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□海篇 The Pirates and Secret Treasure.
2.03.3 アジトにて(1)
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尋問の翌朝、日の出間もない明け方のこと。
与えられた部屋で眠っていたキースは、リンに叩き起こされた。
「起きろ」
「…っ…」
否、蹴り起こされたが正しい。蹴られたであろう背中が痛み思わず睨むが、リンは無視して同室のスタンも起こし(しかも何故か軽く叩く程度だ)、
「…はよ、お頭さん」
「あんたは船だ」
「朝から?」
「新入りが文句言うな。後で行くから、サボんじゃねぇぞ」
指示を出すと髪を隠すようにバンダナを巻く。スタンも碌に開いていない目で辺りを見回し、寝起き特有の嗄れ声で答え着替えはじめた。
「おい、さっさと支度しろ」
振り返ったリンが身体を起こしただけのキースを睨みつける。
「…支度って、」
「着替えろ、外出ろ、顔洗え。畑に連れてってやる、俺がッ」
「……どーも。ありがとさん」
指差し早口で言うリンにイラッとしてしまう。朝だからか余計に。昨日尋問の後も会ったのだが、出会った頃とは雲泥の差な態度に苛立ちは募るばかりだった。まぁ、自身が元凶ではあるのだが。
言われるまま手早く着替え、髪を結い、靴紐をキツめに結ぶ。左腕の刺青にはバンダナを巻きまた隠すことにした。一味の者でなくとも目にしていい気分になるものではない…だからまた密かに、自身だけが在るとわかっていればいいのだと、己に言い聞かす。
昨夜──夕飯でのこと。
「手伝い?」
「手伝いというか、協力、かな」
「まだ決まってねぇけど、ドンパチやるつもりらしい」
「ドンパチって…」
口を挟んだスタンは手伝う気満々らしく(荷担というのが正しいんじゃないか)、どうせ暇だろと付け足され思わず苛立った。
裏切り者事件によって不穏な状況にあるラッカム一味だが、どうやらバルハラ軍に一矢報いる気なようで、一味のもとへ来たからには手伝えと。さらにはもう仲間だとも言われ、盗賊はいつの間にか海賊になってしまったらしい。
「関わっていいのか?俺のこと皆にバレてんだろ?お前の弟とか、未だに疑ってそうだし」
「そんなの勝手にやらせとけばいいんだ、やましいことないだろ。兎に角協力して」
先に外へ行った二人を追いかけると、他の家々からも海賊達が姿を現し身支度を始めていた。
「おはよう、キース」
「おはよ…」
水場でスコットに声をかけられ躊躇いがちに返す。他にも数人が挨拶してきて、ぎこちなくも返事をし、複雑な気持ちも一緒に水に流した。
「早く行くぞ!」
リンに怒鳴られ足早に向かえば、スタンはオーウェンや他の仲間と一緒に下りの道を進んで行った。寝床でリンが言っていた船とは船掃除や大工仕事のようで、連日扱き使われてると愚痴られたのを思い出す。
「一緒が良かったか?お前らなかよしこよしだもんなぁ」
「…いい加減にしろよ」
「聞こえてんぞ!」
リンに続きながら上り坂を進み、呟き程度に言い返す。キースは晴れて一味の新入りとなったわけだが、執拗に喧嘩を売ってくるリンやフランツについては頭といえど反抗心が湧かずにはいられなかった。
居住区を回るようにして抜け、北側の下り坂へ。木立の合間から棚田や畑が見え、その一角、植物が支柱に絡まり高く伸び育った畑で何かが動き、姿を現した。
「リン、おはよう!」
「はよ。連れて来たぜ」
「…ん。後はやっとく、ありがと」
「おぅ…しっかり働け、新入り」
畑にいたのはヴァンだった。声を上げリンには笑いかけ、隣のキースはしっかり睨みつける。リンも一瞥し念を押すと何処かへ行ってしまい、キースは取り残されてしまった。畑に入るべきか迷っていると、
「さっさと来い、軍兵!」
「……」
心外な呼び名に顔を顰めるが、キースは言われるままヴァンを追いかけた。
そこはトマト畑で、まだ青い物もあったが大きな実をたくさん付けていて、光沢のある表面は僅かながら朝露でより輝いていた。ヴァンは慣れた手つきで赤く色付いたトマトを採り籠に入れていく。キースはついその様子を眺め、手早い動きに感心した。
「突っ立ってんな、やれ」
「…はいよ」
「返事ははいだッ」
「はーい」
「ちんたらしてたら蹴っ飛ばすぞ!」
「了解です、先輩」
二人共目も合わせず会話し収穫していく。キースは採り方もわからなかったが、ヴァンの手捌きを盗み見て真似てみる。その日の飯はその日採った物だと聞かされていたので、手の中のトマトが昼と夜どちらの飯になるのか、密かに楽しみになった。
…また昨夜のこと。
ビアンカが紹介してくれた海賊(飯に来ていたほぼ全員だった気もするが)の中に、この少年ヴァンもいた。リンやフランツ以上に辛辣で口の悪い少年は、彼女や仲間に諭されても聞き入れず、軍兵呼びも止める気はないらしく。耳打ちしてきたスタン曰く、彼は一番面倒臭ぇ先輩、だそうだ。
「遅ぇッ、早くしろ!」
「お前が早過ぎんだ」
「お前じゃねぇ!先輩だ!」
「…はいせんぱ、」
「次はカブ!採り頃だから全部だぞ!他にもやることある!さっさとしろッ!」
「……はい」
怒鳴るなり一人先に行ってしまうヴァン。本当、リンやフランツのがまだマシではと思えてしまう。何よりも碌に教えられてない…二十数年生きてきた中で一番酷い気もして、キースは深い溜息をもらした。
──海賊なのに畑仕事?とは、陸から来た二人が一番に思ったことで。
海広しと言えどアジトを持つ海賊団は少なく、ラッカム一味のように家や畑があるのは、世界中でも彼らだけではと思う。ラッカムが若い頃はアジトも無かったらしいが、船員が増えるにつれ無人島の一つをアジトにし、皆が休める家々を建て、食に困らぬよう地を耕し畑も作った。
畑に至っては農園と言っても過言ではなく、島の北半分がそれである。食に困らなければ航海用の蓄えにもなるし、何より掠奪をする必要がない。こうして始まったラッカム一味の暮らし方が、世間でも言われる'青色の海賊'だった。
島での仕事はどれも当番制だったが、畑はゼスとヴァンが取り仕切ることが多い。一味の歴史の中で長く仕切っているのがゼスで、数年前にヴァンが来てからは彼の意欲もあり、ゼスの後継者的存在として日々働いているらしい。
時間が経つにつれ仲間達が畑にやって来た。
ヴァンが的確に指示を出し、他の畑や樹木の収穫が始まる。言われずとも察していたが、新入り(兎角、信用されていない二人)は朝一から仕事でキツめの内容が割り振られている。
トマトにカブ、ナス、摘まれたヤマモモの運搬、ヴァン先輩の剪定の手伝い…一通り終えた頃には太陽はとっくに昇っていて、今は収穫物を運ぶべく纏めているところだ。ずっと働き詰めでサボる暇も隙もなく、全身汗塗れに土塗れ。汚れるだけじゃ済まないと気づき、上の服は早々に籠へ投げ入れた。ボサボサになった髪を結い直していると、首に鈴飾りを付けたロバが荷台を引きながらやって来た。ビアンカも乗せて。
「お疲れ様!どう?」
キースはロバをまじまじと見つめていたが、笑顔の彼女に苦笑いし答えようとして、
「こいつ全然使えねぇ。遅ぇし」
「……」
「ヴァン、こいつじゃないだろ。先輩なんだから、ちゃんと教えてあげなよ」
脇をすり抜けヴァンが現れ、ビアンカに愚痴を溢す。麦藁帽子を被ったビアンカは目をぱちくりとさせ溜息をもらし、キースはといえばいつもの不機嫌面になっていた。
「大丈夫?」
「あぁ…折れそう、心が」
「さっさと積めッ」
「はいはい」
「…悪い子じゃないんだ」
「そうだとありがてぇ」
「くっちゃべってんな!!」
「「はーい」」
「ビアンカはいいんだよっ」
籠を積みながら言葉を交わし、合間合間にヴァンの怒鳴り声が加わり、見ていた仲間が笑い声を上げた。側から見ればとても和やかで、本業も農家なのではと思える程だ。
ロバはキースに興味津々なのか近くを通る度顔を寄せてきて、その度に鈴が鳴った。キースもサーシャのことを思い出しそっと撫でてやれば、もっともっととせがみ荷台ごと動き出してしまい、
「おい新入りッ、イジメんじゃねッ」
「撫でただけだ!」
ビアンカが手綱代わりの紐を引く。
「ランランって言うんだ。可愛いだろ?」
「確かに可愛い…っつか、お前ロバとは相性いいのな」
「ロバも馬も一緒だ」
「いや違ぇから」
「サーシャ、元気かな?」
「もうパールには戻っただろ…」
「…心配だよね?」
「…あいつはタフだから、大丈夫だとは思う」
籠を荷台ごとロープで括り、ランランと仲間に収穫物の運搬を頼む。二人してサーシャのことを思い出し心配するのだが、ヴァン先輩はわからない話をする二人が気に入らなかった。
「!?ッ…」「ん??」
背後に気配を感じた途端、膝裏に蹴りか拳(もしかしたら石だったかもしれない)が入り、キースは声も出せず痛みに顔を歪めた。ビアンカは何事かわからず首を傾げ、彼の背後から出てきたヴァンが笑顔で話題を変えた。
「ビアンカ、レモンが上手くいったんだ。花も咲いてる」
「!本当?やったなヴァン!」
「ん。グレープフルーツも、今年はいっぱい採れそう」
「さすが'畑王'!」
「それは言うなよ。こっちはひと段落したし、見に行こう!」
すっかり先輩のターンである。キースは未だ痛む膝を押さえながら、半ば呆れ顔で小さな背を睨んだ。
「あっ、じゃあキースも行こう。畑の奥が果樹ばっかで、すっごいんだぞ!」
「あぁ…いや…、…」
空気を読まず誘うビアンカの傍ら、彼女からは見えない位置でヴァンが睨んできて、思わず視線を逸らす。鈍いと言われる自身でもわかるあからさまな視線…どうやらヴァン先輩のそれは嫉妬も含まれているらしい。
空気を読んだキースは首を振ると、ラッカムのところへ行きたいと言い出した。
「荷物のことで、ちょっとな」
「どうしたの?」
「何でもねぇよ…行っていいっすか、先輩。ひと段落したんでしょ」
「…さっさと戻って来い、今日は午後働けねぇんだ。昼飯まで働いてもらうからなッ」
フン!と鼻を鳴らしそっぽを向いたヴァンに、二人は苦笑いした。
一方、スタンはというと。
アジト南東、港にて。ラッカム一味で一番大きな船アズーロ号の左舷側、スタンは船縁から吊るされた状態で仕事をしていた。朝一からずっと、フジツボ取りの仕事だ。
脚はほぼ海に浸かっていて、波が高い時は顔の辺りまで浸かった。それも何日目かのことなのでもう慣れてしまい、今はぱんぱんに張った腕の疲労との戦いの最中。海に浸かったままというのも地味に堪える。慣れない道具(ギザギザした、ヘラのようなナイフのような)も全然好きになれない。この手の物はキースが得意だろうと思い、後で聞いてみようと思う。
「スタン!上がれそうか?」
「……このまま泳ぎてぇ気分」
甲板から声をかけられ見上げ答えると、声の主のオーウェンは笑って返しロープを引っ張ってくれた。
「お疲れさん。地味にキツいから助かる」
「お頭さんにそう言ってもらえると、ありがてぇよ」
樽いっぱいの水を掬い、頭から被り気持ち良さそうにするスタンに、オーウェンは笑いをもらし自身もゴクゴクと飲む。太陽は容赦なく照りつけ、彼の背中の竜の刺青を汗が伝い落ちていく。
「今日は会議があるし、これくらいにしとこう。明日はリンを手伝ってやってくれ。人手が必要なんだ」
「…俺はいいけど、なぁ…?」
眉を寄せチラりと船首を見る。視線の先で働くリンは聞こえていたのかいないのか、兎に角不機嫌そうではあった。オーウェンも彼の様子に気がつき溜息を吐く。
リンとフランツは相変わらず、キースだけでなく自身のことも疑っている。しかし目の前のオーウェンは違って、他の仲間と同等に接してくれた。中立的と言うべきかもしれない。歳も近い二人はキースが寝ている間に仲良くなっていた。
「性格があれなフランツは兎も角、あいつは意地張ってるだけだと思うんだが…」
「もしかして…妹ちゃん絡み?」
「やっぱわかるか?」
「あんだけあからさまだと、」
「おい!聞こえてんだよ!兄貴もッ、言いてぇことあんならハッキリ言え!!」
振り返り苦笑いする二人へ怒鳴るリン。単に怒っているならまだしも顔が赤くなっている。出会ってからというもの彼のそういった表情を見ることが多くなったスタンは、さらに笑みを深めた。
不意に岩壁で鐘が鳴り見張り番が声を上げ、皆洞穴の外へ目を向ける。離れてはいるが大型船が一隻…スタンは何事かと思い眉を寄せたが、
「大丈夫、馴染みの商船だよ」
「え?」
「誰か、レイチェル呼んでやれ!」
オーウェンの言葉にスタンは目を丸くする。てっきり秘密のアジトかと思っていたが、馴染みと言うからには何度も来ているのだろう。商船は岩礁地帯の手前で停まっているようで、よく見れば小舟が二隻、アジトへ向かって来ていた。
オーウェンに連れられ空きの桟橋へと向かう。呼ばれたレイチェルが現れ、彼女は嬉しそうな顔をしていた。小舟が岩壁の穴を通り乗っている男が手を振る。彼はレイチェルの父親で、一味と娘のため定期的に商いに来ているのだ。
小舟が着けられ荷揚げが始まる。中身が見えない木箱ばかりだったが、殆どは酒のようだった。
「元気か?怪我は?ちゃんと食べてる??」
「もう、パパ!いつもそればっかり」
「バルハラとやり合ったんだろ?ちょっと危なくないか…心配なんだよ」
「大丈夫!無茶しないし、皆も一緒よ」
親子二人の会話に皆も和やかで、愛おしげに娘を抱きしめるクロフ氏は何処にでもいる優しい父親だった。
後で聞いた話だが、クロフ氏との交流は昔からで、レイチェルも子供の頃から船に乗りアジトへ来たり一味と触れ合っていた。それが要因で海賊になると言い出し、晴れて一味の仲間入り。父親は当然反対したのだが、娘の意志の強さに根負けし、今に至ったらしい。
「これが欲しい、あるか?」
「薬は大丈夫そうだ。武器や弾薬も、聞いてたから積んではある。数が足りるか…」
「あるだけ買わせてくれ。少しなら値が上がってもいい。あと…こっち」
オーウェンが何枚か紙を渡す。買い物リストといったところだろう。クロフ氏はもう一隻に紙を渡し、先に戻り支度するよう指示を出した。
運搬係のロバ(ランランとは違う子だ)が到着し、木箱を積んでいく。スタンも手伝いながら商いの様子を窺った。
「これが今回の分だ。あと、これ…ヴァンに渡してやってくれ」
今度はクロフ氏が別の紙と、小さめの箱をオーウェンに渡す。彼は箱の中身を見て驚いた。
「砂糖じゃねぇか!いいの?」
「ああ。この間のジャム、評判が良くてね。高く売れたから還元だ」
「ありがと!伝えとく、喜ぶよ」
「そいつでまた作ってくれ、あれは本当にいい。もっと高く売ってみせる」
「ははっ、こうなると本格的に始めそうだなぁ」
よくわからんが、小さな先輩は砂糖を貰えるほどすごいらしい…はっとし顔を上げる。羽ばたきの音を目で追いかければ、鳩が一匹飛んでいった。飛ばされたであろうアズーロ号を見ると、甲板でリンと誰かが話していた。相手は自身のように酒に目がないレスターで…
目を奪われてる間に、クロフ氏は一旦船へ戻るべく小舟を出した後だった。
その頃、キースは。
部屋に戻り、鞄を引っ掴みまた外へ。向かう先は大頭ラッカムの家。彼がラッカムに会いたい理由は、鞄の中身──無くなっていたのだ。
これまた昨夜…スタンが教えてくれた。自身の鞄や荷物をラッカムが確かめたと。自身の正体を疑い息巻く海賊達を鎮める為だったのだろうと。
昨日の会議部屋を越え、橋伝いに奥の家へ向かう。そこがラッカムの家。閉ざされた扉の前に立ち、躊躇ってしまう。中から鈴のような、もっと深い綺麗な音がする。だが人の気配は感じられず手を振り上げた時、
「どうした」
昨日のように頭上から声が聞こえ見上げる。二階部分の橋からこちらを見下ろしているラッカムは含み笑いで、キースは思わず眉を寄せた。
「…俺の荷物のことで、話がある」
「…あぁ、わかった。入れ」
そう言うとラッカムは橋から家の中へ入って行き、キースも扉のノブを掴んでみれば、鍵はかかっておらず軋みながらゆっくりと開いた。
薄暗い室内。開けっ放しの窓から入る光が光源で、目の前の散らかった机を照らしていた。先ほどの綺麗な音の正体は窓に吊るされていて、飾りか魔除けか綺麗な音で、
「…ッ!」
たくさんの本や地図が置かれた机、そこに探し物もあった。キースが盗み持ち歩いていたあの地図だ。
ラッカムが階段を下りて来たが、キースは構わず机へと走り、自身の地図を捕まえた。
与えられた部屋で眠っていたキースは、リンに叩き起こされた。
「起きろ」
「…っ…」
否、蹴り起こされたが正しい。蹴られたであろう背中が痛み思わず睨むが、リンは無視して同室のスタンも起こし(しかも何故か軽く叩く程度だ)、
「…はよ、お頭さん」
「あんたは船だ」
「朝から?」
「新入りが文句言うな。後で行くから、サボんじゃねぇぞ」
指示を出すと髪を隠すようにバンダナを巻く。スタンも碌に開いていない目で辺りを見回し、寝起き特有の嗄れ声で答え着替えはじめた。
「おい、さっさと支度しろ」
振り返ったリンが身体を起こしただけのキースを睨みつける。
「…支度って、」
「着替えろ、外出ろ、顔洗え。畑に連れてってやる、俺がッ」
「……どーも。ありがとさん」
指差し早口で言うリンにイラッとしてしまう。朝だからか余計に。昨日尋問の後も会ったのだが、出会った頃とは雲泥の差な態度に苛立ちは募るばかりだった。まぁ、自身が元凶ではあるのだが。
言われるまま手早く着替え、髪を結い、靴紐をキツめに結ぶ。左腕の刺青にはバンダナを巻きまた隠すことにした。一味の者でなくとも目にしていい気分になるものではない…だからまた密かに、自身だけが在るとわかっていればいいのだと、己に言い聞かす。
昨夜──夕飯でのこと。
「手伝い?」
「手伝いというか、協力、かな」
「まだ決まってねぇけど、ドンパチやるつもりらしい」
「ドンパチって…」
口を挟んだスタンは手伝う気満々らしく(荷担というのが正しいんじゃないか)、どうせ暇だろと付け足され思わず苛立った。
裏切り者事件によって不穏な状況にあるラッカム一味だが、どうやらバルハラ軍に一矢報いる気なようで、一味のもとへ来たからには手伝えと。さらにはもう仲間だとも言われ、盗賊はいつの間にか海賊になってしまったらしい。
「関わっていいのか?俺のこと皆にバレてんだろ?お前の弟とか、未だに疑ってそうだし」
「そんなの勝手にやらせとけばいいんだ、やましいことないだろ。兎に角協力して」
先に外へ行った二人を追いかけると、他の家々からも海賊達が姿を現し身支度を始めていた。
「おはよう、キース」
「おはよ…」
水場でスコットに声をかけられ躊躇いがちに返す。他にも数人が挨拶してきて、ぎこちなくも返事をし、複雑な気持ちも一緒に水に流した。
「早く行くぞ!」
リンに怒鳴られ足早に向かえば、スタンはオーウェンや他の仲間と一緒に下りの道を進んで行った。寝床でリンが言っていた船とは船掃除や大工仕事のようで、連日扱き使われてると愚痴られたのを思い出す。
「一緒が良かったか?お前らなかよしこよしだもんなぁ」
「…いい加減にしろよ」
「聞こえてんぞ!」
リンに続きながら上り坂を進み、呟き程度に言い返す。キースは晴れて一味の新入りとなったわけだが、執拗に喧嘩を売ってくるリンやフランツについては頭といえど反抗心が湧かずにはいられなかった。
居住区を回るようにして抜け、北側の下り坂へ。木立の合間から棚田や畑が見え、その一角、植物が支柱に絡まり高く伸び育った畑で何かが動き、姿を現した。
「リン、おはよう!」
「はよ。連れて来たぜ」
「…ん。後はやっとく、ありがと」
「おぅ…しっかり働け、新入り」
畑にいたのはヴァンだった。声を上げリンには笑いかけ、隣のキースはしっかり睨みつける。リンも一瞥し念を押すと何処かへ行ってしまい、キースは取り残されてしまった。畑に入るべきか迷っていると、
「さっさと来い、軍兵!」
「……」
心外な呼び名に顔を顰めるが、キースは言われるままヴァンを追いかけた。
そこはトマト畑で、まだ青い物もあったが大きな実をたくさん付けていて、光沢のある表面は僅かながら朝露でより輝いていた。ヴァンは慣れた手つきで赤く色付いたトマトを採り籠に入れていく。キースはついその様子を眺め、手早い動きに感心した。
「突っ立ってんな、やれ」
「…はいよ」
「返事ははいだッ」
「はーい」
「ちんたらしてたら蹴っ飛ばすぞ!」
「了解です、先輩」
二人共目も合わせず会話し収穫していく。キースは採り方もわからなかったが、ヴァンの手捌きを盗み見て真似てみる。その日の飯はその日採った物だと聞かされていたので、手の中のトマトが昼と夜どちらの飯になるのか、密かに楽しみになった。
…また昨夜のこと。
ビアンカが紹介してくれた海賊(飯に来ていたほぼ全員だった気もするが)の中に、この少年ヴァンもいた。リンやフランツ以上に辛辣で口の悪い少年は、彼女や仲間に諭されても聞き入れず、軍兵呼びも止める気はないらしく。耳打ちしてきたスタン曰く、彼は一番面倒臭ぇ先輩、だそうだ。
「遅ぇッ、早くしろ!」
「お前が早過ぎんだ」
「お前じゃねぇ!先輩だ!」
「…はいせんぱ、」
「次はカブ!採り頃だから全部だぞ!他にもやることある!さっさとしろッ!」
「……はい」
怒鳴るなり一人先に行ってしまうヴァン。本当、リンやフランツのがまだマシではと思えてしまう。何よりも碌に教えられてない…二十数年生きてきた中で一番酷い気もして、キースは深い溜息をもらした。
──海賊なのに畑仕事?とは、陸から来た二人が一番に思ったことで。
海広しと言えどアジトを持つ海賊団は少なく、ラッカム一味のように家や畑があるのは、世界中でも彼らだけではと思う。ラッカムが若い頃はアジトも無かったらしいが、船員が増えるにつれ無人島の一つをアジトにし、皆が休める家々を建て、食に困らぬよう地を耕し畑も作った。
畑に至っては農園と言っても過言ではなく、島の北半分がそれである。食に困らなければ航海用の蓄えにもなるし、何より掠奪をする必要がない。こうして始まったラッカム一味の暮らし方が、世間でも言われる'青色の海賊'だった。
島での仕事はどれも当番制だったが、畑はゼスとヴァンが取り仕切ることが多い。一味の歴史の中で長く仕切っているのがゼスで、数年前にヴァンが来てからは彼の意欲もあり、ゼスの後継者的存在として日々働いているらしい。
時間が経つにつれ仲間達が畑にやって来た。
ヴァンが的確に指示を出し、他の畑や樹木の収穫が始まる。言われずとも察していたが、新入り(兎角、信用されていない二人)は朝一から仕事でキツめの内容が割り振られている。
トマトにカブ、ナス、摘まれたヤマモモの運搬、ヴァン先輩の剪定の手伝い…一通り終えた頃には太陽はとっくに昇っていて、今は収穫物を運ぶべく纏めているところだ。ずっと働き詰めでサボる暇も隙もなく、全身汗塗れに土塗れ。汚れるだけじゃ済まないと気づき、上の服は早々に籠へ投げ入れた。ボサボサになった髪を結い直していると、首に鈴飾りを付けたロバが荷台を引きながらやって来た。ビアンカも乗せて。
「お疲れ様!どう?」
キースはロバをまじまじと見つめていたが、笑顔の彼女に苦笑いし答えようとして、
「こいつ全然使えねぇ。遅ぇし」
「……」
「ヴァン、こいつじゃないだろ。先輩なんだから、ちゃんと教えてあげなよ」
脇をすり抜けヴァンが現れ、ビアンカに愚痴を溢す。麦藁帽子を被ったビアンカは目をぱちくりとさせ溜息をもらし、キースはといえばいつもの不機嫌面になっていた。
「大丈夫?」
「あぁ…折れそう、心が」
「さっさと積めッ」
「はいはい」
「…悪い子じゃないんだ」
「そうだとありがてぇ」
「くっちゃべってんな!!」
「「はーい」」
「ビアンカはいいんだよっ」
籠を積みながら言葉を交わし、合間合間にヴァンの怒鳴り声が加わり、見ていた仲間が笑い声を上げた。側から見ればとても和やかで、本業も農家なのではと思える程だ。
ロバはキースに興味津々なのか近くを通る度顔を寄せてきて、その度に鈴が鳴った。キースもサーシャのことを思い出しそっと撫でてやれば、もっともっととせがみ荷台ごと動き出してしまい、
「おい新入りッ、イジメんじゃねッ」
「撫でただけだ!」
ビアンカが手綱代わりの紐を引く。
「ランランって言うんだ。可愛いだろ?」
「確かに可愛い…っつか、お前ロバとは相性いいのな」
「ロバも馬も一緒だ」
「いや違ぇから」
「サーシャ、元気かな?」
「もうパールには戻っただろ…」
「…心配だよね?」
「…あいつはタフだから、大丈夫だとは思う」
籠を荷台ごとロープで括り、ランランと仲間に収穫物の運搬を頼む。二人してサーシャのことを思い出し心配するのだが、ヴァン先輩はわからない話をする二人が気に入らなかった。
「!?ッ…」「ん??」
背後に気配を感じた途端、膝裏に蹴りか拳(もしかしたら石だったかもしれない)が入り、キースは声も出せず痛みに顔を歪めた。ビアンカは何事かわからず首を傾げ、彼の背後から出てきたヴァンが笑顔で話題を変えた。
「ビアンカ、レモンが上手くいったんだ。花も咲いてる」
「!本当?やったなヴァン!」
「ん。グレープフルーツも、今年はいっぱい採れそう」
「さすが'畑王'!」
「それは言うなよ。こっちはひと段落したし、見に行こう!」
すっかり先輩のターンである。キースは未だ痛む膝を押さえながら、半ば呆れ顔で小さな背を睨んだ。
「あっ、じゃあキースも行こう。畑の奥が果樹ばっかで、すっごいんだぞ!」
「あぁ…いや…、…」
空気を読まず誘うビアンカの傍ら、彼女からは見えない位置でヴァンが睨んできて、思わず視線を逸らす。鈍いと言われる自身でもわかるあからさまな視線…どうやらヴァン先輩のそれは嫉妬も含まれているらしい。
空気を読んだキースは首を振ると、ラッカムのところへ行きたいと言い出した。
「荷物のことで、ちょっとな」
「どうしたの?」
「何でもねぇよ…行っていいっすか、先輩。ひと段落したんでしょ」
「…さっさと戻って来い、今日は午後働けねぇんだ。昼飯まで働いてもらうからなッ」
フン!と鼻を鳴らしそっぽを向いたヴァンに、二人は苦笑いした。
一方、スタンはというと。
アジト南東、港にて。ラッカム一味で一番大きな船アズーロ号の左舷側、スタンは船縁から吊るされた状態で仕事をしていた。朝一からずっと、フジツボ取りの仕事だ。
脚はほぼ海に浸かっていて、波が高い時は顔の辺りまで浸かった。それも何日目かのことなのでもう慣れてしまい、今はぱんぱんに張った腕の疲労との戦いの最中。海に浸かったままというのも地味に堪える。慣れない道具(ギザギザした、ヘラのようなナイフのような)も全然好きになれない。この手の物はキースが得意だろうと思い、後で聞いてみようと思う。
「スタン!上がれそうか?」
「……このまま泳ぎてぇ気分」
甲板から声をかけられ見上げ答えると、声の主のオーウェンは笑って返しロープを引っ張ってくれた。
「お疲れさん。地味にキツいから助かる」
「お頭さんにそう言ってもらえると、ありがてぇよ」
樽いっぱいの水を掬い、頭から被り気持ち良さそうにするスタンに、オーウェンは笑いをもらし自身もゴクゴクと飲む。太陽は容赦なく照りつけ、彼の背中の竜の刺青を汗が伝い落ちていく。
「今日は会議があるし、これくらいにしとこう。明日はリンを手伝ってやってくれ。人手が必要なんだ」
「…俺はいいけど、なぁ…?」
眉を寄せチラりと船首を見る。視線の先で働くリンは聞こえていたのかいないのか、兎に角不機嫌そうではあった。オーウェンも彼の様子に気がつき溜息を吐く。
リンとフランツは相変わらず、キースだけでなく自身のことも疑っている。しかし目の前のオーウェンは違って、他の仲間と同等に接してくれた。中立的と言うべきかもしれない。歳も近い二人はキースが寝ている間に仲良くなっていた。
「性格があれなフランツは兎も角、あいつは意地張ってるだけだと思うんだが…」
「もしかして…妹ちゃん絡み?」
「やっぱわかるか?」
「あんだけあからさまだと、」
「おい!聞こえてんだよ!兄貴もッ、言いてぇことあんならハッキリ言え!!」
振り返り苦笑いする二人へ怒鳴るリン。単に怒っているならまだしも顔が赤くなっている。出会ってからというもの彼のそういった表情を見ることが多くなったスタンは、さらに笑みを深めた。
不意に岩壁で鐘が鳴り見張り番が声を上げ、皆洞穴の外へ目を向ける。離れてはいるが大型船が一隻…スタンは何事かと思い眉を寄せたが、
「大丈夫、馴染みの商船だよ」
「え?」
「誰か、レイチェル呼んでやれ!」
オーウェンの言葉にスタンは目を丸くする。てっきり秘密のアジトかと思っていたが、馴染みと言うからには何度も来ているのだろう。商船は岩礁地帯の手前で停まっているようで、よく見れば小舟が二隻、アジトへ向かって来ていた。
オーウェンに連れられ空きの桟橋へと向かう。呼ばれたレイチェルが現れ、彼女は嬉しそうな顔をしていた。小舟が岩壁の穴を通り乗っている男が手を振る。彼はレイチェルの父親で、一味と娘のため定期的に商いに来ているのだ。
小舟が着けられ荷揚げが始まる。中身が見えない木箱ばかりだったが、殆どは酒のようだった。
「元気か?怪我は?ちゃんと食べてる??」
「もう、パパ!いつもそればっかり」
「バルハラとやり合ったんだろ?ちょっと危なくないか…心配なんだよ」
「大丈夫!無茶しないし、皆も一緒よ」
親子二人の会話に皆も和やかで、愛おしげに娘を抱きしめるクロフ氏は何処にでもいる優しい父親だった。
後で聞いた話だが、クロフ氏との交流は昔からで、レイチェルも子供の頃から船に乗りアジトへ来たり一味と触れ合っていた。それが要因で海賊になると言い出し、晴れて一味の仲間入り。父親は当然反対したのだが、娘の意志の強さに根負けし、今に至ったらしい。
「これが欲しい、あるか?」
「薬は大丈夫そうだ。武器や弾薬も、聞いてたから積んではある。数が足りるか…」
「あるだけ買わせてくれ。少しなら値が上がってもいい。あと…こっち」
オーウェンが何枚か紙を渡す。買い物リストといったところだろう。クロフ氏はもう一隻に紙を渡し、先に戻り支度するよう指示を出した。
運搬係のロバ(ランランとは違う子だ)が到着し、木箱を積んでいく。スタンも手伝いながら商いの様子を窺った。
「これが今回の分だ。あと、これ…ヴァンに渡してやってくれ」
今度はクロフ氏が別の紙と、小さめの箱をオーウェンに渡す。彼は箱の中身を見て驚いた。
「砂糖じゃねぇか!いいの?」
「ああ。この間のジャム、評判が良くてね。高く売れたから還元だ」
「ありがと!伝えとく、喜ぶよ」
「そいつでまた作ってくれ、あれは本当にいい。もっと高く売ってみせる」
「ははっ、こうなると本格的に始めそうだなぁ」
よくわからんが、小さな先輩は砂糖を貰えるほどすごいらしい…はっとし顔を上げる。羽ばたきの音を目で追いかければ、鳩が一匹飛んでいった。飛ばされたであろうアズーロ号を見ると、甲板でリンと誰かが話していた。相手は自身のように酒に目がないレスターで…
目を奪われてる間に、クロフ氏は一旦船へ戻るべく小舟を出した後だった。
その頃、キースは。
部屋に戻り、鞄を引っ掴みまた外へ。向かう先は大頭ラッカムの家。彼がラッカムに会いたい理由は、鞄の中身──無くなっていたのだ。
これまた昨夜…スタンが教えてくれた。自身の鞄や荷物をラッカムが確かめたと。自身の正体を疑い息巻く海賊達を鎮める為だったのだろうと。
昨日の会議部屋を越え、橋伝いに奥の家へ向かう。そこがラッカムの家。閉ざされた扉の前に立ち、躊躇ってしまう。中から鈴のような、もっと深い綺麗な音がする。だが人の気配は感じられず手を振り上げた時、
「どうした」
昨日のように頭上から声が聞こえ見上げる。二階部分の橋からこちらを見下ろしているラッカムは含み笑いで、キースは思わず眉を寄せた。
「…俺の荷物のことで、話がある」
「…あぁ、わかった。入れ」
そう言うとラッカムは橋から家の中へ入って行き、キースも扉のノブを掴んでみれば、鍵はかかっておらず軋みながらゆっくりと開いた。
薄暗い室内。開けっ放しの窓から入る光が光源で、目の前の散らかった机を照らしていた。先ほどの綺麗な音の正体は窓に吊るされていて、飾りか魔除けか綺麗な音で、
「…ッ!」
たくさんの本や地図が置かれた机、そこに探し物もあった。キースが盗み持ち歩いていたあの地図だ。
ラッカムが階段を下りて来たが、キースは構わず机へと走り、自身の地図を捕まえた。
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