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若い頃、恋人とバンドを組んでそれなりに人気を博していた。けれど、その恋人がある日突然 ファンの女の子と結婚すると言い出した。おかげで俺たちの間に亀裂が走り 当然バンドは上手くいかなくなって解散した。
その後、俺は散々遊び歩いて 男も女も タチもネコもヤリまくった。でも、どうしても俺は元恋人の事が忘れられなかった。
「もうさぁ、出家してお坊さんにでもなれば?煩悩なくなるんじゃない?」
馬鹿にしたように笑いながら言ったセフレの一言が 俺を変えた。
「……じゃ、俺坊さんになるわ!煩悩無くして規則だたしく生きるから今日でセックス終わりな」
「え~?ウケるぅ!性欲おばけなのに今日で最後とか無理じゃん!がんばー」
あれから十数年。俺は今、お世話になっているご住職様の1人息子に襲われている。
「なぁ、あんたさ俺の事エロい目で見てる時あるよね?好きなんでしょ?俺の事。俺も、あんたが好きなんだけど」
「参ったなぁ……慈海坊ちゃん、こんな40越えの僧侶に何を期待してるんです?」
若かりし頃ならば前髪をかき上げて、甘い言葉でも囁きながら一夜限りでも抱かれていた所だが……現在は仏様の前で若い男に押し倒され、髪のないつるりとした地肌に手を乗せながら色気の無い言葉を放っている。
「あんたを抱きたいって言ってんの。俺の男になれよ」
自分よりも少し背が高くガタイの良い 若く理想的な彼に壁ドン! ならぬ畳ドン! されてしまっては身動きも取れないと言うのに、澄み切った穢れのない美しい瞳で、ストレートな欲望を叩き付けられると断る言葉が見付からない。
正直、性欲おばけと呼ばれた俺はこの歳になっても、僧侶になった今でも、抗い難い欲は生まれてくるもので……夜な夜な1人寂しく処理をすることもしばしばだ。
このままイエスと応えたら、今 腰骨辺りにある 硬く立派なモノが久方ぶりに俺のナカへと挿入されるのだろうか。
若く体力のある彼に 今の俺がどれだけついていけるだろう?と考えながら、密やかに唾を飲み込む。
いやいやダメだろう。この寺の跡取り息子だ。どうせ女と結婚して子供を作るんだ。ここに居続けるなら 慈海坊ちゃんを好きになる訳にはいかない。
「……本当に、困りましたね。仏様に見られながら、煩悩にまみれた事をシたいんですか?……ご住職様もお越しになっちゃいますよ?それとも、坊ちゃんのソレは我慢が出来ない悪い子なんですか?」
艷やかに微笑み、少し恥じらったフリをしながら軽く腰を捻って煽ってみると、先程からずっとあたっていた硬い欲棒はピクリと反応をみせて更に欲望を膨らませているようだった。
「じゃあ、俺の部屋来て。あそこなら離れだから父さんも来ないし、仏様も……見てないよ」
「大変残念ですが、まだ本日のお勤めが終わっていないんです」
「待ってるから。来て」
ほんの少し鼻息荒く そう言った彼は俺を起こして去っていった。
その後、俺は散々遊び歩いて 男も女も タチもネコもヤリまくった。でも、どうしても俺は元恋人の事が忘れられなかった。
「もうさぁ、出家してお坊さんにでもなれば?煩悩なくなるんじゃない?」
馬鹿にしたように笑いながら言ったセフレの一言が 俺を変えた。
「……じゃ、俺坊さんになるわ!煩悩無くして規則だたしく生きるから今日でセックス終わりな」
「え~?ウケるぅ!性欲おばけなのに今日で最後とか無理じゃん!がんばー」
あれから十数年。俺は今、お世話になっているご住職様の1人息子に襲われている。
「なぁ、あんたさ俺の事エロい目で見てる時あるよね?好きなんでしょ?俺の事。俺も、あんたが好きなんだけど」
「参ったなぁ……慈海坊ちゃん、こんな40越えの僧侶に何を期待してるんです?」
若かりし頃ならば前髪をかき上げて、甘い言葉でも囁きながら一夜限りでも抱かれていた所だが……現在は仏様の前で若い男に押し倒され、髪のないつるりとした地肌に手を乗せながら色気の無い言葉を放っている。
「あんたを抱きたいって言ってんの。俺の男になれよ」
自分よりも少し背が高くガタイの良い 若く理想的な彼に壁ドン! ならぬ畳ドン! されてしまっては身動きも取れないと言うのに、澄み切った穢れのない美しい瞳で、ストレートな欲望を叩き付けられると断る言葉が見付からない。
正直、性欲おばけと呼ばれた俺はこの歳になっても、僧侶になった今でも、抗い難い欲は生まれてくるもので……夜な夜な1人寂しく処理をすることもしばしばだ。
このままイエスと応えたら、今 腰骨辺りにある 硬く立派なモノが久方ぶりに俺のナカへと挿入されるのだろうか。
若く体力のある彼に 今の俺がどれだけついていけるだろう?と考えながら、密やかに唾を飲み込む。
いやいやダメだろう。この寺の跡取り息子だ。どうせ女と結婚して子供を作るんだ。ここに居続けるなら 慈海坊ちゃんを好きになる訳にはいかない。
「……本当に、困りましたね。仏様に見られながら、煩悩にまみれた事をシたいんですか?……ご住職様もお越しになっちゃいますよ?それとも、坊ちゃんのソレは我慢が出来ない悪い子なんですか?」
艷やかに微笑み、少し恥じらったフリをしながら軽く腰を捻って煽ってみると、先程からずっとあたっていた硬い欲棒はピクリと反応をみせて更に欲望を膨らませているようだった。
「じゃあ、俺の部屋来て。あそこなら離れだから父さんも来ないし、仏様も……見てないよ」
「大変残念ですが、まだ本日のお勤めが終わっていないんです」
「待ってるから。来て」
ほんの少し鼻息荒く そう言った彼は俺を起こして去っていった。
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