Eternal Dear2

堂宮ツキ乃

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4章

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 クラスマッチの練習も、回数を重ねて少しずつ上達していく生徒たち。

 麓もその1人であり、ドリブルシュートくらいならできるようになった。

 だが────

「ん~…」

「初心者にしては上出来でしょ」

 嵐は頭を悩ませながら、露は無表情で、麓がシュートする姿を見ていた。

 フォームは悪くない。しかし。

「シュート成功率が6分の1か~」

「ごめんなさい…」

「謝る必要はない。あなたの分、周りがカバーすればいい話。特に嵐」

「あたしィ!?」

「もちろん」

「えーっ! こんなん、不公平だよ…」

「陸上部でしょ」

「関係ない!」

 にぎやかな様子に麓は、ボールを持ったまま微笑んだ。この2人といると楽しくて、時間が過ぎるのが早く感じる。


  
 グランドの方では男子たちがサッカーの練習をしている、ということでバスケの練習を終えた3人は見に行くことにした。

 練習しているのは3年と11年。グランドの周りは見事に女子で囲まれていた。

 そこには光、焔、凪がいるから当然と言えば当然。

 麓たちは人ごみを切り抜けて前線に到達。

 2つの学年はミニゲームを行っているらしく、全体が白熱していた。

 そこへ、聞き慣れた声が響く。

「ナギりん覚悟ォ!」

「その呼び方やめろやァ!」

 ドリブルする凪、それをカットしようとする光。勝者は────

「凪様! 3人抜きしたわ!!」

 "荒ぶの凪"はスポーツにおいても誰にも止めることはできない。というかマトモに彼に立ち向かおうとする命知らずな者は少ない。

「は~。すごいね、委員長さん」

「ホント…ね」

 麓は隣の嵐に同調した。同時に凪がシュートを決め、女子たちが黄色い声を上げた。

 すると、ギャラリーの後ろ側からさらにざわめきにも似た黄色い声が聞こえてくる。

 振り向いた先にいたのは、黒と白のスーツに身を包んだ男が2人。

「楽しそうじゃん」

「私たちも混ぜてよ」

「扇さん? 霞さん?」

 グランドに向かって歩いてくる彼らを見て、女子たちは波が引くように道を空ける。

 2人が麓の姿を見つけると、同時に色っぽい笑みを浮かべて片目を閉じた。

「よく見ておきな…」 

「スポーツができるのは凪だけじゃないよ」

 麓の横を通り過ぎながらささやく。彼女だけに聞こえるように。すれ違いざまに麓の胸が高鳴る。振り返ると2人はそれぞれネクタイをゆるめているようだった。同時に袖もまくり上げる。

 それからの試合はすごいとしか言いようがなかった。  

 点を取られたら取り返す。 

 特に霞は途中で長髪を縛るという始末。 

 教師まで加わったミニゲームは、観戦している生徒まで巻き込んで盛り上がった。

「皆様おかえりなさいませ~。…あら、扇様と霞様も青春を満喫されたんですか?」

「そんなとこかな。いい汗かいた~」

「私は麓ちゃんが来てから毎日、青春を謳歌してるよ」

「黙れセクハラ教師」

 同じく汗だくの凪が体操服の襟部分をつまんで、もう片方の手で仰いでいた。

 その後の食事は、男勢がいつも以上にガッツいていた。
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