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約束とはじまりの記憶
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◆◇◆
冷たい。
雨、塗れた地面。
体中が痛い。
力が入らない。
声が出ない。
雨が地面に叩きつけられる。
鬱陶しいくらいに単調で、やかましい音。
――なんだ?
――なんだって、何が?
何がって?
……わからない、すべてが。
雨音の中に、わずかに違う音が混じる。
なんだっていい。
どうせ、まともに見えやしない。
目をあけていたところで、水をまとった土しか見えない。
泥だらけだ。
汚れた、もうどこまでも。
ああ、あれは人の声だ。
でも、なんだっていい。
どうせ、これで終わりだ――
俺はやっと、解放される。
◆◇◆
声が聞こえた。
僕を囲んで、2人くらい。
熱が下がらないとか、目を覚まさないとか。
そんなことを、苛立ったように話していた。
次に、瞼の向こうが明るいのに気づいた。
昼だ。
今日は晴れてる。
乾いた瞼を無理やりこじ開けようとして、失敗する。
喉が異様に乾燥していて、息をするのが少し辛い。
「――っ」
無理に息をしようとして、咳き込んだ。
涙が出て、少し目を開けるのが楽になる。
ぼんやりとした、白い世界が広がった。
「大助くん、気がつきましたよ」
落ち着いた女の人の声が聞こえる。
そちらの方向を見やると、はっきりとは見えないが……黒みがかった茶髪の、後ろで髪を束ねた女性がいた。
「綺羅君、俺がわかる? ごめん、俺がもっと早く気付いてれば……」
反対方向から、少年の声が聞こえた。
安堵の中に、すこしの心配が混じったような声。
短い、明るい茶色の髪、赤い瞳。
ああ、やっとはっきり見えるようになってきた。
「きみ、は……」
声がかすれて、言葉がつながらない。
君は、だれ?
「大助くん、水か何か、飲ませてあげてください」
「あ、はい」
"大助"と呼ばれた少年は、少し遠くの棚に向かって歩いていく。
「あなた、自分の名前、言える?」
女性は僕に訊く。
名前とは、先ほど少年が言っていた……
「き、ら……?」
「フルネームは?」
そこまで訊かれて、初めて気づいた。
わからない、自分の名前が。
僕は、首を横に振った。
「そう……」
彼女は、暗い顔をした。
「水、持ってきました」
少年は、少量をコップに注いで、僕の口に当てる。
少し苦しかったが、それでも喉は十分楽になった。
「乱暴な飲ませ方ですね」
「文句あるならあなたがやってください」
彼らは、僕を置いて喧嘩を始める。
「あの、僕……」
「僕!?」
少年が、素っ頓狂な声をあげた。
"僕"って、おかしかっただろうか。
何か言いたげな少年を宥めて、女性が僕にまた訊ねる。
「他には、なにか覚えていることは?」
もう一度、彼を見る。
彼は、困惑しているようだ。
「恵さん、もしかして……」
僕は、首を横に振る。
そこでやっと、彼女の質問の意図がわかった。
「彼、何も覚えてないみたいです」
そう、僕は何も覚えていない。
自分のこと、他人のこと、すべて。
「記憶喪失……」
彼は眉をしかめる。
女性は落ち着いて話を始める。
「彼は河闇大助くん、16歳。それで、ここは彼の家。あなたが外で倒れてるところを見つけて助けたのが彼よ」
「大助君……ありがとう」
彼は笑う。
少し、寂しそうに。
「"くん"はいらないよ」
「……よろしくね、大助」
「ああ、よろしく」
彼の返答には、力がなかった。
「そうだ、あなたは」
僕は女性を振り返る。
彼女は微笑み、落ち着いた声で言う。
「私は、ええと……朝倉、恵。あなたの……そう、お世話係」
「は?」
何故か大助が聞き返す。
その彼を、恵さんは片目を瞑って制した。
「本職は、河闇家のお手伝いだけどね」
「お手伝いさん……」
ということは、河闇家はお金持ちなのだろう。
よく考えれば、この部屋も。
だだっ広くて生活感もあまりない。
使われていない空き部屋か、ゲストルームのうちの1つとでもいったところか。
「歳は聞くなよ」
大助が耳打ちをする。
聞こえていたのか、恵さんは人工的な笑顔を作る。
「……必要な情報はおいおい話すから、聞きたいことがあったらなんでも私に聞いてね。16より前からここにいるから、大体はわかるの」
「はい」
――そうか、だから恵さんはこんなにも大助と親しげに話せるのか。
僕の小さな疑問がとけた瞬間だった。
「お腹すいてないかしら? 3日も眠ってたのよ、あなた」
3日も。
もう少し早く目覚めていれば、記憶はあったのだろうか?
「体が痛くて、食べれそうにないです」
「あらまあ……じゃあ、食べさせてあげるから。ちょっとお粥たべてみなさいよ」
彼女はそう言って、僕の答えも聞かずに部屋をでていってしまった。
僕より年上なのは間違いないだろう。
大人の女性、といった感じだ。
「行っちまった……」
大助が呟く。
「あの、大助。ちょっと質問」
「俺に?」
「君はどうして僕の名前を知ってるの? やっぱり、君は僕の知り合いなの?」
彼は、ばつの悪そうな顔をする。
「身分証明書、見た」
「その証明書はどこに?」
「落とした」
バレバレの嘘だった。
「名字はなんて書いてあった?」
僕はあえて、嘘に乗ってやる。
「瀬戸、だったかな。……でもね、綺羅君。綺羅君がこのままこの名前を使い続けるのは少々危険なんじゃないかって思う」
彼は、声をひそめた。
「……どうして?」
「あんまりこんなことは言いたくないけれど、あんた、誰かに殺されかけたんじゃないかって思う。だから、もしあんたが生きてるって知れたら」
「今度こそ、殺されるかもしれない?」
「そういうこと。ここにいればまず安心だとは思うけど、一生いるわけにもいかないだろう?」
僕は、ただうなずく。
目覚める前の情報がいくらあっても、僕にはそれは客観的な事実としか映らなかった。
完全に新しい人生を始めるのも、悪くはないのかもしれない。
「名前、かあ」
「ゆっくりでいいから、考えときな。元気になるまでに」
「それまで、ここにいてもいいの?」
彼は、口元に手をやり笑う。
「当たり前だろ、好きなだけいればいい」
そう言って、大助もまた部屋を出ていった。
部屋は静まり返る。
「お礼、言えなかった」
いつでも、言えるだろうか?
僕は体を起こそうとした。
しかし、力を入れるとそこらじゅうが痛む。
いつになったら、動けるのか。
それにしても、名前。
自分で考えるのか。
彼に使うなと言われたのだから、使わない方がいいのだろう……。
良い人だったら、きっと僕は生きていける。
悪い人だったら、あっけない一生になるかもしれない。
どうせ僕は何も知らないんだし、彼らの言うことを聞けばいい。
最悪死んだって、今なら別にどうって事ない。
時間はたくさんあるし、とりあえず確認しておきたいことを、できるだけしておこう。
まずは自分のことだ。
手足は痛むが、指の先まで動く。
声は出たし、耳は聞こえる。
目は……遠くは少しぼやける。
奥の壁にカレンダーがあるのはわかるが、数字は読めなかった。
そのさらに上にかけられた時計も同じく。
ぼんやりと見える針の位置から、今が3時くらいだというのはわかった。
それくらいだ。
少し、近視らしい。
それから、今わかることは……
そう、髪が鬱陶しい。
自分は男だ。
それにしては、異様に長かった。
前髪は顎まで届くし、後ろの髪は多分、腰まで届いているだろう。
そして驚いたことに、青色をしていた。
常識では、考えられなかった。
魔天使は黒髪と決まっている。
裏天使は個人差はあるが、茶色から明るい金髪くらいまでが一般的だ。
実際に大助や恵さんも、裏天使として一般的な茶色の髪をしていた。
大助は明るい茶色、恵さんは黒に近い茶色だった。
それで僕は、青色だって?
染めているのか、それとも地毛か。
考えなくても、なんとなくわかった。
これは地毛だ。
僕は裏天使で、それで、
この髪の色を隠すためには、天術を使えばいいんだ。
「なんだ……ちゃんと自分のことも覚えてるじゃないか」
今はただ、記憶が混乱しているだけなのかもしれない。
だから、時間を与えられたのかもしれない。
もう一度眠って目が覚めたら、きっともっと思い出しているだろう。
安心したのか疲れたのか、一度あくびをした後、暖かい日差しの中、僕はうっかり眠ってしまったようだった。
冷たい。
雨、塗れた地面。
体中が痛い。
力が入らない。
声が出ない。
雨が地面に叩きつけられる。
鬱陶しいくらいに単調で、やかましい音。
――なんだ?
――なんだって、何が?
何がって?
……わからない、すべてが。
雨音の中に、わずかに違う音が混じる。
なんだっていい。
どうせ、まともに見えやしない。
目をあけていたところで、水をまとった土しか見えない。
泥だらけだ。
汚れた、もうどこまでも。
ああ、あれは人の声だ。
でも、なんだっていい。
どうせ、これで終わりだ――
俺はやっと、解放される。
◆◇◆
声が聞こえた。
僕を囲んで、2人くらい。
熱が下がらないとか、目を覚まさないとか。
そんなことを、苛立ったように話していた。
次に、瞼の向こうが明るいのに気づいた。
昼だ。
今日は晴れてる。
乾いた瞼を無理やりこじ開けようとして、失敗する。
喉が異様に乾燥していて、息をするのが少し辛い。
「――っ」
無理に息をしようとして、咳き込んだ。
涙が出て、少し目を開けるのが楽になる。
ぼんやりとした、白い世界が広がった。
「大助くん、気がつきましたよ」
落ち着いた女の人の声が聞こえる。
そちらの方向を見やると、はっきりとは見えないが……黒みがかった茶髪の、後ろで髪を束ねた女性がいた。
「綺羅君、俺がわかる? ごめん、俺がもっと早く気付いてれば……」
反対方向から、少年の声が聞こえた。
安堵の中に、すこしの心配が混じったような声。
短い、明るい茶色の髪、赤い瞳。
ああ、やっとはっきり見えるようになってきた。
「きみ、は……」
声がかすれて、言葉がつながらない。
君は、だれ?
「大助くん、水か何か、飲ませてあげてください」
「あ、はい」
"大助"と呼ばれた少年は、少し遠くの棚に向かって歩いていく。
「あなた、自分の名前、言える?」
女性は僕に訊く。
名前とは、先ほど少年が言っていた……
「き、ら……?」
「フルネームは?」
そこまで訊かれて、初めて気づいた。
わからない、自分の名前が。
僕は、首を横に振った。
「そう……」
彼女は、暗い顔をした。
「水、持ってきました」
少年は、少量をコップに注いで、僕の口に当てる。
少し苦しかったが、それでも喉は十分楽になった。
「乱暴な飲ませ方ですね」
「文句あるならあなたがやってください」
彼らは、僕を置いて喧嘩を始める。
「あの、僕……」
「僕!?」
少年が、素っ頓狂な声をあげた。
"僕"って、おかしかっただろうか。
何か言いたげな少年を宥めて、女性が僕にまた訊ねる。
「他には、なにか覚えていることは?」
もう一度、彼を見る。
彼は、困惑しているようだ。
「恵さん、もしかして……」
僕は、首を横に振る。
そこでやっと、彼女の質問の意図がわかった。
「彼、何も覚えてないみたいです」
そう、僕は何も覚えていない。
自分のこと、他人のこと、すべて。
「記憶喪失……」
彼は眉をしかめる。
女性は落ち着いて話を始める。
「彼は河闇大助くん、16歳。それで、ここは彼の家。あなたが外で倒れてるところを見つけて助けたのが彼よ」
「大助君……ありがとう」
彼は笑う。
少し、寂しそうに。
「"くん"はいらないよ」
「……よろしくね、大助」
「ああ、よろしく」
彼の返答には、力がなかった。
「そうだ、あなたは」
僕は女性を振り返る。
彼女は微笑み、落ち着いた声で言う。
「私は、ええと……朝倉、恵。あなたの……そう、お世話係」
「は?」
何故か大助が聞き返す。
その彼を、恵さんは片目を瞑って制した。
「本職は、河闇家のお手伝いだけどね」
「お手伝いさん……」
ということは、河闇家はお金持ちなのだろう。
よく考えれば、この部屋も。
だだっ広くて生活感もあまりない。
使われていない空き部屋か、ゲストルームのうちの1つとでもいったところか。
「歳は聞くなよ」
大助が耳打ちをする。
聞こえていたのか、恵さんは人工的な笑顔を作る。
「……必要な情報はおいおい話すから、聞きたいことがあったらなんでも私に聞いてね。16より前からここにいるから、大体はわかるの」
「はい」
――そうか、だから恵さんはこんなにも大助と親しげに話せるのか。
僕の小さな疑問がとけた瞬間だった。
「お腹すいてないかしら? 3日も眠ってたのよ、あなた」
3日も。
もう少し早く目覚めていれば、記憶はあったのだろうか?
「体が痛くて、食べれそうにないです」
「あらまあ……じゃあ、食べさせてあげるから。ちょっとお粥たべてみなさいよ」
彼女はそう言って、僕の答えも聞かずに部屋をでていってしまった。
僕より年上なのは間違いないだろう。
大人の女性、といった感じだ。
「行っちまった……」
大助が呟く。
「あの、大助。ちょっと質問」
「俺に?」
「君はどうして僕の名前を知ってるの? やっぱり、君は僕の知り合いなの?」
彼は、ばつの悪そうな顔をする。
「身分証明書、見た」
「その証明書はどこに?」
「落とした」
バレバレの嘘だった。
「名字はなんて書いてあった?」
僕はあえて、嘘に乗ってやる。
「瀬戸、だったかな。……でもね、綺羅君。綺羅君がこのままこの名前を使い続けるのは少々危険なんじゃないかって思う」
彼は、声をひそめた。
「……どうして?」
「あんまりこんなことは言いたくないけれど、あんた、誰かに殺されかけたんじゃないかって思う。だから、もしあんたが生きてるって知れたら」
「今度こそ、殺されるかもしれない?」
「そういうこと。ここにいればまず安心だとは思うけど、一生いるわけにもいかないだろう?」
僕は、ただうなずく。
目覚める前の情報がいくらあっても、僕にはそれは客観的な事実としか映らなかった。
完全に新しい人生を始めるのも、悪くはないのかもしれない。
「名前、かあ」
「ゆっくりでいいから、考えときな。元気になるまでに」
「それまで、ここにいてもいいの?」
彼は、口元に手をやり笑う。
「当たり前だろ、好きなだけいればいい」
そう言って、大助もまた部屋を出ていった。
部屋は静まり返る。
「お礼、言えなかった」
いつでも、言えるだろうか?
僕は体を起こそうとした。
しかし、力を入れるとそこらじゅうが痛む。
いつになったら、動けるのか。
それにしても、名前。
自分で考えるのか。
彼に使うなと言われたのだから、使わない方がいいのだろう……。
良い人だったら、きっと僕は生きていける。
悪い人だったら、あっけない一生になるかもしれない。
どうせ僕は何も知らないんだし、彼らの言うことを聞けばいい。
最悪死んだって、今なら別にどうって事ない。
時間はたくさんあるし、とりあえず確認しておきたいことを、できるだけしておこう。
まずは自分のことだ。
手足は痛むが、指の先まで動く。
声は出たし、耳は聞こえる。
目は……遠くは少しぼやける。
奥の壁にカレンダーがあるのはわかるが、数字は読めなかった。
そのさらに上にかけられた時計も同じく。
ぼんやりと見える針の位置から、今が3時くらいだというのはわかった。
それくらいだ。
少し、近視らしい。
それから、今わかることは……
そう、髪が鬱陶しい。
自分は男だ。
それにしては、異様に長かった。
前髪は顎まで届くし、後ろの髪は多分、腰まで届いているだろう。
そして驚いたことに、青色をしていた。
常識では、考えられなかった。
魔天使は黒髪と決まっている。
裏天使は個人差はあるが、茶色から明るい金髪くらいまでが一般的だ。
実際に大助や恵さんも、裏天使として一般的な茶色の髪をしていた。
大助は明るい茶色、恵さんは黒に近い茶色だった。
それで僕は、青色だって?
染めているのか、それとも地毛か。
考えなくても、なんとなくわかった。
これは地毛だ。
僕は裏天使で、それで、
この髪の色を隠すためには、天術を使えばいいんだ。
「なんだ……ちゃんと自分のことも覚えてるじゃないか」
今はただ、記憶が混乱しているだけなのかもしれない。
だから、時間を与えられたのかもしれない。
もう一度眠って目が覚めたら、きっともっと思い出しているだろう。
安心したのか疲れたのか、一度あくびをした後、暖かい日差しの中、僕はうっかり眠ってしまったようだった。
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