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私がガブリエル殿下になります
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視線を向けられた侍女は、それで何をすべきか理解できたかのように、静かに立ち上がって、フードを取り、外套を脱ぎ捨てた。そこには、ガブリエルの知らない侍女がいる、それだけだった。
「は?」
その侍女の顔が、いや、体全体が変わり始めた。そして、いつの間にか、もう一人の聖女ミカエラがいた。
「え?これは?」
と驚いているガブリエルに、そのもう一人の聖女ミカエラは、
「王太子殿下。さらに、見ていてください。」
その声はミカエラの声そのものだった。
その彼女が、また変わり始めた。そして、それは見覚えのある男となった。
「どうでしょうか?聖女様?」
ミカエラは、その顔を見てから、顔をガブリエルの方に戻して、いたずらっぽい笑顔を浮かべて、
「王太子ガブリエル殿下そっくりですよ。顔だけでなく姿かたちも含めて全てが。」
"ああ、俺はあんな顔で姿かたちをしているのか?あまりイケメンではない思っていたけど・・・思っていたより・・・。"とガブリエルは思った。
凝視しているガブリエルの前で、彼の顔、姿かたちが、また変わり始めた。今度は、全く見た事のない、30前後くらいのなかなか端正な、女性から持てそうな甘いマスクの、彼より背の低い赤髪の男がいた。すぐに跪くと、
「役者風情が御前で失礼申し上げました。私は役者をやっておりますメタトロン・マキティエレと申します。人は変身俳優とも言っております。変身魔法の使い手で、私程のものは見た事はありません。このことは誰も知らず、上手く変装していると身近の者達以外は思っていますが。」
呆然としていたガブリエルは言葉がでてこなかった。ミカエラの視線を受けて、メタトロンは続けた。
「大宰相ラファエル様から、2週間後の聖女ミカエラ様のお誕生日の祝いの会で、殿下に成り代わり、他の女を侍らせて、聖女様に婚約破棄と追放を宣告し、恐れ多くも聖女様を足蹴にして傷心の身にさせよと頼まれたのでございます。その聖女様をベゼルブブ王国に、丁重にお送りして、ベゼルブブ王国王妃にして、殿下を処刑して、ルシファ王国をベゼルブブ王国の支配下にしようとのたくらみです。」
「しかしだ、私がいるのに・・・あ!」
"私は、明後日戦場に赴くこととなっている。私はいないし、遠くにいる。可能だ。だが・・・。"
「疑うようで悪いが、大宰相ラファエルほどのものが、実行犯に計画の全貌を話すとは思えないが・・・。」
メタトロンは、我が意を得たとばかりに、
「もちろんそのようなことはありませんでした。ですから私も、単なる余興と思って引き受けたのです。ですが、殿下が戦場に赴くとの噂を聞き、疑問を持って、この変身の技を、演技、部隊以外で使ったのは初めてでございますが、使って忍び込み、しらべたのです。その結果・・・。ことの大きさに怖気づき、愛国心が燃えて、聖女様の所に真相をお伝えしにきたという次第です。」
「だがどうするか?現状では、ラファエルの罪を暴くのには証拠が足りない。メタトロン殿の安全は確保、保証するとして・・・。」
と唸るガブリエルに、
「いっそのこと、彼らの計画に乗って、騙された振りをしてはどうでしょうか?その中でこの陰謀の証拠を集めていくというのは?」
とミカエラは目を輝かせて、自分の提案にワクワクしているように思われた。"確かにいい案かも・・・だけど、大きな問題が・・・。"とさらに悩むガブリエルにいぶかしむミカエラ。王太子の考えを理解したように、しきりに頷くメタトロン。
「いい案だけど・・・一つ問題が・・・。」
と言いにくそうにガブリエルは説明した。
「えー!私、ガブリエル様のお嫁さんになれないー!」
と大声をだし、慌てたガブリエルに口を押えられるミカエラであった。
「は?」
その侍女の顔が、いや、体全体が変わり始めた。そして、いつの間にか、もう一人の聖女ミカエラがいた。
「え?これは?」
と驚いているガブリエルに、そのもう一人の聖女ミカエラは、
「王太子殿下。さらに、見ていてください。」
その声はミカエラの声そのものだった。
その彼女が、また変わり始めた。そして、それは見覚えのある男となった。
「どうでしょうか?聖女様?」
ミカエラは、その顔を見てから、顔をガブリエルの方に戻して、いたずらっぽい笑顔を浮かべて、
「王太子ガブリエル殿下そっくりですよ。顔だけでなく姿かたちも含めて全てが。」
"ああ、俺はあんな顔で姿かたちをしているのか?あまりイケメンではない思っていたけど・・・思っていたより・・・。"とガブリエルは思った。
凝視しているガブリエルの前で、彼の顔、姿かたちが、また変わり始めた。今度は、全く見た事のない、30前後くらいのなかなか端正な、女性から持てそうな甘いマスクの、彼より背の低い赤髪の男がいた。すぐに跪くと、
「役者風情が御前で失礼申し上げました。私は役者をやっておりますメタトロン・マキティエレと申します。人は変身俳優とも言っております。変身魔法の使い手で、私程のものは見た事はありません。このことは誰も知らず、上手く変装していると身近の者達以外は思っていますが。」
呆然としていたガブリエルは言葉がでてこなかった。ミカエラの視線を受けて、メタトロンは続けた。
「大宰相ラファエル様から、2週間後の聖女ミカエラ様のお誕生日の祝いの会で、殿下に成り代わり、他の女を侍らせて、聖女様に婚約破棄と追放を宣告し、恐れ多くも聖女様を足蹴にして傷心の身にさせよと頼まれたのでございます。その聖女様をベゼルブブ王国に、丁重にお送りして、ベゼルブブ王国王妃にして、殿下を処刑して、ルシファ王国をベゼルブブ王国の支配下にしようとのたくらみです。」
「しかしだ、私がいるのに・・・あ!」
"私は、明後日戦場に赴くこととなっている。私はいないし、遠くにいる。可能だ。だが・・・。"
「疑うようで悪いが、大宰相ラファエルほどのものが、実行犯に計画の全貌を話すとは思えないが・・・。」
メタトロンは、我が意を得たとばかりに、
「もちろんそのようなことはありませんでした。ですから私も、単なる余興と思って引き受けたのです。ですが、殿下が戦場に赴くとの噂を聞き、疑問を持って、この変身の技を、演技、部隊以外で使ったのは初めてでございますが、使って忍び込み、しらべたのです。その結果・・・。ことの大きさに怖気づき、愛国心が燃えて、聖女様の所に真相をお伝えしにきたという次第です。」
「だがどうするか?現状では、ラファエルの罪を暴くのには証拠が足りない。メタトロン殿の安全は確保、保証するとして・・・。」
と唸るガブリエルに、
「いっそのこと、彼らの計画に乗って、騙された振りをしてはどうでしょうか?その中でこの陰謀の証拠を集めていくというのは?」
とミカエラは目を輝かせて、自分の提案にワクワクしているように思われた。"確かにいい案かも・・・だけど、大きな問題が・・・。"とさらに悩むガブリエルにいぶかしむミカエラ。王太子の考えを理解したように、しきりに頷くメタトロン。
「いい案だけど・・・一つ問題が・・・。」
と言いにくそうにガブリエルは説明した。
「えー!私、ガブリエル様のお嫁さんになれないー!」
と大声をだし、慌てたガブリエルに口を押えられるミカエラであった。
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