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茜君の足跡
第181話 ペスト
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オスカーからの手紙を受け取って1週間ほどかけヘインズ王国最北端の町ポートパラダイスまでやってきた。
ヘインズ王国を縦に細長く、最北端のポートパラダイスはヴェンダルとの国境を越えて南から北まで縦断するような形だった。
ポートパラダイスは町に複数の造船場があり職人と商人の町と行った感じだった。
町の入口を見る限りペストが流行しているような感じはなかったが、所々で咳をしている人が居た。
肺ペスト?なんて疑問が浮かんだが、冒険者ギルドに急いだ。
冒険者ギルドに着くと、そこにはオスカーはいなかったが、チェルシーと子どもが居た。
「あれ?お久しぶりです」
「直人久しぶりだね、あの人からの手紙を読んできたんだよね?」
「えぇ、それでオスカーは?」
「港の方にいるよ、それで私とこの子をちょっと見てくれないかな?」
神の手を使って診察してくれってことかな?
「えぇ診察すればいいんですよね?」
「そう、問題ないようなら私は車でヴォーネスに戻って支援の準備をするよ」
なるほど、感染を広げないために自分が来るのを待っていたといったところかな?
「わかりました」
チェルシーと子どもの手に触れるとどちらも健康そのものだった。
「どちらも問題ないですよ、ってか、チェルさんは絶対健康持ってるからかからないでしょ」
「念のためね」
まぁ感染症が流行しているなら念には念を入れるのは悪い事ではない。
「んじゃ、自分はオスカーさんの所に行きます」
「えぇ、既に半蔵君達が感染者の隔離対策を始めているけど後の事よろしくね」
「はい」
チェルシーが冒険者ギルドを出て行った。
なんでこんなところにチェルシーとお子さんまでいるのかが気になった。家族旅行でもしていたのか?
そんな疑問を持ちつつ、自分も冒険者ギルドを後にし港へ向かった。
港に向かうと、港の倉庫のような所の前にオスカーが居た。
「オスカーさん!」
「おっ、直人やっと来たか、そこの中の奴ら診てくれないか?俺の勘が正しければペストな気がするんだが」
「わかりました」
倉庫に入ると半蔵達狼衆がマスクやガウンを着て感染症対策をしながら患者たちの世話をしていた。
彼等も後でチェックしようと考えつつ、辺りを見渡すと、近くに敗血症型ペストと思しき患者がいた。一言言って彼女に触れるとオスカーの言った通りペストウィルスが体内にいた。
ここに居る人達全員がペストと考えても良さそうだな。試しに数名に触れたがやっぱり体内にペストウィルスを保菌していた。
急ぎ外に出てオスカーにその現状を伝えた。
「やっぱりか、してどうする?」
「そうですね、神の手を使えばすぐに治療可能ですが、自分以外の人達には薬を飲ませて回ってもらおうかと」
「その薬の作り方は?」
「ブルーローズの花びらを乾燥させて粉末状にしたものだそうです。1人辺り花びら2枚程度で十分みたいですよ」
「ふぅ、ブルーローズか、滅多に手に入らない素材じゃねぇか」
そう言えばそう言うものだったな、ミアンの所で大量に咲き誇ってるからそんな認識はなくなってた。
「知り合いの所で栽培しているのでちょっともらってきますよ」
「本当か?それならこっちは薬を作れる奴を手配しておこう」
「お願いします」
オスカーと別れ路地裏の人目の付かないところに移動し、ミアンの家をイメージして空間転移を使った。
ヘインズ王国を縦に細長く、最北端のポートパラダイスはヴェンダルとの国境を越えて南から北まで縦断するような形だった。
ポートパラダイスは町に複数の造船場があり職人と商人の町と行った感じだった。
町の入口を見る限りペストが流行しているような感じはなかったが、所々で咳をしている人が居た。
肺ペスト?なんて疑問が浮かんだが、冒険者ギルドに急いだ。
冒険者ギルドに着くと、そこにはオスカーはいなかったが、チェルシーと子どもが居た。
「あれ?お久しぶりです」
「直人久しぶりだね、あの人からの手紙を読んできたんだよね?」
「えぇ、それでオスカーは?」
「港の方にいるよ、それで私とこの子をちょっと見てくれないかな?」
神の手を使って診察してくれってことかな?
「えぇ診察すればいいんですよね?」
「そう、問題ないようなら私は車でヴォーネスに戻って支援の準備をするよ」
なるほど、感染を広げないために自分が来るのを待っていたといったところかな?
「わかりました」
チェルシーと子どもの手に触れるとどちらも健康そのものだった。
「どちらも問題ないですよ、ってか、チェルさんは絶対健康持ってるからかからないでしょ」
「念のためね」
まぁ感染症が流行しているなら念には念を入れるのは悪い事ではない。
「んじゃ、自分はオスカーさんの所に行きます」
「えぇ、既に半蔵君達が感染者の隔離対策を始めているけど後の事よろしくね」
「はい」
チェルシーが冒険者ギルドを出て行った。
なんでこんなところにチェルシーとお子さんまでいるのかが気になった。家族旅行でもしていたのか?
そんな疑問を持ちつつ、自分も冒険者ギルドを後にし港へ向かった。
港に向かうと、港の倉庫のような所の前にオスカーが居た。
「オスカーさん!」
「おっ、直人やっと来たか、そこの中の奴ら診てくれないか?俺の勘が正しければペストな気がするんだが」
「わかりました」
倉庫に入ると半蔵達狼衆がマスクやガウンを着て感染症対策をしながら患者たちの世話をしていた。
彼等も後でチェックしようと考えつつ、辺りを見渡すと、近くに敗血症型ペストと思しき患者がいた。一言言って彼女に触れるとオスカーの言った通りペストウィルスが体内にいた。
ここに居る人達全員がペストと考えても良さそうだな。試しに数名に触れたがやっぱり体内にペストウィルスを保菌していた。
急ぎ外に出てオスカーにその現状を伝えた。
「やっぱりか、してどうする?」
「そうですね、神の手を使えばすぐに治療可能ですが、自分以外の人達には薬を飲ませて回ってもらおうかと」
「その薬の作り方は?」
「ブルーローズの花びらを乾燥させて粉末状にしたものだそうです。1人辺り花びら2枚程度で十分みたいですよ」
「ふぅ、ブルーローズか、滅多に手に入らない素材じゃねぇか」
そう言えばそう言うものだったな、ミアンの所で大量に咲き誇ってるからそんな認識はなくなってた。
「知り合いの所で栽培しているのでちょっともらってきますよ」
「本当か?それならこっちは薬を作れる奴を手配しておこう」
「お願いします」
オスカーと別れ路地裏の人目の付かないところに移動し、ミアンの家をイメージして空間転移を使った。
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