スキル『日常動作』は最強です ゴミスキルとバカにされましたが、実は超万能でした

メイ(旧名:Mei)

文字の大きさ
250 / 454
8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~

ユグドラシルを追い求め⑪

しおりを挟む
「テギルさんは! テギルさん…………!」


 ニューヴィーは、そんなことを呟く。今はそれに構っている暇はないので、とりあえずニューヴィーをユグドラシルから遠ざけるカレン。こういったところは年相応の少年である。


「さあ、ユグドラシルよ! あいつらを殺せ!!」


「ゴルアアアァァァァ!!!」


 唸るように叫んだユグドラシルは、エレナ達に向かって魔法を発動。ユグドラシルから葉っぱが落ちたかと思うと、鋭いギザギザの刃が葉についており、襲いかかってきていた。


 エレナは障壁を展開して、みんなの身を守ろうとする。葉はいとも容易く弾かれ、地面に落ちて勢いを失ったかと思えば──────





ボガアアァァァァァン!!






「───────!?」


 葉が大きな爆発を引き起こした。何枚も落ちてくる葉を障壁で受け止めたので、周辺にはほぼ逃げ場がないくらいに爆発が広まっていた。


「…………思ったよりも、威力はない…………」


 エレナは、そんなことを呟いた。思っていたほど威力的には大したことはなく、見かけだけだった。


「ユグドラシルは…………!?」


 カレンはユグドラシルの姿が見当たらないことに驚き、急いで探す。しかし、いくら探しても見つからない。いったいどこに消えたのか。


「──────ゴルアアアァァァァ!!」


 ユグドラシルは、エレナ達の背後に現れた。ユグドラシルは、執拗にカレンを狙っており、カレンの首を目掛けて腕を振るう。腕はしなるように動き、当たれば一溜まりもない。


 カレンの首をユグドラシルの腕が掠め────なかった。ユグドラシルが攻撃したのはカレンの残像であり、カレンの残像は攻撃した瞬間、ふっと消えた。


「そういえば威力は大したことなかったんだっけ」


 一心不乱に腕を振るい、遂には枝や根まで使って攻撃を繰り出していた。しかし、攻撃しているのは全て残像だ。カレンが魔法を使ってユグドラシルを錯覚させているからだ。


 では、当のエレナ達はと言うと──────


「やっぱり、あれは人形ゴーレム…………間違いない」


 木の陰から様子を窺っていた。ルーパがあのユグドラシルは本物のユグドラシルではないという。ユグドラシルを模して作った偽物レプリカだというのだ。


「生命力を感じない…………」


「でも、なんでわざわざユグドラシルの人形ゴーレムを作る必要があったのかしら…………?」


 フィオナは疑問の声をあげた。そう、わざわざユグドラシルの人形ゴーレムを作るような手間のかかる真似をするのかがよくわからないのだ。


「多分、ユグドラシルの魔力収集が目的かもしれない………」


 ルーパはそう言った。


「魔力収集?」


 カレンが疑問の声をあげる。


「ユグドラシルの魔力は、他の魔力とは違う点がある…………。それは、さっきも言ったと思うけど魔力濃度が濃いことなの。魔力濃度が濃いと、通常の魔力の何十倍もの威力に変換できる……」


「つまり、使い方によっては脅威にもなるってこと?」


「うん…………」


「でも、じゃあ本物のユグドラシルはどこにいったのよ?」


 フィオナが再び疑問を呈する。問題はそこだ。本物のユグドラシルはどこへいったのか。それを探さなければ、レクスは助からない。あの黒翼人族の男、ウルゲルクは時間稼ぎでもしているのだろう。


「ユグドラシルを見つけないと…………!」


 カレンが焦ってそんなことを言っていると。


「見つけたぞ、あそこだ!」


 どうやら幻覚が解けたらしく、目ざとくエレナ達を見つけたようだ。


「行け、ユグドラシル!」


「ゴルアアアァァァァ!!」



 ユグドラシルは魔法を発動。エレナ達の周りを土壁で固め、周りに巨大な竜巻を作り出した。これでエレナ達の逃げ場はない。


「あわわわ…………!!」


 トラランカは一人、この状況に慌てていた。
しおりを挟む
感想 490

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。