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08 ダンジョンを創ろう!
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「ああ、そうだ、ネーヴェリク。実は、ダンジョンを生み出して初めて気づいた事があったんだ」
「ハイ、それは……どんなことでショウ?」
ぽやん、とした表情のまま、ちょこんとネーヴェリクが首をかしげる。
実は、俺のスキル……今まで、じいちゃんの創ったダンジョンの維持管理しかしてこなかったから、いくつかの能力がロックされていたらしいのだ。
その内の一つ。どうやら……ダンジョンそのものが大きくなるに合わせて俺自身も強化されていくようなのだ。
これは、あくまでも自分で生み出したダンジョンを成長させた場合に限られるらしく、今までは、俺自身への『強化』の恩恵は受けていなかった訳だが、これはダンジョンを成長させるのが、より楽しみになっている。
もちろん、同様に自分の配下である部下や魔物を強化することも可能だ。
「す、すごいデス! カイトシェイド様……! で、デモ、どうしてこんな所に? あの、魔王城の管理は……放って置いて良いんでショウか……?」
コイツ……自分が、あの魔王城でどんな目にあわされていたのか自覚無いのか?
俺の部下になる前は、無駄に虐げられていたからなぁ……苦痛耐性だけは高いんだろう。
可哀想なヤツめ……
「ああ。あの魔王城はもう放棄した。どうなろうが、俺は知らん」
「えッ!?」
俺が放棄したことで、恐らく、あの『魔王城』のダンジョンは遅かれ早かれ崩壊するだろう。
せっかく、じいちゃんが残してくれた遺産が、ただただ朽ちていくのは、多少惜しくもあるが、脳筋魔王をはじめ、あの三馬鹿連中が管理しきれるとは思わない。
もしかしたら、あの智将気取りの陰険メガネが、悪あがきをするかもしれないが、維持管理とは、地味な作業を延々とルーティーンしなければいけない。
あの陰険メガネは、意外と自分の体調管理がヘタクソで調子にムラがある。結果は、お察しだ。
まぁ、アイツ等がどうなろうが、俺が知った事では無い。
使い勝手が悪くなった魔王城を再度管理させる為に俺を連れ戻……いや、無いな。
むしろ、使い勝手が悪くなったのは俺の責任とばかりに、逆恨みで「俺を暗殺に来る」確率の方が、べらぼうに高い。
……うん。やはり、ダンジョンは絶対に要る。
それも早急に成長させる必要がある。
俺は、あの脳筋魔王達と決別した事情を簡単にネーヴェリクに伝えた。
「……という訳で、新しく自分のダンジョンを創る事にしたんだ」
「そうだったんデスね……」
「協力してくれるか、ネーヴェリク?」
それまで大人しく俺の話を聞いていたネーヴェリクが、トロンとした瞳で俺の前に跪いた。
心なしか、うっとりと頬に桜色が、瞳には涙が浮かんでいるような気がする。
「……カイトシェイド様、ありがとウございマス」
「お、おい? ネーヴェリク?」
「ネーヴェリクを一緒に連れて来てくれテ……あの時、ネーヴェリクを助けテくれテ……この身が灰となり、魔核が砕けテも、ネーヴェリクは、カイトシェイド様のものデス」
そういうと、俺の左足の甲に口づけをする。
それは、魔族にとって最上級の忠誠を誓うもの。
「ネーヴェリク、そこまであらたまらなくても……いや、まぁ、『お前の忠誠、嬉しく思う』」
俺は、今や定型文となっている返答の言葉を古代魔族語で答えた。
それを聞いたネーヴェリクは、月下に咲く魔光花のようにふわり、と心底幸せそうに微笑んだから、良しとしよう。
「当面の目的は、この家の中の整備と地下に迷宮を作り、自然発生のモンスターを呼び込む。次いで、人間達をおびき寄せることで、ダンジョンを成長させる予定だ」
「ハイ」
「ここには、俺とお前しか魔族が居ないからな。大仕事だぞ、ネーヴェリク」
「ハイっ!」
やがて、遠くない未来、このハポネスは世界有数の迷宮都市へと変貌をとげることになる。その第一歩は、とある古びた洋館から始まったのだった。
「ハイ、それは……どんなことでショウ?」
ぽやん、とした表情のまま、ちょこんとネーヴェリクが首をかしげる。
実は、俺のスキル……今まで、じいちゃんの創ったダンジョンの維持管理しかしてこなかったから、いくつかの能力がロックされていたらしいのだ。
その内の一つ。どうやら……ダンジョンそのものが大きくなるに合わせて俺自身も強化されていくようなのだ。
これは、あくまでも自分で生み出したダンジョンを成長させた場合に限られるらしく、今までは、俺自身への『強化』の恩恵は受けていなかった訳だが、これはダンジョンを成長させるのが、より楽しみになっている。
もちろん、同様に自分の配下である部下や魔物を強化することも可能だ。
「す、すごいデス! カイトシェイド様……! で、デモ、どうしてこんな所に? あの、魔王城の管理は……放って置いて良いんでショウか……?」
コイツ……自分が、あの魔王城でどんな目にあわされていたのか自覚無いのか?
俺の部下になる前は、無駄に虐げられていたからなぁ……苦痛耐性だけは高いんだろう。
可哀想なヤツめ……
「ああ。あの魔王城はもう放棄した。どうなろうが、俺は知らん」
「えッ!?」
俺が放棄したことで、恐らく、あの『魔王城』のダンジョンは遅かれ早かれ崩壊するだろう。
せっかく、じいちゃんが残してくれた遺産が、ただただ朽ちていくのは、多少惜しくもあるが、脳筋魔王をはじめ、あの三馬鹿連中が管理しきれるとは思わない。
もしかしたら、あの智将気取りの陰険メガネが、悪あがきをするかもしれないが、維持管理とは、地味な作業を延々とルーティーンしなければいけない。
あの陰険メガネは、意外と自分の体調管理がヘタクソで調子にムラがある。結果は、お察しだ。
まぁ、アイツ等がどうなろうが、俺が知った事では無い。
使い勝手が悪くなった魔王城を再度管理させる為に俺を連れ戻……いや、無いな。
むしろ、使い勝手が悪くなったのは俺の責任とばかりに、逆恨みで「俺を暗殺に来る」確率の方が、べらぼうに高い。
……うん。やはり、ダンジョンは絶対に要る。
それも早急に成長させる必要がある。
俺は、あの脳筋魔王達と決別した事情を簡単にネーヴェリクに伝えた。
「……という訳で、新しく自分のダンジョンを創る事にしたんだ」
「そうだったんデスね……」
「協力してくれるか、ネーヴェリク?」
それまで大人しく俺の話を聞いていたネーヴェリクが、トロンとした瞳で俺の前に跪いた。
心なしか、うっとりと頬に桜色が、瞳には涙が浮かんでいるような気がする。
「……カイトシェイド様、ありがとウございマス」
「お、おい? ネーヴェリク?」
「ネーヴェリクを一緒に連れて来てくれテ……あの時、ネーヴェリクを助けテくれテ……この身が灰となり、魔核が砕けテも、ネーヴェリクは、カイトシェイド様のものデス」
そういうと、俺の左足の甲に口づけをする。
それは、魔族にとって最上級の忠誠を誓うもの。
「ネーヴェリク、そこまであらたまらなくても……いや、まぁ、『お前の忠誠、嬉しく思う』」
俺は、今や定型文となっている返答の言葉を古代魔族語で答えた。
それを聞いたネーヴェリクは、月下に咲く魔光花のようにふわり、と心底幸せそうに微笑んだから、良しとしよう。
「当面の目的は、この家の中の整備と地下に迷宮を作り、自然発生のモンスターを呼び込む。次いで、人間達をおびき寄せることで、ダンジョンを成長させる予定だ」
「ハイ」
「ここには、俺とお前しか魔族が居ないからな。大仕事だぞ、ネーヴェリク」
「ハイっ!」
やがて、遠くない未来、このハポネスは世界有数の迷宮都市へと変貌をとげることになる。その第一歩は、とある古びた洋館から始まったのだった。
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