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二章
28 癒しが不足していましたから
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「それではこれで今日の授業を終わります」
ハーマン教師のその言葉でいつも最後の授業は幕を下ろすのでした。
つまり、これからが放課後になるという事です。
そして私がおもむろに机に並べていた教本等を鞄に仕舞っていると、前方からネモ様が歩いて来られました。
「ーーーーーね、ちょっと街に出てみない?」
「街ですか、、、私は構わないのですが、、、」
チラリと私は側方を見ます。そこには席が指定されているわけではないのですが、エーデルトラウト様がいつもおられます。
そんなエーデルトラウト様に視線を送ったのは、乙女様としてそれが許可されるのでしょうか?という疑問を投げかけたものです。
そもそも私はこの一か月の間、街を散策するといった行動を控えておりました。ただそれは誰かに止められていた訳ではなく、以前リアーナの街で担ぎ上げられてしまった事が少しトラウマになってしまっていたからです。
あのような事態は二度と御免です、、、
「ーーーーー?構いませんよ。乙女様だからと言ってそこまでの強要は致しませんし、むしろこの国の良さを知ってもらうにはそれが一番でしょう」
そのようにエーデルトラウト様からの奨めもあり、私はネモ様の提案を受け入れました。
「ーーーーーせっかくだし、エディ兄も行こうよ」
"エディ兄"、、、ネモ様の仰るそのお方ってーーーーーーーーー。
「今日は王族としての"務め"があるから、今回は遠慮するよ」
やはりエーデルトラウト様でしたか。
「そっか~。なら仕方ないね。じゃあ前にカヤと一緒にいたあの赤髪の子を誘って皆んなでケーキ食べに行こうよ!」
「クレナ様の事でしょうか?そうですね、、、今ならまだクラスにおられるでしょうし、声をかけてみましょう」
そうして私とネモ様は貴族クラスのある学園一棟を離れ、平民クラスのある二棟へと向かいました。
二棟は一棟に比べて柱や壁、廊下に装飾が並べられている事もなく、とても落ち着いた雰囲気があります。
「ーーーーー確かクレナ様のクラスはここの一番奥にあると仰っておりました」
「奥って、結構距離あるね、、、」
この学園は国中から若者が集まる場所です。そのため在籍する生徒の割合は圧倒的に平民が多いのです。
その差なんと10倍以上。それゆえに二棟の廊下はとても長くなっておりました。
「私もこちらに通う予定だったのですね。そう思うと少し哀愁を感じます」
「でも君が乙女様だったからこそ、僕の隣に君がいる。僕はそれが嬉しいよ」
私たち二人がそのような会話を交えながら廊下を歩いていると、すれ違う方々が皆こちらを振り返り、少し騒がしくなってきました。
「ーーーーーほんと、乙女様は有名人だね」
「いえいえ、皆さま聖女様に熱き視線を送っておられるのですよ。私ごとき平民、珍しくありませんし」
「君は君という存在価値を今一度見直すべきだと思うよ、、、」
「ーーーーーあ、ここでしょうね。特待クラスとは」
廊下の突き当たりまで辿り着き、その側方に面した教室には、"特待クラス"と入り口のところに書かれておりました。
しかし、そこはまだ扉が閉まっており、中からは聞き覚えのある教師のお声が聞こえました。
「まだ授業中なのでしょうか?」
私がそのように呟いた時、その扉が急に開かれました。
「ーーーーー外が騒がしいと思ったら、あんたらか」
教室の中から以前、合同授業を行った際にいらしたイルミナ教師が出てこられました。
「申し訳ございません。お邪魔してしまったようですね」
「いいや、騒がしいのは周りの連中だ。あんたが謝る事じゃないんだが、、、いったい何しに来た?」
「クレナ=フィフス様をお食事にお誘いに来たのです」
「、、、へぇ~。ま、あと少しだから待っててくれてもいいが、それじゃ暇だろうし、何より周りがうるさいから、あんたらは中へ入ってくれ」
「よろしいのですか?」
「あぁ、構わない」
イルミナ教師のご好意により私たちは教室の中へと入りました。
突然の来訪に教室内の方々も騒めきますが、イルミナ教師の『静かにしろ』という一言ですぐに落ち着きました。
イルミナ教師の教育の賜物ですね。イルミナ教師は皆さまからとても慕われているのでしょう。
、、、ですが皆さまどこか怯えているようにも見えますね、、、いえ、そんなはずありませんし、きっと気のせいでしょう。
辺りを見回すとクレナ様のお姿が視界に映りました。
しかし今は私たちの来訪で一時中断してしまっているだけで授業はまだ終わっておりません。ですので私は小さくクレナ様に向かい手だけを振りました。
クレナ様もそれに気付き、恥ずかしそうにしながらも手を振りかえしてくれました。
「ーーーーー授業を再開する」
イルミナ教師がそう仰ると、次にこちらに視線を向けました。
「君たちもあの場で見ていたからこの二人の実力は知ってるだろ。特にネモ=ヴィオーラは"魔導の申し子"、"ヴィオーラ家の才女"、そして"聖女"。この街に住む者ならその名を聞かない事はない程の、いわゆる魔法のスペシャリストだ」
イルミナ教師がそのように語り出すと、ネモ様が小声でこう仰りました。
「使えるモノは使う主義ってとこだね。それこそ教師のあり様なんだろうけど、僕を巻き込むのはやめて欲しかった、、、、、、」
「目立つのは苦手ですか?」
「まぁね。もう慣れちゃいるけどさ。こう前面に押し出されると、なんとも歯痒いものさ。君は?」
「私もです、、、以前リアーナの街で神輿に乗せられてからは特に、、、」
そんな私たちの心情もお構いなしに、イルミナ教師はお話を続けます。
「だがしかし、魔法が貴族の専門分野というわけじゃない。貴族連中はただ幼少の頃から、君たちよりもずっと前から魔法の練習をしていたに過ぎない。だからその実力に今差があろうと関係はない。これからの君たちの努力次第で、それはいくらでもひっくり返す事が出来る。そうは思わないか?ネモ=ヴィオーラよ」
「、、、、、、はいはい、その通りだよ。僕らは何一つ特別じゃない。まぁ魔力の量に関しては血統が関係しているのか、君たちよりも多いのは確かだ。だけど魔力量だってこれから伸ばしていける。努力さえすれば人は報われる様に出来ている。だから、、、というのはあまり好きじゃないけれど、でも敢えて口にしようーーーーー僕は君たちに期待している。この中からいづれ魔導王が現れるんじゃないかって」
"魔導王"という言葉に周囲の生徒たちが反応しました。それは私も同様に。
、、、、、、まどうおう?
私の場合はその言葉の意味を知らないからでしたが、彼らにとってその言葉は希望、もしくは憧れに近いものだったのでしょう。多くの方がネモ様のお言葉にとてもやる気を滾らせているご様子でした。
「中々に良い演説だったよ。ありがとうな」
「貴女にお礼を言われる筋合いはないよ。この中から魔導王になる者が現れるかどうか、それは貴女の手腕にも掛かっている話だ。どうせだから貴女の実力も試させてもらうよ」
そのように意地悪そうに仰るネモ様ですが、そのお顔はとても嬉しそうに微笑まれておりました。
「ーーーーーんじゃ今度は乙女様の番だな」
『ハイ、どうぞ』と言わんばかりに何故か私の番が回ってきました。
ネモ様のように彼らに激励の言葉を送れば良いのでしょうが、どのような言葉を送れば彼らの励ましとなるのでしょう。
しばらくそう考えていても答えは出ませんでした。
では仕方ありませんね、、、ここはシンプルに参りましょう。
そうして私は彼らに言葉を送ります。
「ーーーーー僭越ながら頑張った方には私からご褒美を与えましょう」
と。
「おいおい、、、そんな事言って大丈夫なのか?」
とイルミナ教師が少し心配そうにこちらにお声を掛けられました。
「もちろん私個人に出来得る範囲内で、ですよ」
きっとどの様な言葉を送ろうと、彼らは努力をするのです。
ならばその努力を讃える者が一人ぐらい増えたっていいではないですか。
「ーーーーーあ、あの!ご、ご褒美って、、、具体的には何を貰えるのかな、、、な、なんて、、、」
クレナ様が立ち上がり、そのように仰りました。
やはり気になりますよね、、、思い付きで申し訳ないのですが、私に出来る精一杯は今も昔も変わりません。
「ご褒美の内容を語ってしまいますと、残念に思われる方もおられると思います、、、ですが私自身に出来る精一杯のご褒美です。そうですね、、、期末にて行われる魔法試験において、60点以上の成績を残された方には私がーーーーー"なでなで"をしてあげます!」
私のその発言でクラスが騒然とします。
乙女様という身分でありながら、そのような瑣末なご褒美しか用意出来ない事は心苦しいのですが、、、私はあくまで平民であり、今は学生の身。自由に使えるお金もあまり持ち合わせておりません。
皆さまがご褒美の程度の低さに驚かれるのも当然ですね。ですがまさか、イルミナ教師の制止も効かない程とは、、、、、、少しショックです。
「ーーーーーねぇねぇ、カヤ」
「えっと、、、どうされました?ネモ様」
「それ、僕もだよね」
「え、、、、、、いえ、ですがネモ様は以前86点という高得点を出されているわけですから、彼らと同じというわけには」
「えー、でも僕だって努力するんだよ?現状維持だって大変なんだよ?あ、じゃあさ90点以上って事でどう?それならいいよね!」
「そ、そうですね、、、それならば問題ないかと」
「やったー!約束だからね!」
「はい、、、」
なんだかとてもテンションが高いですね、、、、、、
しかし、それはとても良いことです。
頑張ろうとする者に、努力を続ける者に、いつしか報われる時が来るのでしょう。ですから私はその努力が実り、それがいつしか実力と言われてしまう前に、その努力を讃えるのです。
、、、、、、いえ、決して個人的な思惑など含んでおりませんよ?
本当です、信じてください。
ハーマン教師のその言葉でいつも最後の授業は幕を下ろすのでした。
つまり、これからが放課後になるという事です。
そして私がおもむろに机に並べていた教本等を鞄に仕舞っていると、前方からネモ様が歩いて来られました。
「ーーーーーね、ちょっと街に出てみない?」
「街ですか、、、私は構わないのですが、、、」
チラリと私は側方を見ます。そこには席が指定されているわけではないのですが、エーデルトラウト様がいつもおられます。
そんなエーデルトラウト様に視線を送ったのは、乙女様としてそれが許可されるのでしょうか?という疑問を投げかけたものです。
そもそも私はこの一か月の間、街を散策するといった行動を控えておりました。ただそれは誰かに止められていた訳ではなく、以前リアーナの街で担ぎ上げられてしまった事が少しトラウマになってしまっていたからです。
あのような事態は二度と御免です、、、
「ーーーーー?構いませんよ。乙女様だからと言ってそこまでの強要は致しませんし、むしろこの国の良さを知ってもらうにはそれが一番でしょう」
そのようにエーデルトラウト様からの奨めもあり、私はネモ様の提案を受け入れました。
「ーーーーーせっかくだし、エディ兄も行こうよ」
"エディ兄"、、、ネモ様の仰るそのお方ってーーーーーーーーー。
「今日は王族としての"務め"があるから、今回は遠慮するよ」
やはりエーデルトラウト様でしたか。
「そっか~。なら仕方ないね。じゃあ前にカヤと一緒にいたあの赤髪の子を誘って皆んなでケーキ食べに行こうよ!」
「クレナ様の事でしょうか?そうですね、、、今ならまだクラスにおられるでしょうし、声をかけてみましょう」
そうして私とネモ様は貴族クラスのある学園一棟を離れ、平民クラスのある二棟へと向かいました。
二棟は一棟に比べて柱や壁、廊下に装飾が並べられている事もなく、とても落ち着いた雰囲気があります。
「ーーーーー確かクレナ様のクラスはここの一番奥にあると仰っておりました」
「奥って、結構距離あるね、、、」
この学園は国中から若者が集まる場所です。そのため在籍する生徒の割合は圧倒的に平民が多いのです。
その差なんと10倍以上。それゆえに二棟の廊下はとても長くなっておりました。
「私もこちらに通う予定だったのですね。そう思うと少し哀愁を感じます」
「でも君が乙女様だったからこそ、僕の隣に君がいる。僕はそれが嬉しいよ」
私たち二人がそのような会話を交えながら廊下を歩いていると、すれ違う方々が皆こちらを振り返り、少し騒がしくなってきました。
「ーーーーーほんと、乙女様は有名人だね」
「いえいえ、皆さま聖女様に熱き視線を送っておられるのですよ。私ごとき平民、珍しくありませんし」
「君は君という存在価値を今一度見直すべきだと思うよ、、、」
「ーーーーーあ、ここでしょうね。特待クラスとは」
廊下の突き当たりまで辿り着き、その側方に面した教室には、"特待クラス"と入り口のところに書かれておりました。
しかし、そこはまだ扉が閉まっており、中からは聞き覚えのある教師のお声が聞こえました。
「まだ授業中なのでしょうか?」
私がそのように呟いた時、その扉が急に開かれました。
「ーーーーー外が騒がしいと思ったら、あんたらか」
教室の中から以前、合同授業を行った際にいらしたイルミナ教師が出てこられました。
「申し訳ございません。お邪魔してしまったようですね」
「いいや、騒がしいのは周りの連中だ。あんたが謝る事じゃないんだが、、、いったい何しに来た?」
「クレナ=フィフス様をお食事にお誘いに来たのです」
「、、、へぇ~。ま、あと少しだから待っててくれてもいいが、それじゃ暇だろうし、何より周りがうるさいから、あんたらは中へ入ってくれ」
「よろしいのですか?」
「あぁ、構わない」
イルミナ教師のご好意により私たちは教室の中へと入りました。
突然の来訪に教室内の方々も騒めきますが、イルミナ教師の『静かにしろ』という一言ですぐに落ち着きました。
イルミナ教師の教育の賜物ですね。イルミナ教師は皆さまからとても慕われているのでしょう。
、、、ですが皆さまどこか怯えているようにも見えますね、、、いえ、そんなはずありませんし、きっと気のせいでしょう。
辺りを見回すとクレナ様のお姿が視界に映りました。
しかし今は私たちの来訪で一時中断してしまっているだけで授業はまだ終わっておりません。ですので私は小さくクレナ様に向かい手だけを振りました。
クレナ様もそれに気付き、恥ずかしそうにしながらも手を振りかえしてくれました。
「ーーーーー授業を再開する」
イルミナ教師がそう仰ると、次にこちらに視線を向けました。
「君たちもあの場で見ていたからこの二人の実力は知ってるだろ。特にネモ=ヴィオーラは"魔導の申し子"、"ヴィオーラ家の才女"、そして"聖女"。この街に住む者ならその名を聞かない事はない程の、いわゆる魔法のスペシャリストだ」
イルミナ教師がそのように語り出すと、ネモ様が小声でこう仰りました。
「使えるモノは使う主義ってとこだね。それこそ教師のあり様なんだろうけど、僕を巻き込むのはやめて欲しかった、、、、、、」
「目立つのは苦手ですか?」
「まぁね。もう慣れちゃいるけどさ。こう前面に押し出されると、なんとも歯痒いものさ。君は?」
「私もです、、、以前リアーナの街で神輿に乗せられてからは特に、、、」
そんな私たちの心情もお構いなしに、イルミナ教師はお話を続けます。
「だがしかし、魔法が貴族の専門分野というわけじゃない。貴族連中はただ幼少の頃から、君たちよりもずっと前から魔法の練習をしていたに過ぎない。だからその実力に今差があろうと関係はない。これからの君たちの努力次第で、それはいくらでもひっくり返す事が出来る。そうは思わないか?ネモ=ヴィオーラよ」
「、、、、、、はいはい、その通りだよ。僕らは何一つ特別じゃない。まぁ魔力の量に関しては血統が関係しているのか、君たちよりも多いのは確かだ。だけど魔力量だってこれから伸ばしていける。努力さえすれば人は報われる様に出来ている。だから、、、というのはあまり好きじゃないけれど、でも敢えて口にしようーーーーー僕は君たちに期待している。この中からいづれ魔導王が現れるんじゃないかって」
"魔導王"という言葉に周囲の生徒たちが反応しました。それは私も同様に。
、、、、、、まどうおう?
私の場合はその言葉の意味を知らないからでしたが、彼らにとってその言葉は希望、もしくは憧れに近いものだったのでしょう。多くの方がネモ様のお言葉にとてもやる気を滾らせているご様子でした。
「中々に良い演説だったよ。ありがとうな」
「貴女にお礼を言われる筋合いはないよ。この中から魔導王になる者が現れるかどうか、それは貴女の手腕にも掛かっている話だ。どうせだから貴女の実力も試させてもらうよ」
そのように意地悪そうに仰るネモ様ですが、そのお顔はとても嬉しそうに微笑まれておりました。
「ーーーーーんじゃ今度は乙女様の番だな」
『ハイ、どうぞ』と言わんばかりに何故か私の番が回ってきました。
ネモ様のように彼らに激励の言葉を送れば良いのでしょうが、どのような言葉を送れば彼らの励ましとなるのでしょう。
しばらくそう考えていても答えは出ませんでした。
では仕方ありませんね、、、ここはシンプルに参りましょう。
そうして私は彼らに言葉を送ります。
「ーーーーー僭越ながら頑張った方には私からご褒美を与えましょう」
と。
「おいおい、、、そんな事言って大丈夫なのか?」
とイルミナ教師が少し心配そうにこちらにお声を掛けられました。
「もちろん私個人に出来得る範囲内で、ですよ」
きっとどの様な言葉を送ろうと、彼らは努力をするのです。
ならばその努力を讃える者が一人ぐらい増えたっていいではないですか。
「ーーーーーあ、あの!ご、ご褒美って、、、具体的には何を貰えるのかな、、、な、なんて、、、」
クレナ様が立ち上がり、そのように仰りました。
やはり気になりますよね、、、思い付きで申し訳ないのですが、私に出来る精一杯は今も昔も変わりません。
「ご褒美の内容を語ってしまいますと、残念に思われる方もおられると思います、、、ですが私自身に出来る精一杯のご褒美です。そうですね、、、期末にて行われる魔法試験において、60点以上の成績を残された方には私がーーーーー"なでなで"をしてあげます!」
私のその発言でクラスが騒然とします。
乙女様という身分でありながら、そのような瑣末なご褒美しか用意出来ない事は心苦しいのですが、、、私はあくまで平民であり、今は学生の身。自由に使えるお金もあまり持ち合わせておりません。
皆さまがご褒美の程度の低さに驚かれるのも当然ですね。ですがまさか、イルミナ教師の制止も効かない程とは、、、、、、少しショックです。
「ーーーーーねぇねぇ、カヤ」
「えっと、、、どうされました?ネモ様」
「それ、僕もだよね」
「え、、、、、、いえ、ですがネモ様は以前86点という高得点を出されているわけですから、彼らと同じというわけには」
「えー、でも僕だって努力するんだよ?現状維持だって大変なんだよ?あ、じゃあさ90点以上って事でどう?それならいいよね!」
「そ、そうですね、、、それならば問題ないかと」
「やったー!約束だからね!」
「はい、、、」
なんだかとてもテンションが高いですね、、、、、、
しかし、それはとても良いことです。
頑張ろうとする者に、努力を続ける者に、いつしか報われる時が来るのでしょう。ですから私はその努力が実り、それがいつしか実力と言われてしまう前に、その努力を讃えるのです。
、、、、、、いえ、決して個人的な思惑など含んでおりませんよ?
本当です、信じてください。
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