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13回目 その1
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夕焼け色が窓辺に沈むころ、玄関のチャイムが三連発で鳴った。
「れー君、入るよー♡」
「れーじくん、おじゃましま~す♡」
「レージ君、参りました!」
――今日も変わらず、俺の安寧はドア越しに粉砕される。
四人分の影が部屋に収まると、空気は一気に“王宮仕様”へ切り替わる。ベッド脇のラグの上に輪になって座り、杏奈が割り箸の束を小さく振った。
「それじゃ、いくよ? 今日は“正室決め”から――せーのっ」
「「「王様れーじ君♡♡♡」」」
コールに反射して心臓が跳ねる。もちろん王様は俺固定。それでも“儀式”としての掛け声は欠かせないらしい。
四本の割り箸がぱっと広がり――先端に赤い印。
「わぁ~出ちゃったぁ~♡」
ほんわか声が跳ねた。赤を引いたのは、ふわりだった。
「本日の正室、ふわりちゃん! おめでとうございます~!」
杏奈がぱちぱち拍手。鈴音も姿勢を正してこくり。
「正室任命、おめでとうございます、ふわわん。レージ君の“第一王妃”として、責務をまっとうしてください!」
「う、うんっ、がんばるよぉ~♡」
ふわりは自分の頬をぽふ、と両手で叩くと、ふにゃっと笑った。その笑顔のまま、俺へ向き直る。
「れーじくん♡ 今日はね、“王宮スパ”をします~。王様に“極上のリラックス”をお届けするの~♡」
「王宮スパ?」
「うん。杏奈ちゃんは“受付&仕上げキス係”♡ リンちゃんは“警護兼タオル係”♡ そしてわたしが“正室セラピスト”~♡」
役割分担の妙な説得力に、俺は思わず背筋を伸ばした。
「まずは……王様、こちらへどうぞ~♡」
ふわりはラグ中央にクッションを重ね、俺の背中をそっと支えて座らせた。巨大な影がす、と背後に回る。指先が肩に触れた瞬間、電流のように力が抜ける。
「う~ん、硬いねぇ……頑張ってる肩だよぉ~」
指圧のポイントが、妙に的確だ。部活で潰した肩の根っこを知ってる感じ。
「ふわり、なんでそんなに上手いんだ……」
「れーじくん観察歴、そこそこ長いからねぇ~♡」
上から降ってくる声は緩いのに、手つきはやたらプロだ。肩から首筋、こめかみへ。じわ、じわ、と熱が広がって、思わず目がとろけそうになる。
「受付係・杏奈ですっ♡ 王様、お痛みはございませんか~?」
正面に回り込んだ杏奈が、おでこへぺたりと冷感ジェルシートを貼る……のは冗談で、代わりに冷たい指先でそっと汗を拭ってくれる。
「れー君、いい子♡ がんばった肩に“よしよし”~♡」
青いヘアシュシュがきらり。香りまで夏っぽい。
「警護の鈴音です。周囲、異常なし……と思いきや、王様の水分が不足気味です。お水、失礼します」
鈴音がストローのついたボトルを差し出す。俺が受け取ろうとすると、彼女はほんの少しだけ口をすぼめ――距離二センチで止まり、顔を真っ赤にして咳払い。
「……や、やっぱり普通にどうぞ……です」
無理はしないタイプのプロ警護。好感度が上がる。
ふわりの親指がこめかみに丸を描き、息が自然に深くなる。
「れーじくん、ちょっと目つぶって~。ふぅ……そうそう。呼吸、合わせようねぇ~」
彼女の吐息に合わせて吸って、吐く。背中越しの鼓動が、ゆっくり同じテンポになる。不思議と、胸の“ざわざわ”が静かになった。
◇◇◇
「次はね~、王様の右手に“ご褒美”~♡」
ふわりが俺の右手を両手で包む。温かい。掌に滑るクリームは、柑橘っぽい香り。
「すごいね……マメ、まだ残ってる……えらい手だよぉ~」
指の腹で、一本ずつ丁寧にほぐされる。中指の付け根、薬指の第二関節――部活の記憶に直結する場所を、まるで読んだみたいに押してくる。
1番最初の時にやったハンドマッサージだ。やっぱり上手い。
「ふふんっ。正室セラピストの真骨頂ってわけだね?」
杏奈が頬杖をつき、じっと手元を眺める。
「でもね、ふわりちゃん? れー君の手、長く独占したら、正室税が発生します♡」
「えっ、税金っ!?」
「そう。税率“ほっぺにちゅ♡”です」
宣言と同時に、杏奈が俺の頬へちょい、とキス。
「領収書、発行完了~♡」
「こ、これが……王室会計……!」
鈴音がノートに「正室税=ほっぺちゅ」と真面目にメモしている。いや書くな。
「うぅ~、じゃあわたしも納税する~♡」
ふわりは背後から、こつん、と頭を預けるだけに留めた。
「キスはねぇ、仕上げ係さんに譲るの~。わたしは“抱っこ税”でぇ~♡」
背後で、ふわりの腕がゆるりと胸の前で組まれる。包まれる感覚に、肩の力がほどけていく。
◇◇◇
「よし、ここで王様命令~!」
俺は小さく咳払いをして、三人を見渡した。
「王宮スパ、最高。……だから後半は“護衛ごっこ”にしよう。王様を三方向から守りつつ、指示に従え」
「わぁ、楽しそう!」杏奈がぱっと笑う。
「任務、了解です!」鈴音が姿勢を正す。
「は~い♡ 王様、安心して歩いてねぇ~」ふわりが背後から支える。
狭い部屋の中、俺が立ち上がって三歩移動するだけの“行幸”。
右に杏奈、左に鈴音、背面にふわり。
「右、クリア♡」「左、クリアです」「後方、包囲完了~♡」
声がリズムになって、俺は思わず笑った。くだらないのに、胸の奥がやけに満ちる。
ベッド脇まで“護衛”で運ばれ、俺は腰を下ろす。三人も囲むように腰を落とした。
「王様~、本日の警護、完璧でしたか?」
「ああ。……安心しすぎて、眠くなるくらい」
「じゃ、仕上げは“正室キス規定”に沿って――」
杏奈が手帳(いつ作った)を開き、指でなぞる。
「右ほっぺ、左ほっぺ、額、最後に……」
“最後”のところで、彼女はぽん、と閉じた。
「今日は“ここまで”♡ しっとり、ね」
言いながら、右頬にちょん、左頬にちょん、額にそっと。
「れー君、よくできました♡」
「じゃ、次はわたし~」
ふわりは背後から頭を抱き寄せるみたいに額へこつん。
「王様、いい匂い~♡ ね、ね、深呼吸~」
一緒に吸って、吐く。彼女の大きな呼吸に、俺の鼓動がまた落ち着いた。
「最後は、鈴音です」
鈴音はきゅっと膝をそろえ、両手で俺の手を包むと、小さな背伸び。
「右ほっぺ、失礼します……。左も……。おでこも……。……えへへ、しあわせです」
照れながらも、ひとつずつ律儀に“規定”を守る姿が、胸にやさしく刺さる。
◇◇◇
「王様、ハーブティー淹れてきたよ~」
ふわりがキッチンミット姿で帰還。背の高さゆえ、マグの持ち方まで絵になる。
「カモミールとミント少し。ね、落ち着くでしょ~」
一口含むと、温度も香りも、さっきまでの“王宮スパ”の延長みたいに体に解ける。
「……うまい」
「やったぁ~♡ じゃあ“正室ポイント”一個、ください~」
「はいはい、正室ポイント一個。杏奈も鈴音も一個ずつ」
俺が親指を立てると、三人は顔を見合わせ、同時ににやっ。
「ポイント、貯まったら何に交換できますか?」
鈴音が真面目に聞いてくる。
「“王様の全力ぎゅー”とか、“手つなぎ散歩(ロング)”とか?」
「いいねぇ~♡」ふわりが身を乗り出す。
「じゃ、今は“全員に大好きって言う”と交換で!」
杏奈のジャッジが早い。
「王様、お願いします♡」
三つの視線に包囲され、俺は小さく息を吸う。
「杏奈も、ふわりも、鈴音も――大好きだ」
言葉が落ちた瞬間、三人の頬が同時に綻ぶ。
「「「はぁぁぁ♡」」」
「本日の成績発表~!」
杏奈が両手を広げる。
「正室・ふわりちゃんの“王宮スパ”が神がかってました! 加点、どーん!」
「えへへ~、ありがとう~♡」
「護衛長・鈴音も、動線の確保が完璧。加点!」
「恐縮です。王様を安全にお運びできて、光栄です」
「そしてれー君。ちゃんと“好き”って言えました。満点♡」
視線が合って、思わず目を逸らす俺に、杏奈がふ、と優しく微笑む。
「……れー君、今日は“しっとりコース”で正解だったね」
うん。
おへそで理性を溶かされた12回目の余韻が、まだどこかで熱を持っている。だからこそ、13回目は“落として”くれて救われた。
「じゃ、最後の最後――“三人同時、王様に安心の印”」
杏奈が合図をすると、三人が左右と後ろから、そっと俺に寄りかかる。
右肩に杏奈の体温、左肩に鈴音の軽い重み、背中にはふわりの包み込む大きさ。
「れー君は、私達の王様だよ♡」
「れーじくん、ずっと真ん中にいてねぇ~♡」
「レージ君、任務はこれからも続きます。だから、安心してください」
胸の中の波が、静かに凪いでいく。
俺は三人の手を、順にぎゅっと握った。
「……ありがとな。ほんとに」
誰も何も言わない。ただ、頬に、額に、そっとキスが落ちて――
「ちょっとれー君っ。なに終わり掛けモードに入ってるの?」
「え?」
「ゲームはね~、まだまだ続くんだよー」
「鈴音達の本気はまだまだこれからですからねっ!」
なんて言ってくる。今日も長い放課後になりそうだ。
「れー君、入るよー♡」
「れーじくん、おじゃましま~す♡」
「レージ君、参りました!」
――今日も変わらず、俺の安寧はドア越しに粉砕される。
四人分の影が部屋に収まると、空気は一気に“王宮仕様”へ切り替わる。ベッド脇のラグの上に輪になって座り、杏奈が割り箸の束を小さく振った。
「それじゃ、いくよ? 今日は“正室決め”から――せーのっ」
「「「王様れーじ君♡♡♡」」」
コールに反射して心臓が跳ねる。もちろん王様は俺固定。それでも“儀式”としての掛け声は欠かせないらしい。
四本の割り箸がぱっと広がり――先端に赤い印。
「わぁ~出ちゃったぁ~♡」
ほんわか声が跳ねた。赤を引いたのは、ふわりだった。
「本日の正室、ふわりちゃん! おめでとうございます~!」
杏奈がぱちぱち拍手。鈴音も姿勢を正してこくり。
「正室任命、おめでとうございます、ふわわん。レージ君の“第一王妃”として、責務をまっとうしてください!」
「う、うんっ、がんばるよぉ~♡」
ふわりは自分の頬をぽふ、と両手で叩くと、ふにゃっと笑った。その笑顔のまま、俺へ向き直る。
「れーじくん♡ 今日はね、“王宮スパ”をします~。王様に“極上のリラックス”をお届けするの~♡」
「王宮スパ?」
「うん。杏奈ちゃんは“受付&仕上げキス係”♡ リンちゃんは“警護兼タオル係”♡ そしてわたしが“正室セラピスト”~♡」
役割分担の妙な説得力に、俺は思わず背筋を伸ばした。
「まずは……王様、こちらへどうぞ~♡」
ふわりはラグ中央にクッションを重ね、俺の背中をそっと支えて座らせた。巨大な影がす、と背後に回る。指先が肩に触れた瞬間、電流のように力が抜ける。
「う~ん、硬いねぇ……頑張ってる肩だよぉ~」
指圧のポイントが、妙に的確だ。部活で潰した肩の根っこを知ってる感じ。
「ふわり、なんでそんなに上手いんだ……」
「れーじくん観察歴、そこそこ長いからねぇ~♡」
上から降ってくる声は緩いのに、手つきはやたらプロだ。肩から首筋、こめかみへ。じわ、じわ、と熱が広がって、思わず目がとろけそうになる。
「受付係・杏奈ですっ♡ 王様、お痛みはございませんか~?」
正面に回り込んだ杏奈が、おでこへぺたりと冷感ジェルシートを貼る……のは冗談で、代わりに冷たい指先でそっと汗を拭ってくれる。
「れー君、いい子♡ がんばった肩に“よしよし”~♡」
青いヘアシュシュがきらり。香りまで夏っぽい。
「警護の鈴音です。周囲、異常なし……と思いきや、王様の水分が不足気味です。お水、失礼します」
鈴音がストローのついたボトルを差し出す。俺が受け取ろうとすると、彼女はほんの少しだけ口をすぼめ――距離二センチで止まり、顔を真っ赤にして咳払い。
「……や、やっぱり普通にどうぞ……です」
無理はしないタイプのプロ警護。好感度が上がる。
ふわりの親指がこめかみに丸を描き、息が自然に深くなる。
「れーじくん、ちょっと目つぶって~。ふぅ……そうそう。呼吸、合わせようねぇ~」
彼女の吐息に合わせて吸って、吐く。背中越しの鼓動が、ゆっくり同じテンポになる。不思議と、胸の“ざわざわ”が静かになった。
◇◇◇
「次はね~、王様の右手に“ご褒美”~♡」
ふわりが俺の右手を両手で包む。温かい。掌に滑るクリームは、柑橘っぽい香り。
「すごいね……マメ、まだ残ってる……えらい手だよぉ~」
指の腹で、一本ずつ丁寧にほぐされる。中指の付け根、薬指の第二関節――部活の記憶に直結する場所を、まるで読んだみたいに押してくる。
1番最初の時にやったハンドマッサージだ。やっぱり上手い。
「ふふんっ。正室セラピストの真骨頂ってわけだね?」
杏奈が頬杖をつき、じっと手元を眺める。
「でもね、ふわりちゃん? れー君の手、長く独占したら、正室税が発生します♡」
「えっ、税金っ!?」
「そう。税率“ほっぺにちゅ♡”です」
宣言と同時に、杏奈が俺の頬へちょい、とキス。
「領収書、発行完了~♡」
「こ、これが……王室会計……!」
鈴音がノートに「正室税=ほっぺちゅ」と真面目にメモしている。いや書くな。
「うぅ~、じゃあわたしも納税する~♡」
ふわりは背後から、こつん、と頭を預けるだけに留めた。
「キスはねぇ、仕上げ係さんに譲るの~。わたしは“抱っこ税”でぇ~♡」
背後で、ふわりの腕がゆるりと胸の前で組まれる。包まれる感覚に、肩の力がほどけていく。
◇◇◇
「よし、ここで王様命令~!」
俺は小さく咳払いをして、三人を見渡した。
「王宮スパ、最高。……だから後半は“護衛ごっこ”にしよう。王様を三方向から守りつつ、指示に従え」
「わぁ、楽しそう!」杏奈がぱっと笑う。
「任務、了解です!」鈴音が姿勢を正す。
「は~い♡ 王様、安心して歩いてねぇ~」ふわりが背後から支える。
狭い部屋の中、俺が立ち上がって三歩移動するだけの“行幸”。
右に杏奈、左に鈴音、背面にふわり。
「右、クリア♡」「左、クリアです」「後方、包囲完了~♡」
声がリズムになって、俺は思わず笑った。くだらないのに、胸の奥がやけに満ちる。
ベッド脇まで“護衛”で運ばれ、俺は腰を下ろす。三人も囲むように腰を落とした。
「王様~、本日の警護、完璧でしたか?」
「ああ。……安心しすぎて、眠くなるくらい」
「じゃ、仕上げは“正室キス規定”に沿って――」
杏奈が手帳(いつ作った)を開き、指でなぞる。
「右ほっぺ、左ほっぺ、額、最後に……」
“最後”のところで、彼女はぽん、と閉じた。
「今日は“ここまで”♡ しっとり、ね」
言いながら、右頬にちょん、左頬にちょん、額にそっと。
「れー君、よくできました♡」
「じゃ、次はわたし~」
ふわりは背後から頭を抱き寄せるみたいに額へこつん。
「王様、いい匂い~♡ ね、ね、深呼吸~」
一緒に吸って、吐く。彼女の大きな呼吸に、俺の鼓動がまた落ち着いた。
「最後は、鈴音です」
鈴音はきゅっと膝をそろえ、両手で俺の手を包むと、小さな背伸び。
「右ほっぺ、失礼します……。左も……。おでこも……。……えへへ、しあわせです」
照れながらも、ひとつずつ律儀に“規定”を守る姿が、胸にやさしく刺さる。
◇◇◇
「王様、ハーブティー淹れてきたよ~」
ふわりがキッチンミット姿で帰還。背の高さゆえ、マグの持ち方まで絵になる。
「カモミールとミント少し。ね、落ち着くでしょ~」
一口含むと、温度も香りも、さっきまでの“王宮スパ”の延長みたいに体に解ける。
「……うまい」
「やったぁ~♡ じゃあ“正室ポイント”一個、ください~」
「はいはい、正室ポイント一個。杏奈も鈴音も一個ずつ」
俺が親指を立てると、三人は顔を見合わせ、同時ににやっ。
「ポイント、貯まったら何に交換できますか?」
鈴音が真面目に聞いてくる。
「“王様の全力ぎゅー”とか、“手つなぎ散歩(ロング)”とか?」
「いいねぇ~♡」ふわりが身を乗り出す。
「じゃ、今は“全員に大好きって言う”と交換で!」
杏奈のジャッジが早い。
「王様、お願いします♡」
三つの視線に包囲され、俺は小さく息を吸う。
「杏奈も、ふわりも、鈴音も――大好きだ」
言葉が落ちた瞬間、三人の頬が同時に綻ぶ。
「「「はぁぁぁ♡」」」
「本日の成績発表~!」
杏奈が両手を広げる。
「正室・ふわりちゃんの“王宮スパ”が神がかってました! 加点、どーん!」
「えへへ~、ありがとう~♡」
「護衛長・鈴音も、動線の確保が完璧。加点!」
「恐縮です。王様を安全にお運びできて、光栄です」
「そしてれー君。ちゃんと“好き”って言えました。満点♡」
視線が合って、思わず目を逸らす俺に、杏奈がふ、と優しく微笑む。
「……れー君、今日は“しっとりコース”で正解だったね」
うん。
おへそで理性を溶かされた12回目の余韻が、まだどこかで熱を持っている。だからこそ、13回目は“落として”くれて救われた。
「じゃ、最後の最後――“三人同時、王様に安心の印”」
杏奈が合図をすると、三人が左右と後ろから、そっと俺に寄りかかる。
右肩に杏奈の体温、左肩に鈴音の軽い重み、背中にはふわりの包み込む大きさ。
「れー君は、私達の王様だよ♡」
「れーじくん、ずっと真ん中にいてねぇ~♡」
「レージ君、任務はこれからも続きます。だから、安心してください」
胸の中の波が、静かに凪いでいく。
俺は三人の手を、順にぎゅっと握った。
「……ありがとな。ほんとに」
誰も何も言わない。ただ、頬に、額に、そっとキスが落ちて――
「ちょっとれー君っ。なに終わり掛けモードに入ってるの?」
「え?」
「ゲームはね~、まだまだ続くんだよー」
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