96 / 352
2.5章
Part 96『青春と肉食系』
しおりを挟む
コンが俺に気づくと駆け寄ってくる。その姿は、工房とは違って洋服を着ていて普通の人と同じようだった。
「コン、どうしてここがわかったんだ?」
「真冬さんに聞いたんっすよ。峰さんは、出かけてたんっすか?」
「ああ、サクヤに遊びに行く約束をしててな。」
そういうとコンは、含みのある笑顔を浮かべて「青春っすねぇ・・・」と呟いた。
なんだか、勘違いをされているようだったので、俺はすぐに「友達で行くんだよ。」と否定した。
「あ、そうなんっすね。でも、妖怪ばっかりなんっすか?」
「いや、人間の方が今回は多いな、見える女の子が1人と見えない女の子1人」
「え、なんすかそれ! ハーレムじゃないっすか! 枯れ木みたいな生活してると思ってたらエンジョイしてるじゃないっすか!」
そう言ってコンは、涙を流しそうな勢いで悔しがる。かなり大げさだと思ったが、冷静に考えてみれば、コンは長い間、ウチガネさんの家で修行をしていたのだ。女性関係に関して言えば、俺以上に枯れた生活をしているのは予想できる。
「うちの周りには、おばちゃんしかいないんっすよ。それなのに・・・それなのに・・・」
「いや、真冬さんいるじゃん。」
「他の人のことが熱烈に好きな美人が同じ家にいるって、むしろ生殺しっすよ・・・」
「あ、そうだな・・・ごめん」
確かに略奪愛が好きな人じゃなければ、正直、悶々とするだけだろう。
「おばあちゃんばっかりにモテる生活の悲しみがわかるっすか!」
「いや、わかんねぇけど・・・」
実際、コンは人懐っこいというか、フレンドリーなタイプなので人にすかれやすいのも納得ではある。
「その女の子達可愛いんっすか!? 写真あるんっすか?」
「いや、写真とかはないけど、可愛いよ。1人、中学生だけど・・・」
「え、峰さん、そういう趣味が・・・」
口元を抑えて一歩、後退りをするコンに少しイラだって「違うわ!」と軽い蹴りを放つが軽い動作で避けられてしまう。
「まあ、冗談はおいといてそれ、俺も言って良いっすか?」
「え、ちょっと、聞いてみないとだけど・・・変な事しない?」
「大丈夫っすよ! 俺、紳士っすから・・・」
「いきなり、告白とかしないでくれよ? マジで・・・」
このテンションなら本当にしかねない雰囲気を放っていたのだ。いや、別に女に飢えている訳ではないのだろうがなんというかガツガツしている印象を感じる。
抑圧されている感情が放出されたのかもしれない。そう思っているとコンが慌てて否定する。
「どんな変人っすか! しないっすよ!」
「じゃあ、聞いてみるけどさ・・・」
「やった! 分かったら連絡くださいっす。」とコンは俺に連絡先を教えてそそくさと帰っていった。
結局、2人に確認してみると大丈夫ですと送られて来たので報告と集合場所を連絡すると小躍りする絵文字が送られて来て少し不安が残るのだった。
「コン、どうしてここがわかったんだ?」
「真冬さんに聞いたんっすよ。峰さんは、出かけてたんっすか?」
「ああ、サクヤに遊びに行く約束をしててな。」
そういうとコンは、含みのある笑顔を浮かべて「青春っすねぇ・・・」と呟いた。
なんだか、勘違いをされているようだったので、俺はすぐに「友達で行くんだよ。」と否定した。
「あ、そうなんっすね。でも、妖怪ばっかりなんっすか?」
「いや、人間の方が今回は多いな、見える女の子が1人と見えない女の子1人」
「え、なんすかそれ! ハーレムじゃないっすか! 枯れ木みたいな生活してると思ってたらエンジョイしてるじゃないっすか!」
そう言ってコンは、涙を流しそうな勢いで悔しがる。かなり大げさだと思ったが、冷静に考えてみれば、コンは長い間、ウチガネさんの家で修行をしていたのだ。女性関係に関して言えば、俺以上に枯れた生活をしているのは予想できる。
「うちの周りには、おばちゃんしかいないんっすよ。それなのに・・・それなのに・・・」
「いや、真冬さんいるじゃん。」
「他の人のことが熱烈に好きな美人が同じ家にいるって、むしろ生殺しっすよ・・・」
「あ、そうだな・・・ごめん」
確かに略奪愛が好きな人じゃなければ、正直、悶々とするだけだろう。
「おばあちゃんばっかりにモテる生活の悲しみがわかるっすか!」
「いや、わかんねぇけど・・・」
実際、コンは人懐っこいというか、フレンドリーなタイプなので人にすかれやすいのも納得ではある。
「その女の子達可愛いんっすか!? 写真あるんっすか?」
「いや、写真とかはないけど、可愛いよ。1人、中学生だけど・・・」
「え、峰さん、そういう趣味が・・・」
口元を抑えて一歩、後退りをするコンに少しイラだって「違うわ!」と軽い蹴りを放つが軽い動作で避けられてしまう。
「まあ、冗談はおいといてそれ、俺も言って良いっすか?」
「え、ちょっと、聞いてみないとだけど・・・変な事しない?」
「大丈夫っすよ! 俺、紳士っすから・・・」
「いきなり、告白とかしないでくれよ? マジで・・・」
このテンションなら本当にしかねない雰囲気を放っていたのだ。いや、別に女に飢えている訳ではないのだろうがなんというかガツガツしている印象を感じる。
抑圧されている感情が放出されたのかもしれない。そう思っているとコンが慌てて否定する。
「どんな変人っすか! しないっすよ!」
「じゃあ、聞いてみるけどさ・・・」
「やった! 分かったら連絡くださいっす。」とコンは俺に連絡先を教えてそそくさと帰っていった。
結局、2人に確認してみると大丈夫ですと送られて来たので報告と集合場所を連絡すると小躍りする絵文字が送られて来て少し不安が残るのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
62
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる