20 / 24
叛逆のラプソディ
19 完全終止
しおりを挟む
玉座の間に響き渡ったのは、北部の澄んだ空気のように凛とした一人の女の声だった。
……待ってろと言ったのに。驚愕に目を見開くダリウスと、幽霊でも見たかのように体を震わせるデイヴを眺めながら、心中で「よく来たな」と独りごちる。
入り口に立つシーナは、出会ったばかりのひ弱な令嬢ではなかった。その頬は雪焼けで僅かに赤らみ、目は獲物を見据える鷹のように鋭い。背筋を真っ直ぐに伸ばしたその佇まいは、北部の厳しい寒さに耐え抜いた者だけが持つ独特の重みを纏っていた。
「お、お前……生きていたのか……!? 確かに傭兵からは『始末した』と……」
デイヴが信じられないといった様子で声を漏らす。
「ほう。始末したと、そう聞いたのか? デイヴ・ラスタール」
俺の問いかけにデイヴが自分の口を両手で押さえたが、もう遅い。広間の衛兵たちの目が一斉に彼へと向けられた。
「あいにくだったな。お前の手元に届いた報告は、俺が北部の伝書を使って送らせた偽報だ。まんまと信じてくれて助かったぜ」
俺が嘲笑混じりに告げると、デイヴはその場に力なく膝をついた。
一方でダリウスの動きは速かった。奴は事の重大さを察するや否や、周囲の混乱に乗じて玉座の間の脇出口へと脱兎のごとく走り出したのだ。
「逃がすかよ!」
「じーさん! これだろ!」
シーナの隣に立つロベルトが叫び、懐から一本の矢を取り出して俺の方へ思い切り投げ放った。放物線を描いて飛来する一本の矢。俺はそれを空中でひっつかむとボウガンに装填し、弦を引き絞った。
――ビシュッ!!
鋭い風切り音と共に放たれた矢は逃げようとしたダリウスの豪華な衣装の裾を正確に射抜き、石床へと深く突き刺さった。
「ひっ、あああぁっ!?」
足先数ミリの場所を射抜かれたダリウスが、情けない声を上げて転倒する。
「動くんじゃねぇぞ。次は綺麗な服だけじゃなくてその細い足首を縫い付けてやっからな」
俺の脅しに、ダリウスは文字通り凍りついた。即座に若王の合図で動いた近衛兵たちが、抵抗する間も与えず奴を取り押さえる。
「離せ! 私を誰だと思っているんだ! こんな野蛮な真似が……!」
「野蛮だって? それは他人の領地を我が物顔で荒らしていた貴方様の方でしょう? ……陛下、この矢をご覧ください」
喚き散らすダリウスの前に、ロベルトが悠然と歩み寄る。そして先ほど俺が放った矢の尾羽を指差した。
「あの羽は、ダリウス卿の領地にしか生息しない鳥、シルコンドラのものです。俺は彼女と一緒に、オルン砦に送られた密猟者どもの荷を精査し直しました。当時の状況と、現場の矢じりに残されていたこの特異な羽。これらはダリウス卿の関与を裏付けています」
ロベルトの追及に、ダリウスの顔がみるみる土気色に変わっていく。さらにシーナが一歩前へ出た。
「陛下。発言をお許しください」
「許す。君は……」
「シーナ・リンドと申します。人獣共生協会の協会長という立場にありました。王妃殿下のご用命によりヴィンターハルトに視察に赴いたのですが……手配された護衛に襲われたところで、シグムント様に保護頂いた経緯がございます」
「襲われたですって……?! そんな、陛下、わたくしは何も知りません!」
必死の形相で頭を振る王妃の様子を見るに、彼女の預かり知らぬところで計画されたことなのかもしれない。だからと言って許されることではないのだが。
「その際に彼らは私の鞄を奪っていきました。なんとかこの手に戻ってきましたが……鞄には、こちらを忍ばせておりました」
シーナが、首から下げていた細い鎖の先に繋がれた一本の鍵を取り出した。
「祖父オイゲンが私に託したこの鍵は、『王立中央保管庫』の第零号私庫を開くためのもの。祖父は、ダリウス卿が長年にわたり密猟組織と癒着していた証拠をそこに封印しておりました」
「な、何を……! そんなものは出鱈目だ! だいたい、あそこは王の勅命なしには……!」
「ええ。だからこそ今ここで陛下に鍵をお渡しするのです。そこにはリー家のすべてを終わらせる『真実』が保管されていますから」
シーナの声に淀みはない。臆すことなく真っ直ぐにダリウスを睨みつけている。一方で追い詰められたダリウスの理性は、絶望的な想像によって今にも焼き切れようとしていた。
――もしも、本当にあのおいぼれがそんな証拠を残していたのだとしたら、と。
鍵が、王の手のひらに置かれた。
「ダリウス……デイヴ……。貴様ら……!」
王の低い怒号が響く。その時だった。
「待って……待ってくださいませ!」
それまで呆然と立ち尽くしていた王妃が、震える声で叫んだ。彼女の顔からは血の気が引き、今この場にいるのが不釣り合いなほどに憔悴している。
「嘘……嘘ですわ。お父様が密猟に関わっていたなんて。わたくしに、動物を守れと仰ったのはお父様ですのよ? 愛護の精神を、共生の素晴らしさを説いてくださったのは……!」
王妃は縋るような瞳でダリウスを見つめた。だが、娘の「慈愛」を利用して金を得ていた父親は、今や娘と目を合わせることすらできずに顔を伏せている。
「お父様がそんな野蛮なことをするはずありません! わたくしたちの協会は、動物たちの命を守るための場所なのですよ!」
「王妃殿下。貴女は私のことをなんて聞いていたんですか?」
「それは……不幸な事故にあったと……」
「いいえ。先ほど申し上げた通り、貴女が手配して下さった護衛に殺されかけました。シグムント様が助けてくださらなかったら、私は北部の雪山に埋まっていたことでしょう」
シーナは冷徹なまでの静けさで、激しい動揺を見せる王妃を射抜く。
「知らなかったでしょう? そう、貴女は何も知らないのです。貴女が無知を振りかざして『殺すな』と叫ぶたび、密猟者たちは笑っていたのです。取り締まりが緩み、邪魔な猟師がいなくなり、自分たちが自由に獣を狩れるようになるのだと」
「そんな……わたくしのせいで動物たちが狙われたのだと言いたいの?!」
「――ええ、その通りですけど?」
王妃の瞳が大きく見開かれ、唇が情けなく震える。
「……これは貴女のことを想って伏せておりましたが。貴女が愛用しているその扇は、スノーミスト・レースが使われたものです。『月の光を紡いだ絹』だなんて呼ばれてますが、とんでもない。それはムジカのお腹の毛を……それもまだ親離れもしていない幼い個体の、最も柔らかい産毛だけを贅沢に使ったものです」
それはきっと、ダリウスの領地で密かに作られた超高級品。あの一振りの扇を作るために、一体どれだけの可愛いムジカの皮が剥がされたことか。
「産毛が使われていることは分かっていましたけれど、貴女が私を北部に送ってくださったおかげで、私も原料を知ることが出来ました。その点については感謝しております」
「そ、そんな……! このわたくしが、そんな、悍ましいものを……!」
自分の高潔な行動が、実は愛する獣たちを殺す手助けをしていた。しかもその成果品を自らの愛用品としていた。
その残酷な真実が彼女の薄っぺらなプライドを根底から粉砕したようだ。王妃は扇を投げ捨てるや膝から崩れ落ち、その場に蹲って泣き声を上げた。
「あああ! なんだってこんなことに! ……お前さえ大人しく死んでいれば、私の将来は約束されたものだったのに!」
突然、デイヴが狂ったように叫び出した。奴は懐から隠し持っていた短剣を抜き放ち、シーナめがけて一直線に飛びかかる。
だが、俺が動くよりも速く、白銀の閃光が弾けた。
「ガァッ!!」
凄まじい衝撃音と共に、デイヴの身体が石畳に叩きつけられる。ノースがデイヴの胸にのしかかり、その喉元に鋭い牙を突き立てようと大口を開いた。
「ひっ……! あ、あぁ……!」
恐怖で失禁しながらガチガチと歯を鳴らす男を見下ろし、俺はノースの頭を宥めるように撫でてやった。
「……お疲れさん。あとは俺たちに任せときな」
笑いかけてやれば、シーナの肩の力がふっと和らいだような気がした。
……待ってろと言ったのに。驚愕に目を見開くダリウスと、幽霊でも見たかのように体を震わせるデイヴを眺めながら、心中で「よく来たな」と独りごちる。
入り口に立つシーナは、出会ったばかりのひ弱な令嬢ではなかった。その頬は雪焼けで僅かに赤らみ、目は獲物を見据える鷹のように鋭い。背筋を真っ直ぐに伸ばしたその佇まいは、北部の厳しい寒さに耐え抜いた者だけが持つ独特の重みを纏っていた。
「お、お前……生きていたのか……!? 確かに傭兵からは『始末した』と……」
デイヴが信じられないといった様子で声を漏らす。
「ほう。始末したと、そう聞いたのか? デイヴ・ラスタール」
俺の問いかけにデイヴが自分の口を両手で押さえたが、もう遅い。広間の衛兵たちの目が一斉に彼へと向けられた。
「あいにくだったな。お前の手元に届いた報告は、俺が北部の伝書を使って送らせた偽報だ。まんまと信じてくれて助かったぜ」
俺が嘲笑混じりに告げると、デイヴはその場に力なく膝をついた。
一方でダリウスの動きは速かった。奴は事の重大さを察するや否や、周囲の混乱に乗じて玉座の間の脇出口へと脱兎のごとく走り出したのだ。
「逃がすかよ!」
「じーさん! これだろ!」
シーナの隣に立つロベルトが叫び、懐から一本の矢を取り出して俺の方へ思い切り投げ放った。放物線を描いて飛来する一本の矢。俺はそれを空中でひっつかむとボウガンに装填し、弦を引き絞った。
――ビシュッ!!
鋭い風切り音と共に放たれた矢は逃げようとしたダリウスの豪華な衣装の裾を正確に射抜き、石床へと深く突き刺さった。
「ひっ、あああぁっ!?」
足先数ミリの場所を射抜かれたダリウスが、情けない声を上げて転倒する。
「動くんじゃねぇぞ。次は綺麗な服だけじゃなくてその細い足首を縫い付けてやっからな」
俺の脅しに、ダリウスは文字通り凍りついた。即座に若王の合図で動いた近衛兵たちが、抵抗する間も与えず奴を取り押さえる。
「離せ! 私を誰だと思っているんだ! こんな野蛮な真似が……!」
「野蛮だって? それは他人の領地を我が物顔で荒らしていた貴方様の方でしょう? ……陛下、この矢をご覧ください」
喚き散らすダリウスの前に、ロベルトが悠然と歩み寄る。そして先ほど俺が放った矢の尾羽を指差した。
「あの羽は、ダリウス卿の領地にしか生息しない鳥、シルコンドラのものです。俺は彼女と一緒に、オルン砦に送られた密猟者どもの荷を精査し直しました。当時の状況と、現場の矢じりに残されていたこの特異な羽。これらはダリウス卿の関与を裏付けています」
ロベルトの追及に、ダリウスの顔がみるみる土気色に変わっていく。さらにシーナが一歩前へ出た。
「陛下。発言をお許しください」
「許す。君は……」
「シーナ・リンドと申します。人獣共生協会の協会長という立場にありました。王妃殿下のご用命によりヴィンターハルトに視察に赴いたのですが……手配された護衛に襲われたところで、シグムント様に保護頂いた経緯がございます」
「襲われたですって……?! そんな、陛下、わたくしは何も知りません!」
必死の形相で頭を振る王妃の様子を見るに、彼女の預かり知らぬところで計画されたことなのかもしれない。だからと言って許されることではないのだが。
「その際に彼らは私の鞄を奪っていきました。なんとかこの手に戻ってきましたが……鞄には、こちらを忍ばせておりました」
シーナが、首から下げていた細い鎖の先に繋がれた一本の鍵を取り出した。
「祖父オイゲンが私に託したこの鍵は、『王立中央保管庫』の第零号私庫を開くためのもの。祖父は、ダリウス卿が長年にわたり密猟組織と癒着していた証拠をそこに封印しておりました」
「な、何を……! そんなものは出鱈目だ! だいたい、あそこは王の勅命なしには……!」
「ええ。だからこそ今ここで陛下に鍵をお渡しするのです。そこにはリー家のすべてを終わらせる『真実』が保管されていますから」
シーナの声に淀みはない。臆すことなく真っ直ぐにダリウスを睨みつけている。一方で追い詰められたダリウスの理性は、絶望的な想像によって今にも焼き切れようとしていた。
――もしも、本当にあのおいぼれがそんな証拠を残していたのだとしたら、と。
鍵が、王の手のひらに置かれた。
「ダリウス……デイヴ……。貴様ら……!」
王の低い怒号が響く。その時だった。
「待って……待ってくださいませ!」
それまで呆然と立ち尽くしていた王妃が、震える声で叫んだ。彼女の顔からは血の気が引き、今この場にいるのが不釣り合いなほどに憔悴している。
「嘘……嘘ですわ。お父様が密猟に関わっていたなんて。わたくしに、動物を守れと仰ったのはお父様ですのよ? 愛護の精神を、共生の素晴らしさを説いてくださったのは……!」
王妃は縋るような瞳でダリウスを見つめた。だが、娘の「慈愛」を利用して金を得ていた父親は、今や娘と目を合わせることすらできずに顔を伏せている。
「お父様がそんな野蛮なことをするはずありません! わたくしたちの協会は、動物たちの命を守るための場所なのですよ!」
「王妃殿下。貴女は私のことをなんて聞いていたんですか?」
「それは……不幸な事故にあったと……」
「いいえ。先ほど申し上げた通り、貴女が手配して下さった護衛に殺されかけました。シグムント様が助けてくださらなかったら、私は北部の雪山に埋まっていたことでしょう」
シーナは冷徹なまでの静けさで、激しい動揺を見せる王妃を射抜く。
「知らなかったでしょう? そう、貴女は何も知らないのです。貴女が無知を振りかざして『殺すな』と叫ぶたび、密猟者たちは笑っていたのです。取り締まりが緩み、邪魔な猟師がいなくなり、自分たちが自由に獣を狩れるようになるのだと」
「そんな……わたくしのせいで動物たちが狙われたのだと言いたいの?!」
「――ええ、その通りですけど?」
王妃の瞳が大きく見開かれ、唇が情けなく震える。
「……これは貴女のことを想って伏せておりましたが。貴女が愛用しているその扇は、スノーミスト・レースが使われたものです。『月の光を紡いだ絹』だなんて呼ばれてますが、とんでもない。それはムジカのお腹の毛を……それもまだ親離れもしていない幼い個体の、最も柔らかい産毛だけを贅沢に使ったものです」
それはきっと、ダリウスの領地で密かに作られた超高級品。あの一振りの扇を作るために、一体どれだけの可愛いムジカの皮が剥がされたことか。
「産毛が使われていることは分かっていましたけれど、貴女が私を北部に送ってくださったおかげで、私も原料を知ることが出来ました。その点については感謝しております」
「そ、そんな……! このわたくしが、そんな、悍ましいものを……!」
自分の高潔な行動が、実は愛する獣たちを殺す手助けをしていた。しかもその成果品を自らの愛用品としていた。
その残酷な真実が彼女の薄っぺらなプライドを根底から粉砕したようだ。王妃は扇を投げ捨てるや膝から崩れ落ち、その場に蹲って泣き声を上げた。
「あああ! なんだってこんなことに! ……お前さえ大人しく死んでいれば、私の将来は約束されたものだったのに!」
突然、デイヴが狂ったように叫び出した。奴は懐から隠し持っていた短剣を抜き放ち、シーナめがけて一直線に飛びかかる。
だが、俺が動くよりも速く、白銀の閃光が弾けた。
「ガァッ!!」
凄まじい衝撃音と共に、デイヴの身体が石畳に叩きつけられる。ノースがデイヴの胸にのしかかり、その喉元に鋭い牙を突き立てようと大口を開いた。
「ひっ……! あ、あぁ……!」
恐怖で失禁しながらガチガチと歯を鳴らす男を見下ろし、俺はノースの頭を宥めるように撫でてやった。
「……お疲れさん。あとは俺たちに任せときな」
笑いかけてやれば、シーナの肩の力がふっと和らいだような気がした。
10
あなたにおすすめの小説
妹の身代わりだった私に「本命は君だ」――王宮前で王子に抱き潰され、溺愛がバレました。~私が虐げられるきっかけになった少年が、私と王子を結び付
唯崎りいち
恋愛
妹の身代わりとして王子とデートすることになった私。でも王子の本命は最初から私で――。長年虐げられ、地味でみすぼらしい私が、王子の愛と溺愛に包まれ、ついに幸せを掴む甘々ラブファンタジー。妹や家族との誤解、影武者の存在も絡み、ハラハラと胸キュンが止まらない物語。
二十年以上無視してきた夫が、今さら文通を申し込んできました
小豆缶
恋愛
「お願いです。文通から始めてもらえませんか?」
二十年以上会話もなかった夫――この国の王が、ある日突然そう言ってきた。
第一王妃マリアは、公爵家出身の正妃。だが夫はかつて、寵愛する第三王妃の話のみを信じ、彼女を殴ったことがある。その事件が原因で、マリアは男性恐怖症が悪化して、夫と二人きりでは会話すらできなくなっていた。
それから二十年。
第三王妃はとある事故で亡くなり、夫は反省したらしい。だからといって――今さら夫婦関係をやり直したいと言われても遅すぎる。
なのに王は諦めない。毎日の手紙。花を一輪。夜食の差し入れ。
不器用すぎる求愛に振り回されるうち、マリアの中で止まっていた感情が少しずつ動き始める。
これは、冷えきった政略夫婦が「文通」からやり直す恋の話。
※本作は「存在されていないことにされていた管理ギフトの少女王宮で真の家族に出会う」のスピンオフですが、単体で読めます。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
『皇族を名乗った伯爵家は、帝国に処理されました』 ―天然メイドは、今日も失敗する―
ふわふわ
恋愛
婚約破棄を経て、静かに屋敷を去った令嬢。
その後に残された伯爵家は、焦燥と虚勢を抱えたまま立て直しを図ろうとする。
だが、思惑はことごとく空回りする。
社交界での小さな失態。
資金繰りの綻び。
信用の揺らぎ。
そして、屋敷の中で起こる“ちょっとした”騒動の数々。
決して大事件ではない。
けれど積み重なれば、笑えない。
一方、帝国では新たな時代が静かに始まろうとしている。
血筋とは何か。
名乗るとは何か。
国家が守るものとは何か。
これは、派手な復讐劇ではない。
怒号も陰謀もない。
ただ――
立場を取り違えた家が、ゆっくりと現実に追いつかれていく物語。
そして今日も、屋敷では誰かが小さな失敗をする。
世界は静かに、しかし確実に動いている。
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる