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第8話_薪に当てたフルタングナイフを棒で叩くドン
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現代のキャンプ経験者であれば、現地で簡単にできる当たり前な薪割り方としてバトニングを知らない人の方が少ないだろう。
刃から柄まで1本の金属が通っている構造のフルタングナイフが前提の方法で、ナイフを薪に当て、他の薪や適当な棒で叩いて割る手法だ。頑丈な薪やナイフの刃以上に太い薪(刃の2/3以上と言う説もある)は割れない欠点はあるが、ホームセンターで売っているしっかり乾燥した薪で、細い薪をさらに細くして火をつけやすくしたいときに便利だろう。
「フルタングナイフってこれでいいの?」
ニケは最近アウトドア用のナイフを2本買っていて、1つはこの間貸してあげたのと同じモーラのコンパニオン。これは例外的にフルタングでなくても薪割りができる頑丈さを売りにしているナイフだが、よりバトニングに適した【モーラのカーバーグ(ステンレス)】の方を取り出していた。
初心者から上級者まで愛好家が多いモーラナイフのフルタングモデルだ。キャンプで使うナイフで迷ったなら、これを買って置けばハズレはない。コストパフォーマンスに優れ(通常、ここまでの性能のフルタングはこの値段では買えない。)、フルタングナイフとしては小振りな部類に入るので、携帯性や使い勝手の良さに定評がある。【基本にして最強】という表現をしてもいいと思っている。
あえて欠点を言うなら一部の高級モデルを除き、モーラの特徴としてあまりにも基本通りというか、飾り気を無くし、必要最低限の機能に絞り込んで量産したナイフなので、コスパと使い勝手が良くても・・・・・・物足りなさを感じてしまい、【自分の1本】を求めて旅立つ者も少なくない・・・・・・というとこだろう。
実際、オレもかつてカーバーグ使いだったが、今では新たな相棒の炎友刀に出会い、カーバーグはコンパニオンと共にサブに降格してしまった。断然、コスパと扱いやすさだけで言えばモーラ優勢だが・・・・・・漢にはデメリットやコスパを乗り越えて出会いたい相棒(ナイフ)がいるのだ。力強く美しいが・・・・・・使い手を選ぶ暴れ馬を制御してこそ、一人前の漢と言える。
「※彼女はアイドルです。てうか、ナイフを撫でながらニヤケ顔で語るな。爆乳露出狂ファッションキャンパー。」
ガチキャンパーでないところは否定しない。庭キャンプなのだから、服装は自己責任の範囲で自由だ。それにオレの地元の感覚からすれば、肌出しを嫌う感覚の方が理解できないのだが。なぜ生まれ持ったものを堂々と見せないのか。
というかニケ、お前も日本の環境からすれば相当デカイ爆乳持ちだからな?
「Jなんだけど・・・・・・あんが近くにいると相対的に小さく見られるんだよ・・・・・・。」
おう。自慢だかデカいぞ。Prodigious(驚異的な)のPだからな。衝動買いでサイズミスった、今着ている難燃性パーカーのファスナーが全部閉まらない!
はっきりってバトニングだと手元が死角に入る。これはオレが普段が手斧派の理由の1つだ。残りの理由は別の機会に。
「立膝に片胸が乗るようなサイズ・・・・・・目隠ししてバトニングするようなもんでしょ?」
オレくらいになるとは、見えてなくても気配で分かるんだよ。
※実際は見える位置を調整。よい子は心眼ごっこでバトニングしないように。
取っ手付きの切り株型の薪割り台をニケの座る前に置く。できれば離れた方がいいのだが、バトニングでは斧のように割れた薪が派手に飛ぶことはない。刃物の可動範囲には気を付けよう。
叩く勢いで入る刃に防刃手袋が効果あるかは疑問だが、オレの経験上、人間がケガするタイミングは大方ナイフを当てている状態から外したり、鞘にしまおうとする瞬間なので、つけたほうがいい。安い軍手1つでもその1枚が運命(?)を分ける。
それと節にはめっぽう弱いので(刃の材質によってはすぐ欠ける)、節周辺は避けるか、節が邪魔なものはナイフでもバトニングは諦めよう。
オレは肩膝を立てるような座り方で、ニケに手本を見せる。底を補強した段ボールに移し替えたホームセンターから買ってきた薪の束の中から、1本取り出して立てるように起いた。このときオレは薪割り台を使うこともあるが、面倒な場合は薪の中から地面に横倒しに置いても安定する形の物を選び、即席の薪割り台にすることもある。
立てた薪にフルタングナイフの刃を垂直に当て、別の薪で背を叩いて割っていく。
この時やってはいけないことが3つ。
1つはナイフ全体の中央付近、柄の近くの背は叩かないこと。ここは構造上弱いらしく、場合によっては折れるらしい。叩く棒の狙いが外れない程度に、先の方を叩くのだ。
2つめ。捩じらない。刃が途中で止まった場合は無理に続けず、落ち着いてゆっくり抜こう。歯が欠けてしまう。もうちょっと割れる・・・・・・というときもやってしまいがちなので注意だ。
3つめ。特に普段はオレのように手斧や両手斧を使っているとこのような悪い癖が出てししまいそうになる。それは、薪に刃が挟まった状態で持ち上げ、叩く動作。これは一番やってはいけない。フルタングであっても、ナイフにとっては明らかな過剰負荷で、すぐに・・・・・・最悪、1発で刃が欠けると経験者は語る。オレは愛用の炎友刀で1回これをやらかした。幸い、よーく見ないと分からない浅い欠けだったので、当日すぐに研ぎ直せた。
うっかり、斧の癖で勢い任せのフィニッシュをしようとしていたのだ。この日は炎友刀を買ったばかりの試し切りの一環で、久しぶりにバトニングをしたため、斧の癖が出てしまい、やらかしてしまったのだ。
背を叩き、乾いた音で割れた薪は、斧による薪割りと違い、派手には飛ばない。バトニングを初心者に進める理由はここにある。刃を当ててから割るので、狙った箇所を切り易いのもオススメ理由だ。まあ、慣れたら片手斧の方が楽なんだけどな。片手斧もフルタング構造のタイプがあって、バトニングにも使い分けできるのあるし。(※一般的に斧は背を叩いてはいけないという構造が多い。)
手本を見ていたニケが折り畳みのアウトドアチェアーに座り、見よう見まねでやってみた。
手順とやってはいけないことさえ分かっておけば簡単で安全な薪割り方だ。ナイフが一番下までいかなくても、途中で自然に2つに割れる。刃が止まる場合は、見えない節があるか、もともと硬い部分の可能性があるので、無理に割らずにあきらめよう。割れない薪はそれはそれで、着火し易さよりも燃焼時間を優先した薪として使える。
「おー。」
初バトニングで割れた薪が立てる音に感動するニケ。叩いて刃が入るほど柔い薪なら、けっこうあっさりパカーンと割れる。
ホームセンターではいかにも【ザ・薪】というもの当然売っているが、庭キャンプレベルでオススメしたいのは【板状にカットされたヒノキ】だ。木造の床を引っぺがしたような形を想像すればいいだろう。木目の方向や厚み的に割り易い。燃焼時間優先なら割らずに使用し、燃えやすくするなら木目に沿って割って使う。小型の焚火台用に短く切るのも簡単だ。ただ、見た目が薪っぽくないので、ビジュアルから楽しみたいかどうかでも使い分けよう。
今回はバトニングをニケに教えたが、オレ的には繊細な面に気を遣わない手斧の方がやり易い。
両手斧よりも危険は少なく、効率的には重さと重力で割れる斧の方が断然いいと思っている。腰鉈派もいるだろうが、私は手斧派だ。いかにも薪を割ってますというのがいい。
ついでだから、次は手斧による薪割りをニケに教えよう。
刃から柄まで1本の金属が通っている構造のフルタングナイフが前提の方法で、ナイフを薪に当て、他の薪や適当な棒で叩いて割る手法だ。頑丈な薪やナイフの刃以上に太い薪(刃の2/3以上と言う説もある)は割れない欠点はあるが、ホームセンターで売っているしっかり乾燥した薪で、細い薪をさらに細くして火をつけやすくしたいときに便利だろう。
「フルタングナイフってこれでいいの?」
ニケは最近アウトドア用のナイフを2本買っていて、1つはこの間貸してあげたのと同じモーラのコンパニオン。これは例外的にフルタングでなくても薪割りができる頑丈さを売りにしているナイフだが、よりバトニングに適した【モーラのカーバーグ(ステンレス)】の方を取り出していた。
初心者から上級者まで愛好家が多いモーラナイフのフルタングモデルだ。キャンプで使うナイフで迷ったなら、これを買って置けばハズレはない。コストパフォーマンスに優れ(通常、ここまでの性能のフルタングはこの値段では買えない。)、フルタングナイフとしては小振りな部類に入るので、携帯性や使い勝手の良さに定評がある。【基本にして最強】という表現をしてもいいと思っている。
あえて欠点を言うなら一部の高級モデルを除き、モーラの特徴としてあまりにも基本通りというか、飾り気を無くし、必要最低限の機能に絞り込んで量産したナイフなので、コスパと使い勝手が良くても・・・・・・物足りなさを感じてしまい、【自分の1本】を求めて旅立つ者も少なくない・・・・・・というとこだろう。
実際、オレもかつてカーバーグ使いだったが、今では新たな相棒の炎友刀に出会い、カーバーグはコンパニオンと共にサブに降格してしまった。断然、コスパと扱いやすさだけで言えばモーラ優勢だが・・・・・・漢にはデメリットやコスパを乗り越えて出会いたい相棒(ナイフ)がいるのだ。力強く美しいが・・・・・・使い手を選ぶ暴れ馬を制御してこそ、一人前の漢と言える。
「※彼女はアイドルです。てうか、ナイフを撫でながらニヤケ顔で語るな。爆乳露出狂ファッションキャンパー。」
ガチキャンパーでないところは否定しない。庭キャンプなのだから、服装は自己責任の範囲で自由だ。それにオレの地元の感覚からすれば、肌出しを嫌う感覚の方が理解できないのだが。なぜ生まれ持ったものを堂々と見せないのか。
というかニケ、お前も日本の環境からすれば相当デカイ爆乳持ちだからな?
「Jなんだけど・・・・・・あんが近くにいると相対的に小さく見られるんだよ・・・・・・。」
おう。自慢だかデカいぞ。Prodigious(驚異的な)のPだからな。衝動買いでサイズミスった、今着ている難燃性パーカーのファスナーが全部閉まらない!
はっきりってバトニングだと手元が死角に入る。これはオレが普段が手斧派の理由の1つだ。残りの理由は別の機会に。
「立膝に片胸が乗るようなサイズ・・・・・・目隠ししてバトニングするようなもんでしょ?」
オレくらいになるとは、見えてなくても気配で分かるんだよ。
※実際は見える位置を調整。よい子は心眼ごっこでバトニングしないように。
取っ手付きの切り株型の薪割り台をニケの座る前に置く。できれば離れた方がいいのだが、バトニングでは斧のように割れた薪が派手に飛ぶことはない。刃物の可動範囲には気を付けよう。
叩く勢いで入る刃に防刃手袋が効果あるかは疑問だが、オレの経験上、人間がケガするタイミングは大方ナイフを当てている状態から外したり、鞘にしまおうとする瞬間なので、つけたほうがいい。安い軍手1つでもその1枚が運命(?)を分ける。
それと節にはめっぽう弱いので(刃の材質によってはすぐ欠ける)、節周辺は避けるか、節が邪魔なものはナイフでもバトニングは諦めよう。
オレは肩膝を立てるような座り方で、ニケに手本を見せる。底を補強した段ボールに移し替えたホームセンターから買ってきた薪の束の中から、1本取り出して立てるように起いた。このときオレは薪割り台を使うこともあるが、面倒な場合は薪の中から地面に横倒しに置いても安定する形の物を選び、即席の薪割り台にすることもある。
立てた薪にフルタングナイフの刃を垂直に当て、別の薪で背を叩いて割っていく。
この時やってはいけないことが3つ。
1つはナイフ全体の中央付近、柄の近くの背は叩かないこと。ここは構造上弱いらしく、場合によっては折れるらしい。叩く棒の狙いが外れない程度に、先の方を叩くのだ。
2つめ。捩じらない。刃が途中で止まった場合は無理に続けず、落ち着いてゆっくり抜こう。歯が欠けてしまう。もうちょっと割れる・・・・・・というときもやってしまいがちなので注意だ。
3つめ。特に普段はオレのように手斧や両手斧を使っているとこのような悪い癖が出てししまいそうになる。それは、薪に刃が挟まった状態で持ち上げ、叩く動作。これは一番やってはいけない。フルタングであっても、ナイフにとっては明らかな過剰負荷で、すぐに・・・・・・最悪、1発で刃が欠けると経験者は語る。オレは愛用の炎友刀で1回これをやらかした。幸い、よーく見ないと分からない浅い欠けだったので、当日すぐに研ぎ直せた。
うっかり、斧の癖で勢い任せのフィニッシュをしようとしていたのだ。この日は炎友刀を買ったばかりの試し切りの一環で、久しぶりにバトニングをしたため、斧の癖が出てしまい、やらかしてしまったのだ。
背を叩き、乾いた音で割れた薪は、斧による薪割りと違い、派手には飛ばない。バトニングを初心者に進める理由はここにある。刃を当ててから割るので、狙った箇所を切り易いのもオススメ理由だ。まあ、慣れたら片手斧の方が楽なんだけどな。片手斧もフルタング構造のタイプがあって、バトニングにも使い分けできるのあるし。(※一般的に斧は背を叩いてはいけないという構造が多い。)
手本を見ていたニケが折り畳みのアウトドアチェアーに座り、見よう見まねでやってみた。
手順とやってはいけないことさえ分かっておけば簡単で安全な薪割り方だ。ナイフが一番下までいかなくても、途中で自然に2つに割れる。刃が止まる場合は、見えない節があるか、もともと硬い部分の可能性があるので、無理に割らずにあきらめよう。割れない薪はそれはそれで、着火し易さよりも燃焼時間を優先した薪として使える。
「おー。」
初バトニングで割れた薪が立てる音に感動するニケ。叩いて刃が入るほど柔い薪なら、けっこうあっさりパカーンと割れる。
ホームセンターではいかにも【ザ・薪】というもの当然売っているが、庭キャンプレベルでオススメしたいのは【板状にカットされたヒノキ】だ。木造の床を引っぺがしたような形を想像すればいいだろう。木目の方向や厚み的に割り易い。燃焼時間優先なら割らずに使用し、燃えやすくするなら木目に沿って割って使う。小型の焚火台用に短く切るのも簡単だ。ただ、見た目が薪っぽくないので、ビジュアルから楽しみたいかどうかでも使い分けよう。
今回はバトニングをニケに教えたが、オレ的には繊細な面に気を遣わない手斧の方がやり易い。
両手斧よりも危険は少なく、効率的には重さと重力で割れる斧の方が断然いいと思っている。腰鉈派もいるだろうが、私は手斧派だ。いかにも薪を割ってますというのがいい。
ついでだから、次は手斧による薪割りをニケに教えよう。
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