28 / 41
藍色電車乗車
しおりを挟む
「ぷはぁー!お外最高!」
オコゼがいなくなった事で隠れる必要がなくなったモトクマが、男性の耳から外に出てきた。
とてもはしゃいで踊っている。
「あはー♪もう、自分を表現できるって最高!傘かぶり石のお坊さんが、最後は笑顔だった気持ちが分かるかもー。……あっ!」
踊っているモトクマの動きが、ぴたっと止まった。
「ねーねー!貰ったシール見せて~!」
子ダヌキに向かって飛んでいくモトクマ。
モトクマと繋がっている男性も、引きずられてついて行く。
「ちょ、お前。伸びて見に行けよ。引っ張んなって!散歩中の犬かよ。」
「僕は元々熊だよー?」
「知ってるわ。そうじゃなくて、急に引っ張ると俺が転んで危ない……。おい、聞け!」
モトクマは男性の話を聞かずに、子ダヌキとシールのデザインのかっこよさについて話し始めた。
「はぁ……。」
男性はため息をついて、モトクマに話しかけるのをやめた。
傘かぶり石の影響なのだろうか。
元々自由に行動するモトクマが、さらに自由になっている気がする。
…自分が真面目すぎるのだろうか。
「いっぱいしーるもらったから、いっこあげるよ。」
「え!良いの?ありがと~!」
モトクマが子ダヌキに抱きついた。
二人とも、とても楽しそうだ。
「俺ももう少し、楽しんだ方が良さそうだな。」
これまで男性は、5つの電車で報告書を書いていて違和感を感じていた。
天国へ向けて偉そうに報告書を書き続けてきたが、実際の所自分は口だけで何も出来ていないという思いがあった。
一つぐらいは電車で勉強させてもらった事を行動に移してみたい。
「なあ、モトクマ。俺、これから自己表現をもっとしていく事にしたから。…傘かぶり石の登場人物みたいに“らしくない”行動しても笑うなよ?」
子ダヌキと話しているモトクマが、気づいて振り向いた。
「え?何?…あぁ。兄ちゃんは兄ちゃんのままで大丈夫だよ。脳みそ変だし、存在自体が面白いしw」
「お前に言われたくないわ!」
すでに子ダヌキとの会話を再開しているモトクマの後頭部に向かって、男性が言った。
「なぁ、お二人さん。俺思ったんだけどよ、夢のかけらの石を、何個か余分に持っておいた方が良くないか?」
いつの間にか無人駅にいたギンが、石を数個持ちながら近づいてきた。
「え?どうしてですか?」
「いやな。もし、報告書の報酬が思ったより少なかったら困るだろ?金払えなかったら、元の駅まで戻されるじゃん。それって結構なタイムロスだろ?」
「確かにそうですね。」
「だから、あらかじめ石を電車に何個か持ち込んでおくんだ。そして、報告書の出来栄えがイマイチだと思ったら、すぐに予備の石に切り替えるんだ。ひとつの電車に乗っている間に2つ仕事をすれば、懐に余裕が出るだろ?」
「んー。でも、俺の実力だと時間に余裕が無くなると思います。ちょっと厳しいですかねー。」
男性は、腕を組んで首を傾げた。
「そうかー。モトクマはたまにやってたけどなー。やっぱり初心者にはきついかー。モトクマは天才だから簡単に出来るけど、やっぱり一般人には難しいよなー。この石、戻してくるか…。」
ギンは回れ右をし、無人駅へ歩き始めた。
「ギン…。今なんて言った?」
モトクマが笑って呼び止めたが、目が笑っていない。
「あ、モトクマがキレた。」
つぶやく男性の目に、キョトンとしている子ダヌキの姿が映った。
変な空気になる前に、この子を解放しなければ。
こんな良い子を巻き込むのは、ほんと申し訳ない。
「俺達と仲良くしてくれてありがとうな。そろそろお母さんの所にお帰り。」
男性は子ダヌキの肩に手を置いて、優しく母狸の方へ振り向かせた。
「わかったー、またねー!」
子ダヌキは笑顔で手を振り駆けてゆく。
「超かわいい。」
男性もニコニコしながら手を振った。
「ちょっとギン!僕だって頑張ってるんだよ!?簡単じゃないんだから!“普通よりも適正ある人は楽してる”みたいな言い方やめてよ!」
「モトクマ、落ち着けって。」
男性が間に入る。
「それに、兄ちゃんだって出来るんだから!とってもセンスあるんだから!うちの子をバカにしないでちょうだい!」
「俺、いつからお前の息子になったんだ?」
興奮してきたモトクマのテンションが、だんだんおかしな方向に向かっていく。
「いやー、悪いな熊兄。出来ないやつに出来ないって言って。今度から気をつけるよ。」
「んもー!何なのギン!」
モトクマの頭から湯気が出ている。
「落ち着けよモトクマ。しっかりしているギンさんが、本心でこんな事言うわけないだろ?」
ギンが一瞬笑った。
「頑張れば熊兄も夢の解析が早くなるって言うのか?」
「そうだよ!新幹線と同じスピードで終わらせちゃうんだから!」
「いや、モトクマさん。新幹線のスピードは無理よ?」
男性は苦笑いした。
「え?…んじゃあ、飛行機。」
「もっと速くなってんじゃねーか。」
男性のツッコミに、え?そうなの?という表情のモトクマ。
「じゃあ、モトクマ。俺と勝負しようぜ。」
「勝負?」
「勝負?」
男性とモトクマの声がそろった。
「熊兄が早く仕事を終わらせられたらお前の勝ち。熊兄の仕事が遅ければ俺の勝ち。」
「余裕だもんね。」
モトクマが腰に手を当てて、答えた。
「勝てばとっておきのご褒美やるよ。んで、負ければお前ら罰ゲームな!」
「ん?お前ら?」
男性は、指で自分を指した。
「モトクマだけじゃないの?」
「望む所だよ!僕と兄ちゃんが組めば最強だからね!」
「モトクマー。お前、乗せられてるぞ?」
「よし、決定な!途中で罰ゲームやだとか言うなよ?」
「言わないもん。何でも来なよ!」
「ん?モトクマ。何でもはまずくないか?」
「逆に僕は、ギンがちゃんと面白くて笑える罰ゲームを用意できるのか心配なくらい。」
「ほほーん、言ったな。」
ギンがニヤニヤ笑っている。
ガタン、ゴトン…ガタン、ゴトン。
駅のホームに藍色をした電車が入ってきた。
服を着ていないが、腕まくりの仕草をするモトクマ。
「よぉーし!ユメノ鉄道解析員、元・エースの腕がなるぜーい!」
モトクマはそう言うと、男性を引きずりながら電車後方の乗り場まで飛んで行った。
「任せて兄ちゃん!泥舟に乗ったつもりで安心して。」
「それ、沈むやつー!」
騒がしい2人の後を、ギンはゆっくり歩いてついて行く。
「すみません皆さん、お騒がせして。」
「いやいや。元気なのは良い事だよ。」
ホームにいる動物達は、苦笑いをしながらもフォローをしてくれた。
「きつねのおにいちゃん。わざとおこらせた?」
3人の様子を見ていた子ダヌキが、すれ違いざまにギンへ質問した。
「しーっ!内緒だぞ?w」
ウインクをするギンに、子ダヌキはコクコクと頷いて、しーっ!と真似をした。
1分後。
藍色電車は動物達を乗せてゆっくりと動き出し、次の駅へと向けて出発した。
オコゼがいなくなった事で隠れる必要がなくなったモトクマが、男性の耳から外に出てきた。
とてもはしゃいで踊っている。
「あはー♪もう、自分を表現できるって最高!傘かぶり石のお坊さんが、最後は笑顔だった気持ちが分かるかもー。……あっ!」
踊っているモトクマの動きが、ぴたっと止まった。
「ねーねー!貰ったシール見せて~!」
子ダヌキに向かって飛んでいくモトクマ。
モトクマと繋がっている男性も、引きずられてついて行く。
「ちょ、お前。伸びて見に行けよ。引っ張んなって!散歩中の犬かよ。」
「僕は元々熊だよー?」
「知ってるわ。そうじゃなくて、急に引っ張ると俺が転んで危ない……。おい、聞け!」
モトクマは男性の話を聞かずに、子ダヌキとシールのデザインのかっこよさについて話し始めた。
「はぁ……。」
男性はため息をついて、モトクマに話しかけるのをやめた。
傘かぶり石の影響なのだろうか。
元々自由に行動するモトクマが、さらに自由になっている気がする。
…自分が真面目すぎるのだろうか。
「いっぱいしーるもらったから、いっこあげるよ。」
「え!良いの?ありがと~!」
モトクマが子ダヌキに抱きついた。
二人とも、とても楽しそうだ。
「俺ももう少し、楽しんだ方が良さそうだな。」
これまで男性は、5つの電車で報告書を書いていて違和感を感じていた。
天国へ向けて偉そうに報告書を書き続けてきたが、実際の所自分は口だけで何も出来ていないという思いがあった。
一つぐらいは電車で勉強させてもらった事を行動に移してみたい。
「なあ、モトクマ。俺、これから自己表現をもっとしていく事にしたから。…傘かぶり石の登場人物みたいに“らしくない”行動しても笑うなよ?」
子ダヌキと話しているモトクマが、気づいて振り向いた。
「え?何?…あぁ。兄ちゃんは兄ちゃんのままで大丈夫だよ。脳みそ変だし、存在自体が面白いしw」
「お前に言われたくないわ!」
すでに子ダヌキとの会話を再開しているモトクマの後頭部に向かって、男性が言った。
「なぁ、お二人さん。俺思ったんだけどよ、夢のかけらの石を、何個か余分に持っておいた方が良くないか?」
いつの間にか無人駅にいたギンが、石を数個持ちながら近づいてきた。
「え?どうしてですか?」
「いやな。もし、報告書の報酬が思ったより少なかったら困るだろ?金払えなかったら、元の駅まで戻されるじゃん。それって結構なタイムロスだろ?」
「確かにそうですね。」
「だから、あらかじめ石を電車に何個か持ち込んでおくんだ。そして、報告書の出来栄えがイマイチだと思ったら、すぐに予備の石に切り替えるんだ。ひとつの電車に乗っている間に2つ仕事をすれば、懐に余裕が出るだろ?」
「んー。でも、俺の実力だと時間に余裕が無くなると思います。ちょっと厳しいですかねー。」
男性は、腕を組んで首を傾げた。
「そうかー。モトクマはたまにやってたけどなー。やっぱり初心者にはきついかー。モトクマは天才だから簡単に出来るけど、やっぱり一般人には難しいよなー。この石、戻してくるか…。」
ギンは回れ右をし、無人駅へ歩き始めた。
「ギン…。今なんて言った?」
モトクマが笑って呼び止めたが、目が笑っていない。
「あ、モトクマがキレた。」
つぶやく男性の目に、キョトンとしている子ダヌキの姿が映った。
変な空気になる前に、この子を解放しなければ。
こんな良い子を巻き込むのは、ほんと申し訳ない。
「俺達と仲良くしてくれてありがとうな。そろそろお母さんの所にお帰り。」
男性は子ダヌキの肩に手を置いて、優しく母狸の方へ振り向かせた。
「わかったー、またねー!」
子ダヌキは笑顔で手を振り駆けてゆく。
「超かわいい。」
男性もニコニコしながら手を振った。
「ちょっとギン!僕だって頑張ってるんだよ!?簡単じゃないんだから!“普通よりも適正ある人は楽してる”みたいな言い方やめてよ!」
「モトクマ、落ち着けって。」
男性が間に入る。
「それに、兄ちゃんだって出来るんだから!とってもセンスあるんだから!うちの子をバカにしないでちょうだい!」
「俺、いつからお前の息子になったんだ?」
興奮してきたモトクマのテンションが、だんだんおかしな方向に向かっていく。
「いやー、悪いな熊兄。出来ないやつに出来ないって言って。今度から気をつけるよ。」
「んもー!何なのギン!」
モトクマの頭から湯気が出ている。
「落ち着けよモトクマ。しっかりしているギンさんが、本心でこんな事言うわけないだろ?」
ギンが一瞬笑った。
「頑張れば熊兄も夢の解析が早くなるって言うのか?」
「そうだよ!新幹線と同じスピードで終わらせちゃうんだから!」
「いや、モトクマさん。新幹線のスピードは無理よ?」
男性は苦笑いした。
「え?…んじゃあ、飛行機。」
「もっと速くなってんじゃねーか。」
男性のツッコミに、え?そうなの?という表情のモトクマ。
「じゃあ、モトクマ。俺と勝負しようぜ。」
「勝負?」
「勝負?」
男性とモトクマの声がそろった。
「熊兄が早く仕事を終わらせられたらお前の勝ち。熊兄の仕事が遅ければ俺の勝ち。」
「余裕だもんね。」
モトクマが腰に手を当てて、答えた。
「勝てばとっておきのご褒美やるよ。んで、負ければお前ら罰ゲームな!」
「ん?お前ら?」
男性は、指で自分を指した。
「モトクマだけじゃないの?」
「望む所だよ!僕と兄ちゃんが組めば最強だからね!」
「モトクマー。お前、乗せられてるぞ?」
「よし、決定な!途中で罰ゲームやだとか言うなよ?」
「言わないもん。何でも来なよ!」
「ん?モトクマ。何でもはまずくないか?」
「逆に僕は、ギンがちゃんと面白くて笑える罰ゲームを用意できるのか心配なくらい。」
「ほほーん、言ったな。」
ギンがニヤニヤ笑っている。
ガタン、ゴトン…ガタン、ゴトン。
駅のホームに藍色をした電車が入ってきた。
服を着ていないが、腕まくりの仕草をするモトクマ。
「よぉーし!ユメノ鉄道解析員、元・エースの腕がなるぜーい!」
モトクマはそう言うと、男性を引きずりながら電車後方の乗り場まで飛んで行った。
「任せて兄ちゃん!泥舟に乗ったつもりで安心して。」
「それ、沈むやつー!」
騒がしい2人の後を、ギンはゆっくり歩いてついて行く。
「すみません皆さん、お騒がせして。」
「いやいや。元気なのは良い事だよ。」
ホームにいる動物達は、苦笑いをしながらもフォローをしてくれた。
「きつねのおにいちゃん。わざとおこらせた?」
3人の様子を見ていた子ダヌキが、すれ違いざまにギンへ質問した。
「しーっ!内緒だぞ?w」
ウインクをするギンに、子ダヌキはコクコクと頷いて、しーっ!と真似をした。
1分後。
藍色電車は動物達を乗せてゆっくりと動き出し、次の駅へと向けて出発した。
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
異世界でまったり村づくり ~追放された錬金術師、薬草と動物たちに囲まれて再出発します。いつの間にか辺境の村が聖地になっていた件~
たまごころ
ファンタジー
王都で役立たずと追放された中年の錬金術師リオネル。
たどり着いたのは、魔物に怯える小さな辺境の村だった。
薬草で傷を癒し、料理で笑顔を生み、動物たちと畑を耕す日々。
仲間と絆を育むうちに、村は次第に「奇跡の地」と呼ばれていく――。
剣も魔法も最強じゃない。けれど、誰かを癒す力が世界を変えていく。
ゆるやかな時間の中で少しずつ花開く、スロー成長の異世界物語。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる