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第1章 狼と赤ずきん
プロローグ②
しおりを挟む俺、ごく普通の高校生赤坂狼は現在進行形で走馬灯というものを体験している。いわゆる死の瞬間が引き伸ばされるっていうやつを⋅⋅⋅⋅
朝起きたら遅刻ギリギリだったからって寝ぼけ頭で急ぐんじゃなかった。履きかけの制服ズボンに足を引っかけて自室から玄関に向かう間の階段を踏み外した時にはもう遅い
段々と近づいてくる地面を知覚しながらも驚いた体は固まり反応する事も出来ずに衝突してしまう。
ガッッ!!
鈍器で殴られたような鈍い音と共に視界が赤く染まり俺の意識は途切れていった⋅⋅⋅⋅⋅⋅
⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅こんな、⋅⋅まだ、生きていたかった⋅⋅なぁ⋅⋅
「⋅⋅⋅おや?こんな所にまで魂が流れてくるとは
面白い。この男も登場人物に入れようか⋅⋅
お前の名前はリコス、狼と赤ずきんのセカイ
に現れるもう一匹の人喰い狼。新しい物語の 担い手となる者だ。」
┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅
「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅ ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅?」
死んだ、俺は確かに死んだはずだ⋅⋅なのに、
意識が残っている?
眩しい光と顔を撫でるやさしい風を感じてゆっくりと瞳を開くと⋅⋅
家の中で死んだはずの俺は木々が鬱蒼と生える森の中で樹齢百年はありそうな木の切り株に腰を下ろしていた。
(⋅⋅⋅⋅生きていたのなら何故病院ではなくこんな不 気味な森の中に⋅⋅いや⋅⋅⋅そもそもここはどこだ?
どうやってここまで来たんだろうか?⋅⋅⋅⋅⋅)
異常はこれだけに留まらない
階段で足を踏み外した事が夢じゃないなら頭をかなり強く打っているはずだと確認しようと手を伸ばすが、
(⋅⋅⋅⋅⋅ぁあぁあっ!!!?な、何だこの手⋅⋅⋅⋅⋅)
視界に映ったのは人間のようなものではなく、
灰色の動物的な体毛と鉤爪をもつ逞しい腕だった。
驚いた俺は這いずるように近くを流れる川 まで
駆けて水面を覗くと映るのは荒々しい耳、鉄すら両断しそうなほど鋭く尖った尻尾
(⋅⋅⋅⋅お、狼だ。 なぜ⋅⋅⋅⋅⋅?)映っていたのは臼灰色の体毛を身に包んだ一匹の狼だった。
⋅⋅⋅⋅人間じゃないという日本での生活を含めても最大であるアイデンティティーの確立面での問題に四苦八苦していた俺はこの時気づくことができなかった、木々の影から覗く狩人の銃口に
⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅気づくことが、できなかった
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