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しおりを挟む私はもう99回も婚約破棄をしている。
それもこれも全ては私の性格が最低だから。
99回すべて私が原因。
そして、今回の婚約者をも私は婚約破棄しようとしている。
「ああああ!!!!そこっ!!!!!」
知らない男のことを好きになって、今セックスをしている。
私は婚約をして、その殿方とセックスをすると、途端に興味が薄れてしまうという性格の持ち主だった。
婚約とセックスはそういう関係だった。
セックスをするために婚約があるという、本来とはかけ離れた意味で私は婚約をしている。
家のことなど、もうとっくの昔に考えることをやめた。お父様もお母様もこんな身勝手な娘のことなんて早いうちから諦めて、一つ下の妹に家を任せているようだった。
家名にドロを塗っていることぐらい理解していたが、私はセックスと婚約を繰り返すことでしか幸せを感じない体になっている。
もうこれは努力で改善することなんてできない、本能的なものだった。つまりは異常性癖というやつだろうか。こればっかりはもうどうしようもないと、私は考えている。
だから、私はなりふり構わずセックスをする。そして婚約破棄をする。
それによって、言いようのないエクスタシーが私に訪れるのだ。
婚約といっても口約束のなんの効力もないものに、今現在ではなっているのだが……
まぁこんな素行であれば納得でしかない。大抵、私の体を求めてくるのは性欲の奴隷になっている哀れな殿方ばかり。おちんちんはいつも臭い匂いを放っている童貞臭満開のお人です。
「あああ!!!そのくさくさ童貞おちんぽで、私のことめちゃくちゃにして!!!!!」
「うううっ!!!おおおっ!!!ふっ!!!!!」
「あああんっ!!!あああ!!!!いいいいくうううっ!!!!!!!」
『しゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』
私は今日も童貞殿方のペニスを入れたまま激しくイった。
そのペニスは激しい激流に抗えず、にゅぽんと外へ放出された。まるでもう、君には用がないといわんばかりに無慈悲に。
「あ、ああああっ!!!まだ僕はいって……ない」
「ふぅ……あなたの濃い体液なんてお断りですわ」
私はこれでも妊娠だけはさけている。薬も飲んで対策はしているが、中に出させないのが私のポリシーだった。まぁ妊娠したときの面倒臭さは随分と昔に経験済みだからね……
「お、おい!!!!!!ど、どういうことだ!!!!」
「そのままの意味ですわ。それと、もうあなたに用はありませんの。婚約破棄させていただきます」
「は?」
「それではさようなら、くさくさおちんぽ君」
私は婚約者だった人の寝室から、ごそごそと立ち上がり帰りの支度を始める。
ここで襲ってくる殿方もたくさんいるため、私は念のためクロロホロムを染み込ませたガーゼを用意しておく。
しかし、今回はその必要もなかった。
「それでは、ごきげんよう」
私は寝室を出る前にそう挨拶して、殿方を一瞥した。
殿方は呆然とした顔で、その悪女のほうをじっとみつめて、自慰をしていた。
「今回は特殊な終わり方でしたわね」
『バタン』
寝室のドアは閉ざされ、私は彼のその後をいっさい知らない。
「さぁ、次は誰にしようかしら……」
特殊性癖に支配された女がまた世に開放された瞬間だった。。
【了】
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