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フォローは呪いのサイン?
第八話「猶予」
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スマホの画面には
「ログデータ、改変シマスカ?」
YES / NO
玲奈は悠人のカウントダウンがなくなることに賭けて"YES"を押した。
玲奈の指が、スマホ画面の「YES」に触れた瞬間、部屋の空気が変わった。
スマホの画面が暗転し、次に現れたのは、見慣れないシステムメッセージ。
「ログ改変中……」
「“記録”ノ整合性ヲ検証シマス」
「処理完了。“選定結果”ハ、24時間後ニ再調整サレマス」
その下に、小さく表示されていた。
【現在ステータス:観測保留】
「……再調整、って……?」
彼女が画面を見つめていると、同時に悠人のスマホがブルッと震えた。
「うわっ……!」
スマホ画面には、新たな通知が浮かび上がっていた。
「Manabe_Yuto」
「現在、“選定”候補」
「再調整まで:24:00:00」
「……嘘……。やっぱり、あなたが“次”だったの?」
「マジで……巻き込まれたんだな、俺」
彼は顔をこわばらせながらも、どこか諦めを感じさせるような笑みを浮かべた。
⸻
翌日。玲奈と悠人は、図書室の隅で死神アカの送ってきたログを改めて検証していた。
「この“ログ”、ただの映像じゃない。メタデータに、日付と座標、SNSの投稿履歴の断片がくっついてる」
「つまり……本当に“あった”記録?」
「たぶん、死神アカは、対象者の行動、発言、誰と繋がってたか──全部を“記録”してる。
そのうえで、誰を“選ぶか”を決めてるんだ」
「……それってつまり、“誰でも”対象になる可能性があるってこと?」
「ああ。“選ばれる理由”があるんじゃない。“観測された人間”が、後から理由づけられて、選ばれていく」
玲奈はその言葉にゾクリと背筋を冷たくした。
「……ねぇ、もしこのまま何もできなかったら……悠人は……」
「死ぬ、ってことだろ? たぶんな」
「……そんなの、絶対に……」
「──なぁ、玲奈」
急に真剣な声になって、彼が言った。
「もし俺が“死ぬ側”になるなら、最後まで、観測しようと思う。死神アカってやつが、なんなのか。
ゲームの“全体像”を──死ぬ前に記録しておきたい」
「なにそれ……遺言みたいなこと言わないでよ」
「いや、これは“記録者”としての意地だよ」
彼はそう言って、笑った。
⸻
放課後。玲奈のスマホに、新たなDMが届く。
@4gami666:「ミセテモラッタヨ」
「“改変”ハ、キョウミブカイ」
「ダカラ、“次ノ鍵”ヲアズケル」
「ゲームマスター:Code-α」
「ログノ在処:旧神城中学校 サーバ室」
「……旧神城中って、もう廃校になった……?」
「行くしかねぇな。そこに、ゲームマスターの“痕跡”があるってことだろ」
玲奈が画面を閉じようとしたとき、最後に届いた短いメッセージが表示された。
「再調整マデ:残リ 23:12:17」
「Manabe_Yuto:Status=保留中」
玲奈の手が強く震える。
「猶予は、あと一日。
今度こそ、“本当の”鍵を見つけなきゃ──」
⸻
夜。自室のデスクに向かい、悠人はPCに何かをタイプしている。
【ログファイル:死神アカ_解析記録_ver.Y】
「記録開始:俺は“観測者”だ」
「玲奈のためにも、このゲームの真相を暴く──
たとえ、“代償”が必要でも」
彼はふと、スマホの画面を見る。
【再調整まで:22:45:09】
そして小さく笑った。
「さて……この1日、俺にできることは、どこまであるかな」
──画面が暗転。
「ログデータ、改変シマスカ?」
YES / NO
玲奈は悠人のカウントダウンがなくなることに賭けて"YES"を押した。
玲奈の指が、スマホ画面の「YES」に触れた瞬間、部屋の空気が変わった。
スマホの画面が暗転し、次に現れたのは、見慣れないシステムメッセージ。
「ログ改変中……」
「“記録”ノ整合性ヲ検証シマス」
「処理完了。“選定結果”ハ、24時間後ニ再調整サレマス」
その下に、小さく表示されていた。
【現在ステータス:観測保留】
「……再調整、って……?」
彼女が画面を見つめていると、同時に悠人のスマホがブルッと震えた。
「うわっ……!」
スマホ画面には、新たな通知が浮かび上がっていた。
「Manabe_Yuto」
「現在、“選定”候補」
「再調整まで:24:00:00」
「……嘘……。やっぱり、あなたが“次”だったの?」
「マジで……巻き込まれたんだな、俺」
彼は顔をこわばらせながらも、どこか諦めを感じさせるような笑みを浮かべた。
⸻
翌日。玲奈と悠人は、図書室の隅で死神アカの送ってきたログを改めて検証していた。
「この“ログ”、ただの映像じゃない。メタデータに、日付と座標、SNSの投稿履歴の断片がくっついてる」
「つまり……本当に“あった”記録?」
「たぶん、死神アカは、対象者の行動、発言、誰と繋がってたか──全部を“記録”してる。
そのうえで、誰を“選ぶか”を決めてるんだ」
「……それってつまり、“誰でも”対象になる可能性があるってこと?」
「ああ。“選ばれる理由”があるんじゃない。“観測された人間”が、後から理由づけられて、選ばれていく」
玲奈はその言葉にゾクリと背筋を冷たくした。
「……ねぇ、もしこのまま何もできなかったら……悠人は……」
「死ぬ、ってことだろ? たぶんな」
「……そんなの、絶対に……」
「──なぁ、玲奈」
急に真剣な声になって、彼が言った。
「もし俺が“死ぬ側”になるなら、最後まで、観測しようと思う。死神アカってやつが、なんなのか。
ゲームの“全体像”を──死ぬ前に記録しておきたい」
「なにそれ……遺言みたいなこと言わないでよ」
「いや、これは“記録者”としての意地だよ」
彼はそう言って、笑った。
⸻
放課後。玲奈のスマホに、新たなDMが届く。
@4gami666:「ミセテモラッタヨ」
「“改変”ハ、キョウミブカイ」
「ダカラ、“次ノ鍵”ヲアズケル」
「ゲームマスター:Code-α」
「ログノ在処:旧神城中学校 サーバ室」
「……旧神城中って、もう廃校になった……?」
「行くしかねぇな。そこに、ゲームマスターの“痕跡”があるってことだろ」
玲奈が画面を閉じようとしたとき、最後に届いた短いメッセージが表示された。
「再調整マデ:残リ 23:12:17」
「Manabe_Yuto:Status=保留中」
玲奈の手が強く震える。
「猶予は、あと一日。
今度こそ、“本当の”鍵を見つけなきゃ──」
⸻
夜。自室のデスクに向かい、悠人はPCに何かをタイプしている。
【ログファイル:死神アカ_解析記録_ver.Y】
「記録開始:俺は“観測者”だ」
「玲奈のためにも、このゲームの真相を暴く──
たとえ、“代償”が必要でも」
彼はふと、スマホの画面を見る。
【再調整まで:22:45:09】
そして小さく笑った。
「さて……この1日、俺にできることは、どこまであるかな」
──画面が暗転。
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