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14.旦那様(本物に昇格!)の溺愛はどう見ても本物で、全く止まる気配がございません!
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「何を言うか! 今のは冗談に決まっているだろう」
冗談に聞こえなかったんだけど。
話の内容は違うけど、毎日このパターン。起きるのをとにかく嫌がる。私と離れたくないだけだという事に、最近気が付いた。というのも、中松情報だけどね。
そうそう。中松と美緒の恋の行方は、ちょっと私にも解らない。中松に聞いても絶対に教えてくれないし、しれーっとしている。素の中松に触れ、核心部分に迫れたのはあのパーティーの時だけだった。
普段は分厚い羊松だ。鬼になる事は減ったが、一矢が仕事をさぼろうとすると、羊じゃ無くなって、鬼の角が生えてくる。
ついこの間、一矢が黙って会社を抜け出してグリーンバンブーに来た時(私に会いに来たらしい)も、先回りして強制連行していったくらいだし。本当によくできた羊(というのはニセで中身は鬼)だと思う。
「伊織」
旦那様に柔らかく包み込まれた。「抱いてもいいか?」
「あのさ、時計見てる?」
現在、朝の六時四十五分。一矢は会社に八時半には出勤しなくちゃならない。そろそろ用意をして朝食を取らないと、出勤に差し障る。
「心配しなくてもいい。すぐ済ませるから」
「そういう問題じゃなくて!」
言うが早いか、胸先に唇が当てられた。「ちょ、だめっ・・・あっ、一矢っ・・・・!」
昨夜も溺愛されたから、二人とも一糸まとわぬ姿である。事を致すにはおあつらえ向きといえようが、明るい日差しが差し込む寝室で、平日の朝からちょっと待ってよおぉ――っ!
「あっ、いち――」
派手に旦那様の名を叫びそうになった時、やや乱暴にコンコン、とノックが掛かった。
『一矢様、そろそろご準備頂かないと、ご出勤が遅れてしまいます』
中松の声だ!
やああああ――っ、今の絶対聞かれたぁあぁ――っ!!
恥ずかし過ぎる――っ!!
チッ、と舌打ちして、一矢はしぶしぶ私から離れ、ベッドの下へ脱ぎ捨てた下着を身に着け、扉を開けに行った。
「中松、私はもう起きているぞ。解っているだろう。朝からいちいち夫婦の邪魔をするな」
「しかし一矢様、このままではご出勤に差し障ります。伊織様と仲良くされるのは大変喜ばしい事ではございますが、ほどほどにしておいて頂かないと困ります」
ひいいー。聞こえてくるぅー。いやあー。
きっと目の笑っていない笑顔で言っているに違いない嫌味があああー。心にグサグサ刺さるよぉー。
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