たとえこの恋が世界を滅ぼしても1

堂宮ツキ乃

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奪われた愛の結晶

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────もしまた一緒に会えたら────。

────今度はもうダメだよ…。

 男は女を抱きしめた。女は腕の中で涙をためている。

 決して泣かないはずの女だった。一族を守るために毅然としているのがいつもの姿だった。

────もう会っちゃダメなんだよ、私たちは。また巡り合って愛し合ったら今度こそ────。  

────それを考えるのはやめよう。知ってる? 人間界では子どもは親を選ぶと言われているんだって。きっと俺たちの子も選んできてくれたんだ。産んではいけなかったことなんてない。

 女はまた鼻をすすり始め、男にしがみつく腕の力を強めた。

────どんな子であっても?

────どんな子であっても。俺たちの子だから。だから────今度こそ3人で生きよう。いつか別の時代で。

 男が口づけすると、女の頬に涙が流れた。再会の約束だ、と男は耳元でささやいた。

 女は不安そうな顔で泣き続け、笑うことはできなかった。
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