【完結】二度目の転生は一度目の転生で俺が作ったメイドロボットでしかも人妻だった件

神谷モロ

文字の大きさ
35 / 109
第一章

第35話 お義姉さんとバルカン砲

しおりを挟む

 図書館での会議が終わり。

 俺たちはローゼさんの安否確認の為にバンデル先生の家を尋ねるという結論に達した。


 みんなはそれぞれ準備が必要ということで一週間後に集合場所に落ち合うということになった。


 長期休暇ということで一度皆は実家に顔を出さないといけないのだ。

 それから学院の友人と旅行に出かけるという話をつけて集合ということだ。


 俺も一人で色々準備が必要なのでこの町に滞在すると言っておいた。

 シルビアさんは少し残念そうにしたが。この件が終わったらお世話になるといって納得してもらった。


 もしものことがあれば俺が対処すべきだろう。本当なら俺一人で行くべきかもしれないが。

 それでは皆は納得しないだろう。だから万全の準備をするのだ。


 とりあえず武器の調達かな、魔法道具屋に立ち寄る。魔石の調達が必要だからだ。

 対アンデッド用の新たな銃弾の材料を探していると。

 店主のいかにも魔法使いらしい格好をしたおばあさんが珍しく話しかけてきた。

 普段は寡黙な人だが今回は様子が違った。

「おお、あんた、その制服はあの子の学院の生徒だったね。ジャンは本当にやめてしまったのかい?」

 ん? バンデル先生のことだろう。


 このおばあさんは昔からバンデル先生と知り合いだったそうだ。まあそれはそうだろう、魔法材料学の先生なんだからよく買い物にきたのだろう。

 それで別れの挨拶でもしたのだろうか、しかしそれだけではない様子だった。


 俺は詳しく聞く、なにやら突然店にやってきて学院をやめると、そしていろいろ世話になったと挨拶して、最後に記念に一つの魔法道具を買ったのだという。

 その魔法道具はこの店にある売れ残りの古い短剣だったので特に疑問もなく売ったそうだ。

 その時おばあさんは突然の挨拶にびっくりして、少し寂しくなると思っていた程度だったそうだ。


 しかし少し違和感を感じたのか、その短剣が気になって調べたそうだ。

 それこそおばあさんが子供のころからこの店にあったようで誰も買い手の無いただの高額な骨董品だと思っていたそうで。

 いざバンデル先生に買われてしまったことから、気になって調べたそうだ。

 そしたら、その短剣は【血の短剣】とよばれる。ネクロマンサーが自身の血を使う大規模魔法を行う際に必須のマジックアイテムだと知ったそうだ。

 その短剣で切られると魔力が血とともに流れ出す。それにより完璧な魔法を行使することができるのだという。

 ネクロマンサーが血の魔法を使うということは本気で戦うということである。それで、俺が現れたので気になって聞いてきたのだそうだ。 

 いよいよマズいことになった。これは黒だ。バンデル先生は何か企んでる。



 図書館で誰もいないのを確認し俺は通信魔法で魔王に連絡をとる。


「少年、飛行機だ、前に作ったろう? 思い出してくれ空を飛びたい企画をやったときに作った試作機が」

『うーん、なんでしたっけ?』

(マスター、さすがにその情報量では無理かと思いますが)

「そ、そうか、5000年前だったか、ほら、空を飛ぶためにいろんな道具を作って飛行実験したろう? その中で鳥みたいな形の、ほらバルカン砲の付いたやつ、ミニガンのお兄さんのやつだよ。思い出してくれ」

『あ、ミニガンのお兄さんのやつですね。倉庫にありますよ。それでどうします?』

 よし、通じた。

 一度目の転生の時に俺は飛行機を作ったことがあった。ものづくりに嵌まりすぎてジェットエンジンの開発をしたことがあるのだ。

 それで悪乗りが過ぎて戦闘機もどきを作ってしまったことがあった。

 戦争をするわけでもないので一通り飛ばして遊んだ後、封印したのだが、まさかここで役に立つとは……。


「その飛行機にデュラハンを乗せてここまで飛ばしてくれるかな?」

『デュラハンですか? あ、お義姉さんですね、了解しました』

 メイドロボット試作二号機、通称デュラハン。なぜそんな名前かというと、可動中に熱暴走を起こして頭部が吹っ飛んでしまったことがある。

 それ以降は着脱式の頭部にしており。熱対策なんかの実験に使用していたが、首をもって歩く姿からそう呼んだのだった。 

 ちなみにこの身体は三号機であるため魔王にとってはお義姉さんというわけである。

『準備に少し時間がかかりますがいつまでにそちらに着けばいいですか?』

「うむ、一週間後にこの地域の上空に到着できれば問題ないよ、できるかい?」

『それなら大丈夫です。あ、お義姉さんが起きました。――――ということですので。よろしくお願いします』

『お久しぶりですマスター。おやおや、ご自分がメイドロボットになるなんて知らない間にご趣味がエスカレートしましたね』

「むう、その話はあとだ。とりあえず情報の共有が先だ――」

 デュラハンの魔力は有限であるため長期間の活動は不可能である。しかし魔法機械に接続することで制御コンピュータの役割をすることが出来る。

 試作機だけあって拡張性は高いのである。

 俺は一通りの命令を彼女にしたあと、通信を切った。


 さてとりあえずは航空支援は問題ないだろう。本気のネクロマンサーが相手だと軍団規模になることが予想される。

 やはり俺一人で行くべきだろうか。……いや、これは皆の問題だ。それに彼らを子供扱いするのは失礼だろう。

 それに、まだ、バンデル先生が本当に俺たちの敵になったとは考えたくないし信じたくない。

 それに今回はあくまでもローゼさんの安否確認だ。それでも……、いざとなったら勇者の力を使えば……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...