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第32話・新たな旅立ち
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記憶喪失の少女、レムリアちゃんを連れて宿屋へと戻った俺は、翌朝早くティアに叩き起こされて部屋の床に正座をさせられていた。
「さあ、お兄ちゃん。目が覚めたならちゃんと説明してくれるかな? お兄ちゃんがベッドで一緒に寝てたあの女の子は誰なの? どうしてお兄ちゃんと一緒のベッドで寝てたの?」
硬い床で正座をしている俺を前に、ティアは冷えた表情と目をしながらそんな事を聞いてくる。そしてそんなティアとは対照的に、ユキは至って冷静な感じで俺とティアの様子を見ていた。
本当ならレムリアちゃんには俺のベッドで寝てもらい、俺は部屋にある椅子に座って寝るつもりだったんだけど、宿へ戻って来たレムリアちゃんが握った手を離してくれなかったので、俺は渋々一緒にベッドへ入った。
俺としてはレムリアちゃんが眠ったあとにそっと手を離してベッドから出る予定だったんだけど、この1週間の疲れが出てしまったのか、俺はつい、そのままベッドで眠ってしまった。そういった経緯もあり、俺は現在こうなっているわけだ。
「だからその……レムリアちゃんとは夜出掛けた時に偶然知り合って、その時にお話をして、それで俺が連れて来たんだよ」
「ふうーん。お兄ちゃんてば、いつから出掛けた先で小さな女の子をナンパする様になっちゃったの?」
俺の言葉選びが悪かったせいか、ティアはもの凄く誤解に満ちた事を言ってきた。
しかし冷静に考えてみると、確かに今の発言ではティアが言った様に捉えられても仕方ない。
「違う違う! そんなんじゃないんだって!」
「それじゃあどういう事なのか、ちゃんと解る様に説明してよねっ!」
まくし立てる様にそう言うティアに対し、俺は事のあらましの説明を行った。
するとティアは、全てを納得したわけじゃない――と言いつつも、とりあえず俺に対する怒りの矛《ほこ》を収め、俺を正座から解放してくれた。
そして俺は正座で痺れた足を動かしてフラフラと立ち上がり、近くにあった椅子へと腰を下ろした。
「とりあえず話は分かったけど、その子はどうするつもりなの? エリオス」
ライゼリアを倒したあとに見せていた妹モードも一時的なものだったらしく、ユキの口調や態度はいつものそれに戻っていた。しかしその話し方は以前とは違って硬さも緩和され、どこか柔らかさを感じさせている。
「とりあえず出発前にレムリアちゃんの知り合いが居ないかをこの街で捜してみて、もしもそんな人が見つからなかったら、俺はレムリアちゃんを一緒に連れて行ってみようと思うんだ」
「えっ!? あの子を一緒に連れて行くの!? どうして?」
「どうしてって言われると返答に困るけど、ちょっと気になるんだよな。レムリアちゃんの言っていたブラッディハートってやつが。俺はそんな物の存在を聞いた事がないし、ティアもユキも聞いた事がないだろ?」
ティアとユキは俺の言葉に対し、大きく頭を頷かせて見せた。
「それにレムリアちゃんは、誰かにブラッディハートを探すように言われた――って言ってた。そのブラッディハートってのが何かは分からないけど、もしもそれが危険な物だとしたら、レムリアちゃんはそれを探すように言った誰かに狙われるかもしれない。だとしたら、街の孤児院なんかに預けるのは危険だと思う。だから少なくとも、レムリアちゃんの記憶が少しでも戻るまでの間は俺達の側に居た方がいいと思うんだ。どうかな?」
「お兄ちゃんの言ってる事は分かるけど、あんな小さな子を連れて旅をするなんて危険だと思うよ?」
「それはそうだけど、このまま放っておく事もできないだろ? 面倒はちゃんと俺が見るからさ」
「それはそれで嫌なんだけどなあ……」
「とりあえず話は分かったわ。確かにエリオスの言う様な危険が無いとは言えないから、街に残して行くのは得策ではないと思う。だから私はエリオスの考えに賛成する。でもエリオス、気を付けなさいよ? 記憶を失っているというのが、あの子の演技って可能性もあるんだから」
ユキはベッドで寝ているレムリアちゃんを見てそんな事を言う。
まさかこんな小さな子が――とは思ったけど、可能性の問題で言えばそれを否定する事はできない。いつでも冷静沈着に物事を考える、実にユキらしい言葉だ。
「そうだね。ティアはどう? やっぱり反対?」
「心情的には大反対だけど、お兄ちゃんの言ってる事は正しいと思う。だから私もそれでいいよ」
「ありがとう、ティア。やっぱりティアは優しいな」
「もうっ……これだからお兄ちゃんには敵わないんだよね……」
俺は椅子から立ち上がってティアに歩み寄り、その頭を優しく撫でた。
するとティアは複雑そうな表情を浮かべながらそんな事を言った。
「んんっ……」
こうして俺達の話がとりあえず一段落すると、ベッドで眠っていたレムリアちゃんが目を覚ましてゆっくりと上半身を起こした。
「あっ、レムリアちゃん、おはよう。ぐっすり眠れたかな?」
身体を起こしたレムリアちゃんに向けてそう言うと、レムリアちゃんは小さくコクンと頷いてからベッドを下り、トコトコとこちらへ向かって歩いて来てから俺に抱き付いた。
「ちょっ! どうしてお兄ちゃんに抱き付くのっ!?」
そんなレムリアちゃんを見て真っ先に声を上げたのは、やはりティアだった。
「おにい……ちゃん?」
ティアの言葉を聞いたレムリアちゃんは、不思議そうにその頭を傾げた。
「俺はそこに居るティアとユキのお兄ちゃんなんだよ? レムリアちゃん」
「おにい……ちゃん……おにいちゃん」
そう言うとレムリアちゃんは俺を見てお兄ちゃんと言い、再び俺にギュッと抱き付いた。俺はそんなレムリアちゃんの頭を優しく撫でる。
「お、お兄ちゃん!?」
「まあまあ、ちょっとくらいいいじゃないか。こんなに小さな子なんだからさ」
「うぐぐっ……」
「ティアもいい加減に大人になりなさい。小さな子供相手に嫉妬なんてみっともないわよ?」
「わ、分かってるもん! 別に嫉妬なんかしてないもんっ!」
嫉妬なんてしてない――などと言いつつも、不機嫌になってそっぽを向くティア。こういった分かりやすいところは、ティアの可愛いところでもある。
そして俺達は目覚めたレムリアちゃんを連れて知り合いがこの街に居ないかを捜し回ってみたが、結局、そんな人物は1人として見つかる事はなかった。
こうしてレムリアちゃんを一緒に連れて行く事になった俺達は、最後の旅支度を済ませてから街を出た。
「ユキ。今更だとは思うけど、あれで良かったのかい?」
「ええ。私がモンスタースレイヤーを目指し始めた頃からホワイトスノー家とは疎遠になってたし、今更私がその跡を継ごうなんて思わないわ」
「でも、だからってホワイトスノー家を潰す必要はなかったんじゃないの?」
「それでいいのよ、ティア。ホワイトスノー家の財産は被害を被った人達やその家族、街の修繕にその全てを使う事にした。私はそれでいいと思うの。有り余るお金があっても、今の私には必要無い物だから。それに被害に遭った人達からすれば、ホワイトスノー家があるだけで嫌悪してしまうかもしれない。だからホワイトスノー家はこれでお終いでいいのよ」
ユキはこう言ってるけど、その心中はきっと複雑だと思う。
そして俺にはその心中を察し、気の利いた言葉を掛けるのは難しい。ユキの抱える苦しみや悲しみは、やはり本人にしか分からないからだ。
「心配しないで、エリオス。ホワイトスノー家は無くなったけど、故郷が無くなったわけじゃない。私には帰れる場所があるんだから。ね?」
「うん。そうだね」
「そうだよ。今度ここへ帰って来た時には、お兄ちゃんを立派なモンスタースレイヤーにしたよ――って、義兄《おにい》さんに報告してあげるといいんだよ」
「ふふっ、そうね。ティアの言う通りだと思うわ。それじゃあその為にも、エリオスにはもっと厳しい修行をしてもらわないといけないわね?」
「お、お手柔らかに頼みます……」
「おにいちゃん。どこに行くの?」
俺達がそんな話をしていると、俺と手を繋いで歩いているレムリアちゃんがそんな事を聞いてきた。
「お兄ちゃんはモンスタースレイヤーになる為の修行をしてるんだ。だから次の修行場所へ移動してるんだよ?」
「モンスタースレイヤー?」
「そう。沢山の命を脅威から救う世界の英雄、それがモンスタースレイヤーなんだ。そしてお兄ちゃんは、ティアやユキみたいな強いモンスタースレイヤーになりたいんだよ」
「沢山の命……」
俺の言葉を聞いたレムリアちゃんは、無表情なままでそんな事を呟いた。
「それにレムリアちゃんの探してるブラッディハートも一緒に探そうと思ってるから、いつかきっと見つかると思うよ?」
「一緒に探してくれるの?」
「もちろん!」
「ありがとう。おにいちゃん」
相変わらずの無表情だが、レムリアちゃんは素直な子なんだろなとは思えた。
こうしてティアにユキ、そこに記憶を失った少女レムリアちゃんを加えた俺の修行の旅は再び始まった。ここからもどんな事が起こるかは想像もつかないけど、きっと俺達はそれを乗り越えて行けると思う。
だって俺の側には、最強のモンスタースレイヤーであるティアとユキの2人が居るんだから。
――完――
「さあ、お兄ちゃん。目が覚めたならちゃんと説明してくれるかな? お兄ちゃんがベッドで一緒に寝てたあの女の子は誰なの? どうしてお兄ちゃんと一緒のベッドで寝てたの?」
硬い床で正座をしている俺を前に、ティアは冷えた表情と目をしながらそんな事を聞いてくる。そしてそんなティアとは対照的に、ユキは至って冷静な感じで俺とティアの様子を見ていた。
本当ならレムリアちゃんには俺のベッドで寝てもらい、俺は部屋にある椅子に座って寝るつもりだったんだけど、宿へ戻って来たレムリアちゃんが握った手を離してくれなかったので、俺は渋々一緒にベッドへ入った。
俺としてはレムリアちゃんが眠ったあとにそっと手を離してベッドから出る予定だったんだけど、この1週間の疲れが出てしまったのか、俺はつい、そのままベッドで眠ってしまった。そういった経緯もあり、俺は現在こうなっているわけだ。
「だからその……レムリアちゃんとは夜出掛けた時に偶然知り合って、その時にお話をして、それで俺が連れて来たんだよ」
「ふうーん。お兄ちゃんてば、いつから出掛けた先で小さな女の子をナンパする様になっちゃったの?」
俺の言葉選びが悪かったせいか、ティアはもの凄く誤解に満ちた事を言ってきた。
しかし冷静に考えてみると、確かに今の発言ではティアが言った様に捉えられても仕方ない。
「違う違う! そんなんじゃないんだって!」
「それじゃあどういう事なのか、ちゃんと解る様に説明してよねっ!」
まくし立てる様にそう言うティアに対し、俺は事のあらましの説明を行った。
するとティアは、全てを納得したわけじゃない――と言いつつも、とりあえず俺に対する怒りの矛《ほこ》を収め、俺を正座から解放してくれた。
そして俺は正座で痺れた足を動かしてフラフラと立ち上がり、近くにあった椅子へと腰を下ろした。
「とりあえず話は分かったけど、その子はどうするつもりなの? エリオス」
ライゼリアを倒したあとに見せていた妹モードも一時的なものだったらしく、ユキの口調や態度はいつものそれに戻っていた。しかしその話し方は以前とは違って硬さも緩和され、どこか柔らかさを感じさせている。
「とりあえず出発前にレムリアちゃんの知り合いが居ないかをこの街で捜してみて、もしもそんな人が見つからなかったら、俺はレムリアちゃんを一緒に連れて行ってみようと思うんだ」
「えっ!? あの子を一緒に連れて行くの!? どうして?」
「どうしてって言われると返答に困るけど、ちょっと気になるんだよな。レムリアちゃんの言っていたブラッディハートってやつが。俺はそんな物の存在を聞いた事がないし、ティアもユキも聞いた事がないだろ?」
ティアとユキは俺の言葉に対し、大きく頭を頷かせて見せた。
「それにレムリアちゃんは、誰かにブラッディハートを探すように言われた――って言ってた。そのブラッディハートってのが何かは分からないけど、もしもそれが危険な物だとしたら、レムリアちゃんはそれを探すように言った誰かに狙われるかもしれない。だとしたら、街の孤児院なんかに預けるのは危険だと思う。だから少なくとも、レムリアちゃんの記憶が少しでも戻るまでの間は俺達の側に居た方がいいと思うんだ。どうかな?」
「お兄ちゃんの言ってる事は分かるけど、あんな小さな子を連れて旅をするなんて危険だと思うよ?」
「それはそうだけど、このまま放っておく事もできないだろ? 面倒はちゃんと俺が見るからさ」
「それはそれで嫌なんだけどなあ……」
「とりあえず話は分かったわ。確かにエリオスの言う様な危険が無いとは言えないから、街に残して行くのは得策ではないと思う。だから私はエリオスの考えに賛成する。でもエリオス、気を付けなさいよ? 記憶を失っているというのが、あの子の演技って可能性もあるんだから」
ユキはベッドで寝ているレムリアちゃんを見てそんな事を言う。
まさかこんな小さな子が――とは思ったけど、可能性の問題で言えばそれを否定する事はできない。いつでも冷静沈着に物事を考える、実にユキらしい言葉だ。
「そうだね。ティアはどう? やっぱり反対?」
「心情的には大反対だけど、お兄ちゃんの言ってる事は正しいと思う。だから私もそれでいいよ」
「ありがとう、ティア。やっぱりティアは優しいな」
「もうっ……これだからお兄ちゃんには敵わないんだよね……」
俺は椅子から立ち上がってティアに歩み寄り、その頭を優しく撫でた。
するとティアは複雑そうな表情を浮かべながらそんな事を言った。
「んんっ……」
こうして俺達の話がとりあえず一段落すると、ベッドで眠っていたレムリアちゃんが目を覚ましてゆっくりと上半身を起こした。
「あっ、レムリアちゃん、おはよう。ぐっすり眠れたかな?」
身体を起こしたレムリアちゃんに向けてそう言うと、レムリアちゃんは小さくコクンと頷いてからベッドを下り、トコトコとこちらへ向かって歩いて来てから俺に抱き付いた。
「ちょっ! どうしてお兄ちゃんに抱き付くのっ!?」
そんなレムリアちゃんを見て真っ先に声を上げたのは、やはりティアだった。
「おにい……ちゃん?」
ティアの言葉を聞いたレムリアちゃんは、不思議そうにその頭を傾げた。
「俺はそこに居るティアとユキのお兄ちゃんなんだよ? レムリアちゃん」
「おにい……ちゃん……おにいちゃん」
そう言うとレムリアちゃんは俺を見てお兄ちゃんと言い、再び俺にギュッと抱き付いた。俺はそんなレムリアちゃんの頭を優しく撫でる。
「お、お兄ちゃん!?」
「まあまあ、ちょっとくらいいいじゃないか。こんなに小さな子なんだからさ」
「うぐぐっ……」
「ティアもいい加減に大人になりなさい。小さな子供相手に嫉妬なんてみっともないわよ?」
「わ、分かってるもん! 別に嫉妬なんかしてないもんっ!」
嫉妬なんてしてない――などと言いつつも、不機嫌になってそっぽを向くティア。こういった分かりやすいところは、ティアの可愛いところでもある。
そして俺達は目覚めたレムリアちゃんを連れて知り合いがこの街に居ないかを捜し回ってみたが、結局、そんな人物は1人として見つかる事はなかった。
こうしてレムリアちゃんを一緒に連れて行く事になった俺達は、最後の旅支度を済ませてから街を出た。
「ユキ。今更だとは思うけど、あれで良かったのかい?」
「ええ。私がモンスタースレイヤーを目指し始めた頃からホワイトスノー家とは疎遠になってたし、今更私がその跡を継ごうなんて思わないわ」
「でも、だからってホワイトスノー家を潰す必要はなかったんじゃないの?」
「それでいいのよ、ティア。ホワイトスノー家の財産は被害を被った人達やその家族、街の修繕にその全てを使う事にした。私はそれでいいと思うの。有り余るお金があっても、今の私には必要無い物だから。それに被害に遭った人達からすれば、ホワイトスノー家があるだけで嫌悪してしまうかもしれない。だからホワイトスノー家はこれでお終いでいいのよ」
ユキはこう言ってるけど、その心中はきっと複雑だと思う。
そして俺にはその心中を察し、気の利いた言葉を掛けるのは難しい。ユキの抱える苦しみや悲しみは、やはり本人にしか分からないからだ。
「心配しないで、エリオス。ホワイトスノー家は無くなったけど、故郷が無くなったわけじゃない。私には帰れる場所があるんだから。ね?」
「うん。そうだね」
「そうだよ。今度ここへ帰って来た時には、お兄ちゃんを立派なモンスタースレイヤーにしたよ――って、義兄《おにい》さんに報告してあげるといいんだよ」
「ふふっ、そうね。ティアの言う通りだと思うわ。それじゃあその為にも、エリオスにはもっと厳しい修行をしてもらわないといけないわね?」
「お、お手柔らかに頼みます……」
「おにいちゃん。どこに行くの?」
俺達がそんな話をしていると、俺と手を繋いで歩いているレムリアちゃんがそんな事を聞いてきた。
「お兄ちゃんはモンスタースレイヤーになる為の修行をしてるんだ。だから次の修行場所へ移動してるんだよ?」
「モンスタースレイヤー?」
「そう。沢山の命を脅威から救う世界の英雄、それがモンスタースレイヤーなんだ。そしてお兄ちゃんは、ティアやユキみたいな強いモンスタースレイヤーになりたいんだよ」
「沢山の命……」
俺の言葉を聞いたレムリアちゃんは、無表情なままでそんな事を呟いた。
「それにレムリアちゃんの探してるブラッディハートも一緒に探そうと思ってるから、いつかきっと見つかると思うよ?」
「一緒に探してくれるの?」
「もちろん!」
「ありがとう。おにいちゃん」
相変わらずの無表情だが、レムリアちゃんは素直な子なんだろなとは思えた。
こうしてティアにユキ、そこに記憶を失った少女レムリアちゃんを加えた俺の修行の旅は再び始まった。ここからもどんな事が起こるかは想像もつかないけど、きっと俺達はそれを乗り越えて行けると思う。
だって俺の側には、最強のモンスタースレイヤーであるティアとユキの2人が居るんだから。
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