/// Tres

陽 yo-heave-ho

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□陸篇 Catch Me If You Can.

1.09.2 お怒りの閣下

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 四人の馬車がノクシアを出て行った頃、港は喧騒と混乱の渦中だった。
 未だ燃え爆ぜる海賊船オフィーリア号と、懸命に消火活動をする軍兵達。そして遠巻きに見物し騒ぎ立てる街人達。飛び火を恐れ繋留されていた船が急ぎ移動され、空っぽになり安全となった桟橋に炎上騒動の際居合わせた兵達とハリソンがいた。皆一様にずぶ濡れである。
「ハリソン!!無事か!?」
「…デュレー、隊ちょ、」
「怪我は?!」
 息を荒げ駆けつけた(途中転びそうにもなりながら)ジェラルドにハリソンは浮かない表情のままで、多少火傷や怪我があるものの大丈夫と呟いた。
「すみません…<虎の眼>が、現れて…取り逃がしました。船まで、」
「無事ならいい」
 どんよりと沈むハリソンに対し、ジェラルドは大事ないとわかると安堵し息を吐き、強張っていた顔も和らいだ。
 ハリソンは情けない気持ちになり項垂れ首を振ったが、盛大にくしゃみをしてしまい、ジェラルドが着ることなく持っていた上着を羽織らせてやる…同じくずぶ濡れの兵達は、良い上下関係の二人を羨望の眼差しで眺めていた。あんな優しい上官、見たことない。これから自分達はどうなってしまうのか…と、身を案じていると、
「これはどういうことだ!?!」
 離れたところから怒声が聞こえ、ジェラルドとハリソンは揃って顔を上げた。声の主はダグラス・ソロウ──南部統括長にしてノクシア基地の指揮官、通称(自称と言うべきか)'閣下'。怒鳴り散らす'閣下'を周囲の兵達だけでなく街人までもが恐れ、縮こまっていた。
「賊が侵入し、火薬庫を燃やしたようで、」
「見張りは何をしてた!?」
「お、応戦したようですが、その、」
「使えぬ馬鹿共が!あれは私のものだ!!どうしてくれるッ!!」
 聞く耳持たぬ一方的な物言い。応対する兵はすでに半泣き状態で、ハリソンは自責の念に駆られ話をすべく立ち上がるが、彼よりも先にジェラルドが動きソロウに向かって行った。ハリソンも慌てて後を追う。
「ソロウ将軍」
「なんだ!?っ…お前、ルミディウスの」
「お怒りなのはわかりますが、今は消火と騒ぎの鎮静を優先させてください」
「…なんだと?」
 場がさらに凍りつく。
 兵達は顔を引攣らせ、街人達はその場から離れ逃げ、駆け寄ったハリソンも固まってしまう。しかしジェラルドは表情も無く淡々と続けた。
「海賊船の積荷は手付かずだと聞いてます、火薬庫以外にも引火物はあるでしょう。このまま燃え続ければ、港だけでなく街へも飛び火しかねない」
「!言われずともわかって、」
「応戦した兵、周囲にいた者、数名ですが怪我人も出てます」
「わかってる!遮るな!!」
「ご理解されていらっしゃるなら、叱責よりも先にご指示を」
「ッ、や"がましいッ!この!!青二さ、」
「閣下!」
 ソロウが腰に下げた剣を掴むのとハリソンが割って入るのと同時に、もう一人の声が届く。声の主は中隊ほどの兵達を従え現れたルミディウスだった。
「閣下、落ち着いてください」
「ルミディウス!…貴様の部下はっ、どうなってる!?」
「監督不行き届きで申し訳ない。ですが今は、彼の言う通りかと」
「お前までッ」
「民の前でもありますよ、閣下」
 落ち着き払い苦笑いするルミディウス。宥める彼の言葉にソロウは漸く周囲の視線に気がつく…自身に向けられる冷たい眼差しに。
 火に油を注いだかと思いきや、ソロウは歯軋りして怒りを抑え込み、それ以上何も言わずオフィーリアのほうへ行ってしまった。直後また怒声が響くのだが、それが兵達への指示だとわかり、ルミディウスも背後に控えていた兵達に合図し、応援へと向かわせた。
「…ルミディウス指揮官、申し訳ありません」
「いや、閣下のはよくあることさ」
「それだけではありません」
「?」
 頭を下げるジェラルドにルミディウスは首を傾げた。ハリソンは彼が何を話すのかわかっていたのだが、
「この騒ぎです…船に侵入した<虎の眼の盗賊>を取り逃がし、このような事態に至ってしまいました」
「……」
「奴が?現れたのか」
「はい…私が取り逃がしました。判断をあや、」
「ッ違う!!違います!!」
 予想外の台詞にハリソンが慌てて口を挟む。すぐさまジェラルドに止められ睨まれもしたが、このまま黙っているわけにはいかなかった。
「俺の責任です指揮官ッ、あの船にいたのは俺です!奴と出会したのに俺が力不足で、」
「ハリソン!」
 一心に真実を告げるハリソンをジェラルドは今度こそ捕まえ止めて、暫く押し問答が続いた。
 ルミディウスは目を丸くし二人の様子を眺めていたが…何故か途中から顔を押さえ笑い出してしまい、
「…っ、あははは!さすが!生真面目副指揮官とその助手は、仲も良いようだ」
「「??」」
 場違いな笑いと台詞に二人は目を丸くし固まった。
「君らのことはこっちでも噂になってるぞ。赴任早々パール基地に嵐を巻き起こした'氷の男'、そして任務外でも彼を支え奔走する捜索隊'真'隊長」
「!それは…一体誰が、」「ちょっ、ちょっと待ってくだ、」
「私が留守の間も予想以上の働きだ、感謝してるよデュレー。ハリソンも、あと一歩だが'こそ泥'捕獲に全力で取り組んでくれている。良い部下を持ったようだ、私は」
 …二枚目というのはルミディウスのような男を言うのだろう。爽やかな笑顔で語り礼を述べる彼に二人は何も返せず、ハリソンは顔を真っ赤にし、ジェラルドでさえ開いた口が塞がらなくなっていた。
 不意に轟音とともに熱気が増す。オフィーリアの火の勢いが増したのだ。再び騒ぎ出す街人達。ルミディウスは短く息を吐くと二人に向き直り、
「だが今回は、お咎め無しというのは難しいだろう…閣下の言っていた通り、あの船は戦利品としてノクシア基地が引き取ったものだ」
「…処罰は私が受けます。彼一人で行かせた私の、判断ミスです」
「隊長!ダメです!」
「処罰、か……」
 また互いの庇い合いに発展し兼ねない二人。ルミディウスは海へ視線を向けると思案して、
「…罰よりも、もっと有益なほうがいい」
「「?」」
「近々大きな作戦がある。人手不足でね、君達には是非協力してもらいたい…有益だろ?閣下には私から話そう」
「作戦…?」
 ルミディウスはまた顔を綻ばせると、ジェラルドだけ来るように言いその場から去って行った。
 二人はつい顔を見合わせたが、ジェラルドはハリソンにノクシア基地へ戻るよう告げ、ルミディウスの後を追った。
「ハリソンさんッ!」「大丈夫ですか!?」
「…あぁ」
「怪我は…って、顔んとこ火傷!」
「他にもあるじゃないっすか…痛そぉ」
「もう!無茶しないでくださいよぉ!」
「いや、大丈夫…大したことない」
 入れ替わるようにして捜索隊の隊員達がやって来て、皆心配するものだからハリソンはつい苦笑いしてしまう。
「あっ、隊長!来てませんか?」
「先に飛び出してっちゃって!」
「…さっきまでいたよ。ルミディウス指揮官が来て、一緒に行った」
「なんだよかったぁ」
「慌てて出てくから、余計心配しましたよ!」
「あんな血相変えたデュレーさん、初めて見たよな」
「ハリソンさんも無事だったし、よか……ハリソンさん?え、えっ!ちょっと!?」
 ハリソンもジェラルドも無事だとわかり安心する捜索隊。だが真隊長は腰でも抜かしたのか、その場に座り込んでしまった。隊員達は慌てて彼の様子を窺ったが、何やらボソボソと大丈夫としか返ってこずで、
(…っ…色々あり過ぎ、寿命縮まる…)
 一晩で起きた事態の多さに身体が付いてかない。<虎の眼の盗賊>やオフィーリア炎上だけでなく、閣下の逆鱗に触れ、指揮官の口から小っ恥ずかしい話まで聞いて…ジェラルドの安定した生真面目さも地味に響いている。なんでこんな俺を庇うのか、どんだけ出来た奴なんだお前は…
 ひと泳ぎしたせいではない疲労感がハリソンの身体中を巡り、また盛大なくしゃみとなった。

「へぶシュッッ!」
「…きったねぇなぁ」
「しょうがねぇだ、っ…ぶぇぐシッ!」
 その頃四人はリンブルへ続く街道を進んでいた。毛布に包まったカイルが盛大なくしゃみをし、間近にいたスタンが嫌そうに身を離す。
「カイル、ちゃんと拭きなさい」
「…拭いたっつの」
「また風邪引くわよ」
「は?」
「遭難してた時、ひどい熱だったじゃない」
「なにお前、また風邪ひいたの?」
「…るせぇな」
 手綱を握るイザベラが肩越しに揶揄い、スタンにも笑われ不機嫌になるカイル。ビアンカはというと、荷台の奥でエドに戻るべく変装をしていた。出発してからというものずっと黙ったままで。
「……ねぇ、エド」
「…なに?」
「さっきは悪かったわ、叩いたこと」
「…大丈夫、俺が悪いんだ」
「そう?元気無いのは、あたしのせい?」
「…違うよ」
 イザベラの声にエドは首を振ってみせるが、また黙り込んでしまう。様子を窺っていたカイルが煙草に火を付け口を開く。
「小舟の奴に、会ったんだろ…誰だったんだ?」
「……」
 答えは返ってこず、沈黙。
「…ありゃあ軍兵じゃねぇな」
「誰かいたの?」
「誰かは知らねぇが、エドを殺ろうとしてたのは確かだ」
「じゃあ裏切りも、」
「違うッ」
 怒鳴り声に遮られ、あからさまな反応にカイルは失笑し、スタンが溜息をもらす。イザベラも気になりチラチラと振り返った。
「船を燃やしたくて乗ったんじゃないわけ?」
「船に向かってく小舟がいて、それがこいつの引き金になった」
「あれは誰だ?知ってんだろ?」
 三人の視線を感じてもエドは目を合わせず、暫く床板を見つめていたが、
「……セディ。セドリックって言うんだ、あたし達の一味…けど…裏切り者かはわからない」
 エドの声の筈が、少しおかしい。声がいつもと違い女の声ビアンカが混ざっているようで、無意識であろうちぐはぐにカイルは呆れるのと同時に重症だとも思った。彼、或いは彼女は側から見ても相当参っているようだ。
「ビアンカ…お前甘ぇぞ」
「……」
「殺されそうになってたろ。俺が見つけてなかったら今頃とっくに死んで、しかも炭だ」
「…だからって…裏切りか、どうかは、」
「いやおまえ、」
「わかんねぇよッ、なんで!?セディはいい奴なの!海賊に憧れて一味に入って!皆とも上手くやってるし!裏切ったりなんかしないッ!!」
 叫び声が代わる代わる二人エドとビアンカになる。どういう仕組みなのかわからず三人は驚いた。
 本人も困惑しているようで、口を引き結び帽子の両つばを引っ張り背中を向けてしまう。スタンが声をかけようか迷っていると、
「泣くから止めとけ」
 吐き捨てるようにカイルが言い、床で煙草を揉み消し寝転ぶ。エドも幌に寄りかかったまま反応せず、本当に泣いているのかもわからずだった。スタンはまた溜息を吐き、イザベラの隣へ移動した。
「…ただ燃やしてきただけじゃないのね」
「あぁ、結構複雑さ」
「セディ、って…あたしは会ったことないわ。どんな人?」
「太っちょ。重ぇタックルしてきやがった」
 手綱をスタンに預けイザベラはまた振り返ったが、残り二人は沈黙不動。ここ最近続いていた重たい空気が、違うものに変わっていた。

 エドは石のように身動き一つせず、溢れる涙をそのまま流し続けていた。
 セディに襲われた時に感じた恐怖、明確な殺意。あの一瞬で彼が裏切り者なのだと直感した。しかし時間が経つにつれそれは薄らぎ、何かの間違いではと何度も考えてしまう。
 エドは──ビアンカは、頭も心も混乱の渦に陥っていた。冷静に見れば馬鹿を通り越した愚か者なのだが、それ程までに信じ難い出来事で、今まで自他共にセディとは仲が良かった彼女にとって、受け入れられない現実だった。


 ──その頃、ノクシア沖合いにて。
 ジェラルドはルミディウスと共に船に乗っていた。それは軍用の連絡船で、向かう先はノクシア離島である。
「砦に行くのは?」
「初めてです」
「出来て間もないから、私もやっと慣れてきたところさ」
 船首の甲板に設けられた高官用の席。二人は向かい合って座り話していた。少し離れたところではルミディウスの部下が控えている。
「そうだ、君からの届け物を見たぞ」
「奴の盗品ですか?」
「あぁ、ありがとう…だが」
 礼を述べたルミディウスの言葉尻で察知出来てしまい、まさかと思ったが続きを待つ。
「足りないんだ。他にもある」
「?何が……」
 今度はジェラルドが言葉を止めた。話の内容ではなく、背後からの殺気…それも強く真っ直ぐに、自身へ向けられている。
「地図だ。北部、というか、アルムガルド時代のものでね。実を言えばそれが一番重要なんだ」
「……」
「基地に投げ入れられたと書いてあったが、他には?見落としたりは?」
「…いいえ。発見時に周囲も確認しましたが、お送りした物が全てです」
「そうか…」
 ルミディウスは落胆した様子で溜息をもらし、それを隠すように手で口元を覆い隠した。
 そんな上司の様子をジェラルドはじっと見つめていたが、意識は背後に向いていた。今自身に向けられている殺気というか殺意の濃さは、軍人として勤めてきた中でも一等禍々しく、身も心も段々と騒めいていった。
「'こそ泥'め、まだ持っていると思うか?あれの価値をわかってのことなら…非常にまずい」
「それほど重要な地図、なんですか?」
「勿論。軍で保管していた、国益としても良い歴史的価値があるものだ…」
 一瞬眉根を寄せてしまうが、目を伏せ頭を下げる。
「申し訳ありません、そうとは知らず、」
「いやいや、無かったのなら結局'こそ泥'だ。閣下もこの件で苛立っていたから、さっきのあれなんだろう…何としても奴を捕まえねば」
 ルミディウスは首を振り漸く本来の笑顔を見せた。一方でジェラルドは頭を下げたまま考え込んでいた。アルムガルド時代の地図…亡国のものならば、自身の目的に関わるかもしれない。
 背後の殺気がぴたりと止み、代わりにこちらへ向かってくる足音が聞こえ振り返る。別の兵が茶を一式持って来ていた。
「今夜は風が弱い、砦まではまだかかる。君も一緒にどうだ?」
「…折角ですが、遠慮します。下に居ても?」
「ああ、好きに使うといい……それにしても、よくわかったな」
 立ち上がりまた頭を下げると別の話を振られ、名前、と付け足されキースのことだとわかった。
「偶然です。地道な捜査の、賜物です」
 ルミディウスは微笑み頷くのみで、ジェラルドは背を向け歩き出した。船首から立ち去る彼と同時に控えの兵が動きルミディウスへ歩み寄る。こいつが殺気の主…
 言葉も視線も交わさず、何事もなく終わる。目を向けずともわかったのは、その兵が年老いた男だということだった。
「ありがとう、下がってくれ」
 淹れてもらった紅茶を鼻に近づけ香りを楽しむルミディウス。控えの兵は茶を運んだ兵が立ち去るのも待ってから口を開いた。
「あれが言ってた奴か?」
「そうだよ、デュレー君だ」
「…
「そうか。伝えておく」
「地図はどうする気だ?」
「探す他ないだろう…」
 部下であるはずが何やら口が悪く、ルミディウスは慣れた様子で遇らい紅茶を味わった。
「付いて来てもらってなんだが、'こそ泥'を探せ。名前や容姿は手配書を見ろ」
「捜索隊は?」
「こうも逃し続けて、当てに出来るか。'専門家'のほうが使えそうだ。好きに動いていい、お前に任せる……イーヴォス」
 聞くなりその場を立ち去ろうとした兵を呼び止める。イーヴォスと呼ばれた兵は足を止め、主人を睨んだ。
「地図さえ見つかればいい。が、あまり目立つなよ…これ以上閣下を怒らせるな」
「……」
 イーヴォスは返事もせず姿を消した。
 ルミディウスは笑い飛ばすように鼻を鳴らすと、また紅茶を口に運んだ。
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