①三人の天秤~二人だけの友達~

落雷リョウ

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㉛終焉

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時間は進み、病院での入院が終わり実家にて。
「湊音、ご飯よ」
 はい。
「今日から学校復帰か」
父親が朝食をとりながら話している。今日の朝食は、パン一切れに目玉焼きハム付きである。コーヒーもついている。
「学校つまんないんだ」
 眠たそうな目をしている。髪に寝癖がついているが。そこに気をまわせないくらい眠い。
 まだ、体が回復していない感じだ。
「友達がいるでしょ」
 母親が湊音の分の朝食を用意している。忙しそうで、少しイライラした声色である。
「いないよ」
「だから、つまんないんだよ」
 友達がいないことを自分で言うことは酷であるが、湊音は自虐ネタにしている。友達は作ってみたいけど、自分ではなかなか言い出せない感じだ。
「でもこの前」
 父親の朝食をかたずけながら話している。
「聞き違いでしょ」
 湊音は疑問に思いつつ話している。時間がないから朝食はいらないと心の中で言う。食べることを拒否する。
「学校行ってきます」
「パンだけでも食べて」
 パンをほおばり、学校へと向かった。学校が楽しみではない。学校へ行く道を通っている。
「この苦しいことを乗り越えた先に楽しみが見つかるんだ」
 病院で読んでいた、漫画の言葉を言い放つ。
 ガン。
 扉を開けた。
 全員が静まり、こっちを見る。
(そりゃそうだよな、事件ぐらい全員見て気になっているよな。一か月も休んだし)
一瞬だった。静まり返ったのは。ただ、空気になることを、選び下を向き着席する。
しばらくして元通りの教室の雰囲気に戻る。
「このゲーム面白いらしいよ」
 前の席の声が聞こえてきた。ゲームは俺も好きだけど、どういったジャンルだろう。話したいな。でも、話せない。これは、予定調和の力である。
(いいな、話せる人がいて)
(僕は、あれ、僕も話せる人がいたのか。思い出せない)
(そうだ、ゲームしよ。先生がくるまで、一人することもないから、ゲームをして時間を潰そう)
 アプリを開いてゲームを始める。
(あれ、メッセが来てる)
(何だろそれも三件も同じ人からきている)
 そのメッセとは。
「今日、休み」
「一回学校更けてゲーセン行こうよ」
「お前がいないと学校がつまんない」
(あれ、誰だろこの人)
 大切な人なのに忘れている。いや、思い出せない。)
(友達、友達ってなんだろ)
「それはね、言葉にできない繋がりのこと」
 桜美の回想が出て、桜美が話をしている。
(君とはもう話せない)
(友達がいたんだ)
(君ってだれ)
 スマホの欄に桜美塁の名前があり涙が一滴流れる。
(早く完成させなくっちゃ)
「友達アプリ」

 憎悪を返すと大事なものがなくなる。憎しみや、怒りでは何も得ることはない。
 だから、私達、相談屋がいるんだ。




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