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第四章 魔破衆
ナナシ受難
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ナナシは魔破の里の少し手前で着地し、徒歩で里へと向かう。するとレジオナがナナシの腕の中でふにゃふにゃと抗議の声を上げた。
「えぇ~里の真ん中に例のポーズで降りないの~? もっと空気読もうよ~!」
「いやいや、空気以前に非常識だよねそれ! いきなり攻撃されても文句言えないよ!?」
「ちぇ~、つまんないの~」
文句をいいつつも、道すがら魔破の里について色々とナナシに説明するレジオナ。その詳しさにナナシがたずねる。
「レジオナは魔破の里に行った事あるの?」
その質問にレジオナはもの凄く嫌そうな顔で答える。
「行った事っていうか~、私たちって実はこの森出身なんよ~。もっと東の方だけどね~」
「へえ、そうなんだ。それでそれで?」
「ま~最初のうちは引きこもってたんだけど~。意を決して! はじめて人里にでたらさ~、それが魔破の里でさ~。もう完っ全にカモがネギしょってやってきた扱いで凄かったんよ! 女同士でも子供は作れる! とか言い出して~。めっちゃこわいババアもいるしさ~」
「まさかそのババアとは私の事じゃないでしょうね」
ふたりの後ろから突然声がかかる。驚いて振り向くとそこには狐耳と9本の尻尾を生やした妖艶な美女が、大胆に着崩した豪奢な着物の胸元で腕を組んで立っていた。
「ババッ……御前! なんでここに~!」
「全く言い直せてないでしょこのスライム!」
「スッ、スライムっていうな~! このメギツネ~!」
レジオナがちょっと涙目でふにゃふにゃと抗議する。
「なるほど、レジオナってスライムだったんだ。じゃあいっぱいいるのは分裂して増える、みたいな?」
ナナシがふむふむと顎に手を当てる。
「ほらぁ~も~。私たちのいめ~じが、かわいい謎の女からどんどん増える困ったスライムになったじゃん~。ど~してくれんの~!」
ぷりぷりと怒るレジオナとナナシをニヤニヤと見比べる藻屑。
「へぇ、中々いい趣味してるじゃないレジオナ。もう子種はもらったの?」
「私たちとナナシたんはそ~ゆ~んじゃないから! だいいちナナシたんはまだ童貞だかんね!」
ふたりの舌戦で思わぬ流れ弾を食らって「ヤメテ!」と叫ぶナナシ。その様子を見て藻屑が驚く。
「なんと! これだけの偉丈夫が童貞じゃと! いやいやいやいや、それはいかん、いかんぞ! 世界の損失じゃ!」
あまりの衝撃に思わず口調まで昔に戻ってしまう。コホンと小さく咳払いをすると、藻屑はナナシに話しかける。
「ナナシ・オーカイザー殿、魔破の里にようこそ。歓迎するからぜひ村の真ん中に『姫様うきうき半生放送』で見せたあのポーズで飛んできてちょうだい」
そして藻屑が妖艶に微笑むと、次の瞬間その体が煙に包まれて消え去り、後にはひらひらと小さな人を模した紙片が1枚舞うのみであった。
「も~ぜったい歩いていこ~ねナナシたん! っていうかもう帰ろ~よ」
ふにゃふにゃと文句を言うレジオナに苦笑するナナシ。
「あはは、まあとりあえずロジーナ姫に挨拶だけでもしていこうよ」
ナナシはレジオナを抱えなおすと、魔破の里を目指して跳躍した。
村人が輪になって待つ魔破の里の広場に、ナナシが皆さんお馴染みのポーズで降り立つと、わっと歓声が上がった。
子供たちがわらわらと駆け寄りナナシの周りではしゃぐ。何人かはナナシの体によじ登り思い思いの場所に陣取ってご満悦である。
すっかり子供の遊具状態となったナナシにロジーナ姫が声をかける。
「ナナシよ、まずはジルバラント王国を代表して礼を言わせてもらおうかの。此度の活躍の数々見事であった。本来ならば公式に王都にて殊勲をたたえ褒章を取らせるべきなのは明白じゃが、如何せんジルバラント王国と言えどオークにそこまではできんのじゃ。許せよナナシ……」
そう言って胸に片手を当て深々と頭を下げるロジーナ姫に、ナナシは慌てて手を振る。
「いいんですよ、そんな! 半分くらいは自分の身を守っただけだし、みんなにも助けてもらったし。せっかく貰ったふんどしも魔法で焼けちゃって……あれって結構高いんでしょ」
「ふふっ、相変わらずじゃの。ふんどしくらいおぬしの手柄を考えれば褒美の足しにもならんわ。その可愛らしい柄のふんどしも良いが、フォーマルな場にはちと厳しかろう。もう何枚か持ってゆくがよい」
ロジーナ姫がそう言うと、アヤメが内部拡張収納袋からスパイダーシルクの反物を数本取り出し、ナナシに差し出す。アヤメもさすがに数万人の命を救った英雄に嫌な顔はしない。
ナナシは子供たちをそっと避けながら正座すると、反物を押し頂いた。
「ナナシたんもそろそろ荷物入れを用意しないとね~。とりあえず私たちが預かってあげよっか~?」
レジオナがふにゃふにゃと聞く。ナナシは「ありがとう」と礼を言って、レジオナのポケットに反物をスポスポとしまう。
その様子を見ていたロジーナ姫がレジオナに尋ねる。
「そのふにゃふにゃとした喋り方、もしやおぬしもレジオナじゃな? するとブルスラ先生の情報源はおぬしという事か」
「まあね~。オークキングの拠点からこっち、ず~っとナナシたんといっしょにウロウロしてるんよ」
「まっこと便利な体じゃのう。まあおかげでこうしてナナシと再会できたのじゃ、礼を言うぞ」
「う~、ホントはもう引っ返そうと思ってたんよ~。御前がナナシたんの貞操狙ってるからさ~」
レジオナの言葉通り、藻屑が7人の美女を従えて現れた。華奢で儚げな女性から身長2メートルを超える巨乳の女性まで様々なタイプが勢ぞろいである。
ついと前に進み出た藻屑が満面の笑みでナナシに言う。
「ふふふ、歓迎するわよオーカイザー殿。さあ、好みの女を選んでちょうだい。この中にいなければ里中の産土女を集めるから! たっぷり子種を授けていってね!」
ナナシはあまりにあけすけな要求に若干引きながら、顔の前で左右に手を振り答える。
「あの、そういうのホントいいんで。好意は嬉しいんですけど勘弁してください」
全くオークらしからぬ言葉に、藻屑の笑顔が引きつる。その様子に美強が笑い声をあげた。
「あっはっは! すっかり振られちまったなァ藻屑。しかし見れば見るほどイカしたオークじゃねえか。どれ、俺にもいっちょ味見させてくれよ」
そう言って腰の刀の鯉口を切る美強。戦闘狂の言う味見とはこれすなわち手合わせである。その剣気に村人も子供たちも一斉にナナシから離れ、広場に直径50メートルほどの人の輪による試合場が出来上がった。
藻屑もナナシのお手並み拝見とばかりに周囲を防御壁で覆う。ロジーナ姫とカレンもふたりの対決に興味津々である。
ナナシの横に残っていたレジオナが、ポケットから鬼切玉宿を取り出しナナシに渡す。
「も~、ホントこれだから戦闘民族は~。ナナシたんいいからやっちゃいな~」
成り行きに茫然と取り残されていたナナシも、鬼切玉宿を受け取ると仕方なく鞘を払う。その積層鍛造された刀身に浮かぶ黒と白の木目のような模様を見て、美強が嬉しそうに言う。
「そいつぁ鬼切玉宿参號じゃねえか。なるほどなるほど、これも縁ってやつか」
美強がすらりと腰の本差を抜き放つ。その刀身には白と黒の木目のような模様が浮かび上がっていた。
「こいつぁ鬼切玉宿伍號さ。ちなみにこっちの脇差が肆號だ。どうだい、いい刀だろ」
どうやら同じ製法のみならず、制作者も同じらしい刀を持つ美強にナナシがたずねる。
「その刀も魔王から貰ったんですか? この剣はオークキングが持ってたやつなんで」
「魔王から貰ったというか、俺が魔王に打たせたっていうか……なぁ。魔王城で世話んなってた頃の話だ。転生者だかなんだかの知識を元に、ドワーフ連中がこの鍛造方法を開発してな。試作の短剣の出来がいいから名前が欲しいってんで、鬼切って付けてやったのよ。しかしちょっとばかし外連味が足りねえなと思ってた所に、魔王の奴がダマスカス鋼に似てるとか言いやがってな。聞けば魔王の転生前……っとこれは言っていいんだっけか? まあいいや、魔王が知ってる見た目が似たような鋼の名前だってんで、そいつぁいいやと鬼切に玉宿と続けて鬼切玉宿の誕生よ。その後色々な形状の鬼切玉宿を打って、お前さんのが3本目、俺のが4本目と5本目ってわけだ」
途中から興が乗ったか、嬉々として説明する美強。周りが若干引き気味な中、ナナシやロジーナ姫、カレンは興味津々である。
「まぁ、これで得物は五分と五分ってわけだぁな。心置きなく死合えるってもんだ」
美強の不穏なイントネーションに違和感を覚えつつ、ナナシも剣を構える。もはや事ここに至ってはひと試合やらねば終われぬ雰囲気である。
最後までナナシのそばにいたレジオナも、ため息をつくとロジーナ姫の方へ離れてゆく。
そして、“剣狼”羽生獣兵衛美強と“剛腕爆裂”ナナシ・オーカイザーの死合いが始まった。
身長164センチの、狼耳を生やした初老の女性。身長4メートルのオークの前ではいかにも頼りなく見えそうだが、実際にはどちらが襲う側なのか、その場の全員が理解していた。
美強がにやりと笑い、ナナシに告げる。
「まァ、俺に1発でも入れられたらお前さんの勝ちでいいぜ。遠慮なくかかってきな」
ナナシはそもそも美強に隙があるかどうかすらわからない。とはいえ本能が尋常な相手ではないと警鐘を鳴らしている。ならば多少本気を出したところでどうという事も無いだろうと、ナナシは鬼切玉宿を振るう。
軽く音速を超えた斬撃が、衝撃波を伴って美強に襲い掛かる。美強は身体強化と防具の強化により衝撃波に耐えつつ、ナナシの斬撃をひょいひょいとかわしてゆく。
美強の着流しは魔破の里で織られたスパイダーシルク製であり、魔力による強化も相まって衝撃波を優しくいなす。
ナナシの目は美強の動きを捉えているものの、止まると見れば動き、動くと見れば反転するその絶妙な体捌きに全く剣筋が追いつかない。そのせいでナナシ本人も気付かぬうちに集中度が上がってゆき、その剣速はカレンの目を持ってすら追えぬほどの速度に達していた。
しかし美強は涼しい顔でナナシの剣風をかいくぐり、何やら難しい顔をしながら独り言ちる。
「なんだこりゃ、確かに素材はいいんだが、剣の扱い方はド素人もいいとこじゃねえか。まあ丁寧に振ってんのは悪かねえが、如何せん鍛錬が足りねえなァ」
戦いの様子を見守る観衆の中にも、ふたりの攻防が見えている者はほとんどいない。ロジーナ姫がカレンにたずねる。
「カレンよ、わらわには剣の残像すら見えんのじゃが、美強殿はよくかわせるもんじゃのう」
「姫様、正直私にもナナシの剣は見えません。お師匠様も見てかわすというよりは、剣の軌道自体を誘導してかわしているのだと思いますが……まあ、あのお方は化け物ゆえ、見てかわしてるかもしれません」
「聞こえてっからな!」
美強の声が響く。狼耳の性能は伊達ではない。
「さぁて、お前さんの実力は大体分かったが……あとは頑丈さをちょいと見ておくか」
そう言いながら美強は周囲をちらりと見渡す。魔破衆の中でも治療や回復に特化した者が待機しているのを確認すると、ナナシの剣をかわしざま横薙ぎの一撃を放つ。
突然の攻勢にナナシは驚くも、集中している事も相まってその斬撃は捉えきれぬほど早くはない。ナナシは辛うじて腰を引き、その剣閃をかわす。
次の瞬間、ナナシの視界がいきなり広がった。前方のみならず、360度全てが見えるという異常事態に追い打ちをかけるように、ゆっくりと回転しながら落下する自分の頭と目が合う。
腰を引くことによって前に突き出された格好になったナナシの首を、美強の神速の剣があっさりと切断してのけたのだ。
ナナシの首から鮮血が吹き出し、エネルギー体であるナナシの視界を真っ赤に染める。しかし肉体の制約が無くなったナナシの感覚は、血に染まる視界の中でも落下する頭部をはっきりと捉えていた。
大慌てで剣を放り出し落下する頭部を受け止めようとするナナシ。2、3回お手玉をするものの何とか地面に落とさず確保する事に成功する。
持ち前の再生力により血はすぐに止まり、今は切断面から半透明のエネルギー体となった頭部を生やしたナナシが、エネルギー体の目を器用に涙目にしながらそろそろと自分の首を元の場所へと鎮座させる。
切断面が瞬時に融合すると同時に、ナナシの脳裏へ、落下する頭部視点の記憶が流れ込む。その異様な感覚に思わず叫び声を上げてしまうナナシ。自意識を揺るがす衝撃に眩暈を起こし、頭を抱えて膝をつく。
しかしその様子を見ていた周りの魔破衆は、ナナシの不死身ぶりに感嘆と称賛の歓声を上げる。美強もふんと鼻を鳴らし、刀を肩に担いで苦笑いである。
「首を落されても死なねえのは大したもんだが、お前さんにゃもうちっと修練が必要だな」
勝負の緊張が緩み、ふたりの周りに人々が近寄ってくる。ロジーナ姫が腰に手を当て、美強に苦言を呈す。
「美強殿、いくらなんでもちとやり過ぎじゃろ。ナナシが死んだらどうするつもりだったんじゃ」
「心配すんなお嬢、魔破の里にもそれなりの術者はいるからよ。最悪でも神聖干渉でなんとかならァな。それにな……」
美強は言葉を続けながらナナシに歩み寄ると、いきなりナナシの左腕を切断する。振り下ろされた刀身は金色の光に包まれていた。
ナナシの腕はエネルギー体ごと切り落とされており、切断面からは一瞬鮮血が吹き出すも、すぐに止まる。
あまりに突然の出来事に、唖然とする一同。ひとり美強だけがにやりと笑いロジーナ姫を見る。
「やりすぎってのはこういうのを言うんだ」
はっと我に返ったロジーナ姫が美強に怒鳴る。
「何をやっとるんじゃ! やりすぎと言われてもっとやりすぎる馬鹿がどこにいるんじゃ! ああ、ここにいたわ! このたわけが!」
しかし美強はどこ吹く風でナナシに向き直ると、またも涙目で腕をくっつけているナナシに語りかける。今度はすぐにはくっつかないようで、レジオナが横から回復魔法をかけていた。
「今のは刀に神気をまとわせた一撃さ。俺のご先祖にゃあ大神の血が入ってるからな、こんな芸当もできる。お前さんの不死身っぷりが神懸りなもんだとしてもだ、神を殺せる技ってのも世の中にはあるんだって肝に命じときな」
神域に達する能力値により得られたナナシの『不滅の肉体』ではあるが、美強の言う通り神殺しの技や能力の前では絶対とも言い切れない。うなずくナナシに美強が続ける。
「お前さんの身体能力は大したもんだが、今のままじゃ宝の持ち腐れも甚だしいや。どうだい、俺んとこで修業してみねえか? 3年もありゃあ世界で2番目に強くしてやるぜ」
美強の言葉にロジーナ姫が突っ込む。
「2番目じゃと? では1番は誰なんじゃ?」
美強は短く口笛を吹くと人差し指を左右に振り、親指で自らを指し示す。キザなその仕草に周りからも笑いが起きた。
すっかり和やかになったその雰囲気の中で、レジオナは不機嫌な表情でナナシに『水流』を浴びせ、体に付いた血を洗い流している。
「なにもさ~、ここまでやんなくてもいいじゃんね~。お姫ちんにも会ったし、もういいでしょ~。さっさと出て行こうよ~」
「忍者の里ヤバい! いきなり殺されかけるとか殺伐としすぎでしょ! とはいっても行くあても無いし……」
手荒い歓迎にビビりながらも、腕を組んで考え込むナナシにレジオナが答える。
「だいじょうぶ~、私たちといっしょなら魔王城なんか顔パスなんよ! 魔王んとこで食っちゃ寝しよ~よ」
レジオナの勧誘に心揺らぐナナシ。それを見た藻屑が慌ててナナシのもとへ駆け寄る。
「オーカイザー殿! うちの馬鹿剣豪がやりすぎちゃってごめんなさいね。オーカイザー殿があんまりにも魅力的だったんでついついはしゃいじゃったみたいで。お詫びと言ってはなんだけど、今夜は盛大におもてなしするからゆっくりしていってね!」
必死で引き留めようとする藻屑にロジーナ姫も助け舟を出す。
「すまんのう、ナナシ。わらわもまさか美強殿があそこまでガチなアレだとは思っておらなんだ。剣豪恐るべしじゃな。まあこれで美強殿の気もすんだじゃろうし、今夜くらいは里でゆっくり骨休めをしていかんか?」
ロジーナ姫にまでそう言われては、ナナシも断り辛い。とりあえず今夜は魔破の里で世話になる事にする。レジオナも不満顔ではあるが反対はしない。
こうして、ナナシの長い夜が始まった。
「えぇ~里の真ん中に例のポーズで降りないの~? もっと空気読もうよ~!」
「いやいや、空気以前に非常識だよねそれ! いきなり攻撃されても文句言えないよ!?」
「ちぇ~、つまんないの~」
文句をいいつつも、道すがら魔破の里について色々とナナシに説明するレジオナ。その詳しさにナナシがたずねる。
「レジオナは魔破の里に行った事あるの?」
その質問にレジオナはもの凄く嫌そうな顔で答える。
「行った事っていうか~、私たちって実はこの森出身なんよ~。もっと東の方だけどね~」
「へえ、そうなんだ。それでそれで?」
「ま~最初のうちは引きこもってたんだけど~。意を決して! はじめて人里にでたらさ~、それが魔破の里でさ~。もう完っ全にカモがネギしょってやってきた扱いで凄かったんよ! 女同士でも子供は作れる! とか言い出して~。めっちゃこわいババアもいるしさ~」
「まさかそのババアとは私の事じゃないでしょうね」
ふたりの後ろから突然声がかかる。驚いて振り向くとそこには狐耳と9本の尻尾を生やした妖艶な美女が、大胆に着崩した豪奢な着物の胸元で腕を組んで立っていた。
「ババッ……御前! なんでここに~!」
「全く言い直せてないでしょこのスライム!」
「スッ、スライムっていうな~! このメギツネ~!」
レジオナがちょっと涙目でふにゃふにゃと抗議する。
「なるほど、レジオナってスライムだったんだ。じゃあいっぱいいるのは分裂して増える、みたいな?」
ナナシがふむふむと顎に手を当てる。
「ほらぁ~も~。私たちのいめ~じが、かわいい謎の女からどんどん増える困ったスライムになったじゃん~。ど~してくれんの~!」
ぷりぷりと怒るレジオナとナナシをニヤニヤと見比べる藻屑。
「へぇ、中々いい趣味してるじゃないレジオナ。もう子種はもらったの?」
「私たちとナナシたんはそ~ゆ~んじゃないから! だいいちナナシたんはまだ童貞だかんね!」
ふたりの舌戦で思わぬ流れ弾を食らって「ヤメテ!」と叫ぶナナシ。その様子を見て藻屑が驚く。
「なんと! これだけの偉丈夫が童貞じゃと! いやいやいやいや、それはいかん、いかんぞ! 世界の損失じゃ!」
あまりの衝撃に思わず口調まで昔に戻ってしまう。コホンと小さく咳払いをすると、藻屑はナナシに話しかける。
「ナナシ・オーカイザー殿、魔破の里にようこそ。歓迎するからぜひ村の真ん中に『姫様うきうき半生放送』で見せたあのポーズで飛んできてちょうだい」
そして藻屑が妖艶に微笑むと、次の瞬間その体が煙に包まれて消え去り、後にはひらひらと小さな人を模した紙片が1枚舞うのみであった。
「も~ぜったい歩いていこ~ねナナシたん! っていうかもう帰ろ~よ」
ふにゃふにゃと文句を言うレジオナに苦笑するナナシ。
「あはは、まあとりあえずロジーナ姫に挨拶だけでもしていこうよ」
ナナシはレジオナを抱えなおすと、魔破の里を目指して跳躍した。
村人が輪になって待つ魔破の里の広場に、ナナシが皆さんお馴染みのポーズで降り立つと、わっと歓声が上がった。
子供たちがわらわらと駆け寄りナナシの周りではしゃぐ。何人かはナナシの体によじ登り思い思いの場所に陣取ってご満悦である。
すっかり子供の遊具状態となったナナシにロジーナ姫が声をかける。
「ナナシよ、まずはジルバラント王国を代表して礼を言わせてもらおうかの。此度の活躍の数々見事であった。本来ならば公式に王都にて殊勲をたたえ褒章を取らせるべきなのは明白じゃが、如何せんジルバラント王国と言えどオークにそこまではできんのじゃ。許せよナナシ……」
そう言って胸に片手を当て深々と頭を下げるロジーナ姫に、ナナシは慌てて手を振る。
「いいんですよ、そんな! 半分くらいは自分の身を守っただけだし、みんなにも助けてもらったし。せっかく貰ったふんどしも魔法で焼けちゃって……あれって結構高いんでしょ」
「ふふっ、相変わらずじゃの。ふんどしくらいおぬしの手柄を考えれば褒美の足しにもならんわ。その可愛らしい柄のふんどしも良いが、フォーマルな場にはちと厳しかろう。もう何枚か持ってゆくがよい」
ロジーナ姫がそう言うと、アヤメが内部拡張収納袋からスパイダーシルクの反物を数本取り出し、ナナシに差し出す。アヤメもさすがに数万人の命を救った英雄に嫌な顔はしない。
ナナシは子供たちをそっと避けながら正座すると、反物を押し頂いた。
「ナナシたんもそろそろ荷物入れを用意しないとね~。とりあえず私たちが預かってあげよっか~?」
レジオナがふにゃふにゃと聞く。ナナシは「ありがとう」と礼を言って、レジオナのポケットに反物をスポスポとしまう。
その様子を見ていたロジーナ姫がレジオナに尋ねる。
「そのふにゃふにゃとした喋り方、もしやおぬしもレジオナじゃな? するとブルスラ先生の情報源はおぬしという事か」
「まあね~。オークキングの拠点からこっち、ず~っとナナシたんといっしょにウロウロしてるんよ」
「まっこと便利な体じゃのう。まあおかげでこうしてナナシと再会できたのじゃ、礼を言うぞ」
「う~、ホントはもう引っ返そうと思ってたんよ~。御前がナナシたんの貞操狙ってるからさ~」
レジオナの言葉通り、藻屑が7人の美女を従えて現れた。華奢で儚げな女性から身長2メートルを超える巨乳の女性まで様々なタイプが勢ぞろいである。
ついと前に進み出た藻屑が満面の笑みでナナシに言う。
「ふふふ、歓迎するわよオーカイザー殿。さあ、好みの女を選んでちょうだい。この中にいなければ里中の産土女を集めるから! たっぷり子種を授けていってね!」
ナナシはあまりにあけすけな要求に若干引きながら、顔の前で左右に手を振り答える。
「あの、そういうのホントいいんで。好意は嬉しいんですけど勘弁してください」
全くオークらしからぬ言葉に、藻屑の笑顔が引きつる。その様子に美強が笑い声をあげた。
「あっはっは! すっかり振られちまったなァ藻屑。しかし見れば見るほどイカしたオークじゃねえか。どれ、俺にもいっちょ味見させてくれよ」
そう言って腰の刀の鯉口を切る美強。戦闘狂の言う味見とはこれすなわち手合わせである。その剣気に村人も子供たちも一斉にナナシから離れ、広場に直径50メートルほどの人の輪による試合場が出来上がった。
藻屑もナナシのお手並み拝見とばかりに周囲を防御壁で覆う。ロジーナ姫とカレンもふたりの対決に興味津々である。
ナナシの横に残っていたレジオナが、ポケットから鬼切玉宿を取り出しナナシに渡す。
「も~、ホントこれだから戦闘民族は~。ナナシたんいいからやっちゃいな~」
成り行きに茫然と取り残されていたナナシも、鬼切玉宿を受け取ると仕方なく鞘を払う。その積層鍛造された刀身に浮かぶ黒と白の木目のような模様を見て、美強が嬉しそうに言う。
「そいつぁ鬼切玉宿参號じゃねえか。なるほどなるほど、これも縁ってやつか」
美強がすらりと腰の本差を抜き放つ。その刀身には白と黒の木目のような模様が浮かび上がっていた。
「こいつぁ鬼切玉宿伍號さ。ちなみにこっちの脇差が肆號だ。どうだい、いい刀だろ」
どうやら同じ製法のみならず、制作者も同じらしい刀を持つ美強にナナシがたずねる。
「その刀も魔王から貰ったんですか? この剣はオークキングが持ってたやつなんで」
「魔王から貰ったというか、俺が魔王に打たせたっていうか……なぁ。魔王城で世話んなってた頃の話だ。転生者だかなんだかの知識を元に、ドワーフ連中がこの鍛造方法を開発してな。試作の短剣の出来がいいから名前が欲しいってんで、鬼切って付けてやったのよ。しかしちょっとばかし外連味が足りねえなと思ってた所に、魔王の奴がダマスカス鋼に似てるとか言いやがってな。聞けば魔王の転生前……っとこれは言っていいんだっけか? まあいいや、魔王が知ってる見た目が似たような鋼の名前だってんで、そいつぁいいやと鬼切に玉宿と続けて鬼切玉宿の誕生よ。その後色々な形状の鬼切玉宿を打って、お前さんのが3本目、俺のが4本目と5本目ってわけだ」
途中から興が乗ったか、嬉々として説明する美強。周りが若干引き気味な中、ナナシやロジーナ姫、カレンは興味津々である。
「まぁ、これで得物は五分と五分ってわけだぁな。心置きなく死合えるってもんだ」
美強の不穏なイントネーションに違和感を覚えつつ、ナナシも剣を構える。もはや事ここに至ってはひと試合やらねば終われぬ雰囲気である。
最後までナナシのそばにいたレジオナも、ため息をつくとロジーナ姫の方へ離れてゆく。
そして、“剣狼”羽生獣兵衛美強と“剛腕爆裂”ナナシ・オーカイザーの死合いが始まった。
身長164センチの、狼耳を生やした初老の女性。身長4メートルのオークの前ではいかにも頼りなく見えそうだが、実際にはどちらが襲う側なのか、その場の全員が理解していた。
美強がにやりと笑い、ナナシに告げる。
「まァ、俺に1発でも入れられたらお前さんの勝ちでいいぜ。遠慮なくかかってきな」
ナナシはそもそも美強に隙があるかどうかすらわからない。とはいえ本能が尋常な相手ではないと警鐘を鳴らしている。ならば多少本気を出したところでどうという事も無いだろうと、ナナシは鬼切玉宿を振るう。
軽く音速を超えた斬撃が、衝撃波を伴って美強に襲い掛かる。美強は身体強化と防具の強化により衝撃波に耐えつつ、ナナシの斬撃をひょいひょいとかわしてゆく。
美強の着流しは魔破の里で織られたスパイダーシルク製であり、魔力による強化も相まって衝撃波を優しくいなす。
ナナシの目は美強の動きを捉えているものの、止まると見れば動き、動くと見れば反転するその絶妙な体捌きに全く剣筋が追いつかない。そのせいでナナシ本人も気付かぬうちに集中度が上がってゆき、その剣速はカレンの目を持ってすら追えぬほどの速度に達していた。
しかし美強は涼しい顔でナナシの剣風をかいくぐり、何やら難しい顔をしながら独り言ちる。
「なんだこりゃ、確かに素材はいいんだが、剣の扱い方はド素人もいいとこじゃねえか。まあ丁寧に振ってんのは悪かねえが、如何せん鍛錬が足りねえなァ」
戦いの様子を見守る観衆の中にも、ふたりの攻防が見えている者はほとんどいない。ロジーナ姫がカレンにたずねる。
「カレンよ、わらわには剣の残像すら見えんのじゃが、美強殿はよくかわせるもんじゃのう」
「姫様、正直私にもナナシの剣は見えません。お師匠様も見てかわすというよりは、剣の軌道自体を誘導してかわしているのだと思いますが……まあ、あのお方は化け物ゆえ、見てかわしてるかもしれません」
「聞こえてっからな!」
美強の声が響く。狼耳の性能は伊達ではない。
「さぁて、お前さんの実力は大体分かったが……あとは頑丈さをちょいと見ておくか」
そう言いながら美強は周囲をちらりと見渡す。魔破衆の中でも治療や回復に特化した者が待機しているのを確認すると、ナナシの剣をかわしざま横薙ぎの一撃を放つ。
突然の攻勢にナナシは驚くも、集中している事も相まってその斬撃は捉えきれぬほど早くはない。ナナシは辛うじて腰を引き、その剣閃をかわす。
次の瞬間、ナナシの視界がいきなり広がった。前方のみならず、360度全てが見えるという異常事態に追い打ちをかけるように、ゆっくりと回転しながら落下する自分の頭と目が合う。
腰を引くことによって前に突き出された格好になったナナシの首を、美強の神速の剣があっさりと切断してのけたのだ。
ナナシの首から鮮血が吹き出し、エネルギー体であるナナシの視界を真っ赤に染める。しかし肉体の制約が無くなったナナシの感覚は、血に染まる視界の中でも落下する頭部をはっきりと捉えていた。
大慌てで剣を放り出し落下する頭部を受け止めようとするナナシ。2、3回お手玉をするものの何とか地面に落とさず確保する事に成功する。
持ち前の再生力により血はすぐに止まり、今は切断面から半透明のエネルギー体となった頭部を生やしたナナシが、エネルギー体の目を器用に涙目にしながらそろそろと自分の首を元の場所へと鎮座させる。
切断面が瞬時に融合すると同時に、ナナシの脳裏へ、落下する頭部視点の記憶が流れ込む。その異様な感覚に思わず叫び声を上げてしまうナナシ。自意識を揺るがす衝撃に眩暈を起こし、頭を抱えて膝をつく。
しかしその様子を見ていた周りの魔破衆は、ナナシの不死身ぶりに感嘆と称賛の歓声を上げる。美強もふんと鼻を鳴らし、刀を肩に担いで苦笑いである。
「首を落されても死なねえのは大したもんだが、お前さんにゃもうちっと修練が必要だな」
勝負の緊張が緩み、ふたりの周りに人々が近寄ってくる。ロジーナ姫が腰に手を当て、美強に苦言を呈す。
「美強殿、いくらなんでもちとやり過ぎじゃろ。ナナシが死んだらどうするつもりだったんじゃ」
「心配すんなお嬢、魔破の里にもそれなりの術者はいるからよ。最悪でも神聖干渉でなんとかならァな。それにな……」
美強は言葉を続けながらナナシに歩み寄ると、いきなりナナシの左腕を切断する。振り下ろされた刀身は金色の光に包まれていた。
ナナシの腕はエネルギー体ごと切り落とされており、切断面からは一瞬鮮血が吹き出すも、すぐに止まる。
あまりに突然の出来事に、唖然とする一同。ひとり美強だけがにやりと笑いロジーナ姫を見る。
「やりすぎってのはこういうのを言うんだ」
はっと我に返ったロジーナ姫が美強に怒鳴る。
「何をやっとるんじゃ! やりすぎと言われてもっとやりすぎる馬鹿がどこにいるんじゃ! ああ、ここにいたわ! このたわけが!」
しかし美強はどこ吹く風でナナシに向き直ると、またも涙目で腕をくっつけているナナシに語りかける。今度はすぐにはくっつかないようで、レジオナが横から回復魔法をかけていた。
「今のは刀に神気をまとわせた一撃さ。俺のご先祖にゃあ大神の血が入ってるからな、こんな芸当もできる。お前さんの不死身っぷりが神懸りなもんだとしてもだ、神を殺せる技ってのも世の中にはあるんだって肝に命じときな」
神域に達する能力値により得られたナナシの『不滅の肉体』ではあるが、美強の言う通り神殺しの技や能力の前では絶対とも言い切れない。うなずくナナシに美強が続ける。
「お前さんの身体能力は大したもんだが、今のままじゃ宝の持ち腐れも甚だしいや。どうだい、俺んとこで修業してみねえか? 3年もありゃあ世界で2番目に強くしてやるぜ」
美強の言葉にロジーナ姫が突っ込む。
「2番目じゃと? では1番は誰なんじゃ?」
美強は短く口笛を吹くと人差し指を左右に振り、親指で自らを指し示す。キザなその仕草に周りからも笑いが起きた。
すっかり和やかになったその雰囲気の中で、レジオナは不機嫌な表情でナナシに『水流』を浴びせ、体に付いた血を洗い流している。
「なにもさ~、ここまでやんなくてもいいじゃんね~。お姫ちんにも会ったし、もういいでしょ~。さっさと出て行こうよ~」
「忍者の里ヤバい! いきなり殺されかけるとか殺伐としすぎでしょ! とはいっても行くあても無いし……」
手荒い歓迎にビビりながらも、腕を組んで考え込むナナシにレジオナが答える。
「だいじょうぶ~、私たちといっしょなら魔王城なんか顔パスなんよ! 魔王んとこで食っちゃ寝しよ~よ」
レジオナの勧誘に心揺らぐナナシ。それを見た藻屑が慌ててナナシのもとへ駆け寄る。
「オーカイザー殿! うちの馬鹿剣豪がやりすぎちゃってごめんなさいね。オーカイザー殿があんまりにも魅力的だったんでついついはしゃいじゃったみたいで。お詫びと言ってはなんだけど、今夜は盛大におもてなしするからゆっくりしていってね!」
必死で引き留めようとする藻屑にロジーナ姫も助け舟を出す。
「すまんのう、ナナシ。わらわもまさか美強殿があそこまでガチなアレだとは思っておらなんだ。剣豪恐るべしじゃな。まあこれで美強殿の気もすんだじゃろうし、今夜くらいは里でゆっくり骨休めをしていかんか?」
ロジーナ姫にまでそう言われては、ナナシも断り辛い。とりあえず今夜は魔破の里で世話になる事にする。レジオナも不満顔ではあるが反対はしない。
こうして、ナナシの長い夜が始まった。
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