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15. 幸せ過ぎる反動でおかしな夢をみた!
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アーネスト・グロスターは7年間想い続けた初恋の女性、ソフィアと結婚することができて幸せの絶頂にいた。彼は今宵彼女を自分のものにできると意気込んでいたが、初夜は待って欲しいと言われてしまった。
ソフィアに自分との結婚は成り行きだったと言われ、虚しい気持ちが彼を襲う。
それでも、彼は彼女を無理矢理自分のものにするような横暴な真似はしたくなかった。
赤い薔薇に囲まれて愛する彼女を膝枕しながら一晩中語り合う夜も、彼にとっては宝物だった。
「ソフィア、成り行きとはいえ、今まで結婚して来なかった君が俺と結婚してくれたのはなぜなんだ?」
「アーネスト様は貴族令嬢の人気が絶大ですから、貴方と結婚すれば私の評価が上がり私の店の売り上げに繋がると思ったからですわ。あとは、グロスター伯爵領のダイヤモンド鉱山! お分かりでしょ!」
アーネストを見上げながら得意げに語るソフィアの言葉は彼の予想外だった。彼の周囲の女性は彼の美しい見た目に飛びついて来た。でも、ソフィアは彼の見た目を評価したのではない。会社の利益の為に彼の事を利用したのだ。
「俺が君の役に立てるなら嬉しいな」
アーネストは、この晩ソフィアの髪をひたすら撫でながら彼女と対話した。彼女を自分のものにしたい衝動を必死に抑えた。
結婚式の翌日だというのに、ソフィアは仕事に行ってしまった。結婚後1週間はお互いに休みをとり一緒の時間を過ごすという約束は反故になった。
一晩中起きていたので、アーネストは眠くなって午前中は夢の中にいた。
場所は自分の執務室、机の上には署名と捺印された離婚届がある。
アーネストは思い詰めた表情で、2つのワイングラスに赤ワインを注いだ後にそっと毒を仕込んだ。
『俺と君が夫婦だった時に乾杯しよう』
『ええ、アーネストも幸せになってくださいね。2人のそれぞれの未来に乾杯!』
希望に満ち溢れたようなソフィアの笑顔と絶望したようなアーネストの表情が対照的だった。
ワイングラスにソフィアとアーネストが同時に口をつけた瞬間にアーネストは目が覚めた。
「なんて夢だ! 幸せ過ぎる反動でおかしな夢をみた!」
アーネストはソフィアを昨晩自分のものに出来なかった不安が、自分におかしな夢を見せているのかとも考えた。ソフィアと話すのは刺激的で楽しくて、会話をしてて彼は全く眠くならなかった。彼は頭の中に彼女がいる時は興奮状態になっていて、その反動で今ネガティブ思考に陥っているのかもしれないと考えた。
♢♢♢
俺はソフィアが出勤してしまったので、寂しさを紛らわそうと邸宅の執務室で仕事に没頭した。ソフィアと過ごす為に前倒しで仕事を終わらせていたので、急ぎの仕事は全くない。ソフィアは一睡もせずに仕事に行った。彼女の体調が心配で、彼女の仕事場に様子を見に行ってみようか考えあぐねていた時だった。
扉をノックして、メイドが気まずそうな顔で話しかけてくる。
「グロスター伯爵様、シェイラ嬢がお見えです」
「通してくれ」
シェイラと恋人関係を解消してから2ヶ月間、彼女とは全く会っていない。
そして、俺が結婚した翌日のタイミングで彼女が俺に会いに来るのは不自然だ。
彼女はいつも俺の幸せを考えてくれた人で、元恋人である自分がグロスター伯爵邸に来る事で俺にあらぬ噂が立つ事は避けるはずだ。
メイドに連れられて、悲壮感漂うシェイラが執務室に入ってくる。
シェイラの尋常ではない様子を見てメイドを早々下がらせ、俺はじっくり彼女に話を聞くことにした。
「改めてご結婚おめでとうございます。グロスター伯爵様⋯⋯今、ご気分はいかがですか?」
「シェイラ⋯⋯ご気分はいかがですかって、今、自分がどのような顔をしているか分かっているか? 真っ青だぞ」
「とにかく座ってくれ。何か飲むか?」
「強いお酒をください」
「却下だ」
シェイラは酒に弱い。
今、ほんのり顔が赤いから昼間だというのに既に少し酒を飲んでいる。
深緑の皮のソファーに崩れ落ちるように座る彼女を見て心配になった。
グラスに冷たい水を入れてやると、彼女は一気に飲み干した。
「アーネスト、貴方は過去の記憶はないのね!?」
先程、俺を伯爵と呼んで、敬語を使ってた彼女が付き合っていた時のような砕けた言葉使いで突然突拍子もない質問をしてきた。
「俺が記憶喪失に見えるのか?」
「そうじゃないわよ。でも、良かった。ただ、貴方は昨日結婚した幸せな新郎なのね。それなら良いの」
シェイラの目から涙が溢れ出す。
俺はそっと彼女にハンカチを差し出すと、首を振られた。
彼女に2ヶ月前に別れを告げた時に、もう絶対に自分に優しくするなと言われたのを思い出した。
「ソフィアに、初夜は待ってくれと言われたけどな」
「アーネスト⋯⋯今、それで落ち込んでいたりした? 死にたい程に苦しかったら私は一緒に死んであげるわよ。貴方の妻にはなれなかったけれど、一緒に死んであげられる友人にはなれるわ」
シェイラの言葉にさっき見た悪夢を思い出し、寒気がした。
「落ち込んでない事もないが⋯⋯今、俺は初恋のソフィアと結婚できて幸せの絶頂なんだ。ただ、自分が彼女を想う程は彼女の気持ちが自分にない事が寂しいが、時が解決してくれるだろう」
「アーネストはソフィア様が他の女性たちのように、いずれは自分を好きになると思っているでしょう。貴方は一生彼女の1番にはなれないかもしれないわ。そこを理解していないと貴方はどんどん辛くなるわよ」
「どういう事だ?」
俺はつい冷たい声が出てしまった。
すると、俺の前にシェイラが濃紺の四角いケースを出してくる。
ケースにはソフィアの店の『S』字に指輪が絡んだようなマークがついていた。
そっとそのケースを開けると光り輝くグリーントルマリンのカフスが入っていた。
「今日、ソフィア様のお店で買って来たのよ。私からアーネストへの結婚祝い。ちなみに私は最初にエメラルドのカフスを選ぼうとしたの。そうしたら、ソフィア様が第2騎士団の団長服にはグリーントルマリンの方が似合うと薦めてくれたわ」
ソフィアが俺の事を思って選んでくれたプレゼントだと想うと、胸が熱くなった。俺の様子を見てシェイラが呆れたように笑う。
「本当にソフィア様が好きなのね。それなら、アーネストは寂しがってないで、彼女の1番は仕事だという事を理解するように努めなくてわね」
「仕事⋯⋯確かにそうかもな」
俺はグリーントルマリンのカフスを窓から差し込む陽の光に掲げながらため息を吐いた。昨日結婚して今日は1日中ソフィアとイチャイチャして過ごそうと夢を見ていた。明日からはサプライズで新婚旅行も計画していたが、中止するしかない。彼女は一睡もしていないのに仕事に行ったのだ。
「アーネスト⋯⋯ソフィア様があれだけの成功なさっている裏でどれだけ大変な思いをしてきたか想像できる? 男性社会のマゼンダ王国で貴族女性が事業を始めるだけでも大変なのよ。その上、彼女は今までマゼンダ王国と国交がなかったレベスタ帝国とも商売をしているの」
シェイラの言っていることは正しい。ソフィアの実家の後ろ盾は強くもない。彼女は人脈から自分で開拓して遠いレベスタ帝国との関係を作り成功した。レベスタ帝国にも店を構えているというのはマゼンダ王国では極めてい異例だ。その事実は売り上げを伸ばす事にも繋がっている。世界中の富が結集するレベスタ帝国では彼女の店の商品はマゼンダ王国の5倍の価格がつけられているらしい。
「シェイラの言う通りだな。でも、やっぱり寂しいよ。昨日結婚したばかりなのに、取り残された気分だ⋯⋯」
シェイラがどのような情けない本音を漏らす俺も受け入れて来たせいか、俺は彼女の前ではかなり弱音を吐いてしまう。
「アーネスト・グロスター! ソフィア様が好きで一緒にいたいのなら、我慢しなさい。初夜を待ってくれと言われたら、自分の手を縄で縛ってでも待つのよ。彼女を特別に思っているのでしょ」
俺は自分の気持ちを見透かされた気がした。ソフィアを早く自分のものにしたいという気持ちをいつまで抑えられるのか自信がなかった。手の中にあるグリーントルマリンのカフスを見つめる。グリーントルマリンの石言葉は『忍耐』⋯⋯。とにかく、ソフィアが俺を好きになって受け入れてくれるまで待つしかない。
「良い顔になったわね。落ち込んだ顔をしていたら、アーネストの最大の武器の美しい顔面の威力も霞むわよ。ゆっくり時間をかければ貴方の素敵な中身をソフィア様に知ってもらえるわ。では、友人として健闘を祈るわ。アーネスト・グロスター」
シェイラは俺の左胸を拳をしばし当てて叱咤激励すると風のように去っていった。
ソフィアに自分との結婚は成り行きだったと言われ、虚しい気持ちが彼を襲う。
それでも、彼は彼女を無理矢理自分のものにするような横暴な真似はしたくなかった。
赤い薔薇に囲まれて愛する彼女を膝枕しながら一晩中語り合う夜も、彼にとっては宝物だった。
「ソフィア、成り行きとはいえ、今まで結婚して来なかった君が俺と結婚してくれたのはなぜなんだ?」
「アーネスト様は貴族令嬢の人気が絶大ですから、貴方と結婚すれば私の評価が上がり私の店の売り上げに繋がると思ったからですわ。あとは、グロスター伯爵領のダイヤモンド鉱山! お分かりでしょ!」
アーネストを見上げながら得意げに語るソフィアの言葉は彼の予想外だった。彼の周囲の女性は彼の美しい見た目に飛びついて来た。でも、ソフィアは彼の見た目を評価したのではない。会社の利益の為に彼の事を利用したのだ。
「俺が君の役に立てるなら嬉しいな」
アーネストは、この晩ソフィアの髪をひたすら撫でながら彼女と対話した。彼女を自分のものにしたい衝動を必死に抑えた。
結婚式の翌日だというのに、ソフィアは仕事に行ってしまった。結婚後1週間はお互いに休みをとり一緒の時間を過ごすという約束は反故になった。
一晩中起きていたので、アーネストは眠くなって午前中は夢の中にいた。
場所は自分の執務室、机の上には署名と捺印された離婚届がある。
アーネストは思い詰めた表情で、2つのワイングラスに赤ワインを注いだ後にそっと毒を仕込んだ。
『俺と君が夫婦だった時に乾杯しよう』
『ええ、アーネストも幸せになってくださいね。2人のそれぞれの未来に乾杯!』
希望に満ち溢れたようなソフィアの笑顔と絶望したようなアーネストの表情が対照的だった。
ワイングラスにソフィアとアーネストが同時に口をつけた瞬間にアーネストは目が覚めた。
「なんて夢だ! 幸せ過ぎる反動でおかしな夢をみた!」
アーネストはソフィアを昨晩自分のものに出来なかった不安が、自分におかしな夢を見せているのかとも考えた。ソフィアと話すのは刺激的で楽しくて、会話をしてて彼は全く眠くならなかった。彼は頭の中に彼女がいる時は興奮状態になっていて、その反動で今ネガティブ思考に陥っているのかもしれないと考えた。
♢♢♢
俺はソフィアが出勤してしまったので、寂しさを紛らわそうと邸宅の執務室で仕事に没頭した。ソフィアと過ごす為に前倒しで仕事を終わらせていたので、急ぎの仕事は全くない。ソフィアは一睡もせずに仕事に行った。彼女の体調が心配で、彼女の仕事場に様子を見に行ってみようか考えあぐねていた時だった。
扉をノックして、メイドが気まずそうな顔で話しかけてくる。
「グロスター伯爵様、シェイラ嬢がお見えです」
「通してくれ」
シェイラと恋人関係を解消してから2ヶ月間、彼女とは全く会っていない。
そして、俺が結婚した翌日のタイミングで彼女が俺に会いに来るのは不自然だ。
彼女はいつも俺の幸せを考えてくれた人で、元恋人である自分がグロスター伯爵邸に来る事で俺にあらぬ噂が立つ事は避けるはずだ。
メイドに連れられて、悲壮感漂うシェイラが執務室に入ってくる。
シェイラの尋常ではない様子を見てメイドを早々下がらせ、俺はじっくり彼女に話を聞くことにした。
「改めてご結婚おめでとうございます。グロスター伯爵様⋯⋯今、ご気分はいかがですか?」
「シェイラ⋯⋯ご気分はいかがですかって、今、自分がどのような顔をしているか分かっているか? 真っ青だぞ」
「とにかく座ってくれ。何か飲むか?」
「強いお酒をください」
「却下だ」
シェイラは酒に弱い。
今、ほんのり顔が赤いから昼間だというのに既に少し酒を飲んでいる。
深緑の皮のソファーに崩れ落ちるように座る彼女を見て心配になった。
グラスに冷たい水を入れてやると、彼女は一気に飲み干した。
「アーネスト、貴方は過去の記憶はないのね!?」
先程、俺を伯爵と呼んで、敬語を使ってた彼女が付き合っていた時のような砕けた言葉使いで突然突拍子もない質問をしてきた。
「俺が記憶喪失に見えるのか?」
「そうじゃないわよ。でも、良かった。ただ、貴方は昨日結婚した幸せな新郎なのね。それなら良いの」
シェイラの目から涙が溢れ出す。
俺はそっと彼女にハンカチを差し出すと、首を振られた。
彼女に2ヶ月前に別れを告げた時に、もう絶対に自分に優しくするなと言われたのを思い出した。
「ソフィアに、初夜は待ってくれと言われたけどな」
「アーネスト⋯⋯今、それで落ち込んでいたりした? 死にたい程に苦しかったら私は一緒に死んであげるわよ。貴方の妻にはなれなかったけれど、一緒に死んであげられる友人にはなれるわ」
シェイラの言葉にさっき見た悪夢を思い出し、寒気がした。
「落ち込んでない事もないが⋯⋯今、俺は初恋のソフィアと結婚できて幸せの絶頂なんだ。ただ、自分が彼女を想う程は彼女の気持ちが自分にない事が寂しいが、時が解決してくれるだろう」
「アーネストはソフィア様が他の女性たちのように、いずれは自分を好きになると思っているでしょう。貴方は一生彼女の1番にはなれないかもしれないわ。そこを理解していないと貴方はどんどん辛くなるわよ」
「どういう事だ?」
俺はつい冷たい声が出てしまった。
すると、俺の前にシェイラが濃紺の四角いケースを出してくる。
ケースにはソフィアの店の『S』字に指輪が絡んだようなマークがついていた。
そっとそのケースを開けると光り輝くグリーントルマリンのカフスが入っていた。
「今日、ソフィア様のお店で買って来たのよ。私からアーネストへの結婚祝い。ちなみに私は最初にエメラルドのカフスを選ぼうとしたの。そうしたら、ソフィア様が第2騎士団の団長服にはグリーントルマリンの方が似合うと薦めてくれたわ」
ソフィアが俺の事を思って選んでくれたプレゼントだと想うと、胸が熱くなった。俺の様子を見てシェイラが呆れたように笑う。
「本当にソフィア様が好きなのね。それなら、アーネストは寂しがってないで、彼女の1番は仕事だという事を理解するように努めなくてわね」
「仕事⋯⋯確かにそうかもな」
俺はグリーントルマリンのカフスを窓から差し込む陽の光に掲げながらため息を吐いた。昨日結婚して今日は1日中ソフィアとイチャイチャして過ごそうと夢を見ていた。明日からはサプライズで新婚旅行も計画していたが、中止するしかない。彼女は一睡もしていないのに仕事に行ったのだ。
「アーネスト⋯⋯ソフィア様があれだけの成功なさっている裏でどれだけ大変な思いをしてきたか想像できる? 男性社会のマゼンダ王国で貴族女性が事業を始めるだけでも大変なのよ。その上、彼女は今までマゼンダ王国と国交がなかったレベスタ帝国とも商売をしているの」
シェイラの言っていることは正しい。ソフィアの実家の後ろ盾は強くもない。彼女は人脈から自分で開拓して遠いレベスタ帝国との関係を作り成功した。レベスタ帝国にも店を構えているというのはマゼンダ王国では極めてい異例だ。その事実は売り上げを伸ばす事にも繋がっている。世界中の富が結集するレベスタ帝国では彼女の店の商品はマゼンダ王国の5倍の価格がつけられているらしい。
「シェイラの言う通りだな。でも、やっぱり寂しいよ。昨日結婚したばかりなのに、取り残された気分だ⋯⋯」
シェイラがどのような情けない本音を漏らす俺も受け入れて来たせいか、俺は彼女の前ではかなり弱音を吐いてしまう。
「アーネスト・グロスター! ソフィア様が好きで一緒にいたいのなら、我慢しなさい。初夜を待ってくれと言われたら、自分の手を縄で縛ってでも待つのよ。彼女を特別に思っているのでしょ」
俺は自分の気持ちを見透かされた気がした。ソフィアを早く自分のものにしたいという気持ちをいつまで抑えられるのか自信がなかった。手の中にあるグリーントルマリンのカフスを見つめる。グリーントルマリンの石言葉は『忍耐』⋯⋯。とにかく、ソフィアが俺を好きになって受け入れてくれるまで待つしかない。
「良い顔になったわね。落ち込んだ顔をしていたら、アーネストの最大の武器の美しい顔面の威力も霞むわよ。ゆっくり時間をかければ貴方の素敵な中身をソフィア様に知ってもらえるわ。では、友人として健闘を祈るわ。アーネスト・グロスター」
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