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第123話 ゴーレムの使い道
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コウ達が持ち帰ったゴーレムは、なじみの深いドワーフ達にはすぐに受け入れられた。
大鼠族は興味津々という感じで近くのドワーフに説明を聞いて納得していたし、最近増えてきた獣人族なども驚きながらも村の働き手として単純作業をしてくれることから歓迎する形である。
ちなみに一体はすでにコウが起動させたのでそのまま、コウの家に。
ゴーレム専門家であるレムーゴのところに二体。
その他は髭なしドワーフグループであるポサダが経営する宿屋『鉱山の精霊亭』の裏方作業員として一体。
その他は、ヨーゼフ村長が十体を起動させて村の防壁作りや棚田作り、森での伐採作業、道の整備、灌漑施設作業など人手が足りないところへ随時に回すことで話がついた。
残り六体はコウの所有物として扱われる。
そこでコウは一体を早速、鍛冶屋のイッテツに譲渡し、作業助手にしてもらう。
「ゴーレムと聞いて、あまり期待していなかったんだが……。こんな器用に動けるとはな!」
イッテツは最初、ゴーレムに素材の運搬や雑用をさせていたのだが、あまりに滑らかな動きをするので、犬人族の弟子、シバの真似を試しにやらせてみると、微塵の狂いもなく真似して見せたのだ。
これにはイッテツも驚いて、今度は自分の真似をさせると確かに同じように動く。
ただし、加減まで同じように真似るので、金属の変化は一切無視だったから、その日、その日の環境の変化で打ち方を変えるのは難しそうではあったが。
しかし、それでもイッテツの作業内容を真似できるということは、一人新たな職人が増えたようなものである。
さすがに超魔鉱鉄製のものを製作させるのは難しいが、鍛錬もちゃんと魔力込めができるので魔鉱鉄製のものまでは安定してできるから、鍛錬要員としてかなり使えそうであった。
「汎用労働型ということで、大抵の作業に対応するだろうとは思っていましたが、イッテツさんの役に立てて良かったです」
コウも予想通りの貢献をしてくれそうで安心した。
「こんなものをよく発見できたな! 小さい村だったらこれが一体いるだけで、かなり助かる代物だと思うぞ?」
イッテツは感心してシバと一緒に鍛錬作業をしているゴーレムを眺めながら応じる。
「ええ、見た目は普通のゴーレムですが、性能の方はかなり優れているみたいです。その耐久力や力も従来のものとは比べ物にならないらしいですから」
コウはすでにゴーレム専門家レムーゴがいくつか行った実験の報告を聞いていたので、誇らしげに応じた。
「それで残り五体はどうするんだ?」
「それについてはこれから二体ほど届けに行く予定です」
コウは笑顔で答えると、鍛冶屋をあとにするのであった。
コウはそこから診療所のドクの下を訪れた。
そう、コウはお世話になったドクのところがいつも忙しくしていたことから、助手としてゴーレムを預けようと考えていたのだ。
「……ほう。助手とな?」
ドクは同じドワーフとしてゴーレムに理解はあるが、繊細な動きが多い医療行為、特にコウから教えてもらった傷の縫合や治癒魔法との組み合わせという複雑な作業はゴーレムには難しいだろうという先入観がある。
だから、あまりピンとこないのであったが、しかし、看護師役として使えるなら助かるのも確かであった。
「しばらくはドクさんの医療行為を観察してもらえば、その通りの作業ができるようになるので、ドクさんは指示するだけでその通りに作業してくれると思いますよ」
コウはそれから、このゴーレムが繊細な作業も可能だということを説明する。
「それが本当ならかなり助かるが……。──わかった、モグラの手も借りたいくらいだから、コウの厚意に甘えさせてもらおう」
ドクがそう応じると、コウはすぐにドワーフよりも背が低いゴーレム二体を魔法収納鞄から取り出してドクに起動してもらうのであった。
それからコウは、残り三体のうちさらに二体をエルフのアルミナス、獣人族で猫人のキナコカップルに預けることにした。
というのも、この二人が立ち上げた無名の裁縫ブランド「アルミナコ」が現在大忙しになっていたからである。
二人のデザインした服が、獣人族やドワーフ族、大鼠族の間で好評になっているのだ。
とても丈夫で、デザインもシンプルながら洗練されているという評価であった。
そして、種類も結構豊富なので、選べるというのが強みになっている。
さらには、価格が安いということが最大の推しとなっていた。
これは、あらかじめ沢山のデザインを考えて大量生産し、その枠だけで販売する形をとっており、基本、デザインの依頼は引き受けていない。
これにより、生地もまとめて安く購入できるから、価格が抑えられるというこである。
ただし、大量生産の為に、『アルミナコ』の従業員総出で日夜働いているので、コウはこの忙しい新星ブランドの為にゴーレムを任せた。
ゴーレムは同じ作業を繰り返すことにとても向いているから、裁縫作業、それも同じものの生産にはうってつけである。
ゴーレム二体は布の裁断から裁縫作業まで一度教えると止めない限り延々とやり続けてくれるから、納期が迫っている時など日夜問わず作業をしてくれるのでアルミナス、キナコカップルにはありがたいのであった。
コウは、残りの一体は元の一体と合わせて自分の下で色々覚えさせることにした。
ダークエルフのララノアは料理を教えると喜んでいたが、コウには別の目的がある。
それは、コウにしか思いつかないものの製作であった。
大量には作らないけど、同じものが数個は欲しい。
そんな時にゴーレムに覚えさせておけば、材料を与えて任せるだけでいいのである。
こんな便利なことはないだろう。
そこで、コウは足踏みミシンを作ることにした。
これはもちろん、裁縫ブランド『アルミナコ』の為である。
これが一個出来れば、あとはゴーレムに任せて必要な生産がさらに早く可能になるだろう。
裁断はゴーレム、裁縫はミシンという具合に短時間で生産が可能になる。
これなら納期も守れて、新たなデザインを考える時間も増えるはず。
今、この村の稼ぎ頭は、鉱山と『コウテツ』、『アルミナコ』ブランドになりつつあるから、その強みは確立しておきたい。
もちろん、その後には鉱山の村の胡椒もどき『鉱椒《こうしょう》』が続くことになるだろうが、今は、育てている最中だから、結果はまたあとである。
それまでに、この『エルダーロック』の村の強みをこれからいくつも育てていくつもりでいるコウであった。
大鼠族は興味津々という感じで近くのドワーフに説明を聞いて納得していたし、最近増えてきた獣人族なども驚きながらも村の働き手として単純作業をしてくれることから歓迎する形である。
ちなみに一体はすでにコウが起動させたのでそのまま、コウの家に。
ゴーレム専門家であるレムーゴのところに二体。
その他は髭なしドワーフグループであるポサダが経営する宿屋『鉱山の精霊亭』の裏方作業員として一体。
その他は、ヨーゼフ村長が十体を起動させて村の防壁作りや棚田作り、森での伐採作業、道の整備、灌漑施設作業など人手が足りないところへ随時に回すことで話がついた。
残り六体はコウの所有物として扱われる。
そこでコウは一体を早速、鍛冶屋のイッテツに譲渡し、作業助手にしてもらう。
「ゴーレムと聞いて、あまり期待していなかったんだが……。こんな器用に動けるとはな!」
イッテツは最初、ゴーレムに素材の運搬や雑用をさせていたのだが、あまりに滑らかな動きをするので、犬人族の弟子、シバの真似を試しにやらせてみると、微塵の狂いもなく真似して見せたのだ。
これにはイッテツも驚いて、今度は自分の真似をさせると確かに同じように動く。
ただし、加減まで同じように真似るので、金属の変化は一切無視だったから、その日、その日の環境の変化で打ち方を変えるのは難しそうではあったが。
しかし、それでもイッテツの作業内容を真似できるということは、一人新たな職人が増えたようなものである。
さすがに超魔鉱鉄製のものを製作させるのは難しいが、鍛錬もちゃんと魔力込めができるので魔鉱鉄製のものまでは安定してできるから、鍛錬要員としてかなり使えそうであった。
「汎用労働型ということで、大抵の作業に対応するだろうとは思っていましたが、イッテツさんの役に立てて良かったです」
コウも予想通りの貢献をしてくれそうで安心した。
「こんなものをよく発見できたな! 小さい村だったらこれが一体いるだけで、かなり助かる代物だと思うぞ?」
イッテツは感心してシバと一緒に鍛錬作業をしているゴーレムを眺めながら応じる。
「ええ、見た目は普通のゴーレムですが、性能の方はかなり優れているみたいです。その耐久力や力も従来のものとは比べ物にならないらしいですから」
コウはすでにゴーレム専門家レムーゴがいくつか行った実験の報告を聞いていたので、誇らしげに応じた。
「それで残り五体はどうするんだ?」
「それについてはこれから二体ほど届けに行く予定です」
コウは笑顔で答えると、鍛冶屋をあとにするのであった。
コウはそこから診療所のドクの下を訪れた。
そう、コウはお世話になったドクのところがいつも忙しくしていたことから、助手としてゴーレムを預けようと考えていたのだ。
「……ほう。助手とな?」
ドクは同じドワーフとしてゴーレムに理解はあるが、繊細な動きが多い医療行為、特にコウから教えてもらった傷の縫合や治癒魔法との組み合わせという複雑な作業はゴーレムには難しいだろうという先入観がある。
だから、あまりピンとこないのであったが、しかし、看護師役として使えるなら助かるのも確かであった。
「しばらくはドクさんの医療行為を観察してもらえば、その通りの作業ができるようになるので、ドクさんは指示するだけでその通りに作業してくれると思いますよ」
コウはそれから、このゴーレムが繊細な作業も可能だということを説明する。
「それが本当ならかなり助かるが……。──わかった、モグラの手も借りたいくらいだから、コウの厚意に甘えさせてもらおう」
ドクがそう応じると、コウはすぐにドワーフよりも背が低いゴーレム二体を魔法収納鞄から取り出してドクに起動してもらうのであった。
それからコウは、残り三体のうちさらに二体をエルフのアルミナス、獣人族で猫人のキナコカップルに預けることにした。
というのも、この二人が立ち上げた無名の裁縫ブランド「アルミナコ」が現在大忙しになっていたからである。
二人のデザインした服が、獣人族やドワーフ族、大鼠族の間で好評になっているのだ。
とても丈夫で、デザインもシンプルながら洗練されているという評価であった。
そして、種類も結構豊富なので、選べるというのが強みになっている。
さらには、価格が安いということが最大の推しとなっていた。
これは、あらかじめ沢山のデザインを考えて大量生産し、その枠だけで販売する形をとっており、基本、デザインの依頼は引き受けていない。
これにより、生地もまとめて安く購入できるから、価格が抑えられるというこである。
ただし、大量生産の為に、『アルミナコ』の従業員総出で日夜働いているので、コウはこの忙しい新星ブランドの為にゴーレムを任せた。
ゴーレムは同じ作業を繰り返すことにとても向いているから、裁縫作業、それも同じものの生産にはうってつけである。
ゴーレム二体は布の裁断から裁縫作業まで一度教えると止めない限り延々とやり続けてくれるから、納期が迫っている時など日夜問わず作業をしてくれるのでアルミナス、キナコカップルにはありがたいのであった。
コウは、残りの一体は元の一体と合わせて自分の下で色々覚えさせることにした。
ダークエルフのララノアは料理を教えると喜んでいたが、コウには別の目的がある。
それは、コウにしか思いつかないものの製作であった。
大量には作らないけど、同じものが数個は欲しい。
そんな時にゴーレムに覚えさせておけば、材料を与えて任せるだけでいいのである。
こんな便利なことはないだろう。
そこで、コウは足踏みミシンを作ることにした。
これはもちろん、裁縫ブランド『アルミナコ』の為である。
これが一個出来れば、あとはゴーレムに任せて必要な生産がさらに早く可能になるだろう。
裁断はゴーレム、裁縫はミシンという具合に短時間で生産が可能になる。
これなら納期も守れて、新たなデザインを考える時間も増えるはず。
今、この村の稼ぎ頭は、鉱山と『コウテツ』、『アルミナコ』ブランドになりつつあるから、その強みは確立しておきたい。
もちろん、その後には鉱山の村の胡椒もどき『鉱椒《こうしょう》』が続くことになるだろうが、今は、育てている最中だから、結果はまたあとである。
それまでに、この『エルダーロック』の村の強みをこれからいくつも育てていくつもりでいるコウであった。
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