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燈坂 もと

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義理兄弟 side受

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父の再婚相手との初対面。
加えて、その女性の連れ子との初対面。
ひとりっ子な俺は初めて出来る兄弟に嬉しさ半分、不安半分な気持ちだった。

「初めまして。今日から……よろしくね。こっちが、息子の、攻。」
「初めまして………………げ。」
「 ────── は。」

まさかアイツが……俺の家族になるなんて。
最悪な事、この上ない。

俺と攻は同じ大学で同じ学部。
専攻も全て被っていて鬱陶しい存在なのだ。
何故そこまで毛嫌いしているかというと俺は何もしていない。していないのに攻は俺に何かと突っかかってくる。

子供染みた、しょうもない事で。
ソレが毎日。顔を合わせるたびに。
永遠に繰り返されていた。

攻は、モテる。とにかくモテる。
俺以外の全人類に優しく、甘く、物腰が柔らかい。

俺は……正直に暴露すると攻に一目惚れだった。

攻は間違いなくノンケだ。デートして素敵だったと舞い上がっている女生徒を何人も目撃している。
だから、別に。付き合いたい、とかそんな高望みな事は一切考えた事がなくて。
ただ、仲の良い友人になれたら。
そう思ってたまたま講義の席が隣になった時。

イメージとは異なる攻の俺への態度に俺は神経逆撫でられまくり、ぷんすか怒る毎日で、ストレスが溜まりまくりの大学生活になってしまった。
俺の何が気に食わないのか分からず関わらないようにしようと避けても向こうから絡んでくる始末。
まさか、そんな彼が俺の家族になるなんて。

父さんから対面前「向こうの息子さんは同居はせずひとり暮らしをするそうだよ」と聞いていた。
その時は攻だって知らなかったから気持ちは分かるけど寂しいなって思っていたんだ。
でも、相手があの攻だ。
俺は両手を広げて是非そうしてほしい!!!と大喜びだったのに。

だったのに、だ。

「場所的に大学からも近いし、男ばっかりで家事も手伝いたいし、やっぱり一緒に住みたい」
とか攻が急に言い出した。

何で???
ひとり暮らしすればいいんじゃ???

そんな俺の気持ちが透けて見えたのか両親に分からないように俺だけにニヤ、と笑って見せた。

(絶対、俺で遊ぼうとしてやがる……!!!)

案の定、隙あれば俺にちょっかいをだして俺の神経を逆撫でまくりだ。
バイトして金貯めて俺が家を出て行こう。
そう考え始めた、そんなある日の事。

両親が付き合った記念日とかで高級ホテルのディナーの後泊まってくると言うので楽しんできて、とふたりを送り出した日。
夜ご飯は適当に食べるから、と俺は自分で天丼が食いたくて揚げ物をしていて。
外で食べてくるかと思っていた攻も「一緒に食べる」とか言い出したので、ひとり分作るのもふたり分作るのも変わらないから作っていた時、高温の油が俺の手にはねた。

「────── ッ!いっ!」
「?!大丈夫か……?!手、コッチに!」

攻に火傷した方の手を力強く引っ張られて水流に手を当てられる。

(え、何で。コイツ、俺の事、嫌いじゃ、ないの)

訳が分かんなくて。
でも俺の手を水に当ててくれてる攻の顔は必死で。

心臓が、恐ろしく、痛い。

嫌われてるなら、諦めなきゃ、って。
蓋を、してた、のに。

「……ん。……もう、大丈夫、だろう……、気をつけ……、っ!」
「……っ、な、んで……?」

俺の方を振り向いて。
目と目が、かちあって。

全然、動けなかった。

ヤバい。気持ちが溢れて……止まらない、かも。

「…………すき」
「ッ!」

ぐ、と引っ張られて、ぶつかる様に口唇を重ねた。
そこからは、ただ欲望のままにしか動けなくて。

弄り合って、扱き合って。
攻の凶器を受け入れて、穿たれて。
何度も何度もイかされて。

気付いたらムカつくだけだった筈の攻の腕の中で寝てた。

父さんたちが帰ってくる前に慌てて片付けて。
次の日には、いつもの日常が戻って来た。

……いや。それは、ちょっと嘘で。
バレない様に、ふたりきりになった時には口唇を重ねるようになった。

部屋で、浴室で、教室で、大学の空き教室で。
親にバレたら嫌であれ以来、家でも身体を重ねてはいない。

悶々、悶々した日々が続く。

あの時みたいに、激しく、強く、打ち付けて欲しい。
獣みたいに、喰らい尽くしてほしい。
俺を、求めてほしい ────── 。

あの日から1か月が経った頃だろうか。
父さんたちがハネムーンで海外に行く事になり1週間、家を空ける事になった。

「じゃ、行ってくる。」
「攻、受くんの事、困らせたらダメだからね。」
「わかってる。早く、飛行機の時間、ないから。早く行って?」
「?おかしな子。何でそんなに急かすのかしら?」
「お義母さん!急かしてないから!……お土産、期待してるから、ね?ほら、早く……、っ。」

ふたりに見えないところで攻の小指と俺の小指が絡んだ。

ゾクゾク、する。

「ふふ。分かったわ。じゃあね。夜遅いから、鍵、掛けてね?」
「うん、いってらっしゃい」

────── バタン、……ガチャ。

ドアを閉めて、ふたりで、すぐ鍵を掛ける。
両親の遠くなっていく声を聞きながら目の前の口唇が待てなくて。

俺からも攻からも吸い寄せられる様にドアの前で口唇を重ねる。

「……ん、ぁ……は。……やっと、ん、やっとだ……」
「ん、ん、……攻、待てない……早く、早く、しよ……?」
「 ────── 1週間。絶対、離さない。どこにも行かせない。俺だけ、見て。」
「……っ!嬉しい……、ん……!」

そしてその日から1週間。
ひたすらに攻からの快楽と欲望と重すぎる愛情を浴び続けた。

それから半年後、俺たちはふたりで同棲を始めたのだった。


<終>


攻サイドもあります。
改めてアップします。


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