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6-1 竜馬と松浦の姫 side A
1 待ち合わせ
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小夜が悪夢というほど悪いわけでは無いが、良くはないだろう夢を見続けて一週間。
初めてネットの友人のカツラに打ち明けた。
その友人との繋がりはいわゆるところのSNSで趣味の手芸を足がかりに表のアカウントで意気投合し、後に閲覧者制限のある鍵アカウントをフォローし合うようになり、オフ会もしている。
たかが十七歳の現役女子高生の小夜より、既に社会人として働いている大人の観点からのアドバイスが欲しかったのだ。
あと、リアルの友人や親に話したところで、絶対にイタイ子扱いされる。
小夜の場合、悲しいかな、名前で既にそうなのに。
カツラも最初こそ茶化す様子だったが、毎日その夢のせいで寝不足だということと、日に日に近付いてきてると感じる旨を話すと、至極真面目な様子になった。
そして、カツラは詐欺かと思われるかもしれないけど、と前置きをしてから、知り合いの霊能力者に会ってみないかと打診をしてきた。
小夜としても、やっぱりそういう案件だよね、と思った。
そうして、カツラに紹介されて先週会ったのが、高里蓬という関西訛りの強い、グレージュの髪を一本の三つ編みにした女性だった。
なんでも、カツラにとっては先輩に当たるらしいし、確かにカツラは口頭だと関西訛りが混じることもあるので、なるほど、というところである。
さて、待ち合わせた喫茶店で小夜を一目見た蓬は、次の瞬間、飲んでたコーヒーを全部口からそのコーヒーの入っていたカップにだぱーと落とした。
そして、明らかに引いた顔で
「ええ……今どきそないなる……? うーん、マジか」
と大困惑という様子で呟いた。
「蓬先輩」
「ん、あー、はい。うん、手はあるよ? 手はあるけどなあ、うん」
カツラに声をかけられた蓬はそう言うと、そのまま、自分の口から一度戻したコーヒーが大半を占めたカップをぐっと傾けて、一気に飲んだ。
「……うーん、うちが寝ぼけたか思たけど、やっぱりそないなっとるんな。うん」
飲み終えてからしげしげと小夜を見て、蓬は少し目を細めて言った。
どうやら、コーヒーの一気飲みは蓬自身が正気かどうか確かめるためのものだったらしい。
「えーと、したら、君、名前と連絡先、教えてもろてええ? 今すぐにはちょっとどうにもできへんわ……ま、猶予は、少なく見積もっても一ヶ月ちょいはあるやろし、ちょいと準備とかさせてえな」
にかっと笑ってみせた蓬に名前と連絡先を伝えて、そしてその三日後に蓬から来たメールは次の土日に空いてる時間はあるか、という内容だった。
意外と早いなあ、と思いつつ、念のため用事は入れないようにしていたので、小夜が空いている旨を返すと、少ししてから土曜日の午後一時に、S駅の改札前に集合という旨が送られてきた。
そんな経緯を経て、今、小夜はS駅の改札前にいるのだが、不安で持ったままだったスマホがメールを知らせる振動をした。
すぐにロックを解除して確認してみると、蓬から、電車遅延で待ち合わせに遅れる旨と、おそらく紹介したい人たちは時間通りに着くはずだから、彼らの指示に従ってくれ、という内容だった。
電車遅延は仕方ない。小夜だって電車通学の女子高生だ。
朝のラッシュ時の遅延とか最悪だし、急病とか人の生き死ににかかわる以外で原因作った奴は、一週間毎日タンスの角に小指ぶつけろ、と思う。
ただ、今回はこんな時にかあ、というのはある。
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たかが十七歳の現役女子高生の小夜より、既に社会人として働いている大人の観点からのアドバイスが欲しかったのだ。
あと、リアルの友人や親に話したところで、絶対にイタイ子扱いされる。
小夜の場合、悲しいかな、名前で既にそうなのに。
カツラも最初こそ茶化す様子だったが、毎日その夢のせいで寝不足だということと、日に日に近付いてきてると感じる旨を話すと、至極真面目な様子になった。
そして、カツラは詐欺かと思われるかもしれないけど、と前置きをしてから、知り合いの霊能力者に会ってみないかと打診をしてきた。
小夜としても、やっぱりそういう案件だよね、と思った。
そうして、カツラに紹介されて先週会ったのが、高里蓬という関西訛りの強い、グレージュの髪を一本の三つ編みにした女性だった。
なんでも、カツラにとっては先輩に当たるらしいし、確かにカツラは口頭だと関西訛りが混じることもあるので、なるほど、というところである。
さて、待ち合わせた喫茶店で小夜を一目見た蓬は、次の瞬間、飲んでたコーヒーを全部口からそのコーヒーの入っていたカップにだぱーと落とした。
そして、明らかに引いた顔で
「ええ……今どきそないなる……? うーん、マジか」
と大困惑という様子で呟いた。
「蓬先輩」
「ん、あー、はい。うん、手はあるよ? 手はあるけどなあ、うん」
カツラに声をかけられた蓬はそう言うと、そのまま、自分の口から一度戻したコーヒーが大半を占めたカップをぐっと傾けて、一気に飲んだ。
「……うーん、うちが寝ぼけたか思たけど、やっぱりそないなっとるんな。うん」
飲み終えてからしげしげと小夜を見て、蓬は少し目を細めて言った。
どうやら、コーヒーの一気飲みは蓬自身が正気かどうか確かめるためのものだったらしい。
「えーと、したら、君、名前と連絡先、教えてもろてええ? 今すぐにはちょっとどうにもできへんわ……ま、猶予は、少なく見積もっても一ヶ月ちょいはあるやろし、ちょいと準備とかさせてえな」
にかっと笑ってみせた蓬に名前と連絡先を伝えて、そしてその三日後に蓬から来たメールは次の土日に空いてる時間はあるか、という内容だった。
意外と早いなあ、と思いつつ、念のため用事は入れないようにしていたので、小夜が空いている旨を返すと、少ししてから土曜日の午後一時に、S駅の改札前に集合という旨が送られてきた。
そんな経緯を経て、今、小夜はS駅の改札前にいるのだが、不安で持ったままだったスマホがメールを知らせる振動をした。
すぐにロックを解除して確認してみると、蓬から、電車遅延で待ち合わせに遅れる旨と、おそらく紹介したい人たちは時間通りに着くはずだから、彼らの指示に従ってくれ、という内容だった。
電車遅延は仕方ない。小夜だって電車通学の女子高生だ。
朝のラッシュ時の遅延とか最悪だし、急病とか人の生き死ににかかわる以外で原因作った奴は、一週間毎日タンスの角に小指ぶつけろ、と思う。
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