42 / 89
私だけではだめなのかしら・・・。
しおりを挟む
「お嬢・・・公爵様・・・大丈夫ですか?」
私付きの女秘書官が、心配そうに、私の顔を覗き込むように、言った。そんなに、酷い顔をしているのかしら、私ったら?彼女を心配させたら悪いわね。
「だ、大丈夫よ。さあ、残りの書類を片付けましょう。」
彼女は心配そうな顔をしていたが、他の者とともに書類の内容を読み上げ、意見を述べて、私の考え、決定を待ち、私が決定すると、それに応じて書類の整理などを始める、それを繰り返した。
昨年、両親が相次いで亡くなり、私が長男である弟が20歳になるまでピール公爵として、ピール公爵家領に戻って、領地の統治などを行うこととなった。パパイ大公のバックアップでスムーズにことは進んだけど、パパイ大公がピール公爵家を乗っ取ろうとしているとまでは言わないけれど、牛耳ろうとしているのではないかという心配が、私に対する非難が結構あって、ピール公爵家の議会で説明するのに苦労したわ。
基本的には、行政官と議会が領内をまとめているけど、私が時々かえって政務をとらなければうまくいかない。その間、私はは大公様と離れ離れ。大公様にはやることが多いから仕方がないむ。でも、大公様の方から私のところに迎えに来てくれるわ。うるさい、我が領内の議会に、なれない大公様は不愉快な思いをしているけれど、私のためなら嫌な顔もせず出てくれて、うまく対応してくれている。本当にたのもしい、と感じるわ。
何故か、大公様を後ろだてにして私に権利を、自分もピール公爵の後見人であるとか、主張して、乗り込んでくる輩がいるのよね。大公様はリップサービスしながら、ちゃんと全て私に伝えてくれているの。不満分子、不穏分子をあぶりだしてくれているのよ。だからね、証拠もすっかり揃えて、しっかりと処分してやっているわ。大公様は、私のことを、本当に思ってくれている、と実感できるわ。ただ、問題議員の処分や進歩派の哲学者の一部の追放とかわ助言してくれるのは困ったものだけど、それとて、私がやんわり断れば、それ以上は求めないし、そういう私の態度が、行動が、私の人気や信頼感、領内、領内だけでなく国内全体で高まっているから、これも私のために敢えてやっていると思うほどよ。
でも、女秘書官が伝えてきたのは情報には、さすがにショックを受けたわ。とりあえずの、今日の政務が終わると、
「しばらく一人にして。それから、ワインを私のお気に入りのやつを持ってこさせて。」
と言ったわ。そして、執務机にワインの入ったグラスを置いたまま、肩ひじを机に乗せて頭を抱えちゃった。
大公領の三位一体教会が、私は再洗礼派の心ままで三位一体の信者ではないと宣言したというのが一つ。これは大公様が領内の三位一体教会の大司教とその親分である教皇に働きかけた結果だわ。コリアンダー公爵謀反の訴えやゼハンプリュ夫人が夫の虐待を高等法院に訴えたということが二つ目。これも、大公様が画策したこと。大公様は国王陛下にコリアンダー公爵にとりあえず一旦離婚して様子を見るように命じるように願いでたり、カーキ公爵家に頻繁に出入りしているというのが三つ目。四つ目は、王都の運命論教会に接触しているということ。
「そんなに、あんな女が、ゼハンプリュが欲しいわけ?私じゃ足りないと言うわけ?」
誰もいないのに、私は悪態をついた、文句を言った。
悪いとは思うのだけど、良心が痛むのだけど、パパイ大公領内に残している侍女や家臣達に情報を収集させていた。大公公邸で、大公様が家臣達に命じているところに出くわして、密かに聞き耳をたてたこともあった。
大公様は、ゼハンプリュを、カーキ公爵家のゼハンプリュを、どうしても欲しいねそのためには手段を択ばない、強引な工作を進めている、というわけ。彼女の肉体が、彼女個人が欲しいわけではない・・・ほしいとは思っているわね、美人だし・・・、彼女の持つ背景がほしいのだ。そして、大公様が彼女を得ようと動いている一連のことはね大公様が今動いていることの一部にしか過ぎないということも、うすうす気が付いていたの。
大公様は、暗躍している、陰謀を巡らせている。確かにそのとおり。でも、それは私利私欲のためではないわ。確かに、パパイ大公家は、王家の跡取りがなければ代わって王位に就く特別な家柄で、代々その自負は大きい。幼い頃から聡明で、カリスマ性も、容姿も、何もかも優れていたアイオン様は、期待されるところが大きかったし、ご自分もそれを強く意識している。
「僕は、国の臣民が、民が、皆幸福な笑顔を浮かべるようにしたいのだ。」
という心からなのよ。
和平は締結されたとは言え、長い戦争で国は疲弊し、王室、政府の財政はひっ迫している。それは、四代前の国王陛下が招いたもの。王室の責任、聡明で、名君となるだろうパパイ大公に王位を譲るのが当然なくらい。加えて、連年の天候不良での不作、それに伴う不況、それにより激しくなったいる新旧勢力の複雑な対立の激化。目先の対策、取り舵で汲々としている王家。パパイ大公様なら、大胆に全てを解決してくれるわ・・・きっと。そのためには、あらゆる手段が許されるわ。ゼハンプリュ、彼女の実家である保守派の巨頭であり、国際派貴族であるカーキ公爵と王族の血が流れているとこで、是非とも必要なのはわかるわ・・・理屈では。
でも、王家は王位にしがみついているばかり。コリアンダー公爵は、その王家と結託している。だからこそ、アイオン様は、彼の追い落としを図っている。
ゼハンプリュはサロンにしてもそうだけど、父から与えられた領地では、保守派とは思えない領地経営をしているわ。上は進歩派の思想家から農民にいたるまで集まってきているほど。口で進歩派を気取っているのではなく、堅実にそれを実現していた。それは、コリアンダー公爵の全面的バックアップがあってのこと、彼は前面協力しているわけ。これは、アイオン様の目的を妨害している、少なくとも結果としては。
それでも、私は彼女がアイオン様の妻となり、私とアイオン様の愛を競うことになることを嫌がる以上に、あの彼女を変えてしまったコリアンター公爵との暮らしを壊したくないと思ってしまっていた。同時に。何故か嫉妬のような気持ちをもってしまったけれど。どうしたらいいのかしら?
私付きの女秘書官が、心配そうに、私の顔を覗き込むように、言った。そんなに、酷い顔をしているのかしら、私ったら?彼女を心配させたら悪いわね。
「だ、大丈夫よ。さあ、残りの書類を片付けましょう。」
彼女は心配そうな顔をしていたが、他の者とともに書類の内容を読み上げ、意見を述べて、私の考え、決定を待ち、私が決定すると、それに応じて書類の整理などを始める、それを繰り返した。
昨年、両親が相次いで亡くなり、私が長男である弟が20歳になるまでピール公爵として、ピール公爵家領に戻って、領地の統治などを行うこととなった。パパイ大公のバックアップでスムーズにことは進んだけど、パパイ大公がピール公爵家を乗っ取ろうとしているとまでは言わないけれど、牛耳ろうとしているのではないかという心配が、私に対する非難が結構あって、ピール公爵家の議会で説明するのに苦労したわ。
基本的には、行政官と議会が領内をまとめているけど、私が時々かえって政務をとらなければうまくいかない。その間、私はは大公様と離れ離れ。大公様にはやることが多いから仕方がないむ。でも、大公様の方から私のところに迎えに来てくれるわ。うるさい、我が領内の議会に、なれない大公様は不愉快な思いをしているけれど、私のためなら嫌な顔もせず出てくれて、うまく対応してくれている。本当にたのもしい、と感じるわ。
何故か、大公様を後ろだてにして私に権利を、自分もピール公爵の後見人であるとか、主張して、乗り込んでくる輩がいるのよね。大公様はリップサービスしながら、ちゃんと全て私に伝えてくれているの。不満分子、不穏分子をあぶりだしてくれているのよ。だからね、証拠もすっかり揃えて、しっかりと処分してやっているわ。大公様は、私のことを、本当に思ってくれている、と実感できるわ。ただ、問題議員の処分や進歩派の哲学者の一部の追放とかわ助言してくれるのは困ったものだけど、それとて、私がやんわり断れば、それ以上は求めないし、そういう私の態度が、行動が、私の人気や信頼感、領内、領内だけでなく国内全体で高まっているから、これも私のために敢えてやっていると思うほどよ。
でも、女秘書官が伝えてきたのは情報には、さすがにショックを受けたわ。とりあえずの、今日の政務が終わると、
「しばらく一人にして。それから、ワインを私のお気に入りのやつを持ってこさせて。」
と言ったわ。そして、執務机にワインの入ったグラスを置いたまま、肩ひじを机に乗せて頭を抱えちゃった。
大公領の三位一体教会が、私は再洗礼派の心ままで三位一体の信者ではないと宣言したというのが一つ。これは大公様が領内の三位一体教会の大司教とその親分である教皇に働きかけた結果だわ。コリアンダー公爵謀反の訴えやゼハンプリュ夫人が夫の虐待を高等法院に訴えたということが二つ目。これも、大公様が画策したこと。大公様は国王陛下にコリアンダー公爵にとりあえず一旦離婚して様子を見るように命じるように願いでたり、カーキ公爵家に頻繁に出入りしているというのが三つ目。四つ目は、王都の運命論教会に接触しているということ。
「そんなに、あんな女が、ゼハンプリュが欲しいわけ?私じゃ足りないと言うわけ?」
誰もいないのに、私は悪態をついた、文句を言った。
悪いとは思うのだけど、良心が痛むのだけど、パパイ大公領内に残している侍女や家臣達に情報を収集させていた。大公公邸で、大公様が家臣達に命じているところに出くわして、密かに聞き耳をたてたこともあった。
大公様は、ゼハンプリュを、カーキ公爵家のゼハンプリュを、どうしても欲しいねそのためには手段を択ばない、強引な工作を進めている、というわけ。彼女の肉体が、彼女個人が欲しいわけではない・・・ほしいとは思っているわね、美人だし・・・、彼女の持つ背景がほしいのだ。そして、大公様が彼女を得ようと動いている一連のことはね大公様が今動いていることの一部にしか過ぎないということも、うすうす気が付いていたの。
大公様は、暗躍している、陰謀を巡らせている。確かにそのとおり。でも、それは私利私欲のためではないわ。確かに、パパイ大公家は、王家の跡取りがなければ代わって王位に就く特別な家柄で、代々その自負は大きい。幼い頃から聡明で、カリスマ性も、容姿も、何もかも優れていたアイオン様は、期待されるところが大きかったし、ご自分もそれを強く意識している。
「僕は、国の臣民が、民が、皆幸福な笑顔を浮かべるようにしたいのだ。」
という心からなのよ。
和平は締結されたとは言え、長い戦争で国は疲弊し、王室、政府の財政はひっ迫している。それは、四代前の国王陛下が招いたもの。王室の責任、聡明で、名君となるだろうパパイ大公に王位を譲るのが当然なくらい。加えて、連年の天候不良での不作、それに伴う不況、それにより激しくなったいる新旧勢力の複雑な対立の激化。目先の対策、取り舵で汲々としている王家。パパイ大公様なら、大胆に全てを解決してくれるわ・・・きっと。そのためには、あらゆる手段が許されるわ。ゼハンプリュ、彼女の実家である保守派の巨頭であり、国際派貴族であるカーキ公爵と王族の血が流れているとこで、是非とも必要なのはわかるわ・・・理屈では。
でも、王家は王位にしがみついているばかり。コリアンダー公爵は、その王家と結託している。だからこそ、アイオン様は、彼の追い落としを図っている。
ゼハンプリュはサロンにしてもそうだけど、父から与えられた領地では、保守派とは思えない領地経営をしているわ。上は進歩派の思想家から農民にいたるまで集まってきているほど。口で進歩派を気取っているのではなく、堅実にそれを実現していた。それは、コリアンダー公爵の全面的バックアップがあってのこと、彼は前面協力しているわけ。これは、アイオン様の目的を妨害している、少なくとも結果としては。
それでも、私は彼女がアイオン様の妻となり、私とアイオン様の愛を競うことになることを嫌がる以上に、あの彼女を変えてしまったコリアンター公爵との暮らしを壊したくないと思ってしまっていた。同時に。何故か嫉妬のような気持ちをもってしまったけれど。どうしたらいいのかしら?
10
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる