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第三章 偽聖女なのに神殿とか
5.旅
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ミレーネからの忠告通り、私はひとまず教会に従順な姿勢を見せることにした。
真面目に教えを受け、教会の人たちにも愛想よく接した。
だがミレーネと直接話ができたのは、あの後一度きりだった。
聖女の心構え、一日の流れ、あとは大司教の激怒ポイント、弱み、ルーチンワークをこっそり教わったものの、他の基本的なことは教育係の神官から教わることになったのだ。
仲が深まったと思われては怪しまれるから、聖女が新聖女に教えなければならないことは全て教えたと言って、ミレーネが大司教に交代を要求したのだ。
代わりに来た神官は、人当りの良さそうな青年だった。
聖女の仕事は基本的に祈りの姿勢をとって一日中祈り続けること。
そんな決まりがあるのは、偽聖女がずっと続いていたことを示している。
だってアレクシアはロクに祈らなくとも町に異変が起き始めたのだ。その騒ぎが城に伝わるまでにタイムラグがあっただけのこと。
偽物だからこそ、そうして敬虔に祈る姿勢を見せることでしか、神官たちの信頼を得ることができなかったのだろう。
しかし私はこの神殿に籠って祈り続けていても、目的を果たすことはできない。
私の言葉を民衆に支持してもらうには、『聖女のユリシア様』に対する信頼を高めなければならないからだ。
そこで、一通りの教育が済んだら地方を見て回りたいとお願いすることになった。
難色を示すかと思われたが、大司教はにっこりと笑みを浮かべてそれを受け入れた。
◇
城に帰って早速「お願い」が通ったことをリヒャルトに報告すると、「だろうな」と意味ありげに頷いた。
いつもの短い散歩。
今日は庭園を歩いていた。
「地方を回っている間は私と、そして城と離すことができるからな。この機に教会側へ引きずりこもうと考えているのだろう」
「うまく引きずり込まれたフリができるかな」
「演技はしなくていい。ただ積極的に周囲の神官と話し、仲を深めろ。ユリシアのそのままでな」
別に懐いたふりはしなくていいというのだったら、私にもできそうだった。
これまで接した神官たちはみないい人ばかりだったから。
神に関する考え方は埋めようがないほどの溝があるけれど、人としては仲良くできる。
隣を歩くリヒャルトは、私の歩幅に合わせてか、いつもゆっくりと歩いてくれる。
聖女だと教会に認定されてからは、私はミレーネが着ていたのと同じ服を着ることになった。
城にいたときに着ていたものがそうなのだろうと思っていたけど、あれは正式なものではなく「聖女らしい、清楚な服」なだけだった。
そんな姿の私をちらりと眺める視線を感じた。
「やはりその格好をすると、聖女らしく見えるな」
「似合わないよね。初めて着たときは、笑っちゃったわ」
偽物だしね、とは声には出さない。
リヒャルトは笑わないまま、「いや?」と返した。
「なかなかにそれらしく見えるぞ。だからこそ少し困る」
「なんで?」
リヒャルトは真面目くさった顔のまま、私をじっと見た。
「その聖女様を奪おうというのだからな。背徳感がある。まあそれもまた一興と言えなくもないが」
ぶつぶつと何を言っているのかと思う。
私が思い切り眉を寄せてリヒャルトを見上げていると、ちらりと見下ろす目がふっと笑った。
なんだ、からかわれたのかと知って、私はむっと口を噤んで見せた。
「旅に出ている間に、そのまま中身まで本当の聖女になってしまいそうだな」
ぽつりと言ったリヒャルトに、私は「ない、ない」と顔を歪めた。
「大雨のあの日に、あんなことを言ってた私が? そんなわけないじゃない」
「もしそうなったとしても。それならそれでかまわない」
「いいの? 私が教会側に寝返っても」
リヒャルトは殊の外真面目な顔をしていた。
何故だか少し不安になって訊ね返せば、リヒャルトの静かな瞳が下りてきた。
「かまわない。ユリシアが見て、聞いて、感じた通りの結果ならば」
そのリヒャルトの言葉は、突き放しているようにも、私を信じているようにも聞こえて。
後者ならばいいな、と思ってしまった。
だから問い返すことはできなかった。
どっちつかずのままのその言葉が少しだけ、しこりとなって胸に残った。
◇
私が旅に出る前に、役目を終えたミレーネは神殿を出た。
大司教に釘をさすことを忘れずに。
「確かに私は偽の聖女として人々を謀ってきました。ですが、この教会にいる誰よりも神に祈りを捧げたのは確かなことです。あなた方が血なまぐさい密談をしている時も、豪華な会食に舌鼓を打っている間も、私はひたすらに祈りを捧げ続けたのです。そんな私が誰かの手にかかるようなことがあれば、神はどうお思いになられるでしょうね」
そうにこりと笑めば、大司教はむっとした顔を隠しもせずに無言でミレーネを送り出したという。
今はミレーネは城に保護されている。
いずれ私とリヒャルトが目的を遂げれば、ミレーネが無事に故郷へと帰り着く日も来るはずだ。
それを心待ちにしていると言って、旅に出る私を今度はミレーネが送り出してくれた。
リヒャルトも、旅立ちのその日に見送りに来てくれた。
離れ難そうに私を見る瞳は、演技のはずだ。
それなのに、胸がきゅうっとなってしまって苦しかった。
二度と会えないわけでもないし、リヒャルトと一緒にいた期間なんて少しのことでしかない。
それなのに。
離れ難く思ってしまっているのは私の方だった。
神殿の門の前。
演技のリヒャルトと、演技ではない私の視線が絡み合い、そして離れた。
それから各地で人々と触れあい、窮状を見てはその地の教会で祈りを捧げた。
その裏ではアレクシアが農作業をしながら祈っていた。
教会の監視の目があるから祈りの姿勢はとらずに。
アレクシアの雑な祈りにも、人々は目の当たりにした奇跡に感謝を捧げ、私を崇めた。
何もしていない私の心には罪悪感が積もった。
けれどアレクシアは、『私に自由を与える代わりに生贄になってくれてるんだから十分仕事してるわよ』と言った。
確かにな。と思ったので途中から開き直った。
ただ、生贄だってわかってるんならアレクシアにはもう少し罪悪感を抱いてほしかった。
私が旅に出てしばらくして、アレクシアはエンリケの実家へと身を寄せることになった。
怪我を理由に男がいつまでも居座るので、エンリケが腹に据えかねたらしい。
結婚を目前にした彼女が知らぬ男と一緒に暮らすなど、たとえ両親が同居していると言っても許せるものではない。
啖呵を切って迎えにきたエンリケの話をアレクシアは三日三晩繰り返し語り、『かっこよかった』とひたすら束の間のヒロインに酔いしれていた。
そしてアレクシアは妊娠したふりをすることになった。
教会の出方を窺うためだったが、聖女として立たせることはかなわないと諦めたのか、教会の監視は去っていった。
ミレーネの言った通り、人質にするつもりはなかったようだ。
それは私が精力的に『聖女』として教会の思う通りに動いているからかもしれない。
教会の手足となりながらも、私の胸には変わらず葛藤があった。
聖女としての力をふるうことには意味があると思う。目の前で涙を流し喜ぶ人を見れば、わずかでも病や怪我がよくなってよかったと思う。
けれどそれは、盲目的に教会を信じる民の信仰心を煽ってしまっていることにもなる。
祈りさえすればいいという考え方が嫌なはずなのに、自らの行動がそれを後押ししているというのが複雑だった。
そんな私にとって、アレクシアとの相変わらず頭を使わないやりとりだけが心を許せる時間だったけれど、私の心にはずっとリヒャルトがいた。
私の葛藤を肯定してくれる存在だからか。
いずれこの葛藤から救ってくれる存在だからか。
だけど、会いたい、と思うのは何故なのだろう。
ただ共に企む仲であっただけのはずなのに。
会えないと寂しいのは何故だろう。
アレクシアの方がよほど傍にいたのに、胸に沸くのはリヒャルトの事ばかりだった。
◇
そして半年が過ぎた。
結局私が教会側に寝返るなんてことにはならなかった。
アレクシアの力が人々の救いになることは確かだった。
そのことは何度もアレクシアにも伝えた。
けれど、アレクシアも私も、一生を神殿で過ごすつもりはなかったから。
自分の人生を生きる合間に、人々の幸せを祈るのは嫌ではない。これからも続けたいと思う。
だけどそれは『聖女』として生きなくてもできることだ。
それが私とアレクシアの結論だった。
そうして城に戻ってきた私は、ただひたすらにリヒャルトに会いたいと思った。
様々なものを見てきて、思うところがたくさんあった。
それを早くリヒャルトに話したかった。
報告しなければならないことがある。
だけどそんなのは建前だとすぐに気づいてしまった。
ただ会いたい。
そう思ってしまったから。
けれど、帰り着いた私を待っていたのは大司教だった。
真面目に教えを受け、教会の人たちにも愛想よく接した。
だがミレーネと直接話ができたのは、あの後一度きりだった。
聖女の心構え、一日の流れ、あとは大司教の激怒ポイント、弱み、ルーチンワークをこっそり教わったものの、他の基本的なことは教育係の神官から教わることになったのだ。
仲が深まったと思われては怪しまれるから、聖女が新聖女に教えなければならないことは全て教えたと言って、ミレーネが大司教に交代を要求したのだ。
代わりに来た神官は、人当りの良さそうな青年だった。
聖女の仕事は基本的に祈りの姿勢をとって一日中祈り続けること。
そんな決まりがあるのは、偽聖女がずっと続いていたことを示している。
だってアレクシアはロクに祈らなくとも町に異変が起き始めたのだ。その騒ぎが城に伝わるまでにタイムラグがあっただけのこと。
偽物だからこそ、そうして敬虔に祈る姿勢を見せることでしか、神官たちの信頼を得ることができなかったのだろう。
しかし私はこの神殿に籠って祈り続けていても、目的を果たすことはできない。
私の言葉を民衆に支持してもらうには、『聖女のユリシア様』に対する信頼を高めなければならないからだ。
そこで、一通りの教育が済んだら地方を見て回りたいとお願いすることになった。
難色を示すかと思われたが、大司教はにっこりと笑みを浮かべてそれを受け入れた。
◇
城に帰って早速「お願い」が通ったことをリヒャルトに報告すると、「だろうな」と意味ありげに頷いた。
いつもの短い散歩。
今日は庭園を歩いていた。
「地方を回っている間は私と、そして城と離すことができるからな。この機に教会側へ引きずりこもうと考えているのだろう」
「うまく引きずり込まれたフリができるかな」
「演技はしなくていい。ただ積極的に周囲の神官と話し、仲を深めろ。ユリシアのそのままでな」
別に懐いたふりはしなくていいというのだったら、私にもできそうだった。
これまで接した神官たちはみないい人ばかりだったから。
神に関する考え方は埋めようがないほどの溝があるけれど、人としては仲良くできる。
隣を歩くリヒャルトは、私の歩幅に合わせてか、いつもゆっくりと歩いてくれる。
聖女だと教会に認定されてからは、私はミレーネが着ていたのと同じ服を着ることになった。
城にいたときに着ていたものがそうなのだろうと思っていたけど、あれは正式なものではなく「聖女らしい、清楚な服」なだけだった。
そんな姿の私をちらりと眺める視線を感じた。
「やはりその格好をすると、聖女らしく見えるな」
「似合わないよね。初めて着たときは、笑っちゃったわ」
偽物だしね、とは声には出さない。
リヒャルトは笑わないまま、「いや?」と返した。
「なかなかにそれらしく見えるぞ。だからこそ少し困る」
「なんで?」
リヒャルトは真面目くさった顔のまま、私をじっと見た。
「その聖女様を奪おうというのだからな。背徳感がある。まあそれもまた一興と言えなくもないが」
ぶつぶつと何を言っているのかと思う。
私が思い切り眉を寄せてリヒャルトを見上げていると、ちらりと見下ろす目がふっと笑った。
なんだ、からかわれたのかと知って、私はむっと口を噤んで見せた。
「旅に出ている間に、そのまま中身まで本当の聖女になってしまいそうだな」
ぽつりと言ったリヒャルトに、私は「ない、ない」と顔を歪めた。
「大雨のあの日に、あんなことを言ってた私が? そんなわけないじゃない」
「もしそうなったとしても。それならそれでかまわない」
「いいの? 私が教会側に寝返っても」
リヒャルトは殊の外真面目な顔をしていた。
何故だか少し不安になって訊ね返せば、リヒャルトの静かな瞳が下りてきた。
「かまわない。ユリシアが見て、聞いて、感じた通りの結果ならば」
そのリヒャルトの言葉は、突き放しているようにも、私を信じているようにも聞こえて。
後者ならばいいな、と思ってしまった。
だから問い返すことはできなかった。
どっちつかずのままのその言葉が少しだけ、しこりとなって胸に残った。
◇
私が旅に出る前に、役目を終えたミレーネは神殿を出た。
大司教に釘をさすことを忘れずに。
「確かに私は偽の聖女として人々を謀ってきました。ですが、この教会にいる誰よりも神に祈りを捧げたのは確かなことです。あなた方が血なまぐさい密談をしている時も、豪華な会食に舌鼓を打っている間も、私はひたすらに祈りを捧げ続けたのです。そんな私が誰かの手にかかるようなことがあれば、神はどうお思いになられるでしょうね」
そうにこりと笑めば、大司教はむっとした顔を隠しもせずに無言でミレーネを送り出したという。
今はミレーネは城に保護されている。
いずれ私とリヒャルトが目的を遂げれば、ミレーネが無事に故郷へと帰り着く日も来るはずだ。
それを心待ちにしていると言って、旅に出る私を今度はミレーネが送り出してくれた。
リヒャルトも、旅立ちのその日に見送りに来てくれた。
離れ難そうに私を見る瞳は、演技のはずだ。
それなのに、胸がきゅうっとなってしまって苦しかった。
二度と会えないわけでもないし、リヒャルトと一緒にいた期間なんて少しのことでしかない。
それなのに。
離れ難く思ってしまっているのは私の方だった。
神殿の門の前。
演技のリヒャルトと、演技ではない私の視線が絡み合い、そして離れた。
それから各地で人々と触れあい、窮状を見てはその地の教会で祈りを捧げた。
その裏ではアレクシアが農作業をしながら祈っていた。
教会の監視の目があるから祈りの姿勢はとらずに。
アレクシアの雑な祈りにも、人々は目の当たりにした奇跡に感謝を捧げ、私を崇めた。
何もしていない私の心には罪悪感が積もった。
けれどアレクシアは、『私に自由を与える代わりに生贄になってくれてるんだから十分仕事してるわよ』と言った。
確かにな。と思ったので途中から開き直った。
ただ、生贄だってわかってるんならアレクシアにはもう少し罪悪感を抱いてほしかった。
私が旅に出てしばらくして、アレクシアはエンリケの実家へと身を寄せることになった。
怪我を理由に男がいつまでも居座るので、エンリケが腹に据えかねたらしい。
結婚を目前にした彼女が知らぬ男と一緒に暮らすなど、たとえ両親が同居していると言っても許せるものではない。
啖呵を切って迎えにきたエンリケの話をアレクシアは三日三晩繰り返し語り、『かっこよかった』とひたすら束の間のヒロインに酔いしれていた。
そしてアレクシアは妊娠したふりをすることになった。
教会の出方を窺うためだったが、聖女として立たせることはかなわないと諦めたのか、教会の監視は去っていった。
ミレーネの言った通り、人質にするつもりはなかったようだ。
それは私が精力的に『聖女』として教会の思う通りに動いているからかもしれない。
教会の手足となりながらも、私の胸には変わらず葛藤があった。
聖女としての力をふるうことには意味があると思う。目の前で涙を流し喜ぶ人を見れば、わずかでも病や怪我がよくなってよかったと思う。
けれどそれは、盲目的に教会を信じる民の信仰心を煽ってしまっていることにもなる。
祈りさえすればいいという考え方が嫌なはずなのに、自らの行動がそれを後押ししているというのが複雑だった。
そんな私にとって、アレクシアとの相変わらず頭を使わないやりとりだけが心を許せる時間だったけれど、私の心にはずっとリヒャルトがいた。
私の葛藤を肯定してくれる存在だからか。
いずれこの葛藤から救ってくれる存在だからか。
だけど、会いたい、と思うのは何故なのだろう。
ただ共に企む仲であっただけのはずなのに。
会えないと寂しいのは何故だろう。
アレクシアの方がよほど傍にいたのに、胸に沸くのはリヒャルトの事ばかりだった。
◇
そして半年が過ぎた。
結局私が教会側に寝返るなんてことにはならなかった。
アレクシアの力が人々の救いになることは確かだった。
そのことは何度もアレクシアにも伝えた。
けれど、アレクシアも私も、一生を神殿で過ごすつもりはなかったから。
自分の人生を生きる合間に、人々の幸せを祈るのは嫌ではない。これからも続けたいと思う。
だけどそれは『聖女』として生きなくてもできることだ。
それが私とアレクシアの結論だった。
そうして城に戻ってきた私は、ただひたすらにリヒャルトに会いたいと思った。
様々なものを見てきて、思うところがたくさんあった。
それを早くリヒャルトに話したかった。
報告しなければならないことがある。
だけどそんなのは建前だとすぐに気づいてしまった。
ただ会いたい。
そう思ってしまったから。
けれど、帰り着いた私を待っていたのは大司教だった。
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