その視界を彩るもの

疼木 沙紀

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第2章

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余程この話題には触れて欲しくないらしく、つんと外方を向いたイサゾーを言葉もなく見つめた。



まあ、いくら最初に比べて距離が縮まったからと言って。



イサゾーだって誰にも触れてほしく無い部分があって当然だろうし。






あたしだって―――…





「………、か」



『ん、なーに?』



「ううん、カフェオレまだかなーってね」








ジっとあたしの表情を窺うイサゾーには気付かれたくない負の部分。



あたしだって人間だし。そう言うのが少なからずあっても、可笑しくないよね?






「そうそう。イサゾーに聞きたいことあるって言ったじゃん」









だからあたしは、徹底的に隠すよ。



折角イサゾーと仲良くなれたのに幻滅されるのなんて嫌だから。






ごそごそと鞄を漁っていたあたしは、漸くお目当ての雑誌を引っ張り出してイサゾーの眼前に置く。



そしてパラパラと開いたそのページに書かれるのは、「ストリートスナップ!」というゴシック調の太文字。









「イサゾー、読者モデルやってたんだ?」



『………』



「ねえ」











返答がないことを疑問に思い、ふと顔を持ち上げたあたし。



視線の先で頬杖を突くイサゾーを見て、思わず目をしばたかせた。






「え。なに、照れてんの?」








だって、まさかそんなに赤い顔して不貞腐れてるなんて思わなかったから。



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