虐められ抜いた私が悪役令嬢に転生し援軍を得て、婚約破棄してきた王子をざまぁし最高の男と結ばれるまで。

専業プウタ

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3.私とは相容れない光の住人。

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「これと、これと、こちらもください」
宝飾品店に入り、エドワード王子殿下がひたすらに買い物している。

彼がとても楽しそうに商品を選ぶので、私も幸せな気分になる。

「エドワード王子殿下、王妃様にプレゼントするのですか?」

「可愛らしい黄金の瞳をしたイザベラ・ライト公爵令嬢にプレゼントしようと思って商品を選んでいたのですよ」
彼が笑顔で金色にルビーがあしらってある髪留めを私の髪に留めてきた。

「滅相もございません。このような高価なものは頂けません。私にはプレゼントを貰う理由がございません。私はてっきり王妃様へのプレゼントかと思ってました。受け取りのお断りが遅れて申し訳ございませんでした」

今まで、ほのぼのした気持ちでのんびり彼の買い物を見ていたことが悔やまれる。
ネックレス、イヤリング、髪留めと女性用のものを選んでいるので、もうすぐお誕生日の王妃様へのプレゼントかと勘違いしていた。

「母上は次期国王になる予定の兄上にしか興味がありませんよ。彼女に何かプレゼントするなんて考えたこともありません。ライ国の王位は長子相続だから、2年遅く生まれただけで僕は王位につけないのです」

「エドワード王子殿下の存在が一番のプレゼントですよね。確かに、あえてプレゼントを用意する必要はないかもしれません。エドワード王子殿下は王位につきたいのですか? 誰かのために何かをしたいと言う考えをお持ちなのですね。尊敬致します」

私はいじめで追い詰められて、不登校になり弟と家で過ごしていた。
母の誕生日にも外に買い物に行く勇気がなくてプレゼントを用意できなかった。
そのことを謝る私に母は私と弟の存在が、1番のプレゼントだと言ってくれたのを思い出したのだ。

「僕は王族なのに国王になれないから、むくれていただけです。兄上より努力しても彼の臣下になる運命しかないのをを呪っています。イザベラ様は心が綺麗なんですね。どうして、あなたは兄上の婚約者なんでしょうか⋯⋯」

彼が私をエスコートするように手を差し出してきた。
私は心が綺麗だなんて言われたことがなく、緊張して来てしまった。
震える手を彼の手の上にのせると、彼は微笑んだ。


「人だかりが見えますね。どなたか有名な方がいらっしゃるのですか?」
宝飾品店を出ると、人だかりが見えた。

「この国で上位の有名人の僕はここにいます。もしかしたら他国から来た国賓かもしれませんね。もうすぐ、建国祭だから招待客が既に来られていてもおかしくありません」
エドワード王子は私の手を握りしめると、人だかりの方に近づいていく。

「あの、護衛の方が戸惑ってますが大丈夫でしょうか?人混みの中に悪漢がいたら、エドワード王子殿下に危険が及んでしまいます。私が盾に慣れれば良いのですが、体が小さくて盾になれるかが不安です」

「イザベラ様、面白い方ですね。あなたを盾にするような男に見えますか? 僕も戦えますし、あの人混みの中にもしっかり王族の護衛騎士が潜んでますよ」
エドワード王子が声を出して笑うので、私も思わず微笑み返す。

「今年、ルイ国で立太子したサイラス・ルイ王太子殿下です。ご挨拶に行きましょう」
人混みの真ん中には、銀髪に青い瞳をした美しい青年が立っていた。

太陽の光を浴びて彼の銀髪がキラキラ光っている。
見惚れるほど美しいその姿に一瞬、時が止まった気がした。

青い礼服に銀色のルイ国の王家の紋章の刺繍が入っている。
横に私と同じ年くらいの銀髪のドレス姿の少女がいるのが見えた。

「エドワード王子殿下は彼が好きなのですか? 隣にいるのは妹さんでしょうか?」

「サイラス・ルイ王太子殿下は僕の憧れです。隣にいるのはレイラ・ルイ王女でしょうね」
エドワード王子殿下が嬉しそうに、私の手を引き人混みの真ん中まで連れていく。
王族であるエドワード王子の登場に人々が道をあける。

「サイラス・ルイ王太子殿下、お久しぶりです。立太子おめでとうございます」
優雅に挨拶をしたエドワード王子に習い私もあいさつをした。

「サイラス・ルイ王太子殿下、レイラ・ルイ王女殿下にイザベラ・ライトがお目にかかります」

近くで見たサイラス・ルイ王太子殿下は眩しいほど美しく、私とは相容れない光の住人だと思った。

「エドワード王子殿下、お久しぶりです。それから、初めましてイザベラ様。ルブリス王子殿下とのご婚約おめでとうございます」
サイラス王太子殿下の澄んだ声に心が温かくなる。

「ありがとうございます」
私はルブリス王子殿下との婚約のことを思い出し、一気に気持ちが暗くなり下を向いてしまった。

「エドワード王子殿下、宜しければ、この後ご一緒にランチでもしませんか?」
少し震えた可愛らしい声が聞こえて顔をあげる。

レイラ王女が頬を染めて、エドワード王子殿下を見つめていた。
恋愛に全く縁がない私でも分かった。
彼女はエドワード王子殿下が好きなのだ。





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