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五章 / チャラ神様御一行を、無限ループ地獄がおもてなし!
其の九
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田長稲荷神社を再度、くまなく全員で調査した。しかし、何も見つからなかった。誰かが隠れられそうな物置のような場所も探したが、勿論誰もいなかった。しかも昨日、カンキチおじさんと一緒にここも調べた、と田長さんはおっしゃっていた。
「おかしいわね・・・・」
「ここからは何の匂いもしねーから、誰もいないって」
犬みたいに鼻が効くのね。まあ、天人が言うのだから間違いないでしょう。
結局調査は空振りに終わってしまった。遠い所(実際そんなに遠くないけどね。同じ町内だし)わざわざ来て下さったお礼にと、ご馳走を頂いた。炊き込みご飯に、山菜の天ぷら。最高の組み合わせだ。手作りのゴマ豆腐もご馳走になった。ホント、全部美味しかった!
じぞーちゃんは、お下がりのお団子とお饅頭を貰って満足していた。ミケはねこまっしぐら缶という謎の名前の缶詰をご馳走になっていた。カツオ風味で美味しいらしい。気に入っている模様。今度買ってあげよう。
天人には酒は控えるように言ってある。調査に来て手ぶらで帰ったら経験値とG(お金)が貰えないから、何かしらの成果は上げなきゃ、という訳で夜中に再調査をする事に。
スネ太郎と同じ時間帯になってから出発。一応懐中電灯を持って備えた。提灯は夜でも点いているようで、稲荷社は明るかった。
「何か感じる?」
「んにゃ」
聞いた私がバカだった。
「ミケやじぞーちゃんはどう?」
「特に何も感じないわね。アタクシこれでも、霊的なものを感じ取ることができるのよ。神奈ほどじゃないけどね」
「ボクもー! 何も感じないなぁー。何もいないんかなぁ」
稲荷社の中央賽銭箱から、先を覗いてみた。社殿は赤く塗られているから、提灯の光を受けて鈍いオレンジのような色になっている。提灯、赤い柱が奥まで続いている。奥の方までは見えない。
「とりあえず一周、行ってみようぜ」
天人が声を掛けてくれたので、進んでみる事にした。
スネ太郎と同じく右側より提灯の下を歩こうと、賽銭箱から踏み出したその時だった。急に冷たい空気が流れ込んだかのように、ヒヤッとした。――空気が、変わった。
「みんな、気を付けて。空気が変わったわ」
「そうなの? 何も感じなかったけど」
「ボクもー」
「気のせいじゃねえの?」
天人は論外だろう。普段から感じないのに。
「・・・・とにかく気を付けてね」
先導を切る天人に気を付けるように促し、私は最後尾を歩いた。提灯回廊を進み、奥の突き当りを曲がった。本来ならすぐに二体の白いお稲荷様の所に出られるのに、また回廊が続いている。
「あら」
「動画と同じやん!」
「どうなってんだ!?」
彼らは口々に騒いだ。だから言ったのに・・・・。
「どうやら、スネ太郎と同じ空間が出現したようね。とりあえず歩いてみましょう」
今日同じ様に歩いたが、長方形の回廊は同じ様に続いていて、元の賽銭箱のスタート位置には戻らなかった。かれこれ三周くらいはしたと思う。
「なんだココは。歩いても歩いても、また同じとこじゃねーか!」
遂に天人が怒り出した。「こーなったら・・・・奥の手だ!」
彼が息を深く吸い込んだ。
「何か打開策がある筈・・・・って、天人! 火を吹いて柱を燃やそうとしないでっ!」
回廊の柱の一部に向かって火を吐こうとする天人を、慌てて止めた。「火事になっちゃうじゃない!」
「こんな幻覚空間で火事になんかになるかよっ。いいから見てろ!」
イッツファイヤーショータイム!!!!
「おかしいわね・・・・」
「ここからは何の匂いもしねーから、誰もいないって」
犬みたいに鼻が効くのね。まあ、天人が言うのだから間違いないでしょう。
結局調査は空振りに終わってしまった。遠い所(実際そんなに遠くないけどね。同じ町内だし)わざわざ来て下さったお礼にと、ご馳走を頂いた。炊き込みご飯に、山菜の天ぷら。最高の組み合わせだ。手作りのゴマ豆腐もご馳走になった。ホント、全部美味しかった!
じぞーちゃんは、お下がりのお団子とお饅頭を貰って満足していた。ミケはねこまっしぐら缶という謎の名前の缶詰をご馳走になっていた。カツオ風味で美味しいらしい。気に入っている模様。今度買ってあげよう。
天人には酒は控えるように言ってある。調査に来て手ぶらで帰ったら経験値とG(お金)が貰えないから、何かしらの成果は上げなきゃ、という訳で夜中に再調査をする事に。
スネ太郎と同じ時間帯になってから出発。一応懐中電灯を持って備えた。提灯は夜でも点いているようで、稲荷社は明るかった。
「何か感じる?」
「んにゃ」
聞いた私がバカだった。
「ミケやじぞーちゃんはどう?」
「特に何も感じないわね。アタクシこれでも、霊的なものを感じ取ることができるのよ。神奈ほどじゃないけどね」
「ボクもー! 何も感じないなぁー。何もいないんかなぁ」
稲荷社の中央賽銭箱から、先を覗いてみた。社殿は赤く塗られているから、提灯の光を受けて鈍いオレンジのような色になっている。提灯、赤い柱が奥まで続いている。奥の方までは見えない。
「とりあえず一周、行ってみようぜ」
天人が声を掛けてくれたので、進んでみる事にした。
スネ太郎と同じく右側より提灯の下を歩こうと、賽銭箱から踏み出したその時だった。急に冷たい空気が流れ込んだかのように、ヒヤッとした。――空気が、変わった。
「みんな、気を付けて。空気が変わったわ」
「そうなの? 何も感じなかったけど」
「ボクもー」
「気のせいじゃねえの?」
天人は論外だろう。普段から感じないのに。
「・・・・とにかく気を付けてね」
先導を切る天人に気を付けるように促し、私は最後尾を歩いた。提灯回廊を進み、奥の突き当りを曲がった。本来ならすぐに二体の白いお稲荷様の所に出られるのに、また回廊が続いている。
「あら」
「動画と同じやん!」
「どうなってんだ!?」
彼らは口々に騒いだ。だから言ったのに・・・・。
「どうやら、スネ太郎と同じ空間が出現したようね。とりあえず歩いてみましょう」
今日同じ様に歩いたが、長方形の回廊は同じ様に続いていて、元の賽銭箱のスタート位置には戻らなかった。かれこれ三周くらいはしたと思う。
「なんだココは。歩いても歩いても、また同じとこじゃねーか!」
遂に天人が怒り出した。「こーなったら・・・・奥の手だ!」
彼が息を深く吸い込んだ。
「何か打開策がある筈・・・・って、天人! 火を吹いて柱を燃やそうとしないでっ!」
回廊の柱の一部に向かって火を吐こうとする天人を、慌てて止めた。「火事になっちゃうじゃない!」
「こんな幻覚空間で火事になんかになるかよっ。いいから見てろ!」
イッツファイヤーショータイム!!!!
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