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もちろん勝ち戦です。
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アイオン様の軍師、希代の謀略家にして、外交官、名宰相、様は、後で聞いたところではあるけれど、竜虎の陣、夢幻の陣、虎豹の陣、空城の計とか色々とやっていたらしいわ。どこが最強の陣なのかしら?戦っていた時は分からなかったわよ。空き砦がいくつかあったけど、事前の索敵で潜んでいる部隊はいないとわかっていたから、警備の部隊を残して素通りしてやったわ。少しは役に立ったのは、十面埋伏の陣かしら?でも、周辺の住民は敵ばかり、つまり私達の味方ばかりなのだから、少数の兵力をバラバラに隠しておいても、隠れているつもりでも、私達に筒抜け、通報を受けた我が軍に各個撃破。その前に、農民や市民の義勇軍により壊滅された部隊はいくつもあったわ。
それより、一村ごと工作員と入れ替えて、
「おい、ここにいたら危ないぞ。」
と農地でのんびり畑仕事をしている農民に注意したわが軍の先遣隊の一兵士に、
「大公陛下と国王様が喧嘩でもしているのかえ?」
と返す農民。呆れる兵士の後ろから、
「大公陛下?・・・おい、そんな言い方は北方領でしか言わないぞ。それに、お前ここの者でないアクセントがあるようだが・・・。」
と気が付いた兵士の声。慌てて、捕らえようとする兵士達と周囲にいつの間にか集まっていた農民達が、仲間を助けに武器を持って現れ、さらに仲間を助けに入った先遣隊の他の将兵と戦闘になるという場面が、いたるところで展開させることになったことのほうが多少戦果があったというところだろう。
入れ替えられた農民はというと、遺体が後から発見されたわ。それも半ばは、事前に周辺の農民から情報が入っていて、農民の義勇兵とともに、先遣隊が強襲して壊滅させてしまっていたけど。全く軍書を読破しただけで、名将になったつもりの愚かしさね。しかも、大公さまの徳に感化された農民達が…、と何故か夢想しているのよね、馬鹿じゃらないの?
でも、何とか装備、陣形を整え、最後まで整然と戦わせ、何とか総崩れになることまでいかずに退却させた手腕や戦術、指揮はたいしたものといえたわ、軍師さんは。変なパフォーマンスに走らなければ、合格点だったのにね。まあ、大勢は変わらなかったでしょうけどね。最強の騎兵隊等が壊滅された、あの攻防戦で既に敗北は決定的だったの、アイオン様もあんたでも、どうしようもなかった?、いうところね?
兵力、火力、練度、指揮、全てに勝る我が軍が、激闘の末に勝利を得て、追撃をかけて、決戦、大会戦は終わったわ。アイオン様は、何とか、退却することに成功、無事、辺境領に戻ることができたわ。そのことを後で聞いて、ホッとしたのが、本当にサムロには悪いと思うけど、しかたがないのよ。許してよね。
アイオンとともに、その正妻も、アイオン様に連れられて無事退却できたわ、ということを後できくことになったわ。
でも、その時、ゼハンプリュの姿は辺境領になかったわ。前線の砦の一つに置いて行かれたらしい。そして、彼女に恩があるサムロの部下達によって、無事救われて、私達のもとにたどり着けたのよね。彼らは、彼女に認められ、サムロに彼女が推薦する形で、サムロの家臣、コリアンダー公爵家に就職できて、皆が活躍できているのである。彼らの今日があるのは、正に彼女の おかげなのだから、彼らにすれば、彼女への恩義は、天よりも高く、海よりも深いのである。
軍律厳しいなかなれど、これが、見棄てておかりょうか…と彼女を探しながら戦い続けていたのよぬ。サムロは、それを察して、彼女を見つけたら、丁重に保護するようにと、彼らに命じていたのだけれど。
アイオン様・・・ひどすぎるわ、彼女をポイッ捨てるように・・・私でも同様だったのですか…?
私の場合は…多分ピール公爵家軍、私が陣頭指揮して戦っているのに、まだ戦っているのに…私達は絶対、私達だけは負けていないはず…、そんな私と私の軍を見棄てるようにして、全軍を撤退させるんでしょうね?
それより、一村ごと工作員と入れ替えて、
「おい、ここにいたら危ないぞ。」
と農地でのんびり畑仕事をしている農民に注意したわが軍の先遣隊の一兵士に、
「大公陛下と国王様が喧嘩でもしているのかえ?」
と返す農民。呆れる兵士の後ろから、
「大公陛下?・・・おい、そんな言い方は北方領でしか言わないぞ。それに、お前ここの者でないアクセントがあるようだが・・・。」
と気が付いた兵士の声。慌てて、捕らえようとする兵士達と周囲にいつの間にか集まっていた農民達が、仲間を助けに武器を持って現れ、さらに仲間を助けに入った先遣隊の他の将兵と戦闘になるという場面が、いたるところで展開させることになったことのほうが多少戦果があったというところだろう。
入れ替えられた農民はというと、遺体が後から発見されたわ。それも半ばは、事前に周辺の農民から情報が入っていて、農民の義勇兵とともに、先遣隊が強襲して壊滅させてしまっていたけど。全く軍書を読破しただけで、名将になったつもりの愚かしさね。しかも、大公さまの徳に感化された農民達が…、と何故か夢想しているのよね、馬鹿じゃらないの?
でも、何とか装備、陣形を整え、最後まで整然と戦わせ、何とか総崩れになることまでいかずに退却させた手腕や戦術、指揮はたいしたものといえたわ、軍師さんは。変なパフォーマンスに走らなければ、合格点だったのにね。まあ、大勢は変わらなかったでしょうけどね。最強の騎兵隊等が壊滅された、あの攻防戦で既に敗北は決定的だったの、アイオン様もあんたでも、どうしようもなかった?、いうところね?
兵力、火力、練度、指揮、全てに勝る我が軍が、激闘の末に勝利を得て、追撃をかけて、決戦、大会戦は終わったわ。アイオン様は、何とか、退却することに成功、無事、辺境領に戻ることができたわ。そのことを後で聞いて、ホッとしたのが、本当にサムロには悪いと思うけど、しかたがないのよ。許してよね。
アイオンとともに、その正妻も、アイオン様に連れられて無事退却できたわ、ということを後できくことになったわ。
でも、その時、ゼハンプリュの姿は辺境領になかったわ。前線の砦の一つに置いて行かれたらしい。そして、彼女に恩があるサムロの部下達によって、無事救われて、私達のもとにたどり着けたのよね。彼らは、彼女に認められ、サムロに彼女が推薦する形で、サムロの家臣、コリアンダー公爵家に就職できて、皆が活躍できているのである。彼らの今日があるのは、正に彼女の おかげなのだから、彼らにすれば、彼女への恩義は、天よりも高く、海よりも深いのである。
軍律厳しいなかなれど、これが、見棄てておかりょうか…と彼女を探しながら戦い続けていたのよぬ。サムロは、それを察して、彼女を見つけたら、丁重に保護するようにと、彼らに命じていたのだけれど。
アイオン様・・・ひどすぎるわ、彼女をポイッ捨てるように・・・私でも同様だったのですか…?
私の場合は…多分ピール公爵家軍、私が陣頭指揮して戦っているのに、まだ戦っているのに…私達は絶対、私達だけは負けていないはず…、そんな私と私の軍を見棄てるようにして、全軍を撤退させるんでしょうね?
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