息抜き庭キャンプ

KUROGANE Tairo

文字の大きさ
12 / 19

第11話_風を読むのだ

しおりを挟む
 庭キャンプ場にしゃがむニケは、最初に貸した短い捩じり鎌で除草作業を手伝ってくれていた。柄の長いタイプを買ってあげようかと思ったのだが、本人が頻度的にこれでいいと言ったのだ。

 オレは後者の長い方だ。ちょっとでもニョキっとでてると気になるので、基本、他の作業の時にも持って来ていることが多い。

「薪いじりながらも気になったら、つまむ程度の草を抜くくらいマメよね。庭キャンプ場に関しては。」

 地面の草は気になったら処理する性格だ。【股の芝】もちょっと伸びただけで気になるから、脱毛している。このボディースーツ(インナーレオタード)は、下半身正面の構造がかなりギリな超底面積な上に、ベルトとバックルで引っ張り上げているから、芝生育てていたらはみ出るんだよな。ちなみにケツ側のTバックは下に行くほど見えなくなるような角度だ。

 この刺激により、身体能力が向上する効果がある(と思っている)。

「アイドルラインって用語知ってますか?」

 リアル系ロボットアニメの条約とアイドルラインは破るためにあるモノだ。

 庭の草も股の芝もすぐに大きくなるから、短いうちに刈り取っておきたいのさ。ちっちゃいパンツから出ないように、最低限度にまで剃り、短く切って残しておくのはお前の下の毛だけでいい。

「あなたは煩悩を根っこから抜きなさい。」

 超大手箱にも堂々とこの手の話をする奴はいたけどなあ。整えた下の芝が星形でどうこうとか・・・・・・。我慢大会で決壊する音を出してしまうのが日常レベルの箱もあるくらいだ。よくまあ、チャンネルごと消されないと思う。

「後者はうちでやったらマネージャーからの警告レベルだね。実績や経験を言うだけならいいけど、配信中に実行はだめなやつ。」
※最近の配信では下ネタ規制はかなり緩くなった。下ネタトークをするタレントとノリのいいファンが増えたことと、他の箱でもっと変態的に堂々とやっている精鋭達がいる影響を受け、緩和されたらしい。さすがに『某我慢大会』は止められる。

 虫けらだけの雑草地帯を見るようなニケの視線をスルーし、たんぽぽを根っこから引き抜く。オレの持つ捩じり鎌は正しくは草刈り器に分類され、横向きに使うと捩じり鎌のように使え、縦向きに使うと草抜きになる、根っこが頑丈で大きくなりやすい系の草だけは根っこから処理しておきたい。

 とくにたんぽぽ、テメーはだめだ。たんぽぽコーヒーは好きだが、コイツはギルティだ。

 子供達には申し訳ないけど、庭キャンプ場の手入れ作業では邪魔な悪魔の花でしかない。

 今日は午後から強くなるから、午前中に最低限の作業をしておきたい。

「早めに昼の焚火する?」

 いや、もうすぐ風が焚火とってはアウトのラインに入る。しかも予報より早めにこの辺りは強くなるようだ。手入れ作業自体はもうちょっと続行できるが、焚火の制御は難しくなる。

 その予感は、先ほど諸事情あってしゃがんだときのケツにも感じていた。

「あんたのケツは風向風速計か?」

 庭キャンプに関わらず、キャンプにおいて・・・・・・とくに焚火に関しては風の判断は重要だ。煽られて制御が難しくなると、クッカーへの熱効率が悪くなるだけでなく、火傷や火災の原因になる。一見周りに引火物がないように見えても、予測できなくなった炎の動きは危険だ。

 地形やキャンプ内容、キャンパーのスタイルによって限界の風の線引きは変わるが、オレは庭キャンプ場の地形とウィンドスクリーン(風よけ)を使わないことを考慮し、4mまでが限界ということにしている。ウィンドスクリーンを使えばもうちょっといけるが、ひと手間増えるのと、そこまでしてやろうと思わない。直火の焚火の時に即席でスコップを刺して代用したことはあるけど・・・・・・着火を風で邪魔されない程度だったなあ。

 そもそもここは地形的に風が抜けやすいので、ちょっと風が強くなったレベルで撤収しておかないと、急激に風が強くなることがある。

 【危険になったらやめるではなく、危険になる前に撤収することが重要】なのだ。そもそも危険を感じたら、焚火やキャンプはしないのがいい。

 晴れるかどうかの予報を見るついでに、風の予報もちゃんと見ておこう。最初のうちは雲行きばかりに気をとられて、意外と見落としがちだ。現地についたら風が強かったから諦めようだったらまだいいが、焚火をしている間に強風に変わり始めたというのはけっこうシャレにならないので注意しよう。荷物も軽い物は舞うので、撤収も一苦労だ。

 無理をしないこともキャンパーに必要な心得である。

 ちなみにボッチキャンパー界のレジェンド・・・・・・ヒ〇シがよくやっている設置型のウィンドスクリーンを切り出した木材で作る手法があるが、これはその日中かテントに宿泊した翌日に解体・片づけするつもりでやった方がいい。放置すると邪魔になるという理由の他、日本だと台風があるのでバラバラになる。それだけならいい。キャンプ場を荒らしたり、人の土地に飛んでしまい、迷惑をかけるからだ。

 とくに注意しなければならないのは、風の予報期間の表示は短くプラン組立時に考慮しにくいことと、目的地の地形によっては予報に誤差が生じるということだ。風対策だけは最悪当日であっても、プランを変更する覚悟は持っておいたほうがいい。現地についてしまっていても、嫌な予感がしたら撤収する勇気を持とう。マジでヤベェから。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)

MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。 しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。 ​母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。  その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。 ​純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。 交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。

不倫妻への鎮魂歌 ―サレ夫が選んだ、最も残酷で静かな復讐―

MisakiNonagase
大衆娯楽
「サレ夫、再生。不倫妻、転落。──その代償は、あまりに重い。」 「嘘で塗り固めた20年より、真実で歩む明日がいい。」 失って初めて気づく、守られていた日々の輝き。 46歳の美香にとって、誠実な夫と二人の息子に囲まれた生活は、退屈で窮屈な「檻」だった。若い男からの甘い誘惑に、彼女は20年の歳月を投げ打って飛び込んだ。 しかし、彼女が捨てたのは「檻」ではなく「聖域」だったのだ。 不倫、発覚、離婚、そして孤独。 かつての「美しい奥様」が、厚化粧で場末のスナックのカウンターに立つまでの足取りと、傷つきながらも真実の幸福を掴み取っていく夫・徹の再生を描く。 家族とは何か、誠実さとは何か。一通の離婚届が、二人の人生を光と影に分かつ。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

処理中です...