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因子と学びと無計画
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魔法袋を確認して購入した物を並べてみます。
購入した食材は、カヤイラの実、テホテの実、ドシの実、ハーホワなどです。見覚えのある食材は、とりあえずこれで全部ですかね。他にも見たことのない食材がいくつかありますけど、何せ野菜を大量に買い込んでいますからね。それは、家に帰ってしっかり、調べましょう。
後は、調味料が数点。ラライヤ、カルア、ミルト。どれも一口味見して見ましたが、馴染みのないものばかりです。でも、塩はあったんですよね。塩って名前で。醤油もあれば、素晴らしいんですけどね。
ラライヤは、少し甘辛い粉で、店員さんが薦めたように肉の調味料としては悪くありません。カルアは、少し酸味の強い液体調味料で、お酢に近いんですけど、お酢と比較すると違うものという感じがします。口に入れると酸っぱさの後に甘い匂いが鼻を通る感覚があります。ミルトは、甘い粉ですね。ただ、少し舐めるとミルクのようなまろやかな味がするのが特徴です。
どれも調味料として、一癖あります。日本人的には、醤油と味噌があれば、嬉しいところですけど。異世界に渡ってきてませんかね。
まあ、今は、無いものを嘆いても仕方ありません。とりあえず、食材のチェックです。
テホテの実は、緑色の野菜で見た目はトマトに似てます。
ドシの実は、黄色の野菜で見た目はナス。ちなみにそれとは別にリガイルという赤いナスもあります。
ハーホワは、赤いピーマンに似ています。
形が似ていれば、味は近いはず。そう思いながら、試しにテホテの実を齧ってみます。
普通なら緑のトマトなんて、渋すぎですけど・・・・・・
「うわ、めっちゃトマトの味しますね。ただ、酸味は控えめでしょうか」
元の世界のトマトに味は似ていますけど、意外とこちらの方が食べやすいかもしれません。
次はカヤイラの実、赤いキュウリですけど、男の人達の反応を見る限り辛くはなさそうですけど。
「・・・・・・ちょっと硬いキュウリですね。これに関しては、日本のキュウリの方が美味しいでしょうか」
噛めなくはないですけど、少し力がいる感じですね。概ね予想通りの味です。
次は店員さんから売ってもらったリガイル。これは生でも美味しいと言われて買った赤いナスです。
この世界、似た形の食材も多いんですね。こんなカラフルなナスは生まれて初めてですけど。
「あ、ちょっと辛い。味はナスとは別物ですね。でも、少し癖になる辛さですね」
食べてみると、舌が少しだけ辛さを感じさせます。しかし、それだけではなく、噛めば噛むほど、甘みが出てきます。
完全にナスとは別物ですね。このリガイルというのは。
他の食材も食べて見たいですけど、ナスもピーマンも生で食べたくはないです。
元の世界でも、生で食べるよりは火を通して食べるのが主流ですし。
「あーでも、調理に必要な場所も道具もありませんね」
石造の床に煉瓦の壁、窓も小さな小窓がかなり上の方にあって、少しだけ光を取り込むだけ。
台所もなければ、調理器具もありません。この人達、どうやって生活していたんでしょう?
生活能力がない人が多すぎませんか? この世界の人達が心配です。
「とりあえず、調理器具を買わないと」
「おい、買ってきたぞ。ってなんだこれ、床に野菜を広げて」
「食材の確認をしていたんです。ところで、貴方達は料理はどこでしているんですか?」
「料理? 俺達は、料理なんてしねぇから、店に買いに行くだけだが」
「ここの住人は、料理をしないのですか?」
「いや、料理に関係する変化や創造の因子があるやつはするだろうけど、俺らは、『破壊』だ。『掃除』はともかく、『料理』のスキルは取れねぇよ」
「なるほど。ある程度、因子によって取れるスキルが分かっているから無駄な努力をしないのですね」
だから、イーリスもあんな埃まみれの部屋にいたんでしょうか。
というか『掃除』は『破壊』の因子も取れるんですね。
「じゃあ、なんで掃除をしないんですか?」
掃除のスキルを取れるなら、さっさとすれば良いのに。それをしない意味が分かりません。
「あ? そんなもん、手に入ってからやれば良いだろ」
「・・・・・・はぁ」
「なんだよ」
なるほど。ここまで、酷いんですね。重症です。
この世界では当たり前の価値観なのでしょうけど。得たものでしか、出来ることをしない人を見ると少し呆れが出てきます。
というか、その考えだとスキルを得ることなんて絶対に無理だと思うんですけど。
スキルの獲得は、レベルアップまでに獲得した経験をもとに与えられるものですよね。
だったら、掃除をしなければ掃除のスキルは得られないのでは?
<『掃除』のスキルに関して、邪魔なものを排除する。という条件で獲得することも可能です>
えっと、掃除屋的な意味合いの掃除ですか? 案外、因子ってふわふわしてるんですね。
「とりあえず、掃除のやり方を説明するので、よく聞いていてください」
私は、男達に掃除のやり方を最初から説明します。箒の持ち方、掃除の順番、仕上げ方など、シンプルなことです。ですが、男達は知る機会が全くなかったようで、説明すると「なるほど」と納得して掃除を始めました。
今まで、そういう機会に恵まれなかったんでしょうか。教えてあげれば、私よりも格段に作業のペースは遅いですが、黙々と取り組んでいます。
「そういえば、貴方達のお名前を聞いていませんでした」
「今更かよ。俺は、ガルダこっちは、ルドラだ」
二人組のうち、ガルダさんが、リーダーで、ルドラさんが取り巻きです。ガルダさんは、教えてあげれば、教えられたことをしっかりと守っていますし、ルドラさんも最初は「ぶっ殺すぞ」しか言いませんでしたけど、ガルダさんに言われると掃除に真面目に取り組んでいます。
「ガルダさんとルドラさんですか。私は、フレンと言います」
「あんた、誰の使用人なんだ? 俺達に掃除のやり方を教えてくれるが」
「森に住んでる魔女がご主人様です」
「へぇ、そいつはすげぇ・・・・・・森に住む魔女!?」
「はい。そうですけど?」
「・・・・・・『不可侵の魔女』の従者?」
え、なんですか、その面白い呼び名。イーリスのことですか?
「俺達、とんでもない相手を連れ去ってきちまったらしい」
「まあ、普通に考えて、従者なんて、背後にお金持ちがいるでしょうから、連れ去る相手としては、最悪ですよ?」
「・・・・・・確かに!」
この人達、大丈夫かな。心配になってきました。
購入した食材は、カヤイラの実、テホテの実、ドシの実、ハーホワなどです。見覚えのある食材は、とりあえずこれで全部ですかね。他にも見たことのない食材がいくつかありますけど、何せ野菜を大量に買い込んでいますからね。それは、家に帰ってしっかり、調べましょう。
後は、調味料が数点。ラライヤ、カルア、ミルト。どれも一口味見して見ましたが、馴染みのないものばかりです。でも、塩はあったんですよね。塩って名前で。醤油もあれば、素晴らしいんですけどね。
ラライヤは、少し甘辛い粉で、店員さんが薦めたように肉の調味料としては悪くありません。カルアは、少し酸味の強い液体調味料で、お酢に近いんですけど、お酢と比較すると違うものという感じがします。口に入れると酸っぱさの後に甘い匂いが鼻を通る感覚があります。ミルトは、甘い粉ですね。ただ、少し舐めるとミルクのようなまろやかな味がするのが特徴です。
どれも調味料として、一癖あります。日本人的には、醤油と味噌があれば、嬉しいところですけど。異世界に渡ってきてませんかね。
まあ、今は、無いものを嘆いても仕方ありません。とりあえず、食材のチェックです。
テホテの実は、緑色の野菜で見た目はトマトに似てます。
ドシの実は、黄色の野菜で見た目はナス。ちなみにそれとは別にリガイルという赤いナスもあります。
ハーホワは、赤いピーマンに似ています。
形が似ていれば、味は近いはず。そう思いながら、試しにテホテの実を齧ってみます。
普通なら緑のトマトなんて、渋すぎですけど・・・・・・
「うわ、めっちゃトマトの味しますね。ただ、酸味は控えめでしょうか」
元の世界のトマトに味は似ていますけど、意外とこちらの方が食べやすいかもしれません。
次はカヤイラの実、赤いキュウリですけど、男の人達の反応を見る限り辛くはなさそうですけど。
「・・・・・・ちょっと硬いキュウリですね。これに関しては、日本のキュウリの方が美味しいでしょうか」
噛めなくはないですけど、少し力がいる感じですね。概ね予想通りの味です。
次は店員さんから売ってもらったリガイル。これは生でも美味しいと言われて買った赤いナスです。
この世界、似た形の食材も多いんですね。こんなカラフルなナスは生まれて初めてですけど。
「あ、ちょっと辛い。味はナスとは別物ですね。でも、少し癖になる辛さですね」
食べてみると、舌が少しだけ辛さを感じさせます。しかし、それだけではなく、噛めば噛むほど、甘みが出てきます。
完全にナスとは別物ですね。このリガイルというのは。
他の食材も食べて見たいですけど、ナスもピーマンも生で食べたくはないです。
元の世界でも、生で食べるよりは火を通して食べるのが主流ですし。
「あーでも、調理に必要な場所も道具もありませんね」
石造の床に煉瓦の壁、窓も小さな小窓がかなり上の方にあって、少しだけ光を取り込むだけ。
台所もなければ、調理器具もありません。この人達、どうやって生活していたんでしょう?
生活能力がない人が多すぎませんか? この世界の人達が心配です。
「とりあえず、調理器具を買わないと」
「おい、買ってきたぞ。ってなんだこれ、床に野菜を広げて」
「食材の確認をしていたんです。ところで、貴方達は料理はどこでしているんですか?」
「料理? 俺達は、料理なんてしねぇから、店に買いに行くだけだが」
「ここの住人は、料理をしないのですか?」
「いや、料理に関係する変化や創造の因子があるやつはするだろうけど、俺らは、『破壊』だ。『掃除』はともかく、『料理』のスキルは取れねぇよ」
「なるほど。ある程度、因子によって取れるスキルが分かっているから無駄な努力をしないのですね」
だから、イーリスもあんな埃まみれの部屋にいたんでしょうか。
というか『掃除』は『破壊』の因子も取れるんですね。
「じゃあ、なんで掃除をしないんですか?」
掃除のスキルを取れるなら、さっさとすれば良いのに。それをしない意味が分かりません。
「あ? そんなもん、手に入ってからやれば良いだろ」
「・・・・・・はぁ」
「なんだよ」
なるほど。ここまで、酷いんですね。重症です。
この世界では当たり前の価値観なのでしょうけど。得たものでしか、出来ることをしない人を見ると少し呆れが出てきます。
というか、その考えだとスキルを得ることなんて絶対に無理だと思うんですけど。
スキルの獲得は、レベルアップまでに獲得した経験をもとに与えられるものですよね。
だったら、掃除をしなければ掃除のスキルは得られないのでは?
<『掃除』のスキルに関して、邪魔なものを排除する。という条件で獲得することも可能です>
えっと、掃除屋的な意味合いの掃除ですか? 案外、因子ってふわふわしてるんですね。
「とりあえず、掃除のやり方を説明するので、よく聞いていてください」
私は、男達に掃除のやり方を最初から説明します。箒の持ち方、掃除の順番、仕上げ方など、シンプルなことです。ですが、男達は知る機会が全くなかったようで、説明すると「なるほど」と納得して掃除を始めました。
今まで、そういう機会に恵まれなかったんでしょうか。教えてあげれば、私よりも格段に作業のペースは遅いですが、黙々と取り組んでいます。
「そういえば、貴方達のお名前を聞いていませんでした」
「今更かよ。俺は、ガルダこっちは、ルドラだ」
二人組のうち、ガルダさんが、リーダーで、ルドラさんが取り巻きです。ガルダさんは、教えてあげれば、教えられたことをしっかりと守っていますし、ルドラさんも最初は「ぶっ殺すぞ」しか言いませんでしたけど、ガルダさんに言われると掃除に真面目に取り組んでいます。
「ガルダさんとルドラさんですか。私は、フレンと言います」
「あんた、誰の使用人なんだ? 俺達に掃除のやり方を教えてくれるが」
「森に住んでる魔女がご主人様です」
「へぇ、そいつはすげぇ・・・・・・森に住む魔女!?」
「はい。そうですけど?」
「・・・・・・『不可侵の魔女』の従者?」
え、なんですか、その面白い呼び名。イーリスのことですか?
「俺達、とんでもない相手を連れ去ってきちまったらしい」
「まあ、普通に考えて、従者なんて、背後にお金持ちがいるでしょうから、連れ去る相手としては、最悪ですよ?」
「・・・・・・確かに!」
この人達、大丈夫かな。心配になってきました。
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