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4.鬼頭 VS 姐さんのセクシー抗争、勝利はどちらに!?

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 とりあえず通常修業をさせられ、夜。
 寝室が舞台かと思いきや、鬼頭の背中を洗う事を命令された。
 マイクロビキニは水着素材だから、温水プールに入るものだと思って着用。後は普通の下着素材だから、使えない。ムダ毛処理は既にチェック済で完璧オーケー二重マル。
 組長が選んだものじゃないけど、まあ、いいよね。ダサイとか萎えるとか言われたら、ポンコツ組長のせいにしてやるんだから!


 ビキニじゃなく、中身が悪いとか言われたら、××蹴っ飛ばして、キレて暴れる。


 そして、鬼頭が本日一日の業務を終え、九時を過ぎた頃。しっぽり温泉――じゃなかった、セクシー抗争の舞台として、三成組のお風呂場を貸してもらえることになったのだ。これは、組長の計らいだ。

 更に組長はこう言っていた。――美緒が襲われそうになったら、すかさず立ち入って、証拠写真を撮ってやる、お前が中に入ったら、すぐ風呂場の外で待機し、鬼頭を仕留める援護射撃をしてやるから、と。


 完璧じゃん!
 証拠写真ゲットで鬼頭の悪事、暴いたり!
 言い逃れはさせないっ!!

 いざゆかん。鬼頭退治へ。

 その命(タマ)貰ったり!!
 ばばーん!(姐さんを奮い立たせる効果音)


 とりあえずハンドタオルでブツ(鬼頭を悩殺するマイクロビキニ)は隠し、決闘の場へ向かった。
 ヤツは既に中に居て、私の到着を待ちわびている。
 ふっ・・・・この勝負、貰った!



 敵に背を向けるなんて、油断しすぎじゃん。
 後ろから命(タマ)取ってやる・・・・――って、ぎゃをー!!


 
 何と私を迎えてくれたのは、程よい筋肉が付いた美しい背中一面に描かれた見事な刺青(いれずみ)だった。
 思わず息を呑んだ。


 やっぱ・・・・本物!!


「どうした、この背中が怖いか、美緒。降参するなら今のうちだぞ」


 振り向きもせずに鬼頭が言った。

 ああ・・・・鬼頭がお風呂場を指定したのって、こういう事。
 私が背中の刺青に怖気づいて、尻尾巻いて逃げると、そう思っていたのね。
 そうはいくもんですか!
 残念でした――っ!!

「怖い? まさか」鼻で笑ってやった。「こんなに美しい背中、今まで見た事無いよ。感動してただけ」

 素直に感想を述べた。本物の刺青ってもっと黒くて怖いものだと思っていたけれど、目の前のものは美しかった。色づいていて、まるで生きて、そこから飛び立つみたいだ。赤がメインで青や緑、様々な色が散りばめられている。激しくすべてを燃やし尽くすかのような、美しい鳥さんの絵――そんな、刺青だったから。
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