織畑ナズナの姐さん飯

織畑ナズナの姐さん飯-79[アボカドちょい足しラーメン]

　人間の世界でソロキャンプという物が流行っているそうですが・・・私にとってはあまり珍しものでもありません。

　葛の葉様のパシｒ・・・・・・命を受けて野狐や妖との戦いをしていた頃は、野営は当たり前でした。今のように便利なアウトドアグッズは有りません。

　枯れ木を拾って火をつけ、弓で仕留めてきた山の野生動物を小刀で捌いて『上手にやけました～♪』でご飯を食べたら、とりあえず休息する。稲荷神の体質になってからは、最悪食べなくても死ぬことはないのですが、食はメンタルにも影響しますからねえ。

　唯一便利だったのは狐火で着火に困らず、枯れ木が無くても妖力を燃料にアルコールランプや固形燃料のように火を焚けることでした。

　小刀と神器の弓とこの体だけで全国を渡り歩いた日から3桁年の月日が過ぎ、今では時々人間の世界に行きながら稲荷神の世界で定住生活です。

　断然今の生活の方が楽ですけど・・・焚火というのが恋しくなるときがあります。

　前々から持っている折り畳みのステンレスカマドは便利ですが、ちょっと小さいので人間の世界のホームセンターで筒形のフレイムストーブを買いました。

　休日の今日、箱から出して組立てみました。4つ分かれた筒状のパーツを重ね、最後にゴトクパーツをのっければ完成です。大きさは一斗缶よりちょっと小さい程度、最上段の筒にある横穴から薪を投げ込めるようになってます。

　みんな各々出かけていた私1人の休日、お昼ご飯作りを兼ねて庭で試し焚きすることにしました。

　先に仕込みを1つだけ。

【アボカドを切っておく】

　これだけやっておきます。1個を味噌汁にいれる豆腐より少し大きいくらいに切りました。洗い物を増やしたくないのでキッチンポリ袋に入れて持っていきます。

　冷蔵庫から生麺と取り出し、台所の戸棚から余っていたラーメンスープの素を取り出しました。今食べたかった塩ラーメンの素のストックなかったので、醤油ラーメンの素で妥協です。たぶん最後の1つを食べた犯人は、レンカか盗み食い常習犯の堕狐・・・タマモ先輩でしょう。

　ちなみに袋麺でもいいので、今回のメニューを試す方は【鍋で温めて作る系のラーメン】をご用意ください。

　ついで買いしてしまったソロキャンプ用の折り畳み椅子と折り畳みテーブルを焚火予定場所に置いて、組立てたフレイムストーブを設置。

　稲荷神世界の樹木はやたらめったら切ってはいけないので・・・というか神力の籠った神木しかないのでそうそう切れないし燃えないので薪にはなりません。

　ここでもホームセンターで買った便利なものが・・・薪のセットです。小型焚火台やフレイムストーブ用に小振りな薪をビニール袋で梱包した便利なものが売っているんですねえ。焚火ガチ勢には物足りない仕様ですけど、パッとボッチ焚火をしたいときには便利です。

　ストーブの底の中央に新聞紙を蚊取り線香のようにぐるぐる巻いて置きま・・・あ、最初にゴトクつけると邪魔でした。最上段ごと一回外します。底にぐるぐる巻き新聞紙の着火剤を置いて、ボッチ用薪を空気の通り道が確保できる程度に置きます。

　妖力で作った狐火をデコピンの要領で飛ばして着火。一時的に外したパーツをのせます。火耐性のスキルを持ってない種族の方は、耐火手袋と火ばさみを用意しておきましょう。

　調理中に火が弱くなったら、最上段のパーツの横穴から薪を追加して火力調整します。

　・・・そいして思い出しました。クッカーの準備をしてなかったと。

　メスティンにラーメンに必要な水を入れて持ってきました。ゴトクにのせて沸騰させます。

　お湯が沸いたら生麺を入れます。ほぐれて着たら醤油ラーメンの素を入れす。ついでにここで、準備してたアボカドも入れてしまいましょう。

　ひと煮立ち・・・アボカドがあったまってきたら完成です。

　ラーメンとアボガド・・・異色のコラボのように思えますが、アボカドは意外に和食の味付けに合うそうです。

　まあ、私も和食に組み合わせたのは初めてだったので、チャレンジ料理ですね。

　結果としては合います。ラーメンの塩気とアボカドの風味のバランスがよいです。個人的に、塩ラーメンだったらもっと良かったかなあ。

　案外味噌ラーメンも組み合わせのダークホースかもしれません。

　焚火の残り火を見ながら、メスティンに入れたまま食べるラーメンも楽しめました。

　今回はやってみた回なので、とくにレシピ表などは記載しません。焚火に拘る必要もありません。キッチンで好きな袋麺に切ったアボカドをぶち込むだけでも十分です。

　最近は休日にちょいちょい庭で焚火しているので、今後はキャンプ飯も紹介していく予定です。

　それではまた次回、よろしくお願いしますね。