93 / 134
4章
私はお姫様
しおりを挟む
翌朝、午前中と指定されたのだからと、朝食を済ませたらすぐにお城に向かった。
馬車の中。隣に座るエイミーは無口で、やっぱり緊張しているのかしらとちらりと彼女を見る。
ただウィリアムに見とれているだけだったらしい。心配して損したわ。
三人の車内では、ウィリアムが積極的に話を振ってくれていて、恐らく気を遣ってくれているのだと思う。人狼は感情を匂いで読むからなのか、こちらが隠している感情をさりげなく察して気を利かせてくれるところがある。
犬を飼っていたとき、人間の感情が分かるのかしらと思ったことがあった。犬も人狼も、泣きたいときに強がっているとそっと寄り添ってくれる。
そういうところも愛おしく感じるのかもしれないわね、とウィリアムに熱視線を送るエイミーを見ながら納得した。
彼女の中にあるのは恋だけかもしれないけれど、こんなに表情豊かで楽しそうなエイミーを私は知らなかったから。
「……ですか?」
ぼーっとしていたからウィリアムの話を聞いていなくて、私に向けて何かを尋ねられていたのだと気付いた。
「あっ……ごめんなさい、意識が飛んでいたわ」
「もうそろそろ着きそうですが、準備は大丈夫そうですか? とお尋ねしました」
「奥様、どうされたのですか?」
エイミーに聞かれると、あなたがウィリアムに見とれていたから気になったのよとは返せない。
「こんなにあっさりクリスティーナと会えるなんて思わなかったから、夢じゃないかしらと思っていたのよ」
そんな言い訳で誤魔化したものの、確かにこんなにあっさり会えることになるとは思わなかった。私に何かがあったのだと察して、クリスティーナは無茶をしていないだろうか。
「お城に行ったら、奥様がクリスティーナ様で、お妃様がアイリーン様なのですね」
ウィリアムが間違えないようにしなければと、難しい顔を浮かべている。
「大丈夫よ、私のことは『奥様』でクリスティーナのことを『妃殿下』と呼べばいいのだから」
「はい! そういたします」
ウィリアムを見ていると……足元でウロウロしながら上目遣いで見て来る小型犬を思い出すわ……。
さて、私は公爵家出身のお姫様らしく振舞わなくちゃいけないのが一番大変なところ。
お姫様の気品など備わっていない付け焼刃な身代わり姫だから、子爵令嬢という身分になっている妃殿下よりもずっと育ちが悪い。
それで公爵様の立場が悪くなってくれたら楽なのだけれど、ただ私が恥をかくだけだと思う。
「奥様、もうすぐお城の門に到着しますよ!」
エイミーに言われて、慌ててクリスティーナの手紙を手元に用意する。
……さて、無事に門を通り抜けることはできるかしら。
***
馬車が門に着く。
窓からクリスティーナの手紙を門番に差し出すと、封筒から便箋を取り出し、サインと押された印が本物かどうかをじっくり確認しているようだった。
思った以上に時間がかかる。
車内の私たちは無言のまま、ただ待つことしかできない。
「確認が取れました。クリスティーナ・オルブライト様、通ってください」
そう言われた後で手紙が手元に戻ってくる。
ここで許可されたのを喜んでしまうと怪しいから、静かに「ご苦労様です」と言って手紙を受け取った。
悪いことをしているわけじゃないのに、名前を偽っているのもあって冷汗をかいてしまうわ。
馬車がしばらくお城の敷地を進むと、第二の門が目の前に立ちはだかった。
どうやら、ここからは馬車を降りて歩かなくてはいけない。
「奥様、恐らくここから先は付いて行くことができないと思います」
馬車の後ろを馬に乗って付いてきていたオシアンが馬車の窓から言った。
町からずっと私の護衛のためにいてくれたオシアン、そして馬車の前にいるフレデリックは、一旦ここでお別れをしなくちゃいけないだろう。
「そうね。私たちに何かあった時のために、あと一泊だけ宿で待機していてくださるかしら? 場合によっては、ユリシーズの手紙を運んでもらうかもしれないから」
「かしこまりました」
「代金は全部バートレットに請求するのよ」
「はい」
オシアンは笑いながら馬から降りると、馬車の扉を外から開いて私をエスコートしてくれた。
ドレスで馬車を降りるのはそれなりに大変で、オシアンの手に手を乗せてひらりと降りると自分が改めてお姫様になった気分がする。
「オシアン、これを『領主様』が見たらひどく嫉妬するから気を付けてね」
手を繋いだままにこりと笑うと、「そうなのですか?」とオシアンが目を見開く。
「オシアン様は、ご主人様をご存じないのですか? 奥様に触れる異性は何人たりとも許さないお方ですわ」
私の後ろに続いて馬車を降りてきたエイミーが得意げに言う。
別の町に住んでいるオシアンは結婚した後のユリシーズを知らないのだろうから、あなたがそんなに偉そうに言わなくても……と思ったけれど、ユリシーズと私のことをこうして堂々と口にしてくれるのは、彼女がちゃんとオルブライト家を大切に思ってくれている証拠かもしれない。
そして、最後に馬車を降りてきたウィリアムが、エイミーを覗き込むようにして微笑んだ。
強気だったはずが一転、すぐに恥ずかしそうな顔になってしまうエイミー。なんだかいいわね。
「ユリシーズの嫉妬深さも相当だけれど、もともとは私が男性を苦手に思っているからというのもあるのよ」
私が傷つくことだけは、なんとしてでも防ごうと身体を張ってくれたユリシーズ。
その想いが公爵家に知られてしまった今、ユリシーズの隣にいることはできない。
私たちはその場にオシアンとフレデリック、オルブライト家の馬車を残し、第二の門に向かって歩いた。
そこには人が並んで二人入れるかどうかといった黒い鉄扉が門をくり抜くようについていて、私たちが門番に手紙を見せると扉はゆっくりと開かれる。
そこで後ろを振り返り、離れた場所からこちらを見ていたオシアンとフレデリックに手を振った。
向き直って扉から門の中に入ると、視線の先に尖塔がついた大きなお城がそびえたっている。
「ここが、皇族の住むお城……」
石畳の道が先へ先へと続いていた。
後ろの扉は閉められてしまい、もう後戻りはできない。
一歩一歩を踏みしめていく。
クリスティーナと話したいことがあるけれど、あの死神伯が本当は人狼だったのよ、というのは秘密にしておいた方がいいに違いない。
ユリシーズが素敵な夫になってくれたことをクリスティーナは喜んでくれるかしら。
何日か滞在することになるのなら、ウィリアムが尻尾を出したまま歩き回らないでくれることを願ったり、ユリシーズの無事を願ったりして心は休まらないかもしれない。
どうか、事態が好転しますように。
目の前に立ちはだかる大きなお城に圧倒されながら、足を前に進めた。
馬車の中。隣に座るエイミーは無口で、やっぱり緊張しているのかしらとちらりと彼女を見る。
ただウィリアムに見とれているだけだったらしい。心配して損したわ。
三人の車内では、ウィリアムが積極的に話を振ってくれていて、恐らく気を遣ってくれているのだと思う。人狼は感情を匂いで読むからなのか、こちらが隠している感情をさりげなく察して気を利かせてくれるところがある。
犬を飼っていたとき、人間の感情が分かるのかしらと思ったことがあった。犬も人狼も、泣きたいときに強がっているとそっと寄り添ってくれる。
そういうところも愛おしく感じるのかもしれないわね、とウィリアムに熱視線を送るエイミーを見ながら納得した。
彼女の中にあるのは恋だけかもしれないけれど、こんなに表情豊かで楽しそうなエイミーを私は知らなかったから。
「……ですか?」
ぼーっとしていたからウィリアムの話を聞いていなくて、私に向けて何かを尋ねられていたのだと気付いた。
「あっ……ごめんなさい、意識が飛んでいたわ」
「もうそろそろ着きそうですが、準備は大丈夫そうですか? とお尋ねしました」
「奥様、どうされたのですか?」
エイミーに聞かれると、あなたがウィリアムに見とれていたから気になったのよとは返せない。
「こんなにあっさりクリスティーナと会えるなんて思わなかったから、夢じゃないかしらと思っていたのよ」
そんな言い訳で誤魔化したものの、確かにこんなにあっさり会えることになるとは思わなかった。私に何かがあったのだと察して、クリスティーナは無茶をしていないだろうか。
「お城に行ったら、奥様がクリスティーナ様で、お妃様がアイリーン様なのですね」
ウィリアムが間違えないようにしなければと、難しい顔を浮かべている。
「大丈夫よ、私のことは『奥様』でクリスティーナのことを『妃殿下』と呼べばいいのだから」
「はい! そういたします」
ウィリアムを見ていると……足元でウロウロしながら上目遣いで見て来る小型犬を思い出すわ……。
さて、私は公爵家出身のお姫様らしく振舞わなくちゃいけないのが一番大変なところ。
お姫様の気品など備わっていない付け焼刃な身代わり姫だから、子爵令嬢という身分になっている妃殿下よりもずっと育ちが悪い。
それで公爵様の立場が悪くなってくれたら楽なのだけれど、ただ私が恥をかくだけだと思う。
「奥様、もうすぐお城の門に到着しますよ!」
エイミーに言われて、慌ててクリスティーナの手紙を手元に用意する。
……さて、無事に門を通り抜けることはできるかしら。
***
馬車が門に着く。
窓からクリスティーナの手紙を門番に差し出すと、封筒から便箋を取り出し、サインと押された印が本物かどうかをじっくり確認しているようだった。
思った以上に時間がかかる。
車内の私たちは無言のまま、ただ待つことしかできない。
「確認が取れました。クリスティーナ・オルブライト様、通ってください」
そう言われた後で手紙が手元に戻ってくる。
ここで許可されたのを喜んでしまうと怪しいから、静かに「ご苦労様です」と言って手紙を受け取った。
悪いことをしているわけじゃないのに、名前を偽っているのもあって冷汗をかいてしまうわ。
馬車がしばらくお城の敷地を進むと、第二の門が目の前に立ちはだかった。
どうやら、ここからは馬車を降りて歩かなくてはいけない。
「奥様、恐らくここから先は付いて行くことができないと思います」
馬車の後ろを馬に乗って付いてきていたオシアンが馬車の窓から言った。
町からずっと私の護衛のためにいてくれたオシアン、そして馬車の前にいるフレデリックは、一旦ここでお別れをしなくちゃいけないだろう。
「そうね。私たちに何かあった時のために、あと一泊だけ宿で待機していてくださるかしら? 場合によっては、ユリシーズの手紙を運んでもらうかもしれないから」
「かしこまりました」
「代金は全部バートレットに請求するのよ」
「はい」
オシアンは笑いながら馬から降りると、馬車の扉を外から開いて私をエスコートしてくれた。
ドレスで馬車を降りるのはそれなりに大変で、オシアンの手に手を乗せてひらりと降りると自分が改めてお姫様になった気分がする。
「オシアン、これを『領主様』が見たらひどく嫉妬するから気を付けてね」
手を繋いだままにこりと笑うと、「そうなのですか?」とオシアンが目を見開く。
「オシアン様は、ご主人様をご存じないのですか? 奥様に触れる異性は何人たりとも許さないお方ですわ」
私の後ろに続いて馬車を降りてきたエイミーが得意げに言う。
別の町に住んでいるオシアンは結婚した後のユリシーズを知らないのだろうから、あなたがそんなに偉そうに言わなくても……と思ったけれど、ユリシーズと私のことをこうして堂々と口にしてくれるのは、彼女がちゃんとオルブライト家を大切に思ってくれている証拠かもしれない。
そして、最後に馬車を降りてきたウィリアムが、エイミーを覗き込むようにして微笑んだ。
強気だったはずが一転、すぐに恥ずかしそうな顔になってしまうエイミー。なんだかいいわね。
「ユリシーズの嫉妬深さも相当だけれど、もともとは私が男性を苦手に思っているからというのもあるのよ」
私が傷つくことだけは、なんとしてでも防ごうと身体を張ってくれたユリシーズ。
その想いが公爵家に知られてしまった今、ユリシーズの隣にいることはできない。
私たちはその場にオシアンとフレデリック、オルブライト家の馬車を残し、第二の門に向かって歩いた。
そこには人が並んで二人入れるかどうかといった黒い鉄扉が門をくり抜くようについていて、私たちが門番に手紙を見せると扉はゆっくりと開かれる。
そこで後ろを振り返り、離れた場所からこちらを見ていたオシアンとフレデリックに手を振った。
向き直って扉から門の中に入ると、視線の先に尖塔がついた大きなお城がそびえたっている。
「ここが、皇族の住むお城……」
石畳の道が先へ先へと続いていた。
後ろの扉は閉められてしまい、もう後戻りはできない。
一歩一歩を踏みしめていく。
クリスティーナと話したいことがあるけれど、あの死神伯が本当は人狼だったのよ、というのは秘密にしておいた方がいいに違いない。
ユリシーズが素敵な夫になってくれたことをクリスティーナは喜んでくれるかしら。
何日か滞在することになるのなら、ウィリアムが尻尾を出したまま歩き回らないでくれることを願ったり、ユリシーズの無事を願ったりして心は休まらないかもしれない。
どうか、事態が好転しますように。
目の前に立ちはだかる大きなお城に圧倒されながら、足を前に進めた。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる