逆異世界転生したチャラ神様、人間界でアルバイト(修業)始めました!

さぶれ@6作コミカライズ配信・原作家

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五章 / チャラ神様御一行を、無限ループ地獄がおもてなし!

其の三

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 駒井邸の事件を解決してから、二週間余りの時が過ぎた。この間、とーっても平和だった。
 駒井さんから貰ったお礼のG(お金)は、二日分のみんなの食費に消えたものだから日銭を稼げと、三人に神社内でそれぞれアルバイトをさせている。
 じぞーちゃんは近所のおじいちゃんとおばあちゃんに可愛がられていて、肩たたきをして回り、おまんじゅうやらお団子やらを貰って来ている。もとが石だから力強い肩たたきが結構コリに効くとのことで、彼の肩たたきは近所で好評だ。予約が結構埋まっている。
 ミケは『喋る猫がいる』という、町長の駒井さん発信の町おこしツイッターのお陰で、天海神社にちらほら人がやって来るようになった。お参りよりもミケ狙いだけど。

「この子が喋る猫―?」

 と、早速お客様がやって来て本殿などには見向きもせず、ミケに向かってまっしぐら。

「やーん、目つき悪いけどカワイイー」

「ニ”ニ”ニ”ニ”(ありがと)――」

 愛想を振りまくのは天下一品。尻尾をピンと立てて、ミケがお客様に向かってお喋り。流石ミケね。
 
「きゃーっ、ホントに喋ったあー! すごーい! ありがとうって聞こえるぅー!」

「ニ”ニ”ニ”ニ”、ニ”ニ”ニ”ニ”ャー(おひねり、いれてねぇ)―」

「やーん。おひねり入れて、だって! 入れちゃお、入れちゃお」

 ミケ専用のおひねり箱に、ご主人様探しています、というチラシを置いて『頂いたおひねりは、捜索費用に充てます』と書いてお客様から少しでも多くの食費を頂けるように工夫している。有難い事にお札を入れてくれる方もいるのよ。
 ミケの対応(?)にすっかり大満足のお客様たち。喜んでおひねりを投入してくれる。うふふ、G(お金)ゲット、Gゲット!


 そして肝心の天人はと言うと――


「ようこそ、天海神社へ。美しいお嬢様方に、とっておきのお守りがあるんだ。おひとついかがかな?」

「ふええーっ、めっちゃイケメン!」

「あのっ、お写真一緒にいいですかっ!?」

 千里眼で若い女性を見つけた時だけ、鳥居の前に立ってお守りを売りつけているのだ。おばあちゃんやおじいちゃんが来た時は絶対やらないから、若い子狙いなんだと解りやすい。
 
「是非、天海神社をヨロシクーぅ」

 チャラい挨拶をした後、見た事も無いようなキザ笑顔を惜しげもなく見せ、他の女性に愛想を振りまくる。それを見て、どういう訳かもやもやする。でも、いっぱいお守り売って神社でアルバイトやって、日銭を稼いでくれているのは事実。助かっているから文句は言えない。でも腹が立つというループ。

 ここ最近は、ずっとこうだ。

「この天海神社にはイケメン宮司がいるって言って、どんどん宣伝してくれよ?」

 自分で言うな!
 どういう訳か、すごく腹立たしい気持ちになった。

「はーいっ。いっぱい宣伝しまーす!」

 目をハートにした女性たちは、天人にベタベタくっついて一緒に写真を撮っていた。


 ちょっと・・・・気安く天人に触らないでよ!


 最近こうやって謎の怒りオーラが湧き出て来るから、押さえるのに苦労する。天人と関わってからロクな事にならない。どうしてだろう。もう考えない事にしよう。
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