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the 19th day 業務妨害?
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サラは、久しぶりのシンとロキに嬉しそうにしながら、ブラッドを含めた4人で朝食を取っていた。
「ご苦労様だったわね。昨日は山越えだったんだって?夜遅くに到着したらしいじゃない」
サラにねぎらわれ、シンは、
「でも、昨日の夜は団長がゆっくり寝かせてくれたんで、もう回復しました」
といつもの明るい調子でハムサンドをつまみながら言った。
「いや、団長が早朝から訓練のために毎朝起きてるっていうのが衝撃でしたよ。あの人、ストイックだから身体壊さなきゃいいけど」
ロキはいつもの冷静な口調でコーヒーをすすっている。
「ハウザー殿の部下は、顔採用なのか?」
ブラッドがロキに向かって尋ねたので、ロキは飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。
「なんで俺もいるのに、そうなるんだよ……」
小さな声でシンが反論する。
「あたしも部下なんだけど……」
サラが追随するように言うと、ブラッドは一旦言葉を失った。
「確かにシンは良い男だし、俺は美男かもしれないけど、団長はよく働きそうで不遇な若者を集めてるだけだと思いますよ」
ロキが作り笑顔でブラッドに向かって言うと、
「不遇には見えんな……」
とブラッドは2人を眺めながら言った。
「まあ、顔採用じゃなくても、シンもロキも女の子には人気よね」
サラが何気なく言うと、
「不遇じゃないだろう、それは……」
とブラッドはイラつきながら2人を見た。ロキは女性の好みを絵に描いたような見た目をしているし、シンは、背が高く恵まれた体型をしていて、顔も割と整っている。ブラッドは体格にだけは恵まれていたが、それがかえって無骨な印象を与えてしまうため、目の前の若者たちを疎ましく見ていた。
「ポテンシアの近衛兵で王子付き筆頭の方が恵まれてるだろ」
ロキは面倒くさそうに言うと、大きなため息をわざとブラッドに聞こえるようにつく。
「感じの悪い男だな……」
ブラッドはロキの露骨な態度にムッとした。シンは気まずそうに2人を見ていたが、
「あ、サーヤさんだ」
とサラが言ったのでブラッドの気は完全にそちらに持って行かれた。
「おはようございます。お戻りになられたんですね、ハウザー様のところの……」
サーヤがシンとロキを見て会釈をしたので、2人も軽く会釈をし返すと、サーヤはそのまま別の席に向かってその場を去ってしまった。
「いや、正直なところ、この国の女性って可愛いよな」
サーヤの後ろ姿を見ながらブラッドがしみじみ言うと、
「ポテンシアの女性が大して可愛くないだけなんじゃないですか?」
とロキが言ったので、シンは慌てて、
「た、確かに王女殿下なんか本当に可愛いですよね。戦争がない国だし、重婚の文化がないからか、素直でいい子が多い気がするなあ」
とフォローを入れる。ロキはそこでレナの話が出たので何も反応できなかった。
「そうなんだよ。擦れてないっていうか、反応が可愛いっていうか。ポテンシアの女性は、男性に言い寄られて当たり前だと思っているから、その辺は全然違うんだよなあ」
ブラッドが楽しそうに言ったので、
「そんなに違うもんかねえ。若い子はみんな可愛いじゃない。ポテンシアだって、ブリステだって」
とサラは反論した。自分の娘もブリステ人で、ルリアーナの女性に負けず劣らず可愛いと思っている。
「まあ、何でもいいけど……城内の女性を物色するような護衛と一緒にされると、こっちは業務妨害なんで、くれぐれもその辺、覚えておいてくださいよ」
ロキはブラッドに向かってそう言って睨んだ。
(お前が言うのかよ)
シンは喉元まで出かかったのを、何とか飲み込んで苦笑いしていた。
「ご苦労様だったわね。昨日は山越えだったんだって?夜遅くに到着したらしいじゃない」
サラにねぎらわれ、シンは、
「でも、昨日の夜は団長がゆっくり寝かせてくれたんで、もう回復しました」
といつもの明るい調子でハムサンドをつまみながら言った。
「いや、団長が早朝から訓練のために毎朝起きてるっていうのが衝撃でしたよ。あの人、ストイックだから身体壊さなきゃいいけど」
ロキはいつもの冷静な口調でコーヒーをすすっている。
「ハウザー殿の部下は、顔採用なのか?」
ブラッドがロキに向かって尋ねたので、ロキは飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。
「なんで俺もいるのに、そうなるんだよ……」
小さな声でシンが反論する。
「あたしも部下なんだけど……」
サラが追随するように言うと、ブラッドは一旦言葉を失った。
「確かにシンは良い男だし、俺は美男かもしれないけど、団長はよく働きそうで不遇な若者を集めてるだけだと思いますよ」
ロキが作り笑顔でブラッドに向かって言うと、
「不遇には見えんな……」
とブラッドは2人を眺めながら言った。
「まあ、顔採用じゃなくても、シンもロキも女の子には人気よね」
サラが何気なく言うと、
「不遇じゃないだろう、それは……」
とブラッドはイラつきながら2人を見た。ロキは女性の好みを絵に描いたような見た目をしているし、シンは、背が高く恵まれた体型をしていて、顔も割と整っている。ブラッドは体格にだけは恵まれていたが、それがかえって無骨な印象を与えてしまうため、目の前の若者たちを疎ましく見ていた。
「ポテンシアの近衛兵で王子付き筆頭の方が恵まれてるだろ」
ロキは面倒くさそうに言うと、大きなため息をわざとブラッドに聞こえるようにつく。
「感じの悪い男だな……」
ブラッドはロキの露骨な態度にムッとした。シンは気まずそうに2人を見ていたが、
「あ、サーヤさんだ」
とサラが言ったのでブラッドの気は完全にそちらに持って行かれた。
「おはようございます。お戻りになられたんですね、ハウザー様のところの……」
サーヤがシンとロキを見て会釈をしたので、2人も軽く会釈をし返すと、サーヤはそのまま別の席に向かってその場を去ってしまった。
「いや、正直なところ、この国の女性って可愛いよな」
サーヤの後ろ姿を見ながらブラッドがしみじみ言うと、
「ポテンシアの女性が大して可愛くないだけなんじゃないですか?」
とロキが言ったので、シンは慌てて、
「た、確かに王女殿下なんか本当に可愛いですよね。戦争がない国だし、重婚の文化がないからか、素直でいい子が多い気がするなあ」
とフォローを入れる。ロキはそこでレナの話が出たので何も反応できなかった。
「そうなんだよ。擦れてないっていうか、反応が可愛いっていうか。ポテンシアの女性は、男性に言い寄られて当たり前だと思っているから、その辺は全然違うんだよなあ」
ブラッドが楽しそうに言ったので、
「そんなに違うもんかねえ。若い子はみんな可愛いじゃない。ポテンシアだって、ブリステだって」
とサラは反論した。自分の娘もブリステ人で、ルリアーナの女性に負けず劣らず可愛いと思っている。
「まあ、何でもいいけど……城内の女性を物色するような護衛と一緒にされると、こっちは業務妨害なんで、くれぐれもその辺、覚えておいてくださいよ」
ロキはブラッドに向かってそう言って睨んだ。
(お前が言うのかよ)
シンは喉元まで出かかったのを、何とか飲み込んで苦笑いしていた。
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