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前編 「勇者です。今日で勇者辞めます。」
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僕は勇者アルフレッド。僕たちの旅は、今終わりを迎えようとしていた。
「ククク……勇者よ、良くぞ私を倒した……グハァッ!」
やった!ついに、ついに魔王を倒したぞ!
「やったな勇者!」
彼は戦士のレック。
ありがとう戦士、君のパワーには何度も助けられたよ!
「最初はどうなることかと思ったけど、あなたと旅ができて本当に良かったわ」
彼女は魔法使いのミリア。
魔法使い、君の魔法は雑魚敵を一瞬で片付けてくれた。
ボス戦はまぁ…そんなにだったけどありがとう魔法使い!
「全ては神の導きです……」
僧侶のおっさん。そういえば彼の名前は聞いてなかったな。
僧侶、君が居なければパーティは何度全滅していただろうか。
でも変な宗教に勧誘するのはやめて欲しいな。
僕は、そういうのはやらないからって言ってるのに、
君は二時間も説得してきたよね。
あと変な数珠とかお札とか壷とか仲間に売りつけないで欲しいな。
正直、この旅が終わったら君にはもうあんまり会いたくない。
「ありがとう、皆のお陰で魔王を倒すことができた!
さあ、王様に報告に行こう!」
お城では城や町の人達が皆で準備して待ってくれていた。
「おお、勇者よ、よくぞ魔王を倒してくれた。これで世界は平和になった!
ありがとう勇者よ!」
いえ王様、皆のお陰です。皆が力をあわせたから勝てたんです!
「勇者バンザーイ!」
「キャー勇者ー」
モブの人達も祝福してくれている。
この後は王様宴を開いてくれるそうだ。僕たちは大いに楽しんだ。
今日は久しぶりにゆっくりと眠れそうだ。
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――
――――
「起きたか勇者」
ああ、戦士。あれ、ここは?最後に泊まった宿屋じゃないか。
「なに寝ぼけてんのよ、今日はついに魔王との決戦よ!しゃきっとしなさいよ」
は……魔王は昨日倒したはずじゃ……
経験値を確認してみよう。
(勇者よ…あなたが次のレベルになるには1250の経験が……)
変わってない…魔王の分どころか、魔王の城で戦った敵の分も増えてない……
「あの、昨日魔王倒さなかったっけ?」
「ははは、随分景気のいい夢見たんだな!大丈夫、俺が正夢にしてやるさ」
ん……?そうかあれは夢だったのか。そういえばそんな気もしてきたな。
よし、今度こそ魔王を倒しに行くぞ!
「ククク……勇者よ、良くぞ私を倒した…グハァッ!」
やった!ついに、ついに魔王を倒したぞ!
「やったな勇者!」
ありがとう戦士!
「最初はどうなることかと思ったけど、あなたと旅ができて本当に良かったわ。」
ありがとう魔法使い!
「全ては神の導きです……」
ありがとうね。
「ありがとう、皆のお陰で魔王を倒すことができた!
さあ、王様に報告に行こう!」
お城では城の人達皆で待ってくれていた。
「おお、勇者よ、よくぞ魔王を倒してくれた。これで世界は平和になった!
ありがとう勇者よ!」
ちょっと待て、なんかさっきから聞き覚えあるぞ。
「勇者バンザーイ!」
「キャー勇者ー」
…嫌な予感がしてきた。まぁいいや。王様が宴を開いてくれるみたいだし、
めいいっぱい楽しんで嫌なことは忘れよう!
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――
―――――
「起きたか勇者」
ああ、戦士。…おかしい、なんでだ。そんな馬鹿な
「なに寝ぼけてんのよ、今日はついに魔王との決戦よ!しゃきっとしなさいよ。」
おかしい…そんな…
「どうした?怖い夢でも見たか?ガハハハ!」
「いや、ガハハじゃねえよ、倒しただろ魔王。二回も倒したろ。」
「ハァ?あんた寝ぼけて頭でも打ったんじゃないの?」
「いや、お前らだろ頭打ったのは。頭打ちっぱなしかテメェら」
「なによ!せっかく人が心配してあげてるのに!」
「まぁまぁお前ら、これから魔王との決戦だって言うのに仲間割れしてどうするんだ!」
そ、そうだよな。確かにそうだ。こんどこそ夢じゃないかもしれないし、
頑張って魔王を倒しに行こう。
また倒しに行こう!また倒せばいいんだ!大丈夫!いける!
「ククク…勇者よ、良くぞ私を倒した…グハァッ!」
…
「やったな勇者!」
…
「最初はどうなることかと思ったけど、あなたと旅ができて本当に良かったわ。」
…
「全ては神の導きです…」
チッ…
おお、勇者よ、よくぞ魔王を倒してくれた。これで世界は平和になった!
ありがとう勇者よ!」
寝るか…
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――
―――――
「起き」
うおおおおおおおおおおおお!!!
「勇者よ、我が城へよくぞ来た。それもたった一人で。さあ来るが」
死ねぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!
ドシュッ
「ククク……勇者よ、良くぞ私を倒した…え、ちょ…なに布団敷いてんのグハァッ!」
よし、倒した。はやく寝よう、おやすみなさい
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――
――――
「起きたか勇者」
うわああああああああああああああああああああ!!!!!
「ちょ、ちょっとどうしたのよ!?」
もう限界だ!もうお前らだけで魔王倒しに行け!
僕はもう限界だ!!!!
…僕はその場を去った。ただ無我夢中で駆け抜けた。
そして、そのうち疲れてそのまま倒れこんだ。
もう駄目だ…何故なんだ…何回魔王を倒せばいいんだ…
「お悩みのようですね」
そ、その声は…
僧侶!
「もしかしたら、勇者様のお悩みを解決できるかもしれません…」
な、なんだって…どうすればいいんだ?
「勇者様がお悩みなのは、ずばり、金銭的な悩みではないでしょうか?
こちらの御札、これをお財布に忍ばせておけば、思わぬ所で幸運に恵まれ、
気が付けば大金が舞い込むといわれているんです。
実際に、私の知人は、これを手にしてから、
一日の間に100万G稼ぐ程の大金持ちになったんですって。
すごいですよね。こちらの御札、本来なら20万Gなのですが、
勇者様には特別価格で、特別に5000Gでお譲りしたいと思っております。
欲しいですよね?なんせ一日に100万G手に入るかもしれ」
ザシュッ
しまった、まあいいか後で生き返らせれば…
それから、しばらく悩んでいたが、僕は決断し、魔王の城へ向かった。
僧侶は放置した
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――
―――――
「グハァッ!」
「ま、魔王様がやられてしまうなんて…」
「うわー!魔族はおしまいだー!」
「おい雑魚ども、よく聞け、魔王は死んだ!これからはこの僕が魔王だ!」
「ハァ?」
「あいつなに言ってんだ?」
「頭おかしいんじゃねぇか?」
雑魚どもが喚いている。ここは一発、格好よく決めよう。
「僕、いや、我のことは魔王メビウスと呼ぶが良い」
「うわぁ…恥ずかしくないのかな、この人」
「一生懸命考えたんだろうな…」
それから、我は勇者時代の経験を活かして魔王軍に改革をもたらした
「世界中の宝箱をミミックにしろ!!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「城の床を全てダメージ床に!!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「人間に経験値を与えるメタル系モンスターは全て排除だ!」
「新魔王さまバンザーイ!」
魔物達は最初は反対していたものの、
今まで魔物に苦しめられてきた元勇者の考案による改革は、
冒険者にとっては恐ろしい提案ばかりであり、
結果として新魔王は魔物達の心を大いに掴んだ。
さらに、新魔王は完全実力主義を掲げ、強いモンスターには積極的に高い地位を与え、
魔王軍は先代魔王の時代と比べて倍以上の戦力を持つほどとなった。
そして、この我にとって最も嬉しかったことは、
無限ループから抜け出せたことである。我の予想通り、
やはりあれは勇者特有の現象であったようだ。
魔王となった我にはもはや無関係だということだ。
その代わり、もし勇者に討たれれば、勇者と同じように生き返ることはできないだろう。
だがその心配をする必要は無い。我は先代魔王を一瞬で倒す程に強いのだ。
さらに、無数に策略を仕掛けてある。早速ネズミが我が城の罠にかかったようだ…
「この床めっちゃ痺れる!ここもか!うわああ!!」
「またボスかよ!!せめて回復させてくれ!!」
「キャー!!なんでこいつこんなにMP吸ってくるのよ!?」
素晴らしい成果だ。私は冒険者が嫌がることを熟知している。
この城は最早難攻不落の要塞と化したのだ。
さて、これで攻め込まれる心配は無くなった。今度はこちらから攻める番だ。
まず、今まで弱い魔物しか居なかった土地に我が城の強力な魔物を送り込んだ。
生態系が乱れようがしったこっちゃない。
次に魔物たちは城の外では金貨を持ち歩かないように徹底した。
これにより、魔物を倒して金貨を奪っていた冒険者たちは、
貧乏生活を強いられることになるだろう。
さらに各地に宝箱と落とし穴を同時に仕掛けた。
冒険者どもは宝箱があると一直線に向かってくるからな。
ちなみに宝箱は当然ミミックだ。
そして、穴を掘っていた魔物が温泉を発見したので、ついでに副業で温泉宿を始めた。
これが大当たりで、世界中荒れ果てている中、
世界で唯一魔物に襲われずに安らげる場所として大人気のスポットになった。
こうして我が軍は磐石となっていった。
我は、もはや無限ループのことなど完全に忘れていた。
魔王としての生活は非常に充実していた。魔王こそが我が天職だったのだ。
最近ではそう思うようになってきた。
しかし、驚くべきことに、それでも冒険者は懲りずにやってきた。
そしてついに我が元までやってくる輩がいたのだ…
さらに驚いたのは、それが見慣れた連中だったからだ…
「ククク……勇者よ、良くぞ私を倒した……グハァッ!」
やった!ついに、ついに魔王を倒したぞ!
「やったな勇者!」
彼は戦士のレック。
ありがとう戦士、君のパワーには何度も助けられたよ!
「最初はどうなることかと思ったけど、あなたと旅ができて本当に良かったわ」
彼女は魔法使いのミリア。
魔法使い、君の魔法は雑魚敵を一瞬で片付けてくれた。
ボス戦はまぁ…そんなにだったけどありがとう魔法使い!
「全ては神の導きです……」
僧侶のおっさん。そういえば彼の名前は聞いてなかったな。
僧侶、君が居なければパーティは何度全滅していただろうか。
でも変な宗教に勧誘するのはやめて欲しいな。
僕は、そういうのはやらないからって言ってるのに、
君は二時間も説得してきたよね。
あと変な数珠とかお札とか壷とか仲間に売りつけないで欲しいな。
正直、この旅が終わったら君にはもうあんまり会いたくない。
「ありがとう、皆のお陰で魔王を倒すことができた!
さあ、王様に報告に行こう!」
お城では城や町の人達が皆で準備して待ってくれていた。
「おお、勇者よ、よくぞ魔王を倒してくれた。これで世界は平和になった!
ありがとう勇者よ!」
いえ王様、皆のお陰です。皆が力をあわせたから勝てたんです!
「勇者バンザーイ!」
「キャー勇者ー」
モブの人達も祝福してくれている。
この後は王様宴を開いてくれるそうだ。僕たちは大いに楽しんだ。
今日は久しぶりにゆっくりと眠れそうだ。
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「起きたか勇者」
ああ、戦士。あれ、ここは?最後に泊まった宿屋じゃないか。
「なに寝ぼけてんのよ、今日はついに魔王との決戦よ!しゃきっとしなさいよ」
は……魔王は昨日倒したはずじゃ……
経験値を確認してみよう。
(勇者よ…あなたが次のレベルになるには1250の経験が……)
変わってない…魔王の分どころか、魔王の城で戦った敵の分も増えてない……
「あの、昨日魔王倒さなかったっけ?」
「ははは、随分景気のいい夢見たんだな!大丈夫、俺が正夢にしてやるさ」
ん……?そうかあれは夢だったのか。そういえばそんな気もしてきたな。
よし、今度こそ魔王を倒しに行くぞ!
「ククク……勇者よ、良くぞ私を倒した…グハァッ!」
やった!ついに、ついに魔王を倒したぞ!
「やったな勇者!」
ありがとう戦士!
「最初はどうなることかと思ったけど、あなたと旅ができて本当に良かったわ。」
ありがとう魔法使い!
「全ては神の導きです……」
ありがとうね。
「ありがとう、皆のお陰で魔王を倒すことができた!
さあ、王様に報告に行こう!」
お城では城の人達皆で待ってくれていた。
「おお、勇者よ、よくぞ魔王を倒してくれた。これで世界は平和になった!
ありがとう勇者よ!」
ちょっと待て、なんかさっきから聞き覚えあるぞ。
「勇者バンザーイ!」
「キャー勇者ー」
…嫌な予感がしてきた。まぁいいや。王様が宴を開いてくれるみたいだし、
めいいっぱい楽しんで嫌なことは忘れよう!
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「起きたか勇者」
ああ、戦士。…おかしい、なんでだ。そんな馬鹿な
「なに寝ぼけてんのよ、今日はついに魔王との決戦よ!しゃきっとしなさいよ。」
おかしい…そんな…
「どうした?怖い夢でも見たか?ガハハハ!」
「いや、ガハハじゃねえよ、倒しただろ魔王。二回も倒したろ。」
「ハァ?あんた寝ぼけて頭でも打ったんじゃないの?」
「いや、お前らだろ頭打ったのは。頭打ちっぱなしかテメェら」
「なによ!せっかく人が心配してあげてるのに!」
「まぁまぁお前ら、これから魔王との決戦だって言うのに仲間割れしてどうするんだ!」
そ、そうだよな。確かにそうだ。こんどこそ夢じゃないかもしれないし、
頑張って魔王を倒しに行こう。
また倒しに行こう!また倒せばいいんだ!大丈夫!いける!
「ククク…勇者よ、良くぞ私を倒した…グハァッ!」
…
「やったな勇者!」
…
「最初はどうなることかと思ったけど、あなたと旅ができて本当に良かったわ。」
…
「全ては神の導きです…」
チッ…
おお、勇者よ、よくぞ魔王を倒してくれた。これで世界は平和になった!
ありがとう勇者よ!」
寝るか…
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―――――
「起き」
うおおおおおおおおおおおお!!!
「勇者よ、我が城へよくぞ来た。それもたった一人で。さあ来るが」
死ねぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!
ドシュッ
「ククク……勇者よ、良くぞ私を倒した…え、ちょ…なに布団敷いてんのグハァッ!」
よし、倒した。はやく寝よう、おやすみなさい
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――――
「起きたか勇者」
うわああああああああああああああああああああ!!!!!
「ちょ、ちょっとどうしたのよ!?」
もう限界だ!もうお前らだけで魔王倒しに行け!
僕はもう限界だ!!!!
…僕はその場を去った。ただ無我夢中で駆け抜けた。
そして、そのうち疲れてそのまま倒れこんだ。
もう駄目だ…何故なんだ…何回魔王を倒せばいいんだ…
「お悩みのようですね」
そ、その声は…
僧侶!
「もしかしたら、勇者様のお悩みを解決できるかもしれません…」
な、なんだって…どうすればいいんだ?
「勇者様がお悩みなのは、ずばり、金銭的な悩みではないでしょうか?
こちらの御札、これをお財布に忍ばせておけば、思わぬ所で幸運に恵まれ、
気が付けば大金が舞い込むといわれているんです。
実際に、私の知人は、これを手にしてから、
一日の間に100万G稼ぐ程の大金持ちになったんですって。
すごいですよね。こちらの御札、本来なら20万Gなのですが、
勇者様には特別価格で、特別に5000Gでお譲りしたいと思っております。
欲しいですよね?なんせ一日に100万G手に入るかもしれ」
ザシュッ
しまった、まあいいか後で生き返らせれば…
それから、しばらく悩んでいたが、僕は決断し、魔王の城へ向かった。
僧侶は放置した
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「グハァッ!」
「ま、魔王様がやられてしまうなんて…」
「うわー!魔族はおしまいだー!」
「おい雑魚ども、よく聞け、魔王は死んだ!これからはこの僕が魔王だ!」
「ハァ?」
「あいつなに言ってんだ?」
「頭おかしいんじゃねぇか?」
雑魚どもが喚いている。ここは一発、格好よく決めよう。
「僕、いや、我のことは魔王メビウスと呼ぶが良い」
「うわぁ…恥ずかしくないのかな、この人」
「一生懸命考えたんだろうな…」
それから、我は勇者時代の経験を活かして魔王軍に改革をもたらした
「世界中の宝箱をミミックにしろ!!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「城の床を全てダメージ床に!!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「人間に経験値を与えるメタル系モンスターは全て排除だ!」
「新魔王さまバンザーイ!」
魔物達は最初は反対していたものの、
今まで魔物に苦しめられてきた元勇者の考案による改革は、
冒険者にとっては恐ろしい提案ばかりであり、
結果として新魔王は魔物達の心を大いに掴んだ。
さらに、新魔王は完全実力主義を掲げ、強いモンスターには積極的に高い地位を与え、
魔王軍は先代魔王の時代と比べて倍以上の戦力を持つほどとなった。
そして、この我にとって最も嬉しかったことは、
無限ループから抜け出せたことである。我の予想通り、
やはりあれは勇者特有の現象であったようだ。
魔王となった我にはもはや無関係だということだ。
その代わり、もし勇者に討たれれば、勇者と同じように生き返ることはできないだろう。
だがその心配をする必要は無い。我は先代魔王を一瞬で倒す程に強いのだ。
さらに、無数に策略を仕掛けてある。早速ネズミが我が城の罠にかかったようだ…
「この床めっちゃ痺れる!ここもか!うわああ!!」
「またボスかよ!!せめて回復させてくれ!!」
「キャー!!なんでこいつこんなにMP吸ってくるのよ!?」
素晴らしい成果だ。私は冒険者が嫌がることを熟知している。
この城は最早難攻不落の要塞と化したのだ。
さて、これで攻め込まれる心配は無くなった。今度はこちらから攻める番だ。
まず、今まで弱い魔物しか居なかった土地に我が城の強力な魔物を送り込んだ。
生態系が乱れようがしったこっちゃない。
次に魔物たちは城の外では金貨を持ち歩かないように徹底した。
これにより、魔物を倒して金貨を奪っていた冒険者たちは、
貧乏生活を強いられることになるだろう。
さらに各地に宝箱と落とし穴を同時に仕掛けた。
冒険者どもは宝箱があると一直線に向かってくるからな。
ちなみに宝箱は当然ミミックだ。
そして、穴を掘っていた魔物が温泉を発見したので、ついでに副業で温泉宿を始めた。
これが大当たりで、世界中荒れ果てている中、
世界で唯一魔物に襲われずに安らげる場所として大人気のスポットになった。
こうして我が軍は磐石となっていった。
我は、もはや無限ループのことなど完全に忘れていた。
魔王としての生活は非常に充実していた。魔王こそが我が天職だったのだ。
最近ではそう思うようになってきた。
しかし、驚くべきことに、それでも冒険者は懲りずにやってきた。
そしてついに我が元までやってくる輩がいたのだ…
さらに驚いたのは、それが見慣れた連中だったからだ…
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