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第7話 ~政海ちゃんと美乃梨ちゃん~
Side・斎賀政海/その3
しおりを挟む「強引でカワイイ女の子が出て来てさぁ、海里に猛アタックしてさぁ、付き合うなんて事になったら、それこそ女に部屋追い出されるよ」
か、か、考えて無かった・・・・!
海里ちゃんに恋人・・・・。その横を歩くのは僕だといいなって想像していたけれど、どうしよう・・・・誰か別の女の子が僕が死守している【海里ちゃんと友達】というポジションまで奪ってしまったら・・・・。
「政海、考えてもみなよ。恋人が異性の幼馴染と同居しているなんて知ったらさ、その女、政海を絶対追い出しにかかってくるよ。私だったらそうするもん」
自分が追い出される姿が脳裏に浮かぶ。容易に想像できたその姿は、あまりにも惨めだった。
「僕もそうすると思う・・・・。好きな人に異性の幼馴染がいて、しかも一緒に暮らしているなんて、嫌だもんね」
泣きたくなってきた。
涙が目じりに浮かんだ。鼻の奥がツンとなって、今にも涙が零れそうだ。
目を潤ませていると、美乃梨ちゃんが大丈夫、と慰めてくれた。
「告るなら、早い方がいいって! どのみち部屋を追い出されるなら、早めに頑張った方が良くない?」
「うん、でも・・・・勇気が無くて」
「それとなく聞いてあげようか? 政海の事、どう思っているか」
「えっ。いいの!?」
「もちろんよ! 幼馴染もバージンも、さっさと卒業に限るよっ」
バージン・・・・。僕、身体は男だから童貞って言った方がいいのかな。
それとも、女として愛して貰えるなら、やっぱりバージンって言ってもいいのかな・・・・?
「玉砕して家に帰りづらくなったらさ、暫く私の家においでよ。友達とルームシェアだけど、何日か政海を泊めるくらい問題無いし」
いや、僕の方に問題ある。お泊りなんかしたら、絶対に僕が男だってバレちゃう。
多分・・・・美乃梨ちゃんにはもう、口をきいて貰えなくなりそうだ。海里ちゃんとの仲が拗れたら、折角出来た初めての女友達を失ってしまうんだ。二人もいっぺんに失うなんて、そんなの耐えられない。
「ありがとう。もう少し・・・・自分で頑張ってみるよ。今は、そっとしておいて? 海里が好きだって気持ち、最近気が付いたばかりだからさ。今まで他の男の子にキャーキャー言っていたの、全部知られているし、いきなり海里が好きなんて言っても、説得力無いかと思ってさ」
「そっか・・・・確かにそうだよね。もう少し様子見てみようか」
「うん。でも、美乃梨ちゃんの気持ちは凄く嬉しいよ。本当にありがとう」
「ううっ・・・・政海、いい子! 大好き」
美乃梨ちゃんにぎゅっと抱きしめられた。「頑張ってね、応援してる!」
「ありがとう」
おっちょこちょいだけど、裏表も無くて、元気で明るい美乃梨ちゃんが、僕も大好きだよ。
初めてできた、女友達なんだ。海里ちゃん以外の、ね。
僕は昔から友達が少なかった。みんなから気持ち悪いって言われて、陰でコソコソ生きてきたんだ。今みたいに堂々となんかしていないし、海里ちゃんみたいに輝いた活躍なんかもしていない。
でも、これからは変わりたい。僕は僕で頑張りたい。
何時か自信がついたら、海里ちゃんに告白したい。多分KM(キモ)いって言われてお終いだと思うけど。それでも、自信もって頑張りたいんだ。それで玉砕するなら仕方ない。
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