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狙われている……だと?
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そんなこんなで、A剣道部に所属することになった横海。
ここからは、現地で体験した「面白かったエピソード」の数々を、時系列めちゃくちゃになりますが、ご紹介したいと思います。
まず一つ目は、一番初めに、「まじかよ」と思った話。
剣道部に所属してしばらくの頃。現地の日本料理屋に一緒に行かないか? という誘いを、剣道部の仲間三人から受けました。
メンバーは、たしか、トニー(コーチ)、キャサリン(姉御肌の移民)、ベン(医者)。
私が行った留学先は、結構アジア系の人口が多めの地域だったので、日本料理店、多かったんです。
まあ「照り焼き丼食堂」とか、「コレがてりやき? はちみつがけの肉じゃなくて?」という、驚きの日本料理屋もありましたが。
剣道メンバーは、結構美味しい店を知っていたので、割と本当の日本食に近い味に出会うことができました。
ちょっと話がそれましたが、本題へ。
食事もそこそこに、緊張しながらも会話を楽しんでいると、キャサリンがニヤニヤしながら聞いてきました。
「で、イチカはさ、彼氏とかいんの?」
いきなり話の方向性が変わったので、戸惑う私。というか、その当時の英語力では、「Are you daiting anyone?(付き合ってる人いる?)」
という英語がわかんなかったんですね。
「え、何?」
困った私の表情から、「あ、こりゃ理解していないな」というのがわかったトニー。彼はちょっと日本語がわかったので、日本語で問いかけてきました。
「Do you have カレシ?」
ここでようやく、あー、彼氏の有無を聞かれていたのか、と理解。
留学当初はいた(のちに留学中に別れる)ので、「いる」と言うと、あからさまにがっかりするトニー。
すると、キャサリンが、「トニーいるってさ、残念だったな」と爆笑しながらトニーの背を叩く。
そう、実は、トニーに目をつけられていたのです……!
鈍い私を見かねて、後日、ベンが解説してくれたのですが。
「剣道部は、そもそもが日本に興味がある人間が多いだろ。だから、毎回日本の女の子が入ってくるたび、取り合いになるんだよ」
「え、でも今回は、トニーだけだよね? 取り合い……とは?」
「よく女の子を巡って、喧嘩になるから。段位の高い順にアプローチするというルールを男どもで決めたんだよ。ちなみに、トニーは諦めたが、彼氏持ちでもあきらめたくないという猛者が、二人ほど君のアプローチ順を待っている」
「まじかよ……!」
なお、エミちゃんが入部したときも、やはり三人くらい順番待ちが発生したらしいのです。もはやここまで来ると、恒例行事。
カクヨムで逆ハーレム物を読んでいる女子たちに提案したい。
「今すぐアメリカで剣道を始めろ!!!!」
ちなみにこの後。
「アプローチ順なんて知ったこっちゃねえ」と、しゃしゃり出てきた三人目。稽古中に私の稽古相手に積極的に出てきたり、何かとくっついてきたり。連絡先を聞かれて、定期的にメールが送られてきたりという出来事があり。結果、二人目と三人目の喧嘩が勃発。他の部員が仲裁するという珍トラブルがありました・・。
漫画的に言うなら「私のために喧嘩するのはヤメて!」ですかね。(もちろん言うわけないけど)
この時が、人生最大のモテ期だったかもしれない。
ここからは、現地で体験した「面白かったエピソード」の数々を、時系列めちゃくちゃになりますが、ご紹介したいと思います。
まず一つ目は、一番初めに、「まじかよ」と思った話。
剣道部に所属してしばらくの頃。現地の日本料理屋に一緒に行かないか? という誘いを、剣道部の仲間三人から受けました。
メンバーは、たしか、トニー(コーチ)、キャサリン(姉御肌の移民)、ベン(医者)。
私が行った留学先は、結構アジア系の人口が多めの地域だったので、日本料理店、多かったんです。
まあ「照り焼き丼食堂」とか、「コレがてりやき? はちみつがけの肉じゃなくて?」という、驚きの日本料理屋もありましたが。
剣道メンバーは、結構美味しい店を知っていたので、割と本当の日本食に近い味に出会うことができました。
ちょっと話がそれましたが、本題へ。
食事もそこそこに、緊張しながらも会話を楽しんでいると、キャサリンがニヤニヤしながら聞いてきました。
「で、イチカはさ、彼氏とかいんの?」
いきなり話の方向性が変わったので、戸惑う私。というか、その当時の英語力では、「Are you daiting anyone?(付き合ってる人いる?)」
という英語がわかんなかったんですね。
「え、何?」
困った私の表情から、「あ、こりゃ理解していないな」というのがわかったトニー。彼はちょっと日本語がわかったので、日本語で問いかけてきました。
「Do you have カレシ?」
ここでようやく、あー、彼氏の有無を聞かれていたのか、と理解。
留学当初はいた(のちに留学中に別れる)ので、「いる」と言うと、あからさまにがっかりするトニー。
すると、キャサリンが、「トニーいるってさ、残念だったな」と爆笑しながらトニーの背を叩く。
そう、実は、トニーに目をつけられていたのです……!
鈍い私を見かねて、後日、ベンが解説してくれたのですが。
「剣道部は、そもそもが日本に興味がある人間が多いだろ。だから、毎回日本の女の子が入ってくるたび、取り合いになるんだよ」
「え、でも今回は、トニーだけだよね? 取り合い……とは?」
「よく女の子を巡って、喧嘩になるから。段位の高い順にアプローチするというルールを男どもで決めたんだよ。ちなみに、トニーは諦めたが、彼氏持ちでもあきらめたくないという猛者が、二人ほど君のアプローチ順を待っている」
「まじかよ……!」
なお、エミちゃんが入部したときも、やはり三人くらい順番待ちが発生したらしいのです。もはやここまで来ると、恒例行事。
カクヨムで逆ハーレム物を読んでいる女子たちに提案したい。
「今すぐアメリカで剣道を始めろ!!!!」
ちなみにこの後。
「アプローチ順なんて知ったこっちゃねえ」と、しゃしゃり出てきた三人目。稽古中に私の稽古相手に積極的に出てきたり、何かとくっついてきたり。連絡先を聞かれて、定期的にメールが送られてきたりという出来事があり。結果、二人目と三人目の喧嘩が勃発。他の部員が仲裁するという珍トラブルがありました・・。
漫画的に言うなら「私のために喧嘩するのはヤメて!」ですかね。(もちろん言うわけないけど)
この時が、人生最大のモテ期だったかもしれない。
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