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約束と運命の鎖
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何が起こっている?
ちっとも頭が回らない。
東さんはいたって冷静に、窓から外を覗いた――ように見えたが。
「――佳代!? おい! あいつ……」
放っておいたら飛び降りそうな勢いで窓にしがみつき、叫んだ。
その声のショックでようやく、今の状況を考えることができた。
施設の……おそらく一階部分が、焼けている。
「か、佳代さんがどうしたんですか!」
彼は舌打ちをして、僕を睨む。
「……逃げやがった……!!」
「――は!?」
どういうことだ?
佳代さんが逃げたって……彼女は子ども達だけ残してひとりだけ逃げるはず――
「そうだ東さん! 子ども達を早く避難させないと……!」
僕の言葉から一拍置いて、彼は答える。
「そうだ! あいつらなんとかしないと……」
◆◇◆
「とりあえず、消防は呼びました。一階から逃げるのは無理そうだし……三階に行った方がいいですか?」
東さんは、爆音におびえて震える子、泣き喚く子を抱きかかえていた。
爆音に見合わず、火災の規模は小さかったようで、二階は無事だった。
とはいえ、うかうかしていられない。
「そうだな、とりあえず全員いるか――」
東さんと僕は、ほぼ同時に気付く。
「――杏奈ちゃん!!」
僕はそれとほぼ同時に、部屋から飛び出して階段を下りていた。
背後からは、僕を呼ぶ東さんの声が聞こえた。
あの部屋に、杏奈ちゃんはいなかった。
子供たちから聞いていた、杏奈ちゃんは夜遅くまで1階で勉強していると……。
「杏奈ちゃん! いるなら返事して、杏奈ちゃん!」
階段を下りたところから、既に2階にはない煙たさがあった。
「1階にいて欲しくは無いんだけど……」
とりあえず、1階を探すしかない。
早くしなければ、僕が死んでしまう。
小規模な爆発は、キッチンとその周辺を焼いているだけのようだ。
浴場に向かい、たくさん水を浴びる。
昔、どこかでこんな場面を見た。
そして、近くにあったバケツにいそいで水を汲んだ。
なんの役に立つのか、わからないけれど。
「杏奈ちゃん! 杏奈ちゃん! どこにいるの!?」
ありったけの声で叫ぶ。
それにしても、何か違和感があった。
あれだけの爆音で、燃えているのが一階だけ。
しかも、キッチン部分のみを器用に……?
「っ……苦しく、なってきた」
燃えているのは小範囲でも、煙は一回全てに回っている。
突っ立ってあれこれ考えている場合じゃない。
杏奈ちゃんが危ない……!
火の回らないうちに、とキッチンの近くから探すことにした。
消防の人たちが来てくれるまであとどれくらいだろうか。
「杏奈ちゃん! 返事して、杏奈ちゃん!」
暗い中にも随分慣れてきた。
ヒトの動きくらいならわかるだろう。
熱い、咳が止まらない。
ちっとも頭が回らない。
東さんはいたって冷静に、窓から外を覗いた――ように見えたが。
「――佳代!? おい! あいつ……」
放っておいたら飛び降りそうな勢いで窓にしがみつき、叫んだ。
その声のショックでようやく、今の状況を考えることができた。
施設の……おそらく一階部分が、焼けている。
「か、佳代さんがどうしたんですか!」
彼は舌打ちをして、僕を睨む。
「……逃げやがった……!!」
「――は!?」
どういうことだ?
佳代さんが逃げたって……彼女は子ども達だけ残してひとりだけ逃げるはず――
「そうだ東さん! 子ども達を早く避難させないと……!」
僕の言葉から一拍置いて、彼は答える。
「そうだ! あいつらなんとかしないと……」
◆◇◆
「とりあえず、消防は呼びました。一階から逃げるのは無理そうだし……三階に行った方がいいですか?」
東さんは、爆音におびえて震える子、泣き喚く子を抱きかかえていた。
爆音に見合わず、火災の規模は小さかったようで、二階は無事だった。
とはいえ、うかうかしていられない。
「そうだな、とりあえず全員いるか――」
東さんと僕は、ほぼ同時に気付く。
「――杏奈ちゃん!!」
僕はそれとほぼ同時に、部屋から飛び出して階段を下りていた。
背後からは、僕を呼ぶ東さんの声が聞こえた。
あの部屋に、杏奈ちゃんはいなかった。
子供たちから聞いていた、杏奈ちゃんは夜遅くまで1階で勉強していると……。
「杏奈ちゃん! いるなら返事して、杏奈ちゃん!」
階段を下りたところから、既に2階にはない煙たさがあった。
「1階にいて欲しくは無いんだけど……」
とりあえず、1階を探すしかない。
早くしなければ、僕が死んでしまう。
小規模な爆発は、キッチンとその周辺を焼いているだけのようだ。
浴場に向かい、たくさん水を浴びる。
昔、どこかでこんな場面を見た。
そして、近くにあったバケツにいそいで水を汲んだ。
なんの役に立つのか、わからないけれど。
「杏奈ちゃん! 杏奈ちゃん! どこにいるの!?」
ありったけの声で叫ぶ。
それにしても、何か違和感があった。
あれだけの爆音で、燃えているのが一階だけ。
しかも、キッチン部分のみを器用に……?
「っ……苦しく、なってきた」
燃えているのは小範囲でも、煙は一回全てに回っている。
突っ立ってあれこれ考えている場合じゃない。
杏奈ちゃんが危ない……!
火の回らないうちに、とキッチンの近くから探すことにした。
消防の人たちが来てくれるまであとどれくらいだろうか。
「杏奈ちゃん! 返事して、杏奈ちゃん!」
暗い中にも随分慣れてきた。
ヒトの動きくらいならわかるだろう。
熱い、咳が止まらない。
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