。
ミカエラはガブリエルが入って来るのを見ると立ち上がり、ものすごい勢いで駆け寄り、彼の夜着の襟首をつかまんばかりに、
「ガブリエル様が私との婚約を破棄して、私を偽聖女として追放して、私がベゼルブブ王国国王と結婚して、かの国に加護を放って、王妃になって、ルシファ王国の混乱を利用して、ガブリエル様を処刑して、ベゼルブブ王国国王をルシファ王国国王にする陰謀が進んでいるんです。大宰相ラファエロ様とベゼルブブ王国国王ウリエルと結託しているんです。」
と叫ぶように訴えたのだった。ミカエラの息遣いをほおに受け、唾さえも感じるガブリエルだったが、
「?」
という顔だったので、ミカエラはいつもの彼女らしくないのだが、
「ああ、どうしてわからないのですか?こんなに順序だてて、詳しくお話しているのに。私などどうなってもいいと思ってらっしゃるのですか?」
もう涙で顔はクシャクシャ、端正な美しい顔が、にして訴えた。
「ま、待ってくれ。落ち着いて・・・落ち着いて考えさせてくれ。」
と彼女の手をしっかりと握り、少し体を離してから、ほんのつかの間試案してから、
「え~と、大宰相ラファエルが隣国ベゼルブブ王国と結託して、君をベゼルブブ王国国王ウリエルの妻にして、加護を与えようとして、結託して陰謀を巡らせている。君があちらの国にいったら、我が国への加護がなくなるから・・・、え~と、我が国の国民は不安を感じて混乱するだろうな。それから・・・その原因が私が君との婚約を破棄して、偽聖女として追放したことに原因があれば・・・私の責任が問われて・・・。そうすれば、その隙をついてベゼルブブ王国が我が国に侵攻する良い機会だし、大宰相ラファエロが結託していれば・・・容易に我が国を占領できる・・・。」
「そう、そのとおりですわ。ようやくわかっていただけたんですね。」
目をキラキラさせて喜ぶミカエラに申し訳なかったが、
「で、でも・・・しかしだよ、どうして私が君との婚約を破棄して、君を偽聖女として追放するんだ?そんなことありえないと思うけど?」
「もう~、ガブリエル様は真実の愛する、真の聖女を見つけたからと言って、私との婚約を破棄して、追放するんですー。わからないのですかー?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。僕は君を、ミカエラを愛しているし、それ以外の愛する女なんていないよ。しかも、君以外の真の聖女なんているはずがないじゃないか?そんなことは、ルシファ王国の子供だって知っているから・・・。」
「だから、大宰相ラファエル様とベゼルブブ王国が結託して仕組んでいるんです。」
「は?」
というガブリエルの顔を見て、これはだめだと思ったミカエラは、振り向いて侍女の方に視線を向けた。
夜、突然王太子の邸宅に来訪したのは聖女ミカエラだった。
婚約者ではあるが、聖女と王太子である。このようなことは、滅多にないことである。夜の訪問である。何事かと、誰かに見られれば、不審に思われるし、あることない事噂が流れるかもしれない。そのことをわかっているミカエラは、秘密の入り口、まあ隠れて目立たないという程度のものだが、からお忍び用の馬車で入って来た。彼女は、ガブリエルの邸宅の使用人の誰もが知っている、子供の頃から、ため顔パスで最小限の接触でガブリエルの所まで来たのである。
侍女から呼び出され、夜着にガウンを羽織って、押っ取り刀、もちろん刀などは持っていないが、彼女が待つ応接室に急いで向かった。
入ると既に、外套を聖女服の上に纏ったまま聖女ミカエラは、侍女、彼も彼女の家の者達や聖女に仕える修道女達は大抵知っているが、見慣れない女だった、と長椅子に座っていた。
ミカエラはガブリエルが入って来るのを見ると立ち上がり、ものすごい勢いで駆け寄り、彼の夜着の襟首をつかまんばかりに、
「ガブリエル様が私との婚約を破棄して、私を偽聖女として追放して、私がベゼルブブ王国国王と結婚して、かの国に加護を放って、王妃になって、ルシファ王国の混乱を利用して、ガブリエル様を処刑して、ベゼルブブ王国国王をルシファ王国国王にする陰謀が進んでいるんです。大宰相ラファエロ様とベゼルブブ王国国王ウリエルと結託しているんです。」
と叫ぶように訴えたのだった。ミカエラの息遣いをほおに受け、唾さえも感じるガブリエルだったが、
「?」
という顔だったので、ミカエラはいつもの彼女らしくないのだが、
「ああ、どうしてわからないのですか?こんなに順序だてて、詳しくお話しているのに。私などどうなってもいいと思ってらっしゃるのですか?」
もう涙で顔はクシャクシャ、端正な美しい顔が、にして訴えた。
「ま、待ってくれ。落ち着いて・・・落ち着いて考えさせてくれ。」
と彼女の手をしっかりと握り、少し体を離してから、ほんのつかの間試案してから、
「え~と、大宰相ラファエルが隣国ベゼルブブ王国と結託して、君をベゼルブブ王国国王ウリエルの妻にして、加護を与えようとして、結託して陰謀を巡らせている。君があちらの国にいったら、我が国への加護がなくなるから・・・、え~と、我が国の国民は不安を感じて混乱するだろうな。それから・・・その原因が私が君との婚約を破棄して、偽聖女として追放したことに原因があれば・・・私の責任が問われて・・・。そうすれば、その隙をついてベゼルブブ王国が我が国に侵攻する良い機会だし、大宰相ラファエロが結託していれば・・・容易に我が国を占領できる・・・。」
「そう、そのとおりですわ。ようやくわかっていただけたんですね。」
目をキラキラさせて喜ぶミカエラに申し訳なかったが、
「で、でも・・・しかしだよ、どうして私が君との婚約を破棄して、君を偽聖女として追放するんだ?そんなことありえないと思うけど?」
「もう~、ガブリエル様は真実の愛する、真の聖女を見つけたからと言って、私との婚約を破棄して、追放するんですー。わからないのですかー?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。僕は君を、ミカエラを愛しているし、それ以外の愛する女なんていないよ。しかも、君以外の真の聖女なんているはずがないじゃないか?そんなことは、ルシファ王国の子供だって知っているから・・・。」
「だから、大宰相ラファエル様とベゼルブブ王国が結託して仕組んでいるんです。」
「は?」
というガブリエルの顔を見て、これはだめだと思ったミカエラは、振り向いて侍女の方に視線を向けた。
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