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しおりを挟むお昼は聡美とランチをしたときに、連絡をくれていたことのお詫びをした。
「大丈夫だったの?言ってくれれば行ったのに」
「ごめん、ずっと寝込んでたから気付かなかったの」
聡美は安堵したあと、すぐに表情が変わってニヤニヤした顔つきになった。
「それはそうと、まさかあの堤課長が菜緒に夢中とは」
「なんでそうなるの?」
「だって、嫌いな部下に薬持って行ったりとか、お見舞いに家まで来るなんて普通は有り得ないでしょ。気があるからに決まってるじゃない」
気を許している聡美には、休みの間の出来事を大まかに話したのだ。
「ないない、部下だからだよ。それに他の人にうつされたら仕事にならないからって迷惑がられたし」
「そんなの言い訳。お互い素直じゃないね~」
素直じゃないのは認める、けど、課長が私に気があるっていうのは違う気がする。
「噂どおり課長が優しいだけなんだと思うよ。私はただそれに気付かなかっただけで、みんなにも優しいんだと思う」
「そうかなぁ~。菜緒にだけ裏の顔見せたりするのは気を許してるからじゃない?」
「…まぁ社畜なんて言われるくらいだしね」
「いや、そーじゃなくて…」
とにかくもう課長に迷惑をかけないようにしないと、本当に嫌われてしまうかもしれない。
イヤミを言われてもいいから、嫌われることだけはしないようにしたい。
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