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しおりを挟む最奥まで沈められていた昂りが一度引き抜かれて、また突き入れられる。
ミサのくちから、我知らず泣き声のごとき喘ぎが零れた。
全身が、爪先まで切なくなってしまう。涙が出るほど気持ちがよくて、いたく満たされた心地になった。
メルウィンが腰を動かして、陰部の先端をミサの深奥に擦りつける。
「ぁ、っン……あぁ……ッ」
次から次へと涙が溢れて、どうにかなってしまうのではないかと思った。体が、ミサの意思を離れてひとりでに反応する。
あまりの快感に、溶けて壊れてしまいそうだ。それが不安で、恐ろしくて、でも壊れてしまいたいと願う自分が、心のどこかにいる。
メルウィンになら壊されてもかまわないと考える己が、たしかに存在していた。
「奥まで入ってるよ、ミサちゃん。わかる?」
「は、い……わかります……」
「どんな感じ?」
「あつくて、おっきくて……どくんどくんって、私の中で……」
「ふふ。ミサちゃんの中もあったかくてトロトロで、いやらしく絡みついてくるよ。まるで、もっともっとって言ってるみたいだ」
それを聞き、ミサはメルウィンに両手を伸ばす。甘えたがりの子供のような仕草ではあったが、法悦が羞恥心を塗り潰してしまっているため、さして気にならなかった。
「はい……もっと、してください……」
ミサの台詞に、メルウィンが目を丸くする。
次いで、その目が今度は意地悪く細められた。
彼は片腕をミサの体にまわして、ミサを抱き寄せる。
そうすることでふたりの肉体が密着し、先程までとは異なる胸の高鳴りがミサを襲った。
すると、そのままの体勢でメルウィンがミサを激しく揺さぶる。
ミサは半ば反射的に、両腕を相手の背中にまわして強くしがみついた。
「ぁアアあぁっ!」
奥まで深く揺すられて、全身が震えるようである。
彼と密着しているため、剥き出しのミサの胸の突起が律動のたびに相手と擦れた。
そうして、それがさらなる快感を生んで、もはやミサはただ喘ぐことしか出来なくなる。
気持ちいいのか、そうでないのか、それさえもわからなくなりそうだった。
耳元に、メルウィンの苦しげな声が落ちる。
「っは、ミサちゃん、ちょっと締めすぎ。そんなにされたら、すぐ出ちゃうよ」
「そんなこと、言われても――やぅううッ!」
ベッドの軋む音に、下腹部から響く淫猥な水音、そしてミサの嬌声が綯い交ぜになって室内に反響した。
ミサの鼓膜が、音に犯されていく。
「あ~、気持ちいい。止まんなくなるぅ」
彼の言葉の通りに律動はいっそう激しくなり、執拗なまでに最奥を突き上げられた。
過剰な愉楽に、ミサの視野はチカチカと瞬く。
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