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毎日たんたんと過ごしていく日々。俺はそれがひどくつまらなかった。いつもどこかで新しい刺激を求めている自分がいた。
そんな時に俺の人生に光をくれたゲーム『World Ruler Online』通称WROがリリースされるというニュースがあった。
俺はWROをリリース当日からプレイし、借金をするほど、どんどんのめり込んでいった。
WROは7つ大陸を舞台に人族、エルフ、ドワーフ、獣人、魔族、魔人族などさまざまな種族になることができ、職業も皇帝や王、商人や鍛冶屋、冒険者や盗賊などさまざまなものになることができた。
活躍し名声を高め、さまざまなものを売り買いし、お金を稼ぐなど数々の楽しみ方があり、自由度が圧倒的に高かった。
また、WROにはたくさんの企業が参入し、莫大な金が動き、数十億稼ぐプレイヤーも現れていた。
そのようなことから、WROは第二の地球、新世界などと呼ばれた。
WROのコンセプトである「7つの神器を全て集め、この世界の支配者になれ」とあるがリリースされて3年経っても神器は2つしか見つかっていなかった。
さらに、神器はただでさえ、入手するには困難な最高難易度の塔やダンジョン、ドラゴンや神獣の住処などにあると予想されていた。
また、そういった場所はレベルMAXの冒険者や剣士、魔法使いなどの戦闘職のプレイヤーが最低でも100人以上いなければ絶対にクリアできないと言われていた。
そのため、7つの神器全てを手に入れるプレイヤーは出ないのではないかと囁かれていた。
しかし、WROリリースから7年以上経ったある時、7つの神器を全て手に入れたというプレイヤーが現れた。
その情報が世界中に一気に広まり、連日ニュースなどで取り上げられ、そのプレイヤーは圧倒的な富や名声を手に入れた。
だが、それだけでは終わらなかった。
そのプレイヤー「ジェームズ・シンガー」は世界で初めて『支配者』という職業についた。
そのことから、はじめの頃は世界中のプレイヤーから羨望や憧れの眼差しで見られていた。
それは俺「天沢拓弥」も変わらなかった。
しかし、そこから歯車が狂い出した。
ジェームズ・シンガーは『支配者』の力を私利私欲のために使い出し、この「World Ruler Online」の世界を自分の都合の良いように作り変えていった。
まず、シンガーは『支配者』の権限でWROの世界に自分に都合の良い法をつくった。
その法を破った者はプレイヤーだったら3日以上ログイン不可などで、NPCだったら罪に問われて、処刑などだった。
こうした出来事でどんどん不満が溜まっていき、10億人以上のプレイヤーがいたWROはゲーム人口を半分ほどまで減らした。
また、シンガーは自分に都合が良く、利用価値があるプレイヤーやNPCを集め、『支配者』の力で強化して最強の軍隊をつくっていった。
そして、また事件が起きた。
シンガーは自分のつくった軍隊で、自分の気に入らない者や国や組織を徹底的に粛清していった。
この出来事でプレイヤー数はとうとう1億人以下となり、WROはどんどん衰退していった。
残ったプレイヤーたちはNPCたちと協力し、反乱軍をつくり、支配者たちに立ち向かっていった。
だが、支配者の軍隊のプレイヤーやNPCは、『支配者』の力で強化され、反乱軍のトッププレイヤーたちの2倍以上のステータスがあり、また、軍隊の人数もとても多かったため、7大陸の各地で起こった反乱は圧倒的な力でねじ付されていった。
そして反乱したプレイヤーやNPCはその多くが殺された。
俺もその中にいた。
このような出来事が起きたため、プレイヤー数も数えるほどしかいなくなった。
そして、世界的ゲーム『World Ruler Online 』を13年という長きに渡って提供していたNSTグループは2週間後にサービスを終了することを発表した。
「クソッ!あいつのせいでWROが終わっちまう。」
俺は壁にゲーム機を叩きつけて憤怒に燃えていた。
俺のクソな人生の唯一の光だったWROが!
「はぁ~」
もう生きてる意味がない。
家族も友達もいない俺にとって唯一の希望だったWROが無くなったら、生きる糧すらなくなったら、もう終わりだ。うん、もう終わりにしよう。
俺、『天沢拓弥』はWROのサービス終了日に自殺した。
※
※
目を覚ます。
「えっ!」
おかしい。
俺はさっき確かに死んだはずだ。なのになんで、まだ生きてるんだ?
よし、一度冷静になろう。まずは現状の確認だ。
拓弥はスマホを手に取り、日付を確認しようとした。
「えっ」
拓弥が覗き込んだスマホの画面に映るのは10年以上前の若い頃の自分の顔だった。
「どういうことだよ」
はぁー、頭が痛い。
いや、まずは確認が先だ。
拓弥はスマホの電源を入れ、日付を確認する。
[2027年 6月1日]
「なっ」
2027年6月1日だと!
そんなの忘れもしない。WROのリリース当日だ!
「つまり、俺は過去に戻ったということか?」
拓弥は少し考える。
「ふふ、誰かは知らないが感謝するよ。」
俺は過去のリリース当日に戻ってきた。つまり、支配者も世界ランカーたちもまだいないということだ。
「最高だ」
拓弥は歓喜した。
今度こそ、前世のゲーム知識とテクニックを使って世界ランカーになってやる!
そして、シンガーより先に7つの神器を全て集め、俺が支配者になり、シンガーの過ちを繰り返さないようにしっかり支配者の力を使いこなして、新世界で成り上がってやる!
拓弥は新たな自分に誓いを立てるのであった。
そんな時に俺の人生に光をくれたゲーム『World Ruler Online』通称WROがリリースされるというニュースがあった。
俺はWROをリリース当日からプレイし、借金をするほど、どんどんのめり込んでいった。
WROは7つ大陸を舞台に人族、エルフ、ドワーフ、獣人、魔族、魔人族などさまざまな種族になることができ、職業も皇帝や王、商人や鍛冶屋、冒険者や盗賊などさまざまなものになることができた。
活躍し名声を高め、さまざまなものを売り買いし、お金を稼ぐなど数々の楽しみ方があり、自由度が圧倒的に高かった。
また、WROにはたくさんの企業が参入し、莫大な金が動き、数十億稼ぐプレイヤーも現れていた。
そのようなことから、WROは第二の地球、新世界などと呼ばれた。
WROのコンセプトである「7つの神器を全て集め、この世界の支配者になれ」とあるがリリースされて3年経っても神器は2つしか見つかっていなかった。
さらに、神器はただでさえ、入手するには困難な最高難易度の塔やダンジョン、ドラゴンや神獣の住処などにあると予想されていた。
また、そういった場所はレベルMAXの冒険者や剣士、魔法使いなどの戦闘職のプレイヤーが最低でも100人以上いなければ絶対にクリアできないと言われていた。
そのため、7つの神器全てを手に入れるプレイヤーは出ないのではないかと囁かれていた。
しかし、WROリリースから7年以上経ったある時、7つの神器を全て手に入れたというプレイヤーが現れた。
その情報が世界中に一気に広まり、連日ニュースなどで取り上げられ、そのプレイヤーは圧倒的な富や名声を手に入れた。
だが、それだけでは終わらなかった。
そのプレイヤー「ジェームズ・シンガー」は世界で初めて『支配者』という職業についた。
そのことから、はじめの頃は世界中のプレイヤーから羨望や憧れの眼差しで見られていた。
それは俺「天沢拓弥」も変わらなかった。
しかし、そこから歯車が狂い出した。
ジェームズ・シンガーは『支配者』の力を私利私欲のために使い出し、この「World Ruler Online」の世界を自分の都合の良いように作り変えていった。
まず、シンガーは『支配者』の権限でWROの世界に自分に都合の良い法をつくった。
その法を破った者はプレイヤーだったら3日以上ログイン不可などで、NPCだったら罪に問われて、処刑などだった。
こうした出来事でどんどん不満が溜まっていき、10億人以上のプレイヤーがいたWROはゲーム人口を半分ほどまで減らした。
また、シンガーは自分に都合が良く、利用価値があるプレイヤーやNPCを集め、『支配者』の力で強化して最強の軍隊をつくっていった。
そして、また事件が起きた。
シンガーは自分のつくった軍隊で、自分の気に入らない者や国や組織を徹底的に粛清していった。
この出来事でプレイヤー数はとうとう1億人以下となり、WROはどんどん衰退していった。
残ったプレイヤーたちはNPCたちと協力し、反乱軍をつくり、支配者たちに立ち向かっていった。
だが、支配者の軍隊のプレイヤーやNPCは、『支配者』の力で強化され、反乱軍のトッププレイヤーたちの2倍以上のステータスがあり、また、軍隊の人数もとても多かったため、7大陸の各地で起こった反乱は圧倒的な力でねじ付されていった。
そして反乱したプレイヤーやNPCはその多くが殺された。
俺もその中にいた。
このような出来事が起きたため、プレイヤー数も数えるほどしかいなくなった。
そして、世界的ゲーム『World Ruler Online 』を13年という長きに渡って提供していたNSTグループは2週間後にサービスを終了することを発表した。
「クソッ!あいつのせいでWROが終わっちまう。」
俺は壁にゲーム機を叩きつけて憤怒に燃えていた。
俺のクソな人生の唯一の光だったWROが!
「はぁ~」
もう生きてる意味がない。
家族も友達もいない俺にとって唯一の希望だったWROが無くなったら、生きる糧すらなくなったら、もう終わりだ。うん、もう終わりにしよう。
俺、『天沢拓弥』はWROのサービス終了日に自殺した。
※
※
目を覚ます。
「えっ!」
おかしい。
俺はさっき確かに死んだはずだ。なのになんで、まだ生きてるんだ?
よし、一度冷静になろう。まずは現状の確認だ。
拓弥はスマホを手に取り、日付を確認しようとした。
「えっ」
拓弥が覗き込んだスマホの画面に映るのは10年以上前の若い頃の自分の顔だった。
「どういうことだよ」
はぁー、頭が痛い。
いや、まずは確認が先だ。
拓弥はスマホの電源を入れ、日付を確認する。
[2027年 6月1日]
「なっ」
2027年6月1日だと!
そんなの忘れもしない。WROのリリース当日だ!
「つまり、俺は過去に戻ったということか?」
拓弥は少し考える。
「ふふ、誰かは知らないが感謝するよ。」
俺は過去のリリース当日に戻ってきた。つまり、支配者も世界ランカーたちもまだいないということだ。
「最高だ」
拓弥は歓喜した。
今度こそ、前世のゲーム知識とテクニックを使って世界ランカーになってやる!
そして、シンガーより先に7つの神器を全て集め、俺が支配者になり、シンガーの過ちを繰り返さないようにしっかり支配者の力を使いこなして、新世界で成り上がってやる!
拓弥は新たな自分に誓いを立てるのであった。
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